コスモ・バイオ株式会社
掲載日: 2009 年 10 月 23 日
ダウンロード
4598-WI1.xps
XPS ファイル 963 KB
XPS ファイルを表示する方法については、
こちら
をご参照ください。
4598-WI1.pdf
PDFファイル 328 KB
Adobe Reader を利用してPDFファイルを閲覧・印刷することができます。ダウンロードは
こちら
からできます。
ソリューション概要
プロファイル
「生命を科学する皆さまのお役に立つこと」を使命とし、バイオ研究用試薬、機器、臨床検査薬の輸入、販売を主業務とする
コスモ・バイオ株式会社
。国内約 110数社、200 を越す販売拠点と、世界各地の代理店網、そして海外のメーカーを中心に約 600 社のネットワークから、バイオ関連の研究開発を行っている大学・研究機関・企業等の研究者といったエンドユーザー向けに信頼の製品を提供。種類が膨大で専門知識を要する「商品」と「商品情報」、そして多種多様であるエンドユーザーの「ニーズ」、これらを効率的にマッチングさせることをビジネスの特徴としています。
ソフトウェアとサービス
■
Microsoft Dynamics AX
■
Microsoft SQL Server
■
Microsoft Office Excel
メリット
・
SCM (サプライチェーン マネジメント : SupplyChain Management) と会計管理との情報の一元化を実現。
・
標準で多通貨に対応。輸入が半分以上を占める海外からの仕入れ管理を簡略化。
・
インターフェイスのカスタマイズを容易にすることで、既存システムの使い勝手をスムーズに移行しつつ使いやすいユーザー インターフェースを効率的に作成可能に。
・
マイクロソフト製品との親和性の高さにより、データ分析や帳票作成が容易に。
・
多言語対応により、海外拠点への展開も容易。
ユーザーコメント
「当社が Dynamics AX を採用した主なポイントは、下記の 3 つです。
1.
SCM と会計管理の一元化。
2.
インターフェイスの作り込みの自由度。
3.
外貨対応と多言語対応。」
コスモ・バイオ株式会社
業務部長
太田 由喜夫 氏
レガシー システムからの脱却を ERP 導入によって実現。
少量多品種・鮮度管理が求められるバイオ試薬商社へのERP の導入で、業務プロセス改革を推進
バイオ研究に必要な生体素材などを輸入・販売する商社であるコスモ・バイオ株式会社では、内部統制の強化を含む、業務プロセスの改善を図るべく、約 10 年間利用を続けた会計管理システムを、オープン系の ERP パッケージへと変更することを検討。「導入コスト」、「カスタマイズの必要性」、「SCM (サプライチェーンマネジメント :Supply Chain Management) と会計との情報の一元化」など、現実の運用形態に即した観点から、複数のソリューションを詳細に比較検討した結果、選ばれたのは、Microsoft Dynamics AX でした。
<導入の背景とねらい>
「脱レガシー」を図り、月次の会計処理時の残業時間削減など、業務効率の向上を実現
コスモ・バイオ株式会社 (以下、コスモ・バイオ) では、国内外の拠点を通じ、大学の研究機関、公的研究機関、製薬企業の研究機関などに、バイオ研究のための生体素材などを仕入販売しています。
商品登録数 100 万点以上というこれらの商品を、厳密な温度管理と、鮮度管理によって全国に出荷している同社の業務プロセスの効率性をより高めるために、2007 年より、業務プロセスの改善と新しく ERP パッケージを導入することを検討。
コスモ・バイオ 業務部長 太田由喜夫氏は、従来からシステムで扱ってきた情報の複雑さや、増え続けるデータ件数、変化し続ける流通商品に対応するには、脱レガシーは欠かせなかったと説明します。
「当社が扱っているのは、血液やタンパク質などの、研究用の素材です。商品登録しているものだけで 100 万点以上。そのうちの一部が常に流通している形になります。それらの仕入先が 500〜 600 社あり、国内の販売拠点は沖縄から北海道まで、日本全国に約 200 か所存在しています。
商品の特性として非常に変質しやすいため、貯蔵も輸送も、温度管理が非常に大きなポイントになります。受注してからほぼ 1 日、次の日の午前中 10 時までには確実に各部門、各代理店に届くようにシステム化されています。荷造りの方法についても、温度指定など、細かい指示がないと行えませんので、システムの方から詳細な指示を出力するようになっています。
こうした少量多品種の取扱いをより効率的に行うために、10 年前から Web 受注システムを導入しましたが、レガシー システムでは、帳票出力や、SCM 側のシステムと会計管理側のシステムのデータ連携が行えないなど、機能拡張や柔軟性に課題がありました」。
こうした課題を有していたレガシー システムについて、現場からさまざまな改善要望が挙がる一方で、「システムを従業員の運用でカバーし、長い期間をかけて業務プロセスを培ってきた」という声も聞こえてきていたと、コスモ・バイオ 経営企画室 経営企画 マネージャー 内田貢司氏は説明します。
コスモ・バイオ株式会社
業務部長
太田 由喜夫 氏
コスモ・バイオ株式会社
経営企画室
経営企画マネージャー
内田 貢司 氏
「皆、システムには不便を感じていました。しかし、ERP パッケージを導入すると、慣れ親しんできた業務の手順などが変わっていきます。その点に抵抗を感じる人は、やはり少なくありませんでした。
しかし、レガシー システムのメンテナンスをする人材が減ってきていましたし、将来的にメンテナンスの人間を確保することができるのかという不安は拭えません。
また、内部統制への対応強化や、受注と物流を切り離し、より効率的なオペレーションを実現させるといった目標に対して、レガシー システムでは『できない』のです。そこで、今までの業務プロセスを変革するところまで含めて、ERP パッケージを採用する以外ないと、社として決断するに至りました」。
<パッケージ選定の経緯>
ERP パッケージごとの特色を見極め自社のビジネス要件に最適なものを選出
しかし、ERP パッケージの選定については、予想以上の困難があったと、内田氏は言います。
「『国産』で『実績重視』という基準で、ERP パッケージの検討を行っていましたが、想定以上にコストがかかるということ、さらに、当社のビジネス要件に対して、十分な拡張性があるものが見つかりませんでした。そこで最終的に、Fit & GAP、要件定義までは某パッケージで進めたもののそのパッケージの採用は中止し、新たに検討を行うことになりました」。
こうした一連の出来事の発端は、「ERP パッケージは、どれもほぼ同じものだろう」という、当初の誤認から来ていたと、内田氏は続けます。
「私たちの希望は、より少ないカスタマイズで対応できて、標準的な業務プロセスを実現できる ERP パッケージでした。しかも、業務プロセスを考えたときに、当社では製造は行わず、販売しか行っていません。だからこそ、導入実績の多い製品を選べば、すでに似たような業種へ対応した経験とナレッジがあり、簡単に導入できるだろうと考えていました。
同業他社においてすでに利用されているパッケージを導入することで、当社の中で業務プロセスの改善に役立てる、という思惑もあったのですが、実際に始めてみるとカスタマイズ要件が多すぎて、フル スクラッチと変わらない状況になってしまったのです」。
この経験を踏まえて、再びパッケージの選定に入った同社では、求める機能の対応表を作成してベンダーに配布するなど、それぞれの ERPパッケージの特徴を見極めるために、より厳格な検討を行っていきました。そして、このときに受けた提案の中に、日本国内での発売からまだ日が浅い Dynamics AX が含まれていました。
「シャープシステムプロダクトさんからの提案で、Dynamics AX について初めて知った、というのが正直なところです。そもそも、国内での導入実績を評価基準のメインに据えていましたから、相見積を集めるための 1 つぐらいとしか考えていませんでした。
しかし、詳しく調べていくと、海外での導入実績が非常に多いことも分かりました」。
海外での導入実績も評価基準の中に組み入れつつ、改めて Dynamics AX を評価した結果、候補の 1 つに過ぎなかったこの製品が、正式に採用されることが決定。
評価された主なポイントは、下記の 3 点にあったと太田氏は説明します。
「ポイントの 1 つ目が、SCM と会計管理の一元化です。国内のパッケージでは、ここがすべて切り離されています。もちろん、『切り離されている方が手を加えやすくて安全だ』という見方もあります。しかし、当社のビジネスとしては SCM の比重が大きく、従来のように SCM と会計管理のそれぞれで商品マスタを保有して、月次でマッチングさせていくという労力は軽減したかった。
そして、2 つ目のポイントが、インターフェイスの作り込みの自由度。これはかなり他の製品に比べて際立った印象を持ちました。
最後、3 つ目のポイントが、多通貨対応と多言語対応です。当社は、輸入が仕入れの半分以上を占めていますし、数は少ないですが海外拠点も存在しています。さらに、今後は海外への販売もより推進していく予定ですので、外貨対応は大きなポイントでした。他の製品では海外取引は別パッケージとして用意されていたこともあり、この違いも際立っていました」。
<導入の効果>
マイクロソフト製品との親和性の高さで帳票の数を大幅に削減
コスモ・バイオで Dynamics AX の活用が始まってからまだ日が浅いため、本格的な導入効果の測定は今後のことになりますが、Dynamics AXの特徴の 1 つである「マイクロソフト製品との親和性」によって得られた効果もすでにある、と太田氏は話します。
「従来 200 種類ぐらい溜まっていた帳票類を見直し、新たに作りこんだ 10 種類の帳票に絞り込んでいます。
いきなり 1 0 種類にまで減らすことは大きな決断でしたが、しかし Dynamics AX であれば、SQL Server と Excel と連携を活かし、表さえあれば Excel にデータを取り出すことができます。つまり、10 の帳票で足りないときには、この Excel 連携を活かして、帳票を工夫していくことができます。
今まではエンジニアに頼んで中間テーブルを作ってもらい、そこからデータを引っ張りあげないと Excel でデータを活用することができませんでしたので、ここは大きな変化だといえるでしょう」。
そしてもう 1 つ、現時点で実感されている効果に「ペーパーレス化」があります。
「今までは、レーザー プリンターでバンバン印刷していましたが、今は、ペーパーレス化がかなり進んでいます。これによって、“ 紙を出力する時間”と“プリンターの面倒を見る時間”が削減されただけではなく、“保管スペースの削減”が図れたうえ、来年度からは“税務署などへの電子申請”まで実現する予定です。これもすべて、業務プロセスの改革までを前提にしてパッケージを導入した成果だといえるでしょう」(太田氏)。
<今後の展望>
データ分析などの機能すべてを使いこなし業務プロセス改革を促進
「今後は SQL Server との連携による BI (Business Intelligence) が大いに役立っていくでしょう」と太田氏は話します。
「今はまだデータが Dynamics AX に十分に溜まっておらず、旧システムにあるデータと繋ぎ合せなければいけないので活用し切れていませんが、SQL Server との連携によるデータ分析には期待しています。
このほか、現状ではまだまだ Dynamics AX の機能を使い切れていないため、今後、活用が進むに連れて、より多くの効果が得られていくものと期待しています」。
こうした今後への期待について、内田氏も、業務プロセスを改善するという観点から、多くの効果に期待を寄せています。
「現時点での効果として、従来、月次で行っていた買掛金の作成を、日次で処理するようになりました。このお陰で、プリンターとジョブの管理に人が張り付いて、出力された帳票を何度もチェックして進めるためにどうしても、月 1 回の大残業が発生してしまうというマイナスが改善されました。ただし、Dynamics AX を使い、売掛を日次で処理するために、出荷管理を日次で締めているのですが、今は出荷の締めに 1 日 15 分 〜 20 分かかってしまっています。この時間をもう少し削減し代理店とのコミュニケーションを円滑に行うためのチューニングを検討しています」。
「今後の様子を見ながら仕事の仕方を変えるのか、機械と相談してその機械を直すべきか」という内田氏は、さらに、「今まではシステムの制約上、入荷処理は事務所で行うしかなかったけれど、今後は入荷した場所で処理を行うことが出来ます。データの管理は、データの発生場所で行う方が効率的ですから。
また、今は本社内に出荷センターが同居していますが、今後は、現在本社ビルに内在している物流センターを切り離して、より効率的な運用を探っていくこともできるでしょう。
短期的な計画として検討が始められているものも、中長期的な検討が必要なものも含めて、今後の展望として考えられることは数多くあります」。
コスモ・バイオ株式会社の業務プロセス改善は、Dynamics AX の成長と合わせて、今後、ますます進んでいくことでしょう。
本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。