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.NET テクノロジを基盤としたデータセンター サービスを、.NET Framework、 Microsoft®
Windows® 2000 Server、Microsoft Visual Studio® .NET、 およびASPライセンスをベースに構築
マイクロソフトの公認ソリューション プロバイダーでもあるイースト株式会社は、2002年9月、自社開発の業務システムを顧客企業に提供するための新しい手段として、XML Web サービスでのデータセンター
サービス「.NET データセンター 」を稼動させました。
既存の業務サービスは Visual Studio .NET の C# で再構築され、Windows 2000 Server 上に組み込んだ、.NET Framework を基盤とする業務システムの機能を、顧客企業に提供します。さらにバックエンドを支えるサーバーソフトウェアの利用についても、イーストが持つ ASP ライセンスに基づいて提供されますから、顧客企業はソフトウェアのアップグレードや CAL ライセンス数といった管理をする必要がありません。
一般のデータセンター サービスと異なり、「.NET データセンター」では、ハードウェア、サーバーソフトウェア、業務ソフトウェアのすべてを、低額の月額料金で利用できるのです。
<導入の背景>
.NET エンタープライズ サーバー各製品を、ASP としてユーザーに提供
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イースト株式会社
サーバー管理センター
センター長
岡本 恭尚 氏
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1985年創立のイースト株式会社は、「パーソナルコンピュータとともに」をテーマに、ソフトウェアの開発、販売とインターネット関連サービスの提供をしている企業です。2002年現在の社員数は、約110名。Windows ソフトウェアの開発には特に強く、マイクロソフトの公認ソリューション プロバイダーとして、数多くのお客様に業務システムやソリューションを提供してきました。現在は業務全体に占めるインターネット関連サービスの比重も高まりつつあり、インターネット、イントラネット ソリューションの開発だけでなく、Web サイトの構築と運営も請け負っています。
2002年になって、イーストは「.NET データセンター」と呼ばれる新しいインターネット関連サービスの提供を開始しました。このサービスが目的としているのは、マイクロソフトの .NET エンタープライズ サーバー各製品を、アプリケーション サービス プロバイダー (ASP) として提供すること。当面は、イーストが開発した業務システムについて、その機能のみをインターネット経由で顧客に利用できるようにすることが、主な目的となっています。
実は、「.NET データセンター」を正式稼動させる1年ほど前から、イーストでは業務システムをインターネット経由で利用できるサービスを、開発プロジェクトごとに行ってきました。コミュニケーション事業部の加藤一由樹主任は、「当初は、開発セクションのフロアにサーバーを置いてインターネットにつなぎ、各プロジェクトが開発した業務システムをお客様が利用できるようにしていました」と当時の状況を語っています。しかし、こういった単純なシステムでは、サーバーを安定して運用することは望めませんし、サーバーがフロアに点在することによる、スペースの無駄も無視できません。また、インターネット経由で提供する業務システムの数が増え続けた結果、総重量600Kgを超えるラックに収容しているサーバーと無停電電源装置 (UPS) の台数が増えてしまい、オフィスフロアでは床が抜ける可能性も生じてきました。
そこで、インターネット経由でサービスを提供するデータセンターのインフラストラクチャーを、適切に整備し再構築する、という事業計画が策定されることになりました。イーストの「.NET データセンター」は、このようなバックグラウンドから生まれたのです。
<導入の経緯>
安定したサービス提供のためのハードウェア設計


イースト株式会社
コミュニケーション事業部
主任
加藤 一由樹 氏
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.NET データセンターの開設プロジェクトは2002年4月にスタートし、同年7月には暫定的な運用が始められる状態となり、9月1日に正式稼動を開始しました。
もっとも重要な検討課題となったのは、核となるサーバーのハードウェアと、その OS の評価検討でした。当初は外部のデータセンターやハウジング サービスを利用することも検討されたのですが、OS とミドルウェアを含むトータル サービスとして契約すると、かなりの高額になることが分かり、データセンター用のサーバールームを社内に設置して、自ら運営するというプランが採用されました。
次に決めなければならなかったのは、サーバー群の構成方式です。一般には、大型でパワフルなサーバーをごく少数設置してサーバー統合を図るシステムと、平均的な性能の小型サーバーを多数設置して、処理能力を分散するシステムの2つが考えられますが、イーストでは 1U 高のサーバーを多数設置する、分散型のシステムを選択することにしました。「管理コストを下げることができ、設置スペースが少なくて済む点では、サーバー統合にも魅力を感じていました。しかし、ハードウェアとソフトウェアの管理やメンテナンスを社内で行うことを前提に考えると、負荷に応じて流動的に処理能力を変えられる分散方式の方が、当社には適していると判断しました」(加藤氏)というのがその理由です。
これらのサーバー群を収めるサーバールームとその設備は、顧客に安定したサービスを提供することを第一に考えたスペックになっています。例えば、心配されていた耐荷重の問題をクリアするために、サーバールームは建物の梁に近い場所に作られましたし、電源の品質と安定供給を確保するために、電源ラインはビル内の既存系統とは別に新たなものを引き込むようにしました。また、限られた設置スペースに19インチ ラックを利用して多数のサーバーを配備することができるようにと、空調設備も専用のものが設けられました。スタート当初こそ4基のラックに60台のサーバーという中規模の構成ですが、サーバールームそのものは、10台のラックに300台のサーバーを収容できるように設計されているからです。
<システムの概要>
XML Web サービスを旗印に、.NET Framework を基盤としてシステムを構築
暫定運用を開始した2002年7月の時点では、.NET データセンターのハードウェア構成は図のようになっていました。インターネットとの接続に使われているのは 100Mbps と 1.5Mbps の帯域を持つ2本の光ケーブルで、基本的な防御をするためのファイアウォールを通した後に、外部ネットワークに接続されます。この外部ネットワークには Windows 2000 Server と Internet Information Services 5.0 が直接またはロードバランサーを介してつなぎ込まれていて、業務システムを動作させるためのフロントエンド サーバーやアプリケーション サーバーとして動作するという仕組みです。一方、バックエンド サーバーとなる Microsoft SQL Server 2000 などは、Windows 2000 Server + IIS 群から後方に伸びる内部ネットワークに接続されています。
.NET データセンターでは、業務システムを XML Web サービスで提供することを基本としています。このため、各サーバーに組み込むミドルウェア類はすべて .NET 製品で統一されることになりました。具体的には、ベースになる OS として Windows 2000 Server をインストールし、その上に .NET Framework を乗せ、必要に応じて .NETエンタープライズ サーバー製品を組み込むというスタイルです。バックエンド サーバーの構成は業務システムによって異なりますが、ほとんどの業務システムでユーザー管理用に SQL Server 2000 が利用されているほか、電子商取引に関連した業務システムでは Microsoft Commerce Server 2000 も使われています。
.NET Framework と XML Web サービスに対応した業務システムとするために、アプリケーションソフトウェアの開発には .NET Framework 用の統合開発環境である Visual Studio .NET が使われ、ほとんどのプログラムは C# で記述されました。大半の開発作業は Pre-β版の Visual Studio .NET であらかじめ済ませておいたため、日本での Visual Studio .NET の正式リリース(2002年3月22日)の直後から、XML Web サービスの正式なサービスを始めることができました。運用監視ツールはまだ導入を検討している段階ですが、サーバー管理センターのセンター長、岡本恭尚氏は「市販のものは少々価格が高いので、社内の技術者が開発することになるかもしれない」と話しています。
また、ハードウェア、ソフトウェア、業務システムを一体のサービスとして顧客企業に提供できるようにと、イーストではマイクロソフトとの間で ASP ライセンス契約を結んでいます。このライセンス契約の元では、顧客企業はサーバー OS を含むすべての .NET エンタープライズ サーバー 製品を、契約手続きなしに使用することができ、アップグレードやクライアント アクセス ライセンス (CAL) 数などの管理の必要もありません。また、使用料金はイーストなどの ASP 事業者に支払う月額料金に含まれるため、会計上の資産として扱う必要もなくなります。
<導入の結果と今後の展開>
ブロードバンド ネットワーク化の進展を視野に、.NET テクノロジをサポート
2002年9月からの正式稼動に先立って、以前からインターネット経由で提供されていた業務システムは、.NET データセンターへと移し替えられ、新しい環境のもとで7月から顧客企業へのサービスを開始しました。Windows 2000 Server の安定性は非常に高く、「今のところクリティカルなトラブルは発生していないので、おおむね満足しています」(加藤氏)というのが、イーストの公式な評価です。新しい処理方式である XML Web サービスのパフォーマンスは誰しも興味があるところですが、イーストの .NET データセンターにおける利用例では、「予想されていたように、単独では多少のパフォーマンス低下がみられました。しかしパフォーマンスの低下といっても、どの業務システムもフロントエンドに Web システムを使用していますから、Active Server Pages のパフォーマンスやクライアント ユーザーの入出力応答の時間に相殺される程度の遅延であり、実用面での支障はまったくありません」(加藤氏)とのことでした。
今後の設備増強では、まず、バックアップ能力の強化を予定しています。現状ではローカルでのバックアップをサーバーごとに行っているのですが、これをネットワーク経由でのバックアップ方式とするために、ネットワーク対応のバックアップ用ソフトウェアと、テープ ライブラリーの選定が進められています。また、回線能力の強化策としては、ファイアウォールに複数の回線を引き込んでマルチホーム構成にすることも検討されています。
業務システムや顧客企業数の増加にともなってサーバー台数が増えた場合の対策は、ロードバランサーの追加とすでに決まっていて、ロードバランサー用のラックには増設を見越してたっぷりの空きスペースが用意されています。
ブロードバンド ネットワークは、今後、企業ユーザーにも確実に広まっていくものと思われます。自社開発の業務システムだけでなく、.NET エンタープライズ サーバー製品の機能のみを ASP ライセンスで提供する.NETデータセンターは、そうした新時代にもっとも有効なソフトウェア サービスのビジネスモデルになることは間違いありません。
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