株式会社イコアインキュベーション

掲載日: 2007 年 11 月 7 日
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ソリューション概要

プロファイル
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2000 年 5 月に設立された株式会社イコアインキュベーションは、個人を尊重した人材開発事業および人事領域に特化した人材紹介事業を展開しています。個人の本気こそが組織を変える原動力であることを意味する「エナジー&シナジー」をポリシーとして、敢えてカスタマイズにこだわったオリジナルの研修プログラムは、大企業からベンチャー企業まで、業界を問わず多くの企業に支持されています。

シナリオ
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顧客アプローチにおける問題点が顕在化し、インフラの改善検討を開始。既存環境との親和性と柔軟性に優れた Dynamics CRM を採用し、使い慣れた業務環境のもとで情報の可視化を図る。
顧客情報の共有化を図りつつ、セミナーやイベントへの集客を目的としたマーケティング活動に優先的に活用。効率的な集客と営業活動へのスムーズな連携を可能にし、ブランドの認知拡大と長期的な顧客関係の維持を目指す。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Dynamics CRM 3.0

メリット

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個別に管理されていた顧客情報を Dynamics CRM に統合し、共有することで、マーケティング活動の手間やコストを大幅に削減すると同時に、セミナーやイベントへの集客効果を高めることができます。また、集客後のフォローアップにおいても、すでに接点のある顧客だけでなく、新規顧客に対するアプローチが効率的かつ効果的に行えるようになり、営業活動の展開がスムーズになります。


ユーザーコメント
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「ブランドだけで集客が可能な大手の人材開発会社とは異なり、当社の場合、まずイコアインキュベーションというブランドを認知していただくところから始まるわけです。もちろん、営業マンの数でも太刀打ちできません。いかにしてより多くのお客様に、効率よく当社の価値を知っていただくか。この課題への解決策として、CRM のしくみが有効ではないかと考えました」

株式会社イコアインキュベーション
代表取締役
重野 辰也氏 談
効率的かつ効果的なマーケティング活動を目指して、Microsoft Dynamics CRM を活用。集客力を営業力につなげる新しいしくみで、長期継続的な顧客アプローチを実現

* *株式会社イコアインキュベーション
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株式会社イコアインキュベーション
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株式会社イコアインキュベーションは、人材育成、企業研修、組織変革のためのコンサルティングなどを手がける人材開発会社です。2000 年の創業以来、順調に成長を続けながらも、日々の営業活動や、セミナーやイベントへの集客を主な目的としたマーケティング活動において、1 つのハードルを感じていました。同社が価値あるブランドとして市場により広く認知されるためには、従来のアプローチでは追い付かなくなっていたのです。また、営業の現場では、顧客情報が共有できていないことによる影響も出始めていました。そこで、これまで IT 投資に消極的だった同社が、Dynamics CRM の導入を決断。大きな転機とも言える CRM 導入は、イコア ブランドのさらなる飛躍を確信させる成果を、確実に生み出しています。


<導入背景と狙い>
ブランド戦略に貢献するしくみを求めて、
消極的だった IT 投資に新たな動き


重野 辰也 氏
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代表取締役
重野 辰也 氏

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個人が本気になって仕事に取り組むと同時に、それぞれの本気が触発し合うことによって、企業や組織に活力が生まれる。株式会社イコアインキュベーションは、この考え方を「human energy & synergy (エナジー&シナジー)」という言葉で表現し、これをポリシーとして、個人を尊重した人材開発事業および人事領域に特化した人材紹介事業を展開しています。

企業の持続的成長に人材が不可欠であることは、多くの企業が認識しています。しかし、ともすると、組織戦略や制度、ルールなどを個人に押し付けてしまうことによって、個人が働く目的や目標を見失ってしまうことがあります。そこで、あくまでも個人が主で組織は従であるとし、個人の内面を起点に考えることで個人の本気や能力を最大限に引き出そうというのが、同社の考える人材開発のポリシーです。既存のパッケージ プログラムではなく、企業ごとの課題に合わせたオリジナル プログラムを提供しているのも、提供者本位で実施される研修プログラムには限界があると考えるからです。また、内製型の人材開発会社と異なり、すべてオープン リソースで展開されている点にも大きな特徴があります。つまり、プログラムの開発部隊や講師陣など、外部のリソースを効果的に組み合わせながらプロジェクトを推進することで、個々の企業ニーズに合った最適なプログラムの提供を可能にしているのです。

同社代表取締役の重野辰也氏は、オープン リソースの強みを次のように分析します。

「現場のニーズに応えたい、自社の独自性を打ち出したいというお客様は、プログラムを開発できる人と組んで、1 つのプロジェクトとして自社向けのプログラムを設計していきたいと考えるケースが多いようです。そうなると、高いカスタマイズ性や組織力だけでなく、開発者、講師陣などの多彩なリソースを活用できる当社のようなスタイルがフィットする、ということでしょう」。

同社は社員数 22 名と小規模であるものの、その研修導入実績には、大企業からベンチャー企業までそうそうたる企業が名を連ねており、同社の提供する価値が、実際に多くの企業に支持されていることが伺えます。しかし一方で、「まだベンチャーの域を脱していない」と重野氏が語るように、ブランドの認知という側面では課題も抱えています。これまで、自身も足で稼ぐ営業経験を積み重ねてきたという重野氏は、このままではこれからの時代に対応できないと語ります。

「大手の人材開発会社はブランド名だけで集客できますが、当社の場合、まずイコアインキュベーションというブランドを認知してもらうところからスタートします。規模的にも大きな会社ではないため、営業マンの数で勝負するわけにもいきません。つまり、いかに効率よく集客するか、どうやって長期的な顧客関係を維持していくかが一番の課題になるわけです。3 年ほど前から、ここに新しいしくみを導入できないものかと考え続けていました」。

もともと、IT 投資に対しては比較的消極的だった同社。しかし、順調に成長を続ける中で、個々のマンパワーや能力に依存する営業スタイルでは、もはや追い付かなくなってきたのです。こうしてスタートした CRM 導入の検討は、さらなる成長基盤を確立するための第 1 歩となりました。


<導入の経緯>
既存の業務環境との親和性の高さから、
迷わず Dynamics CRM を選択


* 鈴木 千尋 氏
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人材開発事業部
チームリーダー
鈴木 千尋 氏

CRM 導入の検討が本格化した背景には、もう 1つの問題がありました。それは、顧客情報の管理方法です。営業担当が Microsoft Office Excel を使って個別に管理しているだけで、まったく共有できていなかったのです。前職でのシステム エンジニアの経験を買われ、同社の IT 管理を兼務している人材開発事業部 チームリーダーの鈴木千尋氏は、導入前の状況を次のように説明します。

「小規模な組織ですので、すでに実績のあるお客様や提案段階に入っているお客様など、案件がかなり具体的になってくればさすがに把握できます。しかし、1 回会ったか会わないかといったレベルのお客様については、各担当の頭の中で整理されているような状態でした。正確な情報は本人に聞かないとわからない。つまり、可視化できていないということです。管理部門との情報のやり取りも、スムーズに行える状況ではありませんでした」。

同社では、ブランド認知の向上に向けて、セミナーの開催や大規模なイベントへの出展機会も増えています。せっかく大々的に集客しても、その後のフォロー アップの段階で誰がどこにアプローチしているのか、どのような状況かといったことが把握できなれば、取りこぼしにつながってしまいます。また、ある顧客に対して社内の営業担当がすでにコンタクトしていることを知らずに、別の営業担当が電話をかけてしまったり、こうした事態を水際で食い止めたりといったことも、実際に発生するようになっていました。

「顧客情報が適切に管理できていないと、最終的にどこにしわ寄せが来るかというと、お客様に対するサービスや機動力です」 (鈴木氏)。

役員を始めとして、業務のさまざまな場面で改善の必要性を感じるようになったことが、CRM への関心をさらに高めたと言えます。

CRM 製品の選定にあたって重視されたのは、エンド ユーザーにとっての敷居をできるだけ低くすることです。その理由を鈴木氏はこう語ります。

「当社の IT 環境は、以前はファイル サーバーすらなく、アクセス権を設定したパソコンが共有されているというレベルでした。社員も、普段は Excel、Microsoft Office Word、Microsoft Office PowerPoint ぐらいしか使う機会がありません。システムに対しては、"使う" というより "使われる" というイメージを強く持っています。ですから、当社のビジネスにシステム側が合わせてくれるような製品でなければ、おそらく導入は難しいだろうとの予測がありました」。

既存の業務環境との親和性を最優先した結果、必然的に行き着いたのが Dynamics CRM です。雑誌の製品広告で目にしたのがきっかけだったとはいえ、導入への迷いはありませんでした。使い慣れた Microsoft Office 製品の延長で使用できる点だけでなく、導入コストが限られている中で、カスタマイズ コストが発生することなく、ノン プログラミングで画面構成の変更や項目の追加が行える柔軟性が、同社のニーズに見事に合致したのです。また、ちょうど並行で進められていた社内のインフラ構築の基盤に Active Directory を使用していたことからも、マイクロソフト製品を選択することのメリットが大きいと判断されました。

2007 年 7 月に人材マネージメント関連の大規模なイベントを控えていた同社は、その 2 か月前となる 2007 年 5 月の本稼働を目指して準備を進めていきました。ここでも、エンド ユーザーの抵抗感を少なくするために、デフォルトで豊富に用意されている入力項目を極力削り、まずは "使ってもらえるシステム" を目指したといいます。さらに簡単な手順書を作成して社内講習会を実施するとともに、そもそもなぜ CRM のしくみが必要なのかを、役員自らがマーケティング戦略や営業戦略などの観点で説明するなど、IT 活用の風土を醸成することにも努めました。


<システムの概要>
高い集客効果とブランド認知の向上で
ビジネス チャンスが拡大


Dynamics CRM には、Microsoft Windows Small Business Server 上で動作するように設計され、最大 75 人の同時ユーザーに対応する中小企業向けの Dynamics CRM Small Business Edition と、複数サーバーを分散環境で使用する大企業向けの Dynamics CRM Professional の 2 つのエディションが用意されています。今回同社が導入したのは前者でした。サーバーの利用形態や拡張性などを除けば、どちらのエディションもほぼ同じ特長と機能を備えています。

セミナーやイベントへの集客が営業活動への重要な動線となる同社が、真っ先に CRM の導入効果を期待したのがマーケティング領域です。まずは営業担当に顧客情報を入力してもらい、対象となる顧客リストに対してメール マガジンを一斉に送信。セミナーやイベントへの参加を促し、レスポンスがあった顧客について Dynamics CRM 上で参加者管理を行うといった使い方が中心となっています。

導入前は、営業担当がチラシを持参して 1 件 1 件の顧客を訪問するというアプローチだったことを考えれば、Dynamics CRM の導入は、営業スタイルを変革する大きな転機だったと言えるでしょう。鈴木氏は、顧客基盤の拡大につながる重要な変化について、次のように語ります。

「これまでは、すでにリレーションがあるお客様に対して何かをご案内することはあっても、セミナーやイベントで名刺をいただいただけのお客様について、すべてをもれなくフォロー アップすることは不可能でした。Dynamics CRM を活用することで、新規のお客様に対しても効果的にアプローチできるだけでなく、現段階ではお役に立てそうな話がなくても、長期的な視点で当社の価値を提供していくチャンスを得ることができます」。

効果は数値にも確実に表れています。セミナーへの参加者の内訳を見ると、以前はすでにリレーションのある顧客が中心だったのに対し、今ではメール マガジン経由で参加した新規顧客が半数を占めるようになっています。2007 年 9 月に実施したイベントでは、メール マガジン経由での申し込みが 75% を占め、目標としていた集客数を一気に達成。これまでのように外部のサービスを利用することなく、必要なタイミングでいつでもスピーディに情報を発信できるのは、コスト面での大きなメリットです。また、セミナーの受講票なども、Dynamics CRM から参加者を抽出して一斉送信が行えるようになり、企画担当が個別にメールを送信する手間が省け、本来の業務に集中することができます。

「まだまだ営業の現場がメリットを感じるほどには使いこなせていません。それでも、お客様との接点を持ちやすくなり、営業の裾野が広がったという感触はあると思います。事実、これまで以上に商談の機会が増えつつあり、逆にマンパワーが不足気味で、嬉しい悲鳴を上げています」 (鈴木氏)。

Dynamics CRM の導入によって、集客において一定の効果を上げていること、さらには市場でのイコア ブランドの認知が高まりつつあることに、経営陣も高い評価を示しています。

Microsoft Dynamics CRM の構成図
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Microsoft Dynamics CRM の構成図[拡大図]



<今後の展望>
IT戦略のロードマップを描きつつ、
エンド ユーザーのモチベーションを促進


当面は利用範囲の拡大を図るより、まずはエンド ユーザーのモチベーションを高めていくことが優先です。実際、新規顧客のデータが入力された後、なかなか情報が更新されないといった問題も出てきています。日々の営業活動の中に Dynamics CRM をうまく取り込むことで、確実に仕事が楽になることを感じてもらうためにはどうすべきか。その具体策を検討中であり、第一段階として、営業部門と管理部門の業務の統合がテーマとなっています。

「管理部門が見積、契約、請求、検収、納品などの各プロセスにおいて行うべき業務は、依然として Excel ベースでの情報に基づいて行われており、営業部門との連携ができていません。たとえば、営業からの情報待ちで請求書を発行できないなど、必要な情報が必要なタイミングで伝わらないために業務が停滞してしまうこともあります。この部分を連携させることが次の目標となります。単なる情報共有や行動管理のツールとしてだけでなく、リアル タイムに売上状況が把握できたり、見積と請求の内容が連動することで書類作成の手間が省けたり、納品作業がスムーズになったりといったように、営業部門と管理部門の双方がメリットを享受できるようなしくみが実現すれば、自然と活用が促進されるはずです。もちろん、さらに活用レベルを引き上げ、最終的には現場や経営面での意思決定を支援していきたいとの思いもあります」(重野氏)。

「Dynamics CRM でどこまでできるか、という点は未知数です。一方で、当社がどこまでを求めるか、という点も明確にする必要があります。ロードマップを描きつつ、マイクロソフトやベンダと調整しながら詰めていきたいと考えています」 (鈴木氏)。

経営トップの重野氏も、「気合いや体力だけでは売れない時代。Dynamics CRM を最大限に活用して、当社の価値を広く確実に伝え、お客様との長期的なリレーションを維持していきたいですね」と期待を膨らませます。

同社の狙いは、新たな情報活用基盤を確立することで、個人が業務に専念できる環境を実現し、企業の成長力につなげること。ここにも、「エナジー&シナジー」のポリシーがしっかりと息づいているようです。


写真
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参加者管理を CRM 上で行うと同時に、営業担当者は CRM 上で顧客のこれまでのセミナーへの参加履歴(関心のあるテーマ)を確認可能[拡大図]




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