有限会社ファインモールド

掲載日: 2004 年 4 月 16 日
納期短縮、経営品質の向上を実現すべく
Microsoft® Office Outlook® をベースとした G.system を導入
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ソリューション概要

プロファイル
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有限会社ファインモールド leave-msは、樹脂製品の設計から金型製作、射出成形までを一貫して行う技術者集団としての総合企業です。顧客のニーズ、商品コンセプトに合わせた金型設計を行い、工程計画立案後、効率的な量産体制までを手掛ける優れた技術を有しています。昭和 60 年 4 月創立以来、精密金型の製作の効率化と品質水準の向上に努め、高い評価を受けています。

シナリオ
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Microsoft Office Outlook による業務改善システムの運用管理
プロジェクトマネジメントの導入による業務改善例

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Exchange 2000 Server
Microsoft Office Outlook 2002

パートナー

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株式会社ニッセイコム leave-ms

メリット

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Outlook をベースにしたシステムのため、自社構築という、導入コストの削減に加え、部分的な構築による運用が可能であり、また、システムの修正も簡便であるため、常に最良のシステムの維持が可能です。

ユーザーコメント
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「駄目だったら自分たちで変えればいい。だから失敗を恐れずにスタートできました」

有限会社ファインモールド
大城 博 氏 談

「Outlook があんなに融通の利くものだとは思いませんでした。それに他のソフトウェアと親和性がある。Word や Excel のある程度の知識の延長でも使用できるのは、とても意味がありました」


有限会社ファインモールド
常務取締役
太田 清幸 氏 談



浜松を拠点として、主にエンジニアリングプラスチックの金型設計、製造を手がける有限会社ファインモールドは、有限会社ユニオンパーツ工業を親会社とするユニオングループの一員です。同社は、法定資格、免許資格取得に対しての積極的な教育投資により、「IT コーディネータ」の有資格者が生まれ、それが G.system 導入へのきっかけとなり経営品質の向上へと続きます。そうした社員教育が、業務の効率化に対して豊富な実績を誇る G.system 導入をきっかけとして、大きく花開くことになったのです。製造業にとって厳しい時代に、IT を軸とした業務改革をバネに、新たな飛躍の予感を感じさせます。


<導入の背景と狙い>
製造業経営の厳しさを乗り越える業務改革として IT 化を検討


日本の製造業経営の厳しさは、高い技術力を持った企業にとっても例外ではありません。製造業のメッカとして名高い浜松市でも、その淘汰の波は確実に訪れています。有限会社ファインモールド (以下、ファインモールド) は、大幅な業務改善の必要性に迫られていました。短納期かつ高品質な成果を継続的に求められ続け、同社の業績自体にも影響を及ぼしてくるようになっていました。受注のための競争が激化する環境下で、生き残りを掛けた業務改革が必要となったのです。当然なことですが、決められた納期を少しでも遅れると、その後の受注に影響します。若手の経営者としてグループの未来を背負う立場でもあった有限会社ファインモールド 常務取締役の太田清幸氏にとって、納期通りに納めるためにはどのように対応しなければならないのかが、業務改革の大きな課題でした。当初は、現状の仕事のやり方の中から解決策を見いだそうとしたのですが、それは無理であると結論しました。そして、IT 化を決意し推進していくにあたって、次のように考えました。「当社の規模でも、Plan 、Do 、Check 、Action という、計画をいかに実行してそれを次のアクションにつなげていくか、という PDCA サイクルを循環させていかなければなりません。社内の業務フローを考えても、たとえば紙ベースでも業務は進められますが、全社的な向上サイクルということを考慮した場合、コンピュータ化するのが有効だろうと考えたのです。つまり、業務にかかわる情報をオープンにし、社内の誰もが見られるようにするための、コミュニケーションツールの 1 つのあり方としてコンピュータを使ったらいいのではないか、と考えたのです」(太田氏) 。

その IT 化の先頭に立ったのは、入社 18 年目の大城博氏でした。製造エンジニアである大城氏は、本業の傍ら独学で「IT コーディネータ」の資格を取得していました。「IT コーディネータ」とは「IT コーディネータ協会」が認定する資格であり、経営者の観点から IT 投資を支援するための知識と経験を有する者に与えられる認定資格です。継続的学習を続け実務経験を積み重ねて初めて認定されるもので、中小企業における IT 化の担い手として注目されています。IT 化による経営改善をすべて託された大城氏は、中小企業診断士と「IT コーディネータ」の知識から、企業の強み (Strength) 、弱み (Weakness) 、機会 (Opportunity) 、脅威 (Threat) の評価を行う SWOT 分析により、業務フローチャート、バランススコアカードを作成していくことにしました。その結果、何を IT 化していくべきなのかが明らかになりました。しかし、ここで大きな壁に突き当たったのです。まったく初めての取り組みであるため、実際に社員たちにどうやって使ってもらうのか、また、どのように IT 化をすれば効果が上がるのか、この 2 点をクリアするための決め手となる方法が見つかりませんでした。実際のところ、業務フローを見直そうと決まってから 3 〜 4 か月は具体的な方法を模索する時間が続きました。大城氏は、グループウェアの導入、システムのオーダーメードも検討しましたが、社員のオペレーション面およびシステムのコスト面で問題がありました。セミナーや展示会にも積極的に出掛けましたが、なかなか最良のものは見つかりませんでした。

G.system との出会いによる業務改革プロジェクトのスタート
大城氏の G.system との出会いは、マイクロソフトが主催した総合企業フェアにありました。業務フローを管理していくことと、PDCA サイクルを循環させていくこと、その 2 つに最適なものを見つけました。それが、Outlook をベースとして日新建工株式会社 (以下、日新建工) が開発したソリューション、G.system でした。建築業の業務支援システムとして開発された同システムは、製造業全般に応用が効く中小企業向けの支援システムとして多くの実績を上げていました。大城氏の持ち帰ったパンフレットを見た太田氏は、これが会社の業務のやり方を変えられるツールであり、きっかけとなると直感し、速やかな導入を決めたのです。太田氏によると、「Outlook の融通性と親和性の高さは、今まで思ってもみなかったレベルであり、Microsoft Office Word® や Microsoft Office Excel® をある程度利用している者にとっては、何の違和感もなく、あらためて勉強しなくても十分に使えるものであることが、導入を決めた最大のポイントでした」といいます。このとき、ここに生き残りを掛けた業務改革のプロジェクトがまさにスタートしたのでした。導入が決定されると、すぐに全社対象のミーティングが行われ、太田氏はこのプロジェクトの重要性と、全員が一丸となって取り組むことの意義を説きました。このシステムの目的と効果は、次のようなものでした。

  1. ISO に基づいたフロー型のシステム
  2. 低価格、自分たちで作りこむシステム
  3. 責任と権限の明確化、情報の共有化
  4. 経営者の情報収集と経営者への情報提供

こうしたコンセプトの下、業務改善になくてはならない情報の共有化と責任の明確化を柱に、システム構築の一歩が踏み出されたのでした。そのときの太田氏の考えは、コミュニケーションの改善をするためには、全員参加型の業務改革というコンセプトを浸透させ、『自分だけ』の持ち場の仕事を共有する情報として、全員に出してもらわなければならない、そうしなければ本当の意味で効果のある業務フローにはならないというものでした。それを受けた大城氏は、「IT コーディネータ」として具体的な導入プランを説明し、部署ごとに抱えている課題を丹念にヒアリングし、出された意見を吸い上げていきました。その結果、議論は深夜にまで及ぶこともあったといいます。じつはこの段階で、システムをきっかけとしたコミュニケーションの改善サイクルが、既に始まっていたと言えるでしょう。


<導入結果と感想>
一部分だけのスタートによる納期短縮の実現


社内的な合意を得て、実際に導入が開始されたのは 2002 年の 11 月のことです。構築にあたっての基本的な考え方は、「小さく始めて段々と大きくしていく」というものでした。つまり、まず緊急性のある要素に絞り込んで、期の初めの 4 月 1 日から運用することになったのです。このシステムには、まず導入のしやすさがあり、うまくいかなかったときにはその場で変更していくことができる柔軟性があります。そのため失敗を恐れずにスタートができたのです。ところが、社員たちへの浸透は予想以上でした。すべての部署すべての社員が共通認識を持ち、スムーズに仕事が運ぶようになりました。何らかの問題があったときにも、自分の問題だけではなく他の部署の問題も同じ視点で確認ができるようになったため、全員がすぐに対応できるようになり、仕事の短縮化につながっていきました。今までは、受注から納品までの総リードタイム (時間数) は、2001 年度平均で 49.1 時間、2002 年度平均で 48.7 時間でした。月別に見ると 60 時間前後となることもあり、目標とする 39 時間を大幅に超える月もありました。ところが、4 月の運用開始後 2 ヶ月を経た 6 月から、総リードタイムは、34.4 時間 (6 月) 、32.9 時間 (7 月) 、36.3 時間 (8 月) と目標を大きく下回るようになったのです。それに合わせて、通信費を従来の 1/3 に削減することができました。スタートしてから 7 か月が過ぎようとしているシステムは、まだまだ発展途上と言えます。しかし、全社員一丸となるための基軸になっているのは間違いなく、実際に同社の業績は回復しました。営業から設計へ、そして現場へという各業務の連結が生まれ、仕事の流れが非常にスムーズになったのがその要因です。

「平均納期が 1 週間は短縮されているという、目に見える形で効果が現れてきました。やはりスムーズな意思疎通が最大の要因であろうと思います。業務フローを明確にしただけでもこれだけの効果が出たというのは、経営者にとってうれしい限りです。金型業は納期が短くなればそれだけ多くの売上が得られるので、業績にも直結します」と、太田氏は語ります。そして、自らの能力を発揮するチャンスを明確に提示でき、何が必要で、何をやるべきかが各人に見えてくることで、今まで社員の中に眠っていた能力も発揮できるようになったと、太田氏は感じています。「中小規模の企業では、業務管理の部分は弱くなりがちです。それを『経営の品質』と言うとすれば、その品質を向上させる非常に有効な道具であると思います」(太田氏) 。


<導入システムの特徴>
Microsoft Exchange Server と Outlook による情報の共有化


G.system は、Exchange Server と Outlook を活用したソリューションであると言えます。このシステムは、データベースの構築やプログラミングを伴うものではありません。いかにして Outlook を活用し、業務を改善するかのノウハウです。ペーパーレス化が大きな特徴として捉えられていますが、それは Outlook のパブリックフォルダを利用した結果でしかありません。G.system によらず、Outlook が企業で利用される際は、Exchange Server を通して、情報の共有化を図ることができます。全社員のスケジュール管理、業務の工程管理などは標準的な機能と言えます。G.system 導入にかかるコストは、サーバーとして利用するための PC とクライアント用の PC 、そして Exchange Server と Microsoft Office 、捺印ソフトのライセンス、さらに、導入時のシステム管理者への教育費程度です。システム管理者は、PC によるネットワークを構築し、そこにアプリケーションサーバーとしての Exchange Server を導入しますが、ここまでに関しては専門の業者に委託できます。後はそれぞれの企業に合った情報の共有化を目指すことになりますが、システム構築に際し、本来最も重要である基幹業務の見直しに専念できることが、このシステムの最大の特徴と言えるでしょう。プログラムのミスやデータベースの管理ということに煩わされることなく、業務改善へのスタートを切ることができるのです。



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