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.NET Frameworkベースでロジスティックス アプリケーションを開発。
開発生産性と柔軟性を劇的に向上させ、n階層の実行にも対応可能に
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2003 年 11 月に発表された「マイクロソフト認定パートナー アワード 2003」。その「.NET アプリケーション アワード」で最優秀賞を獲得したのが、株式会社フレームワークスの「Logistics Station LEX」です。この製品は世界初の .NET ベースによるロジスティックス アプリケーションであり、業務機能の部品化やユーザー インターフェイスのパターン化、ウィザードによる画面作成機能やビジュアルなフロー定義機能など、様々な特徴を持っています。すでに日本ビクター株式会社の現地法人 JVC Americas Corp.で稼働しており、将来は単に物流センターの業務効率化だけではなく、物流全体の最適化実現が目指されています。
<製品開発の背景>
ビジネス全体の最適化を図る物流システムへ


株式会社フレームワークス
ソリューション第1部
部長
山本 裕之 氏
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株式会社フレームワークス (以下、フレームワークス) は、有力物流企業でのソフト開発に携わっていた田中純夫社長が 1991 年 4 月に創業した若いソフトウェア企業です。物流や倉庫管理に関するソフトウェアの開発や販売、システム インテグレーション、コンサルティング サービス等を展開しています。顧客の多くは日本ビクター株式会社などの、日本を代表する大企業が名を連ねており、実際の物流業務に関する豊富な経験を持っているため、そのノウハウに基づいた提案力とシステム開発力は、内外の顧客から高い評価を受けています。
同社はこれまでにも、物流管理ソフトウェア「Logistics Station iWMS」を提供しており、物流センターの在庫管理や作業、スペースの最適化を通じて、顧客企業のコスト競争力やキャッシュフローの強化に貢献してきました。このソフトウェア製品は、生産システムや受発注システム、基幹システムと連携し、VMI (ベンダー マネージド インベントリ) やクロスドック、DC (保管型拠点) 、TC (通過型拠点) 、流通加工、複数倉庫や複数荷主の一元管理など、多様化する物流センターのあらゆる業務をサポートするもので、倉庫や物流センターを単なる " 保管場所 " ではなく、サプライチェーン全体を最適化するための " 戦略拠点 " に変えることができるのです。その導入実績はすでに国内外で 200 サイト以上にのぼっており、取り扱いアイテム 50 万以上、1 日あたり 1,000 万明細という大規模トランザクションが要求される業務でも、24 時間 365 日ノンストップで対応できる極めて高い信頼性を実現しています。
この「Logistics Station iWMS」の後継製品として開発されたのが「Logistics Station LEX」です。その構想が生まれたのは 2000 年後半のことでした。「当時はインターネットを活用した受注サイトが続々と立ち上がっていた頃でしたが、そのバックヤードとなる物流の仕組みはまだ十分ではありませんでした」と振り返るのは、株式会社フレームワークスでソリューション第 1 部 部長を務める山本裕之氏です。物流管理システムは、物流センターの支援だけではなく、インターネットやイントラネットの活用を視野に入れた上で、ビジネス全体の最適化に貢献すべきなのだといいます。
そのために同社が最初に行ったのが、PowerBuilder と PL/SQL で構築されていた Logistics Station iWMS を Java 化することでした。しかし「業務アプリケーション開発で使えるフレームワークがなく、開発生産性も良くなかった」(山本氏) ため、この作業は間もなく中断されます。その後 .NET Framework の登場を受け、2002 年 2 月からその技術評価に着手。開発言語に C# を利用することで高い開発生産性を実現できると判断し、2002 年 4 月から開発作業がスタートします。そして物流の将来像をにらんだデータ構造の全面的な刷新を行った上で、「Logistics Station iWMS」の機能を継承した「Logistics Station LEX」を、2003 年 8 月に完成させるのです。
<アプリケーションの概要>
物流のコア部分を共通化しつつ、業務フローやインターフェイスは柔軟に定義
「Logistics Station LEX」は、サプライチェーン全体の中で物流の " 実行 " を担う、物流センターの管理を行うシステムです。製造、流通、物流のいずれの業態にも対応しており、生産管理システムや在庫管理システム、販売システム、POS システム、ERP 等との連携が可能です。また無線で利用できるハンディターミナルや立体自動倉庫、デジタル ピッキングシステムといった多様なマテハン機器 (マテリアル ハンドリング機器) との連携機能も装備しており、物流業務の最適化に大きな貢献を果たします。
特に注目すべきなのは、その柔軟性の高さだといえるでしょう。「物流のコア機能はどの業種、業態でも大きくは変わりませんが、業務フローやユーザーインターフェースは多様なニーズがあります」と山本氏。この要求に対応するために、様々な工夫が凝らされているのです。
まず物流に必要な機能群を数百の部品としてラインアップし、これらを組み合わせることで多様な業務ニーズに対応できるようにしています。その一方でユーザー インターフェイスは、画面パターンや使用データをウィザードによって定義できるようになっており、画面フローもグラフィカルなツールで作成できるようになっています。また物流現場では在庫がなくなった時や出荷が完了した時など、特定イベントの発生に対応した処理を行う必要もありますが、このようなイベント駆動型の処理を簡単に組み込むために " ビジネスイベント " と呼ばれるメカニズムも提供されています。これは個々の業務機能で発生したイベントを " イベントレシーバー " と呼ばれるモジュールで受け取り、ここから必要な処理を呼び出すというものです。イベント駆動によって呼び出される処理は、外部オブジェクトとしてアドオン可能です。
アプリケーション部品やツール群、イベントレシーバー等の機能は、すべてC#で開発されています。また業務フロー等を表示するチャート作成を容易にするための機能や、必要な情報を XML データとして取り出し、ASP.NET によってグラフィカルなユーザーインターフェースを提供する仕組みも用意されています。
この製品はアメリカ全土の物流をコントロールするために、すでに日本ビクター株式会社の米国現地法人 JVC Americas Corp. に導入されているといいます。現在、この製品を導入したことで作業が標準化され、保管効率と作業効率をそれぞれ 30 %向上させており、在庫の正確な把握によって誤出荷も大幅に削減しています。
<.NET Framework を採用した理由>
物流現場のハンディターミナルまでを C# で包括的にカバー
それではフレームワークスはなぜ.NET Frameworkを採用したのでしょうか。その理由は大きく3つあったと、山本氏は説明します。
それではフレームワークスはなぜ .NET Framework を採用したのでしょうか。その理由は大きく 3 つあったと、山本氏は説明します。
まず第 1 は開発生産性の高さです。「.NET には実用的に使えるフレームワークがすでに用意されており、業務アプリケーションの開発に専念できます」と山本氏。また開発言語に C# を利用することで、効率の高いオブジェクト指向開発が可能な点も大きな魅力になりました。実際の開発スピードも、最初に Java で行った時に比べてはるかに速かったといいます。
第 2 は C# という開発言語の適用範囲の広さ。この製品の開発では、業務ロジックに必要な部品はもちろんのこと、ウィザードや各種グラフィカルツール、イベントレシーバーの開発でも C# が利用されています。また .NET Compact Framework を利用することで、Microsoft Windows CE ベースのハンディ ターミナルに対応したアプリケーション機能も C# で開発可能です。C# さえマスターすれば全てのプログラミングが可能になるため、開発者のリソースを最大限に活用できます。また最近は Windows CE を採用したハンディ ターミナルも増えており、これらを活用する上でも .NET Framework の採用は有利です。
そして第 3 が、クライアントに Windows を採用することで、Web ブラウザだけでは実現できないリッチ クライアントの利用も可能になる点です。物流現場で使用するアプリケーションは、業務効率を高めるためにきめ細かいユーザー インターフェイスが求められます。そのため現時点で実際に使用されている端末も、9 割は Windows という状況だといいます。
なお東芝テック株式会社のアプリケーションサーバー「Cross Mission」が利用できたことも、.NET Framework 採用の大きなメリットのひとつだと山本氏は指摘します。アプリケーション開発は MVC (Model-View-Controller) モデルで行われていますが、セッション管理やトランザクション管理等のコントロール部分を「Cross Mission」に完全に任せることで、業務処理とユーザー インターフェイスの開発に専念できたのです。またこのアプリケーション サーバーは、n 階層のアプリケーション実行もサポートしています。これによってサーバーの拡張や分散化などにも、柔軟な対応が可能になっています。
<今後の展望>
システム間連携を視野に入れた Web サービスの本格適用までを視野に
フレームワークスがこの製品で目指しているのは、物流センター業務の効率化にとどまりません。最終的な目標は物流全体を最適化することにあります。「現在の物流は、工場、卸、小売りなど、複数の段階で物流センターや倉庫が利用されており、それぞれが在庫を抱えています」と山本氏。また製造業の生産工程でも、原材料メーカーから部品メーカー、組み立てメーカーへと向かう物流があり、ここでも各段階に在庫が存在します。これらの在庫を最小化するには、ひとつの物流センターだけではなく、複数の物流センターを視野に入れた管理が必要です。「在庫を物流センターに囲い込むのではなく、在庫を物流経路全体で " フロー化 " すること。これが今後の物流の大きなテーマになるのです」(山本氏)。
「Logistics Station LEX」ではすでに、この " 在庫のフロー化 " をも視野に入れたデータ構造の見直しが行われています。また複数の物流センターに導入された「Logistics Station LEX」同士が会話をしながら、物流全体を最適化する仕組みの構想も進められています。これを実現する技術のひとつとして山本氏は、Web サービスの動向に注目しているといいます。この技術を活用することで、システム同士がよりきめ細かい会話を行えるようになるからです。
.NET Framework の採用は、Web サービスを有効に活用する上でも大きな意義があるといえます。「Logistics Station LEX」は物流効率の " 常識 " を、根本から変えてしまうポテンシャルを持っているのです。
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