株式会社外為どっとコム

掲載日: 2007 年 5 月 17 日
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ソリューション概要

プロファイル
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株式会社外為どっとコムは、2002 年 4 月に株式会社メイタン・トラディションとオリエント貿易株式会社がそれぞれ 50% を出資し、設立された企業です。東京と沖縄に拠点を構え、オンライン外国為替証拠金取引サービス「ネクスト総合口座」、金融機関に対するシステムの OEM 提供、そしてポータルサイトへの為替レート情報配信の 3 つをビジネスの柱としています。初心者に優しい外国為替証拠金取引サービスで急成長しています。

メリット

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マイクロソフトのプレミアサービスを採用し、マイクロソフトのシステム プラットフォームを使用して構築されたオンライン外国為替証拠金取引サービスを高度に安定した状態で運用できるようになった。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft® SQL ServerTM 2000
Microsoft® Windows Server® 2003
Microsoft® Windows 2000 Server
Active Directory®
.NET Framework

ユーザーコメント
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「現在のシステムは、非常に安定しています。1 年以上、システムダウンがないばかりか、深刻なシステムトラブルも発生していません。将来的には、リッチ クライアントの技術を採用して、より優れた取引環境を整えたいと考えています」。

株式会社外為どっとコム
システム部 副部長
システム第 2 課長
大嶋 一彰氏
ノンストップの運用が求められる大規模システムで、膨大なトラフィックを支えるシステム基盤の安定運用をSQL Serverで実現。


株式会社外為どっとコムは、2002 年の設立から爆発的な勢いで口座数を増加させているオンライン外国為替証拠金取引業界のトップランナーです。世界中の取引所で扱われる為替をビジネスとする関係上、月曜の朝 7 時から土曜の朝 7 時まで、ノンストップのシステム運用が求められる同社は、マイクロソフトのプラットフォームを段階的にアップグレードし、顧客からの大量注文をリアルタイムにさばくサービス基盤を整備しています。

〈導入背景と狙い〉
他社に追いつけ追い越せとシステムを段階整備



*株式会社外為どっとコム
システム部 副部長
システム第 2 課長
大嶋 一彰氏


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株式会社外為どっとコム(以下、外為どっとコム)は、初心者に優しいオンライン外国為替証拠金取引サービス「ネクスト総合口座」の運営を始め、マネックス証券やジャパンネット銀行などに対する外国為替保証金インターネット取引システムの OEM 提供、そして MSN や Infoseek、nifty などへの為替レート情報配信の 3 つをビジネスの柱とする企業です。ネクスト総合口座は、2007 年 3 月末に 10 万口座を突破。初心者が敬遠しがちだった外国為替証拠金取引を、資産運用手段の 1 つとして位置づけた功績は多大で、業界のトップを走り続けています。

オンライン外国為替証拠金取引では、世界中にある取引所から発信される情報をリアルタイムに取り込み、それをユーザーに配信。ユーザーからの注文もリアルタイムに処理しなければなりません。しかも、為替は月曜の朝 7 時から土曜の朝 7 時まで取引されます。システムの計画停止が許されるのは、世界中の取引所がクローズしている間だけ。外為どっとコムでは、ノンストップの稼働が必須のこのシステム基盤を、マイクロソフト製品をフル活用することで創り上げました。その最大の理由は、コスト効果にあったと、外為どっとコム システム部 副部長 システム第 2 課長 大嶋 一彰氏は当時を振り返ります。

「設立時点の資本金は 1 億円。IT に投資できる金額は限られていました。創業当初、たった 1 人で外為どっとコムのシステムを開発していました」。

その後、口座数の爆発的な伸びに伴ってシステム部門のスタッフを拡充し、沖縄にバックアップセンターを兼ねた支店を設立しました。こうして TCO(総所有コスト)を低く保ちながら段階的にシステム拡張を行ってきた外為どっとコムは 2007 年、ネクスト総合口座で育った顧客に向けたプロフェッショナルな取引を可能にする新サービスの開始を睨み、新たなシステム基盤を整えました。
* 図

この新しいシステム基盤は、マイクロソフトのプラットフォーム製品群を実装した HP Superdome を 4 ノード、 4 インスタンス構成で使用する大規模なものです。そして、この新システム基盤によって、外貨ネクスト、金融機関への OEM 提供システム、および新しいサービスの 3 つを動かすことになったのです。

〈システムの概要と導入経緯〉
FISC の基準に対応


外為どっとコムは、創業当時オリエント貿易が初心者に外国為替証拠金取引を知ってもらうために運営していたバーチャル取引システムをビジネスでも使えるようにブラッシュアップし、その後の段階的な拡張で現在のシステムを組み上げました。サービス開始当時は、Microsoft Windows 2000 Server と Microsoft SQL Server 2000 が稼働するシングル CPU のサーバーをフロントに 2 台、データベースに 2 台(うち 1 台は情報配信用で、取引には使っていない)の 4 台構成でした。

当時すでに先行していた競合会社と同等のサービスを提供するために、 2 〜 3 週間に 1 回くらいの割合で新しい機能を追加する必要がありました。それが落ち着いても、他社に先駆けたサービス開発という作業が待っていました。2003 年夏に入社し、現在沖縄に駐在する外為どっとコム システム部 システム第 1 課 副部長 江口 貴則氏は、「入社してから 1 か月ほどの期間は楽しんで仕事をできたのですが、その後の半年間の記憶がないのです。それくらい忙しかった。思い出したくないくらいです」と当時を振り返ります。こうしたシステム部員たちの不眠不休のがんばりが、いくつもの優れた新機能を生み出しました。そして、初心者への優しさは口コミで広がり、口座数はさらに加速度的に伸びてきたのです。

「ちょうどそのころ、マネックス証券にシステムを OEM 提供する話が持ち上がってきました。それまでも自社の顧客に対する責任感を持って仕事をしてきましたが、他社のブランドで提供されるサービスへの重い責任を感じました」と、大嶋氏は当時を振り返ります。

外為どっとコムが提供するシステムの良さが他社からも評価されるようになった一方、顧客数やトラフィック数の増加により、再現性がなく、検証の難しいトラブルに見舞われるケースも何度か発生したといいます。また、ASP としてシステムを他の金融機関に OEM 提供するためには、FISC(The Center for Financial Industry Information Systems:金融情報システムセンター)の安全対策基準に準拠する必要がありました。

対策として外為どっとコムでは、開発と運用の分離が求められる FISC 安全対策基準対応のために沖縄支店を開設。東京は運用主体、沖縄は開発主体と業務の切り分けを進めました。

開発と運用を切り分けることで、社内標準に基づいてシステムを構築する必要性が高まっていきました。開発の社内標準を定めることで、システムのどこがどうなっているかを説明できる状態になるため、FISC の監査指針にも対応したシステム説明を、担当以外のシステム部員であっても行うことが可能になります。

そこで外為どっとコムは、開発規定の整備を開始。同時に、トラブルを未然に防ぐための抜本的な対策を得ることへの取り組みも始めることになりました。

そのために選ばれた施策の 1 つがマイクロソフトのプレミアサービスに加入し、大規模システムを安定運用させるためにプロフェッショナルによる技術支援を受けることでした。

* 図
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システム概要図 [拡大図]


〈システムの導入効果〉
開発規定の整備で安定稼働を維持


* 江口 貴則氏
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株式会社外為どっとコム
システム部
システム第 1 課 副部長
江口 貴則氏
開発規定を策定する前には、既存のシステムが最適に構成されているかどうかを検証することが必須となります。そのため、コンサルティングは、データベース診断とチューニングからスタートしました。

万単位の口座数とそれに比例して増加する取引を管理し、24 時間ノンストップの運用が求められる大規模システムを最適化することは容易ではありませんでしたが、いくつかの問題を特定。この作業によって洗い出されたシステム障害の原因となっていた部分を少しずつ潰していきました。

大嶋氏は、「問題を特定し、対策を講じたことで、システムは、非常に安定した状態を継続しています。1 年以上、システムダウンがないばかりか、深刻なシステムトラブルも発生していません」と話しています。

外為どっとコム独自のコーディング規定の作成では、ASP からプログラムを呼び出すときの決め事や、処理能力の高い select 文の書き方、起動パラメータの設定、クエリの発行の仕方など、詳細な取り決めがなされました。この規格は開発スタッフと運用スタッフの全員が共有し、それに忠実にコーディング作業を進めることで、既知の問題を発生させないしくみとして機能しています。

江口氏は、「コーディングのやり方そのものを規定できたのは大きいです。新機能や新サービスの開発はもちろん、既存のソースコードを見直し、規格に沿ったものに更改する作業も進めています」と話しています。

10 万口座を突破し、OEM 提供先も増えた現在、わずか 4 台のサーバーでスタートした外為どっとコムのシステム基盤は大規模なものになりました。沖縄のバックアップセンターには、その 2 分の 1 から 3 分の 1 程度のシステム基盤を整備し、もしものときに備えています。システムを停めることが許される週末を使って、何度かシステム切り替え訓練も行っており、顧客に安心して取引してもらうための体制を維持する努力は続きます。

「当社は、顧客に求められることは必ずやる会社です。顧客が増えればシステム基盤を整え、体制、人員、教育を含むすべての面で品質管理に力を入れています。われわれのやっている仕事は顧客から直接見えないかも知れませんが、いいサービスを提供できる会社であり続けたいとの思いで仕事に取り組んでいます」(江口氏)。

〈今後の展望〉
大幅アップグレードで上級者向け取引を可能に


外為どっとコムは現在進行中のシステム増強に合わせて、2007 年 7 月にデュアルコアの 16 CPU を搭載可能な HP Superdome の購入を予定しています。また、 Windows Server や SQL Server といったマイクロソフト製品群のライセンス購入には、マイクロソフト エンタープライズ アグリーメント(EA)を適用し、適時のバージョンアップ対応やライセンス面における資産管理を意識したシステム調達を可能にしています。同社は、この強力なシステム基盤をベースに、新しいサービスの提供に乗り出すことになります。

大嶋氏は、「現在提供している外貨ネクストでは、外国為替証拠金取引の初心者をターゲットにしています。入り口としては業界で最高のサービスと自負していますが、ここで育った顧客がプロ向けの取引環境でやりたいと他社のサービスに乗り換えてしまうことがありました。これから提供する新サービスは、プロ向けのしくみ。つまり、デイトレーダー向けのサービスです」と語ります。
外為どっとコムでは、プロ向けの新サービス立ち上げと共に、既存サービスの機能強化も図っていきます。リアルタイムに情報を受け取り、その情報を元に取引を行うシステムの将来を展望するときに、大嶋氏が注目するのは、リッチクライアントの技術です。

「目の肥えた顧客にとって、GUI は重要ですから、リッチクライアントの方が使いやすいのではないかと考えています。将来的には、トランザクションに強い API を備えた .NET Framework 3.0 をプラットフォームとしたシステムに Windows VistaTM を絡ませるなど、リッチクライアントの技術を採用してより優れた取引環境を整えたいと考えています」。

江口氏は、次のように語ります。

「システムが大きくなればなるほど、高品質なサービスを提供し続けることは難しくなるのですが、顧客が増えることでわれわれの責任感は高まります。当社はこれからも、さまざまな機能やサービスをリリースしていくわけですが、常に顧客に安心感を与えられるだけの高いサービス品質を維持することに力を注ぎたいです」。


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