グローバルピッグファーム株式会社

掲載日: 2008 年 4 月 1 日
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ソリューション概要

プロファイル
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グローバルピッグファーム株式会社は、「和豚もちぶた」ブランドで親しまれている安全でおいしい食肉を最先端の養豚技術で生産する企業です。年商は約 231 億円 (2007 年度)。全国に85 ある提携農場と力を合わせ、育種、飼料、生産、財務、出荷における技術革新をグループ内で一貫したシステムをもって進めています。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft SQL Server 2005
Microsoft Office Excel 2007
Microsoft SQL Server 2005 Data Mining Add-ins for Office system
Microsoft Windows Server 2003

メリット
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SQL Server 2005 を中心とするシステムに基幹データを統合し、Web によるレポート参照とExcel による柔軟なデータ分析を実現しました。Data Mining Add-ins を活用したデータマイニングも行っています。

ユーザーコメント
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「横断的に業務を見える化できたことは、提携農場に対する経営アドバイスに生かせます。また、卸業者に対しては、『和豚もちぶた』のおいしさを保ちながら流通させるための手法を一緒に開発するしくみとして活用していきます」。

グローバルピッグファーム株式会社
取締役・業務サービス部 部長
有馬 克彦氏

「和豚もちぶた®」のおいしさを支える膨大なデータを、Data Mining Add-ins を利用した Excel フロントのシステムで有効活用。

* グローバルピッグファーム本社
*グローバルピッグファーム本社
安心とおいしさの「和豚もちぶた」ブランドで知られるグローバルピッグファーム株式会社は、全国に 85 ある提携農場の生産データと出荷データを一元管理し、迅速な出荷計画を行えるしくみを構築しました。養豚生産管理システム、出荷精算管理システム、および枝肉仕切り評価管理システムが蓄積したデータを SQL Server 2005 ベースのシステムに統合。Web と Excel 2007 をフロントに活用し、さまざまな切り口でビジネス予測を行えるようになりました。


<導入背景とねらい>
生産と出荷を同期し、正確な出荷予測をめざす



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取締役・業務サービス部
部長
有馬 克彦氏
 
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グローバルピッグファーム株式会社 ( 以下、グローバルピッグファーム) は、「和豚もちぶた」というブランドで親しまれている、安全でおいしい食肉を最先端の養豚技術で生産する企業です。提携する家族経営養豚農家と力を合わせ、提携農場と自社で行う養豚生産から食品流通までを手がけています。

グローバルピッグファームでは長年、基幹業務システムとして 以下の 3 つのシステムを運用。全国の提携農家から非常に細かくデータを収集管理し、豚の血統や肉の評価などを常に参照できるようにされていました。

1. 農場で育成する豚のすべての情報を管理する養豚生産管理システム
 (アメリカのミネソタ大学が開発した生産管理ソフト PigCHAMP を使用)
2. 出荷精算の業務を行う出荷精算管理システム
3. 卸業者と品質情報を共有することも可能な枝肉仕切り評価管理システム

しかしながら、これらのシステムは互いに連携していなかったため、「出産頭数と、成長後の出荷予測」や「出荷データと、卸業者による評価」など、連係が求められるデータはすべて手作業によって引き合わされてきたため、データを参照するために多くの時間と手間を費やされていました。

豚は、種付けから出荷までに約10 か月かかります。種付けや分娩、離乳などの情報が詰まった生産データは提携農場から日々更新されてきます。出荷予測に際しても、豚の各個体の体重などを把握しなければならないため、頭数だけを数えればいいというわけにはいきません。また、骨を抜く作業を行う食品工場の温度がわずかに違うだけでも、味に大きな違いも出てきます。これだけの条件を、綿密につき合わせ、「和豚もちぶた」の品質を守り育てることは、容易ではありません。

グローバルピッグファーム 取締役・業務サービス部 部長 有馬 克彦氏は、次のように話します。

「偽ブランドの横行で食の安全に注目が集まっている現在、生産から流通につながる一貫した流れをつかむことのできるシステムを活用し、愛情を込めて育てた豚をきちんと管理された状態で消費者の皆様にお届けすることは不可欠です。脂の乗ったやわらかい『和豚もちぶた』は、私たちの真心。それをお届けするため、生産農家とともに積み上げてきたデータを、より効率的に活かせるしくみをめざしました」。

その第一歩が、上述した 3 つの基幹システムに集められたデータの集約管理でした。

グローバルピッグファームでは、shiesta と呼ばれる新たなデータ統合プラットフォームを開発し、それを中心にアプリケーションを構成することを決定。SQLServer 2005 を中核とする shiesta によって、統合データベースを作成しました。データの集計結果は Web アプリケーションで閲覧でき、表形式で出力できるものはすべて Excel ファイルにエクスポートして担当者が自由に分析できるしくみになっています。

<システムの導入>
SQL Server 2005 と使い慣れた Excel を軸に

 
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和豚もちぶた
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新システムに利用するデータベース製品の選定にあたっては、SQLServer 2005 と他社製データベースの比較検討が行われました。SQLServer 2005 が選定されたのは、Microsoft Office 製品群との親和性と、データ分析のために無償で提供されている SQL Server 2005Data Mining Add-ins for Office system を活用したいという思いからでした。

shiesta を開発した、グローバルピッグファーム 企画開発サービス部 課長 橋本 豊氏は、SQLServer を選定した当時について次のように振り返ります。

「導入前に SQL Serverの Express Edition でテストし、操作性とパフォーマンスにも魅力を感じました。採用後には、マイクロソフトさんの Web サイトからダウンロードできるマイクロソフト認定テクノロジー スペシャリスト (MCTS) 用の自習書で勉強し、とてもわかりやすかったです。MCP の資格も用意されていたので、『これを受験すれば、SQL Server を一気に学べるかな』と考えて受験したのですが、狙い通りに SQL Server への理解は深まったと思います」。

基幹システムからのデータ転送には、Microsoft SQL Server 2005Integration Services (SSIS) を利用しました。多くのプロジェクトで最も工数のかかるデータ統合部分ですが、Visual Studio の統合開発環境を使ってコードレスで開発することができたため、わずか数時間で完成したといいます。

ただし、MS-DOS アプリケーションである PigCHAMP からのデータ転送は、データのクレンジングを伴うために多少の困難が伴いました。結果的には、.Net Framework のクラス ライブラリを利用して開発負荷を削減しながら、Console アプリケーションと Visual Studio で開発したWindows アプリケーションを併用することで乗り切ることができました。

フロントとなる Web アプリケーションは、Windows Server 2003 R2上の Internet Information Services (IIS) 6.0 で稼働させています。集計結果は表形式で出力し、主な項目についてはグラフを使ってビジュアルに表現することで、情報の見える化を実現しています。なお、表形式で出力されるものはすべて Excel ファイルとしてエクスポートできるようになっており、担当者が資料作成に必要な項目を加えたり、特定目的に使うグラフを新たに作ったりすることを容易にしています。

ヘビーユーザーは、Excel 2007 で強化されたピボットを活用し、集計作業や分析作業を行っています。そのため、SQL Server の集計モジュールはすべてストアドプロシージャにまとめ、Excel 上でも利用できるようにユーザー関数を作成し、ライブラリ化しました。たとえば、ある期間の出荷頭数を知りたければ、Excel のセルに「= Ship ( 農場コード, 期間始まり, 期間終わり) 」と入力すると、結果が返ってきます。

橋本氏は、「shiesta の開発にあたっては、社内にいる育種統計学のスペシャリストにモデル開発を手伝ってもらうなど、さまざまな経験をしました。これまでとは違った一貫した視点でビジネスの流れを見られるしくみとして、これからもさまざまな機能を取り込んでいきたいと考えています」と話しています。


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全体システム構成[拡大図]
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<システムの概要と導入効果>
Data Mining Add-ins をフロントで活用



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企画開発サービス部
課長
橋本 豊氏

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企画開発サービス部
シップス係長
石田 泉氏
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「和豚もちぶた」は、常に進化しています。厳選されたものだけを使う飼料は、育種改良に合わせ配合設計し発育に合わせて飼料を与えるなど、新たな手法が開発されます。海外から優秀な種豚や精液を導入して母豚に種付けすれば、その子ども世代同士で交配を行って血が安定するまでに約 5 年の期間が必要です。

これまでは、そのプロセスにおいて、育成する個々の豚の情報をつかむことはできました。出荷すれば、枝肉の品質情報を卸業者から得られます。今回、shiesta が稼働したことで、その 2 つの情報をリアルタイムに結びつけ、育種が計画どおりに進んでいるかどうかを判断する材料が手に入ったことになります。

有馬氏は、「横断的に業務を見える化できたことは、提携農場に対する経営アドバイスに生かせます。また、卸業者に対しては、『和豚もちぶた』のおいしさを保ちながら流通させるための手法を一緒に開発するしくみとして活用していきます」と話します。

グローバルピッグファーム 企画開発サービス部 シップス係長 石田 泉氏は、次のように話しています。

「これまでは、PigCHAMP がテキストファイルとして吐き出してくるデータをエディタで編集し、Excel に読み込んで集計する作業が発生していましたが、その煩雑な作業は全くなくなりました。集計者にとってshiesta は、願ってもいない、夢のようなシステム。大いに満足しています。橋本はまだやり残したことがあると言っていますし、この速さでシステムが進化すると、将来さらにすごいものが見えてくると期待しています」。

当初の期待どおり、Data Mining Add-ins も成果を上げています。グローバルピッグファームは、その 1 部門として豚肉だけではなく、ハムやソーセージなども販売するハム工房ぐろーばるというショップを運営しています。ハム工房ぐろーばるでは、ギフトセットも取り扱っているのですが、なじみの顧客が好みの商品を組み合わせてオリジナルのギフトセットを購入するケースもあります。そして、その組み合わせに法則性があることが、Data Mining Add-ins によってあぶり出されたのです。

「たとえば、ある種類のハムを買っている人は同時にある種類のソーセージを買っているという傾向などが浮かび上がってきました。こうしたデータを参考にしながら、定番ギフトセットの品組みを作っていきたいです」(橋本氏)。

<今後の展望>
提携農場とさらなるコラボレーションを

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和豚もちぶたのハムセット
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shiesta が稼働した副次効果として、社内が部門の枠をまたいで話ができるようになり、社内の意思疎通が良くなっているといいます。グローバルピッグファームは今後、Web サービスや Web アプリケーションの公開などを通して、それを社外へと広げていきたいと展望しています。

Data Mining Add-ins の活用も進めます。独立して運用されてきたシステムのデータを横断的にマイニングすることで、いままでは考えられなかった事象の相関関係が見つかるかもしれません。以前からデータへのリテラシーは高く、的確なデータ管理がされてきたため、マイニングしたいデータはそろっています。飼料の配合から豚舎の温度、飼育する豚1 頭当たりの面積、豚が寝る場所など、さまざまな側面から最もおいしい肉を生み出すのに最適な飼育環境が導き出されるかもしれません。

shiesta そのものも進化します。さらなるデータ連携を進め、たとえば農場の財務データを取り込み、Excel 関数から参照できるしくみを作り、農場単体での経営分析を行える Excel シートも構想されています。これはすでにベータ版が完成しており、テストとして使ってもらった農場経営分析の担当者から好評だったといいます。

有馬氏は最後に、次のように説明します。

「shiesta が成果を上げているのは、全国の提携農場が過去 20 年以上にわたり、きめ細かにデータ管理してくれたおかげです。今後は安心安全な豚肉づくりのための品質管理に役立てるのはもちろんの事、全国にある提携農場に対して、より良い養豚経営のための判断材料や経営シミュレーションに役立てたいと考えております」。



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本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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