グンゼ株式会社

掲載日: 2005 年 6 月 20 日
Microsoft® Office Visio® 2003 により、操作の容易な“棚わりシミュレーション ツール”を開発し、販売計画の精度を大幅に向上。
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ソリューション概要

プロファイル
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グンゼ株式会社leave-msは、1896 年 (明治 29 年) に京都府の地域産業 (蚕糸業) の振興のために設立されました。創業の精神「人間尊重と優良品の生産を基礎として、会社をめぐるすべての関係者との共存共栄」は、創立以来 109 年の歴史の中で経営方針に反映されて今日まで連綿と受け継がれています。現在は、インナーウェア、パジャマ、ベビーウェア、婦人アウター、ミシン糸の製造、販売を中心に、プラスチック フィルムや電子部品の開発、スポーツ ジム運営など事業領域を大きく広げています。

シナリオ
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インナーウェア販売に伴う棚わりシミュレーション システムの開発
営業ワークフローの改善と販売計画の精度向上による営業支援を実現

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Office Visio 2003
Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003
Microsoft SQL Server 2000

メリット

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ビジュアル化された商品画像を使ったリアルな棚わりシミュレーションによって、営業担当者の作業負担が大幅に軽減。さらには、初回の販売計画の精度を約 2 倍に向上し、大幅な在庫圧縮を目指しています。

ユーザーコメント
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「Microsoft Office Visio 2003 は、ドラッグ & ドロップの簡単操作でビジュアル化された商品画像に文字情報を付加して自由に配置できるのでたいへん便利です。そのうえ、Excel や Microsoft SQL Server とのデータ連携がスムーズに行えるので、Visio 上で登録したデータをさまざまな目的で有効活用できます」

グンゼ株式会社
メンズ & キッズカンパニー
営業統括課
元木 雄一朗 氏 談



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グンゼ株式会社
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“お客様の頼れるパートナー”を目指したコンサルティング セールスを展開しているグンゼ株式会社では、Visio 2003 をベースにしたリアルな棚わりシミュレーション ツール「棚わり君」を開発。SQL Server との連携により営業担当者のオフィス作業の負担を大幅に軽減すると共に、販売計画精度を向上し、大幅な在庫圧縮を目指しています。


<開発の背景と狙い>
営業担当者が求めた理想の「棚わりシミュレーション ツール」


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グンゼ株式会社
メンズ & キッズカンパニー
営業統括課
元木 雄一朗 氏

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1896 年に製糸会社として発足して以来、紳士肌着や靴下などを中心に、業界を牽引してきたグンゼ株式会社 (以下、グンゼ) では、長年培ったノウハウを生かし、コンサルティング セールスという新たな営業スタイルを確立し、競合他社との差別化を図るための施策を打ち出しています。

「商社による通信販売や、スポーツ用品メーカーの市場参入などによって、激化する一方の競争を勝ち抜くためには、販売会社や販売店のお客様以上に市場や購入顧客のことを知り、お客様と共に売れる肌着売り場を創出するコンサルティング セールスが重要になります」と語るのは、グンゼ メンズ & キッズカンパニー 営業統括課の元木雄一朗氏です。

「肌着のエキスパートである当社として、お客様が抱えている問題を解決して、お客様の売り上げ増に貢献していくためには、個々の営業担当者のオフィス ワークの負担を軽減しつつ、ナレッジやノウハウの共有を促進するバックボーンが必要となります」。

そのため、グンゼでは、コンサルティング セールスを支援するプロジェクト チームを発足し、営業の業務プロセスに基づいた営業支援ポータル システム「SMILEコックピット」を Microsoft Office SharePoint™ Portal Server 2003 で構築。主にお客様へのコンサルティング セールスを支援するための情報提供と、日常業務の効率化を推進する営業サポート ツールを提供しています。

この「SMILEコックピット」のポータル画面では、商品情報データベースや販促物発注データベースなど、業務に欠かせないさまざまなシステムにリンクしています。そうしたシステムの中の 1 つに、Microsoft Office Visio 2003 をカスタマイズして開発した棚わりシミュレーション システム「棚わり君」があります。

「商品を陳列する棚わりというのは、『色やサイズの並べ方はどうすべきか?』、『メイン商品は、どこに置くとお客様の目を引けるのか?』など、その並べ方によって売り上げを左右してしまうため、メーカーにも、小売店にとっても、非常に重要な業務になります」と、元木氏。

「これまで、棚わりは Excel で作成してきましたが、数万件にも上るお客様のフォーマットがバラバラであるため、棚ごとにシートを作成する必要がありました。そのため、1 店舗への棚わりシートの作成に 1 日、2 日かかることはザラでした。また、営業担当者によっては、デモ用のショーケースに商品を並べ、それを写真に撮って小売店へ棚わり例として送付するなどの手間も割いていました」(元木氏)。

そのほか、「半年に 1 回の商品の入れ替え」や、「ワゴンによるバーゲン セール」など、商品の状況が変化する中で、商品陳列を随時把握していくことが非常に困難であったといいます。

こうした課題を解決するために、新たなシステムが必要だと実感した元木氏は、5、6 社の棚わりソフトを検討しましたが、いずれの製品も、グンゼが必要とする機能に対応できませんでした。

「たとえば、肌着では色やサイズが違うものを同じ棚に重ねることが多いのですが、市販ソフトではこれができなかったのです。食品向けに作られたソフトでは、違う商品を重ねて並べる棚わりがありません」(元木氏)。

そして、「ビジュアルを使い、簡単な操作で、効果的な棚わりを作成できる」シミュレーション システムを求め、たどり着いた結論が、Microsoft Office Visio 2003 を利用した、独自システムの開発だったのです。


<システム導入の経緯>
選ばれたのは、操作もデータ連携も「簡単」な Visio 2003


「当初、Visio については、フローチャートの作成ソフトというイメージしかありませんでした。しかし、Visio を理解するごとに、利用者のメリットが多いことに驚かされました」という元木氏は、Visio 選定の理由について、次のように説明します。

「Visio では非常に簡単な操作で写真を使って棚わりを作成できるうえに、使用している商品写真に、商品名や価格、サイズといったデータを添付することができたのです。そのため、1 つの棚に複数の商品写真を重ねて配置しても、『この棚には S サイズと M サイズを配置』といった情報がすぐに確認できるのです」。

しかも、Visio では、画面上の商品画像を、マウスでクリックし、棚の絵の上にドラッグ & ドロップするだけで自由に配置することができるため、PC の知識や経験がなくても、すぐに操作できることもメリットの 1 つでした。

「どんなにいいシステムでも、使われなければ意味がありません。そのため操作性の簡便さというのは 1 つのキーになります。Visio はこの点でも非常に魅力的なツールでした」(元木氏)。

さらに、グンゼでは、Visio が Excel や Microsoft SQL Server とのデータ連携が行える点に着目。各商品画像に付加させた商品情報を Excel に書き出して、自動的に商品台帳を作成するしくみなどを構築し、棚わり業務だけにとどまらない、業務全体の大幅な効率アップを図っています。

「Visio と SQL Server を活用することで、非常に煩雑になっていたワークフローも効率化できると考えました。具体的には、一度『棚わり君』でシミュレーションしたデータから商品情報を書き出すことで、販売計画や商品台帳が、すぐに作成できます。さらに、『棚わり君』で作成したデータを、SQL Server を使ったデータベースに登録しておくことで、他店からも、過去の実績を参考にした棚わり作成や商品台帳が、簡単に行えるようになりました」(元木氏)。

これにより、グンゼの営業担当者のワークフローは、大幅に改善。手入力による時間のロスやタイプ ミスなどを防ぎ、販売計画の提案をスピード化しています。

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システム概要図 [拡大図]



<システムの概要と導入効果>
Microsoft SQL Server 2000 でデータを一元管理
販売計画の精度を 44% から 80% へ向上


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「棚わり君」では、左の商品番号をドロップ & ドラッグするだけで、商品画像をラックに配置、自由度の高いシミュレーションが行える。 [拡大図]

Microsoft Office Visio 2003 の機能を有効活用した「棚わり君」は、2003 年 11 月から開発をスタートし、翌年 2 月にはパイロット版のシステムが完成。バックエンドには、Microsoft SQL Server 2000 を採用することで、入力データを一元管理してワークフローの効率化や全社営業担当者の情報共有を行える「店舗棚わりシステム」を構築しました。

さらに、テスト運用などを経た 2004 年 4 月から、紳士、子供肌着を扱っている全国の営業担当者約 140 名を対象に運用を開始。

新システムの展開にあたっては、プロジェクト チーム自ら全国の営業拠点を回って『棚わり君』の説明会を開催しましたが、各会場では営業マンからの新システム切り替えへの反発もなく、逆に高い評価を集めたといいます。

「デモンストレーションとして『棚わり君』を操作すると、出席者から驚きの声が上がりました。これまで各担当者は Excel で 1 つ 1 つ商品情報を入力するほかに、商品展示例をわざわざ自分たちで撮影し、文字とビジュアルによる提案を行ってきたわけです。これが『棚わり君』ならば、マウスを操作するだけで、商品のビジュアルと文字情報の両方を配した棚わり表が作成できてしまうのです。同じ営業担当者として、このメリットはすぐに理解してもらえました」(元木氏)。

棚わり表の作成から、商品台帳、販売計画の作成までが一貫して行える「棚わり君」は、営業担当者にとって非常に魅力的でした。

「その結果、導入後は当社内のパソコンの利用頻度がアップし、IT リテラシの向上にもつながりました」と元木氏は言います。

さらに、「棚わり君」の導入は、在庫圧縮という大きなメリットを提供しつつあります。

「導入から約 1 年ですが、既に営業担当者がお客様ごとに行っている初回の販売計画の精度を従来の 44% から 80% へと 2 倍近く向上することに成功しました」(元木氏)。

販売計画の精度とは、お客様に納品を計画していた商品が実際に納品されたかを示す実績数値のこと。グンゼでは、販売計画に基づいて商品を生産しているため、この販売計画の精度が低いと、実際には納品されない商品を生産することになり、余剰在庫が増える大きな要因となっていました。

消費者の趣味趣向が多様化し、商品のバリエーションが増えた現在、営業担当者個人の経験やカンだけでは、なかなか販売計画の精度が上がらなくなっていた状況に、Visio と SQL Server によるこの情報共有のしくみが有効に働き、全国のグンゼ営業担当者の経験とノウハウが、ダイレクトに同社のビジネスに好影響を与えた結果だといえるでしょう。

「『棚わり君』をさらに有効活用することによって、追加注文予測やセールでの販売計画など販売計画全体の精度を上げて余剰在庫を減らし、1 シーズンで 1 億円の在庫圧縮を実現していきたいです」(元木氏)。


<今後の展開>
コンサルティング セールスの確立を目指す


全国への展開以来、順調な運用を重ねている「棚わり君」ですが、棚わりシミュレーションとしてデータが蓄積されていくことで、営業間の情報共有も促進しています。

お客様の店舗ごとに異なる棚わり作成のノウハウは、従来、各営業担当者のカンと経験に頼った世界でした。そのため、営業担当者が異動してしまうと、そのノウハウまでが移動する結果になっていたのですが、現在では SQL Server 内にそのノウハウが蓄積されるようになっています。

「『棚わり君』の情報を SQL Server で蓄積することで、売り上げや店舗の規模など、それぞれが求める要件に合わせて棚わりデータをチョイスして、活用することが可能になりました。たとえば、東京支社の営業担当者が作成した棚わりを大阪本社の営業担当者が活用することができます。これにより営業担当者間で均一的なノウハウの保持が可能になったのです」(元木氏)。

グンゼでは現在、「SMILEコックピット」からリンクするシステムとして、「棚わり君」のほか、商品情報データベース「ガリ勉君」、販促物発注データベース「パネル工房」、営業プロセス管理システム「組み立て君 (仮)」などを用意。お客様の目線に合わせた経営の促進と、販売力、商品力、生産力、および人材力の強化に役立てています。

その一環として、「棚わり君」に、データ分析システムを追加導入して、現在「棚わり君」によって SQL Server に蓄積されているデータを、棚わりのレイアウトに基づいて分析し、さらに深く活用する予定です。このデータ分析により、「商品の配置場所」と「商品情報」、「販売実績」の関連から、個々の商品をどのように陳列すれば売り上げの向上につながるかを詳細に導き出し、小売店にフィードバックしていくとしています。

「棚わり分析が行えるようになることで、位置情報を付加した売れ筋商品の把握が可能となり、具体的な実績値を基にコンサルティング提案のための体制が、さらに強化されます」というグンゼでは、今後も、Visio と SQL Server の活用により、小売店の売り上げ向上に貢献するコンサルティング セールスの確立を目指していきます。



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