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金型開発用 NC 工作機械の NC データ作成に
いち早くコンピュータ処理を導入
社内外の連絡にインターネットを利用するなど、
PC 利用による企業改革に成功
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型研精工株式会社は 1975 年、東京都武蔵野市の廃業した工場跡地に設立され、会社の発展に伴い、相模原市の伊勢原に本社工場を移しました。その後、新たに大分に 3 工場を設立し、さらには 87 年には台湾工場も設立しました。2000 年 3 月には国際品質規格である「ISO9001」の認証を取得し、社内の品質管理システムを確立しています。また、NC 工作機械のデータ作成にいち早く PC を利用し、濱田社長自らがノート型 PC を片手に顧客先で提案型営業を実践するなど、PC 利用の先陣を切った企業です。社内外の連絡には、基本的にメールを利用し、連絡業務にかかる時間と通信コストの削減を成し遂げました。同社は金型製作のリーディングカンパニーとして、IT 化を推進し、インターネットを利用した数々の企業改革に成功しています。
<導入背景と狙い>
企業の発展に伴い、業務連絡を効率化する手段としてインターネットに注目
型研精工株式会社は創業以来、時代の先端技術を導入することに余念がありません。手作業による金型製作が主流であった時代から、その培ったノウハウを基に、NC 工作機械の導入を計画、実践しました。そして、プルトップ缶、時計用プラスチックギア、フロッピーディスク用シャッター、センターコア金型、リードフレーム金型など、業界標準となる金型の開発をいち早く行い、その経験を活かし、他社には見られない高度な生産システムの開発にも取り組んできました。同社の開発した高速プログレッシブトランスファーシステム (KTM) は、最速 600SPM (毎分 600 回転) での製作が可能であり、大量生産の電子部品業界に多く利用されています。速度に加えて、精密さに対する技術開発にも余念がありません。コネクター、自動車電装品、コンピュータ関連部品などの精密部品の製作を得意としており、精密板厚 0.1mm 、最薄肉部分 0.05mm という超精密の IC リードフレーム金型が製作可能です。
しかし、こうした事業の拡大と共に電話による通信費が増加していきました。毎月 100 万円近くの通信費を要することになっていたのです。また、電話での連絡は、相手先がいつも在席しているわけではないため、何度となく掛け直さなければならないことも多く、問い合わせに対して必要な答えが得られるまでに時間がかかります。いかに製作業務を効率よく行っていても、通信インフラに問題があるようでは、業務全体の効率は落ちてしまいます。そこで、こうしたコミュニケーション上の支障を解決する手段としてインターネットに注目しました。
<導入結果と感想>
電子メールを利用して情報の解析、整理、共有化を実現
型研精工では、社内外のコミュニケーション手段として、当時は趣味の分野で使われる印象が強かったインターネットに注目しました。利用できる技術は何でも利用していく、その柔軟な考え方が業務改革をするうえでは必要不可欠なものだと言えます。現在では、社内外の情報交換を主にインターネットで行っています。社員同士の連絡や顧客との連絡を基本的にメールで行うようになってからは、情報がすぐに解析、整理できるようになり、情報の共有もできるようになりました。さらに、社員スケジュールの管理もインターネット上で行っています。メールの利用は社内にとどまりません。型研精工株式会社 代表取締役である濱田一男氏は、「インターネットがなければ、今の仕事の半分もこなせないのではないでしょうか」と言い、外出時には CAD データを入れたノート型パソコンを持ち歩き、自宅のパソコンに社内メールを転送して、いつでも会社情報に対応できるようにしています。
こうした IT 化の成功の陰には、開発への熱意、新しいことへの挑戦という創立以来の企業風土がありました。半導体にかかわる仕事が急速に増えてきた当時、型研精工では早くから NC 化を図り、高精度なものを短時間で大量に製作可能なシステムを開発しました。その熱意は、濱田社長自らが、顧客先への営業に向かい、ノート型パソコンに入れた図面を添削し、技術者にメールで指示、顧客のニーズを即座に反映する姿勢からも伺われます。「常に先を見て、どんな事でも早く取り組むことが大事です。製造業では、その時代に適応した技術が必要であり、その技術がなかったら作っていけばいい。金型プレス業を営む他社の社員を見ると、だいたいどこも 40 歳代が多くの割合を占めていますが、当社の社員の平均年齢は 25 歳です。その点では、新しいチャレンジに取り組みやすかったのではないでしょうか」(濱田氏)。
こうした取り組みは、金型製作業界全体を牽引する大きな力となっています。手作業から始めた金型製作に、日本のみならず世界を見据え、最先端の技術を導入していったのです。NC 工作機械の導入、そのコンピュータ処理、そして、インターネットの活用と、それぞれの時代の技術に真摯な気持ちで向き合い、着実に企業改革を成し遂げてきました。その実績から講演依頼も多く、依頼された講演に際しては濱田社長自らが Microsoft® Office PowerPoint® を駆使してプレゼン用のデータを作っています。これほどのパワーユーザーであることも、講演依頼が多い理由の 1 つであると言えるでしょう。そして、このような社長自身の IT に対する意識の高さが、社内全体の IT 利用の浸透につながっていったのです。
<今後の展望・期待>
新しい発想、新しいチャレンジで常に技術の変化に対応
同社では、開発や改良を行ううえでのプロセスとして、顧客が喜ぶものやさまざまな意見を反映させることに重きを置いています。顧客からのクレームを集め、3 つ以上同じものが集まれば、そこをすぐに変えていくように改良、開発に取り組んでいます。「とにかく、毎日が開発。いかに開発にチャレンジできるかが大事なんです。そして流れを変える勇気を持つことですね」(濱田氏)。常に新しい発想、チャレンジに取り組み、飛躍を続けている型研精工の成功の鍵は、この濱田氏の信念にあります。社是に謳われる「当社は精密加工技術の開発を通じて、新しい製品の製造に貢献し、社会を豊かにし、社員の生活の向上を目指す」を実践し、成長を続ける金型業界のリーディングカンパニーとして確固たる地位を確立しました。そしてこれからも、常に技術の変化に対応し、無限の可能性を信じ未来に向かって前進していくことでしょう。次の技術は、何か? 濱田社長率いる型研精工は、常に世界に目を向け、自らに問いかけています。これからも型研精工からは目を離せません。
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