キリンビール株式会社

掲載日: 2007 年 1 月 31 日
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ソリューション概要

プロファイル
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わが国屈指のビール メーカーとして知られるキリンビール株式会社は 1907 年 2 月に創業、2007 年に創業 100 周年を迎えます。現在のキリングループは、ビールや発泡酒、チューハイなどの国内酒類を中心として、アジアやオセアニアをメインにグローバルな展開を着実に進めている酒類事業、キリンビバレッジ社を中核とし独創的な商品開発を進める清涼飲料事業、ビールで培ったバイオ技術をベースに独自の医薬品を開発および販売する医薬事業、健康食品分野を中心に新たな価値を提供する健康、機能性食品事業の各事業を柱として展開。研究開発力、世界的なグループ ネットワークを基盤に多角的な事業を推進しています。

シナリオ
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厳しさを増す市場に対し、積極的な製品展開と新たなビジネス分野の創出をはかるため、社内におけるスタッフ間の意志疎通を始めとしたコミュニケーションを円滑化かつ迅速化する。
Live Communications Server 2005 の提供するプレゼンス管理機能によって、リアルタイムでの連絡相手の状況把握および連絡を効率化し、コミュニケーションの最適化と業務へのエネルギー集中とを図る。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft® Office Live Communications Server 2005
Microsoft® SQL Server™ 2005
Microsoft® Office Communicator 2005

メリット

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Live Communications Server 2005 の提供するプレゼンス管理機能が、社内コミュニケーションの効率化を実現します。さらに Exchange Server や Microsoft Office System などの Windows® プラットフォームとの高い親和性が、他ソリューションとのシームレスで緊密な連携を可能にし、いっそう包括的でストレスのないコミュニケーション環境を提供します。

ユーザーコメント
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「今までは電話をかけても相手が離席していて戻るまで仕事が進まない、メールで連絡するにしても返事が来るまでは仕事が停まってしまうといった問題がありました。これが新システムでは自動更新で相手のプレゼンスが提供されるため、相手の所在の把握がリアルタイムで可能になり、ロスのない時間配分や業務の効率化が実現しました」

キリンビール株式会社
情報企画部
主査
桝田 浩久 氏 談

Microsoft® Office Live Communications Server 2005 によるプレゼンス管理システムを導入。リアルタイムでの社内コミュニケーションを実現し、本来の業務への集中と効率化を可能に

* *キリンビール株式会社
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キリンビール株式会社
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キリンビール株式会社は、2007 年に創業 100 周年を迎える、わが国のビール メーカーの老舗です。近年は発泡酒やチューハイなどで酒類市場のさらなる拡大を図るとともに、清涼飲料事業や優れたバイオ技術をベースにした医薬事業、健康食品分野など、新たなマーケットと商品価値の創造を世界規模で進めています。

そうしたビジネスの発展および拡大にともなって同社では、グループの 1 万人強を対象にした大規模なリアルタイム コミュニケーションを可能にするため、 Live Communications Server 2005 によるプレゼンス管理システムを導入しました。この結果、社内での情報伝達やメール処理の手間が大幅に削減され、迅速で効率的な社員相互のコミュニケーションが実現したことで、本来の創造的業務へのエネルギー集中が可能になりました。


<導入の背景と狙い>
市場の変化に応えるワーク スタイル創造を目指して、コミュニケーション システムの改革に着手


桝田 浩久 氏
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キリンビール株式会社
情報企画部
主査
桝田 浩久 氏

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「今回のプレゼンス ソフトウェア導入の根本には、"ワーク スタイルの変革" という全社的課題がありました。これは、以前から社内で進められてきた "情報マーケット確立" という試みの延長線上にあるものです。"情報マーケット確立" とは、社内のあらゆる情報を人体の血液のごとく環流させ、全体の業務の活性化を図っていこうというものです。その実現の上で、具体的にどのようなワーク スタイルが必要であり、その実現をどう進めていくかを重要な検討課題として、約 4 年にわたって継続的に取り組んできました」と、キリンビール株式会社 情報企画部 主査の桝田浩久氏は語ります。

ワーク スタイルの変革が叫ばれる背景には、昨今のビール業界を取り巻く急激な市場の変化があります。業界はビール消費の頭打ち傾向と低価格化という厳しい流れの中にあり、それに対抗するために発泡酒や "第 3 のビール"、焼酎飲料など非ビール類へのシフトを迫られています。また一方では高付加価値ビールなどの新しい試みも行っていますが、市場の多様化が進む中で、同社のような大手有力メーカーにとっても未来はいまだ未知数です。

「そうした状況を打開するためには、今までの業務のワクを超える業績の伸びを実現しなくてはなりません。たしかに今までも右肩上がりの成長を続けてはきました。しかし、新しい時代の市場においても存在感を確立していくには、単なる昨日までの業務の続きではなく、一挙に市場や業態のワクを超え、お客様のニーズに答えていくことが必要なのです。これを私たちは "非連続な成長" と呼んでいますが、そうした創造的な仕事を可能にする上でも、ワーク スタイルの変革は不可欠の条件といえます」(桝田氏)。

プレゼンス管理システムは、こうした取り組みの第一歩として位置付けられました。"情報マーケット確立" のスローガンを現実のシステムに落とし込む作業では、どの情報をどう社内に流すのかが重要なポイントになります。しかし、全社に存在する多くの情報の整理は難しく、作業に取りかかれない時期が続いていました。そこで、もっとも身近なコミュニケーション環境の改革から取り組み、突破口を開くことになったのです。

具体的には、 Live Communications Server 2005 を導入して、各社員のデスクトップにクライアント アプリケーションの Communicator 2005 を配置しました。社員は Communicator 2005 をすべてのコミュニケーションの起点とし、他の社員への連絡や在籍状況の確認を一元的に行うことができます。

「業務が忙しくなり人も増えるにつれて、用件があって電話をかけても不在というケースが増えていました。その結果、連絡手段はメールに頼らざるを得ず、返事が来るまで仕事が進まないという問題が生じていたのです。そこで、先行して整備の進んでいた IP 電話網を活かしながら、同時に PC とも親和性の高いプレゼンス管理システムを導入しようという考えが浮かんできたのです」と桝田氏は振り返ります。

同社では、通信費のコスト削減の観点から IP 電話の構築を進めていました。また、ホスト上では役員を対象にした在席情報システムが存在していました。既存インフラを活かしながら、同時に PC とも親和性の高いコミュニケーションを可能にする方針のもと、プレゼンス管理システムに着目したのです。


<導入の経緯>
プレゼンスの自動更新を主眼に Live Communications Server 2005 を採用。ユニシスのノウハウを得て実装を可能に


* 山崎 智裕 氏
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株式会社キリンビジネスシステム
システム管理 5 部
担当部長
山崎 智裕 氏

2005 年春、プレゼンス管理システム導入の取り組みが始まりました。すでに構築が進んでいた IP 電話網には IP セントレックスサービスが導入されていたため、プレゼンス管理システムの選定にあたっても、この IP 電話との親和性が考慮されたといいます。

「そこで当初は IP 電話サービス会社の提供しているツールも検討してみたのですが、当社の求める機能という点で今ひとつでした。というのも、今回のシステムではプレゼンスの自動更新を必須の条件にしていました。また PC など他システムとの自動連携など、"自動化=ユーザーの手をわずらわせずに、正確な情報を提供できる" 点に重点を置いていたからです」と桝田氏は語ります。

これまでもプレゼンス管理システム導入企業は数多くありますが、ステータスの切り替えを手動で行うものが多く、切り替えを忘れてしまうと正確な情報を表示できないケースが見受けられます。

「そこで今回は、離席して一定の時間が経過後スクリーン セーバーが起動すると、それに連動して自動的にプレゼンスが切り替わる工夫を PC に盛り込もうと考えたのです」(桝田氏)。

そうした考えを抱いて各社のセミナーなどを回るうち、目にとまったのが Live Communications Server 2005 でした。PC との連携の良さや、すでに社内で使用されていた Microsoft® Exchange Server や Microsoft® Office Outlook® など the Microsoft® Office System との親和性を見て、同社の要件に最適のソフトウェアと判断したのです。

Live Communications Server 2005 に決定した後、新たなシステム構築を引き受けてくれるインテグレーターを見つけるのには時間がかかりました。システム構築に携わった株式会社キリンビジネスシステム システム管理 5 部 担当部長の山崎智裕氏は、その理由を語ります。

「当時はまだスクリーン セーバーと Live Communications Server 2005 の連動を実装した経験のないインテグレーターばかりで、みんな自信がないと辞退されてしまうのです。まったく困ってしまったのですが、たまたま別件で訪ねてきた日本ユニシスの担当者に話したところ、すぐに提案を持ってきてくれたのです」。

そのフットワークの良さに加え、Live Communications Server 2005 自社導入実績や、質問対応の真摯な姿勢も手伝い、2005 年の 11 月には日本ユニシスに正式に発注が決定しました。その後は順調に開発が進められ、2006 年 3 月にはすべてのシステムが完成してテストが開始されました。


<システムの概要>
IP セントレックスとの連携やクリックダイヤルなど、随所に新たな工夫を盛り込む


プレゼンス管理システムの構築での新たな試みの中で、珍しいトピックとして SIP サーバーの API 公開があります。

「このシステムでは、既存の IP 電話セントレックス サービスと Live Communications Server 2005 を連携させる必要がありました。しかし当時は、連携を行う際に必要な SIP サーバーの仕様やインターフェイス仕様が公開されていなかったのです。そこで、Live Communications Server 2005 がセントレックス サーバーにコマンドを発行するクラス関数の API などを公開してもらえるよう、IP 電話サービス会社に交渉したのです」(桝田氏)。

こうした交渉はキリンビールにも、また IP 電話サービス会社にも前例がないものでしたが、価格交渉も含めて 2 か月という短期間で決着しました。

また、システムの注目すべき点として、クリック ダイヤルのカスタマイズが挙げられます。このシステムでは Communicator 2005 上に表示された連絡相手をクリックするだけで、自動的に IP 電話がかかります。

「もともと Communicator 2005 はソフトウェア IP 電話に特化した設計になっています。一方、当社の IP 電話はハードウェア IP 電話なので、この両者の連携に苦労しました。また当社ではプレゼンス管理システムとは別に、"誰が何を知っているか" をデータベース化した電話帳アプリケーション サービスも提供していますが、この 2 つのサービスでクリック ダイヤルの手順が微妙に異なると混乱を招きます。そこでどちらも共通の電話発信画面から同じ手順で電話がかけられるようにインターフェイスを統一しました。いずれも日本ユニシスに方法を考えてもらったのですが、こうした新機能にも自信があったようで、わずか 1 か月という短期間で実装してもらえました」と桝田氏は語ります。

管理やセキュリティ面でも、充分な配慮がなされています。同システムのユーザーは現在グループ全体で 1 万人強を数え、インフラ統合の流れの中で今後も増加することが予想されます。PC はネットワーク経由で集中的に管理されており、プレゼンス管理システムはもちろん、日常のセキュリティ パッチも自動的にインストールされるため、つねに最新の PC 環境を維持することが可能です。さらに、プレゼンス管理システムと連動するスクリーン セーバーのパスワードは毎朝リセットされる設定なため、第三者によって無断で使用される心配もありません。

コスト面でも、プレゼンス管理システムの導入により大きな改善がみられたと、桝田氏は語ります。

「成果指標をどう見るかというのは難しい面もあるのですが、電話の取次時間にフォーカスして見てみると、従来は電話の取り次ぎや伝言メモの作成の手間などで、1 人あたり平均で 1 日 5 分を費やしていました。これらが新しいシステムの導入によって削減できたのですが、これをコスト換算してみるとみなし削減効果で 7億円強の金額に相当すると考えられています。もっともまだ運用開始から間もないので、さらに詳細な効果は今後社内のアンケートを実施するなどして、さらに正確な達成度合いを数値的に把握していきたいと考えています」。


<今後の展望>
「気軽にコミュニケーションがとれる」と社員に好評。次は物理的なワークスペースの創造も


2006 年 10 月の運用開始以来、社内からは早くも「気軽にコミュニケーションをとることができるようになった」という声が聞かれています。特に重宝なのは Communicator 2005 によるインスタント メッセージ(IM) です。リアルタイムでテキストベースの会話が行えるこのツールは、「メールでは堅苦しいが、あえて電話をするほどではない」用件を気楽に伝えることができ、コミュニケーションを円滑に進めるのに役立っています。メール総量の削減により、今までメールの処理に要していた時間を本来の業務に向けられる期待も出てきています。

一方、運用者の側から見ても、システムのトータルな運用が可能になったと山崎氏は語ります。

「Live Communications Server 2005 の導入によって、すべてが統合に向かって進んでいると感じています。社内のポータル システムに使われている Microsoft® Office SharePoint® Portal Server や Exchange Server などのマイクロソフト製品とも、Live Communications Server 2005 のクライアントである Communicator 2005 を通じてシームレスに連携でき、全部のサービスが有機的につながってきていることを実感しています。一方、つながることでこちらが予期しなかったところへの影響も出てくると思いますが、それは今後の経験値として蓄積していくべき課題だと考えています」。

運用開始後間もないため、この新しいプレゼンス管理システムの本領が発揮されるのはこれからですが、桝田氏は今後の活用に思いを巡らせこう語ります。

「"情報コミュニケーションスタイルの変革" を第 1 ステップ、そこからもたらされた "ワーク スタイルの変革" を第 2 ステップとしてここまでようやくたどり着きました。そこで今後は、こうした IT の新しいツールを支えに、リアルの世界の変革に着手したいと考えています。具体的に言えば、総務部門と一体になってワーク プレイスとしてのオフィス空間の変革を進めていく試みですね。たとえば会議室の IT 化だとか、コラボレーション スペースの設置、打合せのための空間をできるだけ数多く提供していくといった、リアルの面での改革に注力していこうと思っています。同時に IT のハードウェア周りの整備も必要です。今は部署ごとにまちまちに導入されているプリンタやスキャナの標準化を行うだけでも、かなり使いやすく働きやすいオフィス空間が生まれるのではないでしょうか」。

プレゼンス管理システムを皮切りに、システムと業務の双方から新たなビジネス創造環境を追求するキリンビールは、市場の激しい変化の中でその存在感を際だたせていきます。

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本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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