京都試作ネット

掲載日: 2004 年 7 月 26 日
金属加工産業の試作と開発を効率化する
B to B 企業ネットワークで経営革新を実現。

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ソリューション概要

プロファイル
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京都試作ネット
(http://kyoto-shisaku.
com/)
京都試作ネットは、京都府南部に立地する機械金属産業 10 社による IT を活用したビジネスモデルです。2001 年 7 月にサービスを開始し、「顧客の思いを素早く形に変える」をコンセプトに、インターネット上に B to B のネットワークを構築し、試作に特化したソリューションの提供を目指しています。

シナリオ
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インターネットを利用した B to B 企業ネットワークによる経営革新

ソフトウェアとサービス
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Microsoft® Windows® XP Professional
Microsoft Office 2003
Microsoft Internet Information Service
Microsoft Windows Server™ 2003 または Microsoft Windows SBS 2003

メリット

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インターネットを利用した B to B により、全国規模の事業展開が可能となります。また、一本化された営業窓口を通じて顧客動向の情報を効率よく把握し、事業経営に活かすことができます。さらに、企業連合のメリットを活かして、産学連携など新しい事業への発展が期待されます。

ユーザーコメント
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「事業の方向性、お客様の動向という情報がこの窓口に集まってくることが一番大事なことです。そしてその情報に沿って自分の会社をどう変えていくかが一番のポイントであることは、発足当時からの全社共通のコンセンサスでした」

株式会社最上インクス
代表取締役
鈴木 三朗 氏 談



京都試作ネットは、京都の機械金属産業 10 社から成る企業間電子商取引 (BtoB) の企業連合です。2001 年 7 月 11 日に「経営革新支援法・京都府知事計画承認事業」の承認を受けて発足し、京都府が推進する「京都 IT バザール構想」にも呼応した事業です。京都試作ネットは、部品の単品試作加工からシステム、装置の開発まで、ネットワークを活かした幅広いソリューションを提供することを目指し、IT による経営革新モデルとして各方面の注目を集めています。


<導入背景と狙い>
海外の量産品製造に対抗する生き残り策として、試作品製造に焦点を当てた B to B の企業連合を発足


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株式会社最上インクス
代表取締役
鈴木 三朗 氏

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京都は、伝統的な和装産業からハイテク、精密機器まで、さまざまな最先端技術を有する工業都市という一面を持っています。そして京都のものづくりは専門分野に特化した高い技術力を持つ、中小企業によって支えられています。ところが昨今、海外生産の量産品の台頭により、ものづくりのやり方そのものを変えていく必要が生じてきました。平成に入って間もない頃、金属加工業の行き詰まりを予測した若手経営者数名が勉強会を開き、従来のやり方を打破する新しいビジネスモデルを模索していました。その中で、あるひとつの結論に至りました。量産品の製造拠点が海外へ移行するのはやむを得ないものとして、今後も日本国内に残るものづくりとしての「商品開発」に焦点を当てようと考えたのです。その商品開発型の産業で欠かせないのは「商品試作」という工程であり、金属加工業の活路をそこに見いだしました。しかし従来からの単独受注型の受注方式では、それぞれが専門に特化した高い技術力を有する企業とはいえ、顧客の幅広い要望に応えることは不可能でした。そうした議論をいくどとなく繰り返し、勉強会はいつしか企業の垣根を乗り越え、それぞれの専門分野をつなげた企業間のネットワークへと変わっていきました。また、このネットワークを組織する上で 1 つの大きな要因になったのがインターネットの普及でした。インターネットは今や物品販売や趣味の領域を越えて完全に社会に定着しており、金属産業もインターネットを活用しないと時代に乗り遅れるという危機感がありました。そこで、ビジネスチャンスを活かすために B to B の企業連合というビジネスモデルが考案され、機械金属産業 10 社から成る京都試作ネットが組織されました。時代への適応という意味でも、京都試作ネットの発足には大きな期待が寄せられました。


<導入システムの紹介>
問い合わせから 2 時間以内のレスポンスをインターネット利用で実現


京都試作ネットは、インターネットを利用した迅速な対応が特徴です。発注元からの問い合わせは、専用サイトによる「試作相談・お申し込み専用メールフォーム」と「部品見積専用メールフォーム」のほか、FAX による相談、依頼という形で行われます。この問い合わせはメール化され、メーリングリストに登録されているすべての参加企業に一斉配信されます。その後、その問い合わせ内容は自社の得意分野であると判断した企業が、発注元と実際の商取引を行います。京都試作ネットの最大の特徴は、低価格な試作品提供ではなく、迅速な対応を重視しているところです。商品開発型産業にとって、試作品作成のスピードアップは競争力向上に大きく寄与します。京都試作ネットは「2 時間見積もり」を前面に出しており、「安さ」よりも「速さ」をコンセプトにして、問い合わせから 2 時間以内に担当者がメールで返答することを徹底しています。単独部品の場合には、作成した見積書をそのメールに添付します。また、試作品の作成には打ち合わせが必要という考え方から、自動応答システムによる返答ではなく、担当者自身がメールを書く方式を採用しています。これにより、問い合わせ内容を担当者がしっかり見た上で迅速な対応をしていることを印象付けています。


<導入結果と感想>
窓口の一本化により効率的な受注と情報収集を実現、戦略的な企業経営へ


発足後 2 年間で 500 件を超える問い合わせがあり、そのうちの 2 割程度が成約となりました。1 件あたりの部品点数が 100 点を超える物件もあり、大きな成果を挙げたといえます。また、近畿地方だけではなく首都圏からも問い合わせが来るようになったのは、インターネットを利用した成果です。さらに情報収集という面でも大きな効果がありました。数々の問い合わせを通じて顧客の動向を把握し、それを事業経営に活かせるようになったのです。「情報がこの窓口に集まってくることが大事です。そしてその情報に沿って自分の会社をどう変えていくかが一番のポイントです」と京都試作ネット代表である株式会社最上インクス 代表取締役 鈴木三朗氏は語ります。各社がばらばらに問い合わせを受けるのではなく、営業窓口を一本化したことで、情報収集力が格段に向上しました。また、実際の業務は各参加企業が個別に対応するため、売り上げ向上にも貢献しています。


<今後の展望・期待>
試作、開発のネットワークを他分野へも広げ、京都を試作の集積地に

現在、大手メーカーからの委託で大学との共同開発が進められています。1 社単独では難しかった産学連携も、企業連合にしたことで道が開けました。こうした人的ネットワークによるメリットが今後も大いに期待されます。「自分たちのために自分たちがやる、これが原則」だと鈴木氏は語ります。そして、「京都を試作の集積地」にするという目標に向けて、他分野の企業にも参加を呼びかけ、試作、開発のプラットフォームを大きくしていく予定です。「試作? そうだ京都に頼もう!」のスローガンどおり、インターネットを利用した経営革新は明らかに京都に変革をもたらしています。

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