医療法人牧野医院

掲載日: 2008 年 6 月 9 日
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ソリューション概要

プロファイル
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医療法人牧野医院は、1976 年 9 月 1 日に現理事長 牧野邦司郎氏が開院。泌尿器科診療と人工透析治療を始め、1991 年 10 月 1 日に医療法人化しました。2003 年 6 月に、牧野順一が院長に就任し、現在はベッド数:透析室 42 台、病棟 16 床、従業員 43 名。アピール ポイントとしては、「清掃美化を心がける」、「頻回の水質検査を行い、透析液の水管理を徹底する」、「電子カルテや電子記録を使用しており、情報の共有化や正確な情報管理に力を入れている」といった点があります。また近年は全自動コンソールなどの最新の機器を揃え、より患者からのニーズに応えられるよう環境整備に力を入れています。また安全対策やレベルアップの一環として、ISO 9001 認証を取得しています。

シナリオ
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Microsoft Office SharePoint Server 2007 によって、散在していたドキュメントなどのデータ資産を統合管理し、スムーズかつ正確な情報共有と院内のコミュニケーション基盤を確立する。
データを Office SharePoint Server 2007 上で管理し、かつ他の Microsoft Excel や Microsoft Word などのマイクロソフト プラットフォーム製品と連携させることで、ペーパーレス化を促進し、「必要なときに必要な情報をすぐに参照できる」環境を実現する。
Office SharePoint Server 2007 の柔軟なカスタマイズ性を活かして、各業務に即したソリューションを開発し、業務効率を大幅にアップさせる。
将来的には Microsoft SQL Server のデータ取り込み・分析など、Office SharePoint Server 2007 を核にした Microsoft Windows 環境下でのアプリケーション連携、データ連携を行い、さらなるデータ活用と業務の活性化を目指す。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Office SharePoint Server 2007
Active Directory

メリット

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Office SharePoint Server 2007 のポータル機能により、あちこちのサーバーやフォルダに散在するデータを統一的に管理でき、「見たいときに見たい情報を即座に」参照できます。
Office SharePoint Server 2007 のバージョン管理機能や履歴管理機能によって、データを第三者が無断で書き換えを行ったり消去したりするといった事故や、ファイルの“先祖返り”といったアクシデントを未然に防ぎ、確実な情報管理が実現します。
Office SharePoint Server 2007 の強力なプロファイル管理や認証といったセキュリティ機能が、重要な個人情報や企業情報を確実に保護します。また Active Directory と組み合わせることで、さらにセキュアな情報管理が実現します。
Office SharePoint Server 2007 に搭載されたワークフロー機能などによって、データそのものだけでなくビジネス プロセスそのものまでを統合的に管理し、ビジネス情報の安全性と業務のアクティビティを共に確保できます。

ユーザーコメント
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「Office SharePoint Server 2007 は、取り扱い説明書を読まなくても誰でも簡単にカスタマイズできます。このため業務の実際に即した、柔軟なアプリケーションの作り込みが可能です。おそらく他の同種のソフトウェアでは、同じことをしようとしても難しいでしょう」

医療法人牧野医院
院長
牧野 順一 氏 談
Microsoft Office SharePoint Server 2007 による院内の情報コミュニケーション基盤を確立。より質の高い医療サービスの提供に向けた情報共有&活用を可能に

* *医療法人牧野医院
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医療法人牧野医院
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医療業界では、機器や技術がめざましい進歩を遂げる一方で、事務処理や情報活用といった医療を支える体制面での IT 化がなかなか進まないと言われています。そうした中にあって医療法人牧野医院は、Office SharePoint Server 2007 を導入し、院内の情報コミュニケーション基盤の整備とペーパーレス化をいち早く進めています。同医院では、職員のトレーニング受講状況や機器・設備の点検進捗管理、ミスの防止情報を共有するための「ヒヤリハット報告書」などを早くから整備。2004 年には ISO 9001/2000 の取得に向けて、スタッフの情報共有のための Microsoft GroupBoard Workspace を導入しました。さらにその後ワークフローの効率化を実現するために、Office SharePoint Server 2007 へのバージョンアップを図り、現在に至っています。一方、患者さんが透析治療を受けている間、ベッドで PC を使ってインターネットや TV、DVD などを観られるといった、治療における QOL(Quality of Life)の向上にも積極的に取り組んでいます。


<導入背景と狙い>
ペーパーレス化による業務効率アップを目指して独力で Office SharePoint Server 2007 を導入


牧野 順一 氏
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医療法人牧野医院
院長
牧野 順一 氏

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医療法人牧野医院は 2008 年で開設 32 年を迎える、人工透析と泌尿器科の診療を主とした地域医療機関です。同医院が積極的に IT 導入に取り組み始めたのは、現在の院長である牧野順一氏が赴任した 1999 年のことでした。

「IT 化を進めようと決めた最も大きな理由は、“ペーパーレス化”でした。それまではカルテをはじめすべてのドキュメントが紙ベースだったのですが、これをデータの閲覧性・検索性という視点で見ると非常に不便なことばかりです。『その書類のある場所まで行かないと見られない』、『同時に複数の人間が参照できない』、『あちこちに散在するデータを一元管理できない』……。もちろん検索性もよくありません。当院には 100 名規模の透析患者さんがおり、これらの患者さんのデータを紙ベースで管理するのには限界がきていました。治療する私たちとしても、見たいデータが瞬時に出てこないことが、大きなストレスになっていたのです」と、牧野氏は当時を振り返ります。

そこで牧野氏は、もともと PC 好きで学生時代は、当時ただ一人ノート PC で授業のノートをとっていたというほどの知識を活かして、独学で Office SharePoint Server 2007 の前身である Office SharePoint Portal Server 2003 と Microsoft InfoPath 2003 の導入に踏み切りました。

「それがちょうど 2006 年中頃でした。実はそれ以前に ISO 9001 取得のための GroupBoard を院内で運営していたのですが、これは SharePoint にアドオンして利用できるテンプレートです。そこで、今後 GroupBoard をさらに発展させていくうえで、もう少し機能の充実したものはないかと探していたときに、SharePoint Portal Server 2003 が目にとまったのです」(牧野氏)。

この SharePoint Portal Server 2003 に、XML による電子フォーム作成機能を提供する InfoPath 2003 を組み合わせて、 GroupBoard だけでなく帳票管理にも IT を導入するといった体制を整えていきました。


<導入の経緯>
Office SharePoint Server 2007 へアップグレードし、
Active Directory との組み合わせで情報セキュリティも強化


* 矢野 詠治 氏
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西部ガス情報システム
株式会社
営業本部
営業 2 部
ビジネスソリューション
T グループ
矢野 詠治 氏

その後まもなく牧野氏は、Office SharePoint Server 2007 のリリースをインターネットで見つけ、強い関心を抱きます。

「かねがね文書の承認チェックなどのワークフローをシステム上で行いたいと考えていたので、Office SharePoint Server 2007 のワークフロー機能はまさにうってつけだと感じました。それまでも他社製品を使ってそうした試みは行っていたのですが、院内で使用されるドキュメントは Excel や Word、そして Microsoft PowerPoint で作成されたものがほとんどです。そうした Microsoft Office 製品を一元管理するには、やはり Office SharePoint Server 2007 が最適だと考えたのです」。

そこで声をかけたのが、かねてからサーバー保守などで付き合いのあった西部ガス情報システム株式会社でした。同社 営業本部 営業 2 部 ビジネスソリューションTグループ 矢野詠治氏は、「院長先生ご自身でいろいろ機能をお調べになっていたので、ご質問いただいた内容について、機能や特長をこちらからご説明するといったかたちで話を進めていきました。そのうえで、これまでの SharePoint Portal Server 2003 から具体的にどう Office SharePoint Server 2007 へバージョンアップするかの段取りを行っていったのです」と語ります。

中野 勝己 氏
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医療法人牧野医院
事務長
中野 勝己 氏

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Office SharePoint Server 2007 への移行は基本的に既存のファイルを吸い上げ、新しい環境に移植する作業になります。半数くらいのファイルはデフォルトのフレームを使用していたこともあって、ファイルの移植そのものはそう問題がなく済みました。しかしシステムの切り替えでは、かなりの緊張を強いられる作業だったと矢野氏は語ります。

「移行作業だからといって、医院の業務を止めるわけにはいきません。そこで新しい環境をこちらの社内で用意しておいて、稼働中のシステムと一気に入れ替えることにしました。旧システムのバックアップを取っておき、何かあればすぐに戻せるように備えはしましたが、やはり動いているものを一瞬でアップグレードするだけに、万が一を考えて緊張しました」。

こうした周到な下準備を重ねていった結果、2007 年 6 月に移行は無事完了、現在の Office SharePoint Server 2007 の運用を開始しました。

「なお、当医院では最初に GroupBoard を設置した時点で、情報セキュリティのためにすでに Active Directory の導入も行っていましたが、ここに今回 Office SharePoint Server 2007 が加わったことで、よりセキュアな情報基盤が確立されました。このことは、医療の現場で扱われる電子カルテなどの重要な個人情報を確実に保護できる環境が、さらに整備されたとして高く評価できます」と、同医院 事務長の中野勝己氏はセキュリティ面でも大きな進歩があったことを付け加えます。


<システムの概要>
Office SharePoint Server 2007 のドキュメント ライブラリ機能で、
確実かつスムーズな文書共有と活用を実現


中野氏は現在のドキュメントの管理状況について、「ほぼ 9 割は電子化できていますが、できれば紙は将来的にゼロにしたいと考えています。それには現在約 40 台ある PC 端末では足りないので、もっと増やしていく必要があります。またノート PC を中心としたネットワーク環境を構成するために、院内の各部屋に無線 LAN のアクセス ポイントを設けるなどで、機動性を確保しています」と語ります。

* 石丸 啓太 氏
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医療法人牧野医院
臨床工学技士長
石丸 啓太 氏

そうした環境の下で、現在は具体的にどのような活用を行っているのか、院内スタッフの中心となって取り組んでいる同医院 臨床工学技士長の石丸啓太氏は語ります。

「医療の現場で用いられるデータは、たとえばドキュメント 1つとっても『業務報告』、『学会発表用プレゼンテーション』、『その他の各種資料』といった具合に多種多様です。しかもそれらがあちこちに散らばって保管されています。この結果、数が増えるにつれ、必要なときに使えないとか、誤って捨ててしまう、行方不明になるといった弊害が起こって業務に影響を及ぼしていました。まず、Office SharePoint Server 2007 を使ってこれをどうにかできないかと考えました」。

そこで石丸氏が採用したのが、Office SharePoint Server 2007 に含まれる Windows SharePoint Services の機能である「ドキュメント ライブラリ」を使った文書の統合管理・共有でした。この機能を使うと、文書ファイルを同一のチーム サイト上で共有でき、しかも各ファイルのプロパティ情報を表示して、ひとめでファイルの内容を把握できます。また誰かが編集中のドキュメントを他の人が上書きしないようにロックするなど、文書のバージョン履歴管理が行えるので、点在する多くのドキュメントを管理するうえで、効率的な文書共有と確実な文書管理が同時に実現できます。

「今までは個人ごとにフォルダを作成して文書管理を行っていましたが、各人ごとに仕様や方法がバラバラでうまくいきませんでした。そこで 2007 年 4 月の医療法改正に関する情報収集のための文書や説明書を PDF 化して、このドキュメント ライブラリで管理するようにしたのです」(石丸氏)。

この他には「予定表」の改良などもあります。研修や機器点検などのスケジュールを今までは Excel で表にして紙で出力し貼り出していました。しかしスケジュールは頻繁に変更が入り、そのたびに修正して貼り直すのは大変な手間であり、間違いも起きやすくなります。これを Office SharePoint Server 2007 の標準パーツとして提供されている「予定表」に移行したため、変更や訂正も簡単に行え、各人からリアルタイムで参照できるようになりました。

「他には『在庫・発注管理』にも、Office SharePoint Server 2007 を使っています。これまでは Microsoft Access ベースで作成していた管理表を Office SharePoint Server 2007 と連動したのです。この結果、InfoPath で『入力』 → Office SharePoint Server 2007 で『出力・参照』 → Microsoft Access で『蓄積』というフローができあがりました」(石丸氏)。

こうした現場での業務効率アップと質的向上の一方で、中野氏は事務管理面から見た Office SharePoint Server 2007 のメリットを次のように語ります。

「医療機関というのは交替勤務も多く、毎日同じ人がいるわけではありません。何か情報を伝えようとしても、休みの人がいた場合は何度も同じことを繰り返しアナウンスしなければならず、伝え間違いや漏れも発生しやすい悩みがありました。それが Office SharePoint Server 2007 の導入で、情報共有に時間差がなくなり、しかも同じドキュメントやデータで正確かつ確実に伝わるようになりました。また、従来は個人フォルダで管理していたデータを Office SharePoint Server 2007 に登録するように変わったことで全員が機会均等に共有でき、また誤って消去するといったミスもない確実な管理が可能になったのです」。

牧野医院システム体系図
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牧野医院システム体系図[拡大図]


<今後の展望>
データベース的な情報活用や完全なペーパーレス化による効率化を引き続き追求


今後の方針を考えるうえで、牧野氏は改めて IT 導入の原点を再確認します。

「なぜ電子化を導入したかを考えると、いかに効率的に仕事をするかにつきます。患者さんにとってよりよい医療を提供していくうえで、私たちが手際よく適確かつ正確に仕事を進めていく環境は、何より大切な基盤であり基本です。そうした環境を実現するためにも、今後は Office SharePoint Server 2007 と InfoPath だけでなく他のソフトウェアも含め、これらを整理・活用していくことで、より有効に使っていく方法を探り続けていきたいと考えています。その点で、現在はまだまだ Office SharePoint Server 2007 を使いこなしているとはいえません。ポテンシャルの高いソフトウェアだと思うので、なんとかもっともっと使いこなしていきたいですね」。

特に Office SharePoint Server 2007 のレイアウトやパーツ作成の自由度は、使っていて楽しさを感じるほどだと牧野氏は評価します。

「各種のグループウェアの中で、これほどのカスタマイズ性の高さは異色だと思います。業務に応じた柔軟な作り込みが可能で、石丸技士長が作成している各種のツールもこの自由度の高さをうまく利用した成果だと思います。おそらく同じことを他のグループウェアで行おうとしてもできないでしょう」。

牧野氏は、さらに今後はデータベース的な使い方も充実させていきたいといいます。

「SQL Server や XML で作成したデータを Office SharePoint Server 2007 上に取り込むことで、リアルタイムにデータ分析を行った結果を瞬時に確認できる BI 環境を整え たいと考えているのです」。

一方、石丸氏はペーパーレス化の推進をさらに進め、現場でのデータ活用の機動力を高めたいと語ります。

「たとえば往診先や出張先で、タブレット PC で書いたレポートを、Office SharePoint Server 2007 で吸い上げてデータ共有するといった使い方ができると便利なのではないでしょうか。現場のスタッフは常に忙しいので、出先から帰って書こうと思っていても時間がとれなかったり忘れたりしてしまうことがあります。入力したデータをそのまま Office SharePoint Server 2007 に取り込むフローができれば、紙でワンクッション置く分のロスがなくなって、効率アップできると思います。また、Microsoft Exchange Server との連携により、リアルタイムのコミュニケーション環境を構築することも視野に入れています」。

さまざまな角度から IT を積極的に活用している牧野医院は、さらに高品質かつ高効率な地域医療サービスの担い手として、着実に前進を続けています。

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