株式会社三井住友銀行

掲載日: 2002 年 06 月 28 日
BANCS 接続に
Microsoft® Windows® 2000 Datacenter Server を採用
ダウンが許されないシステムの基盤を支える

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ソリューション概要

プロファイル
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株式会社三井住友銀行leave-msは、2001 年 4 月にさくら銀行と住友銀行が合併して誕生した都市銀行です。その総資産は 100 兆円を超えており、世界有数のメガバンクとして知られています。現在はきわめて厳しい経営環境にも耐えうる強靱な経営体質と財務基盤の構築を喫緊の課題とし、「アセット・クオリティ改善の加速」「さらなるリストラ策の実行」「株価変動リスクへの対応力強化」「収益力強化に向けた業務改革」の 4 点に重点的に取り組んでいます。

シナリオ
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10 年以上にわたって使い続けてきたBANCS接続システムを、Windows 2000 Datacenter Server で再構築
わずか数分(1〜3 分)のフェイルオーバーを実現することで、耐障害性への要求を高いレベルでクリア
近い将来に 24 時間稼働が予定されている新 BANCS にも対応可能な基盤を確立

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Windows 2000 Datacenter Server
Microsoft SQL Server 2000 Enterprise Edition

メリット
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Windows 2000 Datacenter Server を採用することで、UNIX に比べて半分程度のコストでシステムを再構築することが可能になりました。また UNIX 系システムでは 10 分程度かかるクラスタのフェイルオーバー時間を 1〜3 分に短縮することで、高いレベルの信頼性を実現しています。

ユーザーコメント
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「Windows のコストパフォーマンスは非常に高い。同じ能力なら UNIX の半分のコストで実現できると聞いています」

株式会社三井住友銀行
システム第一部
グループ長
五十嵐豊氏談


「Windows 採用の決め手は耐障害性の高さでした。UNIX では 10 分程度かかるところを、1〜3 分でフェイルオーバーできます」

株式会社三井住友銀行
システム第一部
部長代理
白滝雅繁氏談


「Active-Active クラスタならフェイルオーバー中もサービスは停止しません。非常に素晴らしいソリューションだと思います」

株式会社三井住友銀行
システム第一部
部長代理
東城壮憲氏談

株式会社さくら銀行(以下、旧さくら銀行)と株式会社住友銀行(以下、旧住友銀行)が 2001 年 4 月に合併し、世界有数のメガバンクとしてスタートを切った株式会社三井住友銀行(以下、三井住友銀行)。ここでは、長年利用し続けられてきた BANCS 接続システムの再構築が進められています。BANCS とは都市銀行間キャッシュサービス(BANCS: BANks Cash Service)の略であり、それに対する接続システムはきわめて高い信頼性が求められます。他の銀行から送られてきたトランザクションにリアルタイムでレスポンスを返す必要があるからです。この要求に応えたのが Windows 2000 Datacenter Server でした。本番系システムだけで合計 4 台の「Unisys e-@ction Enterprise Server ES7000」が導入され、2 台構成のクラスタ システムを 2 系統構築。これによって UNIX 系システムの半分程度のコストで、それと同等以上の信頼性の確保に成功しているのです。

<導入の背景と狙い>
都市銀行間キャッシュサービスの要
高い信頼性が求められる BANCS 接続システム


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株式会社三井住友銀行 システム第一部
グループ長
五十嵐豊氏
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きわめて高い信頼性が求められる金融業界のシステムで、Windows が採用されるケースが目立っています。厳しい経営環境の中で着実に利益を出していくために、情報システムに対しても高い投資効果が求められるようになっているのです。もちろん“信用”こそがビジネス基盤であるこの業界では、情報システムにも高い信頼性が求められることは言うまでもありません。

今回紹介する三井住友銀行の BANCS 接続システムも、きわめて高い信頼性が求められるシステムの 1 つです。BANCS とは 1984 年に開始された都市銀行間キャッシュサービスの略称であり、国内の都銀、証券ATM加盟会社による CD/ATM を相互接続しているサービスのこと。これによって他の都市銀行の CD や ATM から、残高照会や出金、振込といったサービスを利用できるようにしているのです。当然ながら BANCS は都市銀行の勘定系システムに接続され、リアルタイムでトランザクションを処理することが求められます。この BANCS と勘定系システムを接続する“要”になっているのが、BANCS 接続システムなのです。

三井住友銀行の前身である旧さくら銀行と旧住友銀行では、以前はレガシーシステムをベースに BANCS 接続システムが構築されていました。旧さくら銀行では大型汎用機、旧住友銀行ではオフコンベースの専用機が利用されていたのです。しかしどちらも構築してから 10 年以上が経過しており、老朽化が進んでいました。また両行の合併に伴い、システム統合も求められていました。

そこで三井住友銀行では、合併発表の直後から BANCS 接続システム再構築の検討を開始。プラットフォームに Windows 2000 Datacenter Server を採用した新システムを構築し、2001 年 11 月に全面稼働を開始しました。

<導入システム>
最初は UNIX ベースのシステムを検討
Windows 採用の決め手は耐障害性の高さ


「オープン系システムを導入することは、今回のシステム再構築の大前提でした」というのは、三井住友銀行 システム第一部でグループ長を務める五十嵐氏です。従来のシステムはオープンではなかったため、機能拡張などを柔軟に行うことが困難でした。このような問題を根本から解決することは、新システムの必須条件だったのです。「オープン系システムなら、プラットフォームは Windows 系か UNIX 系。しかし当初は Windows を採用するつもりはありませんでした。システム検討は UNIX ベースで進められていたのです。」

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株式会社三井住友銀行 システム第一部
部長代理
白滝雅繁氏
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それがなぜ最終的に Windows 2000 Datacenter Server の採用へと至るのでしょうか。三井住友銀行 システム第一部でシステムインフラを担当する白滝部長代理は、「その最大の理由は耐障害性の確保」と説明します。実は耐障害性に関しては、UNIX よりも Windows の方が優れていたというのです。「ATM のタイムアウト時間を考えると、万一サーバーがダウンしたときに 1〜3 分以内でフェイルオーバーできるクラスタが必要になります。しかし UNIX ではフェイルオーバー時間が 10 分程度かかるため、この要求を満たせないことがわかりました。このとき日本ユニシスさんから“Windows 2000 なら 1〜3 分のフェイルオーバーも可能”というお話を伺ったのです。結局はこのひとことが、Windows 2000 Datacenter Server を採用する決め手になりましたね」

もちろんコスト パフォーマンスの高さも重要な決定要因の 1 つになりました。Windows なら UNIX に比べてはるかに低いコストでシステムを構築できるからです。「日本ユニシスさんによれば、同じ能力を実現するためのコストは約半分」と五十嵐氏。実に 2 倍のコスト パフォーマンスです。

サーバー ハードウェアとしては日本ユニシスの「Unisys e-@ction Enterprise Server ES7000」を選択。2 台構成のクラスタを 2 系統導入し、これら 4 台のサーバーを並行稼働させています。4 台のサーバーは常に均等に処理を受け持っており、サーバー ダウンが発生した場合には残りのサーバーがその処理を引き継げるようになっています。各サーバーの通常の処理量は最大性能の 1/3 程度。そのためたとえ 3 台が同時にダウンしても、通常時の 3/4 程度の性能を保った縮退運転が可能になっています。

システム全体の処理能力は 1 秒あたり 133 トランザクション。これは合併発表直前における両行のピーク トランザクションを足し合わせた数字に対し、2 倍以上の処理能力だと言います。またレスポンスに影響を与えるシステム内平均滞留時間も 1000 ミリ秒以内(縮退運転時に 1 取引の往復処理時間を合算)と、きわめてスピーディな処理を実現しています。

図
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システム構成図 [拡大図]


<導入と評価>
フェイルオーバー時にもサービスを停止せず
信頼性は十分に満足いくレベル


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株式会社三井住友銀行 システム第一部
部長代理
東城壮憲氏
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今回のシステム構築では、実際の構築に先立ってプロトタイプによる実証実験が行われました。Windows 2000 Datacenter Server をはじめとする基本ソフトウェアの機能や性能、信頼性、耐障害性などが、実際のマシン上で確かめられていったのです。実証実験は 3 段階に分けて実施されました。まず第 1 段階ではハードウェアと基本ソフトウェアの基本的な動作検証。第 2 段階ではシステム構築に必要なプロダクトを揃えた上での基本機能の確認。そして第 3 段階ではアプリケーションを作り込み、実際の業務を想定したパフォーマンスのテストとチューニングが行われました。これらの実証実験に費やされた期間は 2000 年 4 月から 12 月までの 8 か月間。この厳しいテストを経て、Windows 2000 Datacenter Server なら十分な機能と能力、信頼性を実現できると判断されたのです。

システム構築の前提となる要件定義や論理設計、物理設計も、これらの作業と並行して進められました。まず実証実験の第 1 段階と並行して要件定義を実施。論理設計は第 2 段階、物理設計は第 3 段階と並行して行われています。2001 年に入ってからは本格的なシステム構築作業を開始。2 系統のシステムのうち、関東エリアに設置されたものは 2001 年 10 月、関西エリアに設置されたものは 2001 年 11 月に本番稼働をスタートしています。

今回のシステムでは信頼性の確保が最大の課題になりましたが、三井住友銀行 システム第一部で業務系システムを担当する東城部長代理は「出来上がったシステムは十分に満足いくレベル」だと言います。「以前のシステムは耐障害性を実現するためにホットスタンバイ構成を採用していましたが、それでも切り替えに 5 分程度の時間がかかっており、切り替え中はサービスを停止せざるを得ませんでした。しかし今回のシステムは切り替え時間が 3 分以内となり、サービスを停止せずに、お客様への影響を最小限に留める事ができました。非常に素晴らしいソリューションだと思います」

<今後の展望>
長期的に安心して利用できるスケーラビリティ
将来における BANCS の 24 時間化にも対応可能


今回のシステムでは、処理すべき業務量が年々増加することを前提にキャパシティ プランニングが行われたため、今後数年間は現状のシステムのままで対応可能だと見込まれています。その後は CPU やメモリの増強によって能力を拡張する予定。また Windows 2000 Datacenter Server と Microsoft SQL Server™ 2000 Enterprise Edition の組み合わせなら、最大 4 ノードのクラスタ構成に対応しているため、データ一貫性を維持したまま現在の 2 倍のサーバー数にすることで処理能力を拡張することも可能です。長期的に安心して使えるシステムだといえるでしょう。

システムの安定性もきわめて高いレベルに達しています。「システム稼働開始直後には 1〜2 回ほどクラスタ内のフェイルオーバーが発生しましたが、その後は一度もサーバーがダウンしたことはありません」と五十嵐氏。「BANCS では近い将来に 24 時間サービスの実現も検討されていますが、今回構築された BANCS 接続システムならこのようなサービスにも十分に対応可能だと考えています」

決してダウンすることが許されないシステムを、支えているのが、Windows アーキテクチャと、不測の事態に備え、24 時間×365 日をフルタイムでサポートする Datacenter プログラムは有効な選択肢。この事実を如実に物語る事例だといえるでしょう。

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