株式会社マイスター

掲載日: 2005 年 6 月 16 日
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ソリューション概要

プロファイル
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北海道、函館市に本社を構える株式会社マイスター leave-msは、函館市のベンチャー企業育成のための助成金をもとに平成 12 年 10 月に設立されました。技術者中心の社員 13 名はビジネスグラフィックスソフト Microsoft Office Visio の利用技術に抜きん出た実力をもっています。Visio 用のデータコンバータ (SVG コンバータシリーズ) の自社開発や地図データ読み込みソフト (Mapic for Visio) の開発などの実績により、全国的な知名度と評価を獲得しています。

シナリオ
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インターネットで閲覧可能な函館市の防災マップ開発
自治体の住民サービスとしての地図情報サービス

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Office Visio

メリット
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Microsoft Office Visio のグラフィックス機能を活用することにより、函館市のデジタル防災マップの短期、低コスト開発に成功しました。同マップは函館市に無償で寄贈され、市は住民がインターネット気軽に避難場所や防災施設等を確認できるサービスを実現しました (日本初)。

ユーザーコメント
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「いま防災マップから始まりましたが、今度はハザードマップ、さらには観光用のマップと、いろいろな情報を載せていくことができます。それを住民サービスとして提供していける。函館市に限らず、このようなシステムを全国各地に提供していきたいと考えています。」

株式会社マイスター
野澤宇一郎ソリューション部長 談
熊本良太氏 談

「この世界は日進月歩。常に先へ先へと考えて、一番得意なことを前面に出していきます。最終的には世界を相手に勝負することをめざしています。事業を発展させて函館を活性化できればと思っています。」

株式会社マイスター
瀧浩幸社長 談

暮らしを守り、生活を支える IT 。
日本初のデジタル防災マップを Microsoft Office Visio で開発


Microsoft Certified Partner Award 2004 2004 年度マイクロソフト認定パートナーアワード受賞事例:
株式会社マイスター


Summary
日本初のデジタル防災マップを Microsoft® Office Visio® 2003 で開発。Visio 2003 の優れた操作性、生産性、メンテナンス性により、自治体内部で運用可能なマップが約 1 か月で作成でき、人々の生活を支える住民サービスを実現。

経営課題・ビジネス背景
 arrow Visio 用のデータ コンバータ、地図データ読み込みソフトの自社開発など、Visio 2003 に関する高い実績を持ち、将来的に有望な地図情報のマーケットに注目。
導入目的
 arrow インターネットで閲覧できる防災地図情報システムを開発し、自治体側の開発や運用負荷を抑えながら住民サービスを導入し、住民の利益を向上させる。
導入プロセス
 arrow Visio 2003 と、同社が開発した Visio 2003 用のデータ コンバータ (SVG コンバータ シリーズ) と地図データ読み込みソフト (Mapic for Visio) を連携させ、操作性に優れたデジタル防災マップを作成。
導入効果
 arrow デジタル防災マップにより、函館市の住民は、画面クリックだけで災害時の避難地や避難場所を調べ、地図にリンクした避難所などの住所、電話番号、収容人員の詳細情報を容易に得ることが可能になった。また、市の職員による低コストで柔軟な運用も可能。

「家の近くのこの広場が避難地で、あの会館が避難施設になってるんだね」。函館市の家庭では、家のパソコンを前に家族でこんな会話ができます。見ているのはデジタル防災マップが載っている函館市の Web ページ。画面上で広域地図から詳細地図へ、その逆へと切り替えながら、災害時の避難地や避難所場所を調べ、地図にリンクした避難所等の住所や電話番号、収容人員などの詳細情報が、画面のクリックだけで次々に取り出すことを可能にしました。―― これは画像ソフト Visio で作成された、日本初のインターネットで閲覧可能なデジタル防災マップです。作成したのは函館市内の株式会社マイスター。このデジタル防災マップを市に寄贈した同社の瀧浩幸社長は言います。「これはマイスターを育ててくれた市への恩返し。同時に私たちにとっての新しいマーケット開拓のきっかけとなりました」。同社の高度な 2 次元グラフィックス技術と Visio の優れた操作性が、自治体内部で運用可能なデジタル防災マップを誕生させ、住民の防災意識の向上に貢献するとともに人々の生活を支える住民サービスを実現しました。

<導入の背景と狙い>
グラフィックスを駆使した情報活用の技術を生かし地域への貢献を


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株式会社マイスター 
代表取締役社長
瀧 浩幸 氏
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北海道函館市にある株式会社マイスターは、2 次元グラフィックス技術に関して全国的な知名度をもつソフトハウスです。創業は 2000 年 10 月、社員は技術者を中心に現在 13 名を擁し、業績と評価をこの数年で急速に伸ばしてきた成長著しいベンチャー企業です。同社の成長の背景にある大きな強みの 1 つがビジネスグラフィックスソフトである Visio に関する高度な利用技術です。

単なる画像処理ソフトにとどまらない Visio の機能と操作性

Visio の特長は、シェイプ (素材) を画面上でドラッグ&ドロップすれば、それが図形であろうとテキストであろうと表データであろうと、簡単に図表や図面として表現できてしまう優れた操作性にあります。この操作性により、通常はデザイン知識や専門技術が必要とされる画像でも容易に作成、編集、変更が可能になります。また、図形に特定の機能を実行する機能をもたせたり、関連する情報や URL にリンクを張るハイパーリンク機能などが利用可能なため、単なる画像作成・加工の範疇を超え、さまざまな目的に活用できる特性をもっています。これらの特性を、企業システムの一部として活用すればどうなるかを追求してきたのが同社の発展の 1 つの理由です。

Visio の特性は、例えばレイアウト図や座席表、組織図などが不可欠な企業オフィスのファシリティマネジメントシステムの一部として役立てられることになりました。また営業支援システムの一部として提案書作成用に、またビジネスプロセス等の表現のためにと、同社はさまざまな目的で多様なシステムに Visio を活用してきました。そして実績が知れわたるにつれ、同社は次第に評価を高めてきたのでした。

きっかけは SVG コンバータ開発への助成金活用

同社がこのような実績を積むに至った過程でのエポックメイキングな出来事の一つに、創業間もなく成功した「SVG コンバータ」の開発がありました。これは、Visio をはじめとするさまざまな画像処理ソフトのベクター形式のデータを W3C の標準 XML ベクターグラフィックス言語へと変換するツールです。これを用いれば、画像処理ソフトの画像を簡単にインターネットで公開できます。このツールの開発には、実は函館市のベンチャー企業育成のための助成金が役立てられていました。その恩義に報いるため「何か市に恩返しできることはないか」と考えていた瀧社長は、やがて Visio を利用して、函館市のデジタル防災マップの作成とインターネットでの提供に思い至りました。そのシステムを自社開発し、市に寄贈してはどうかと考えたのです。

住民の防災意識を高め、教育への利用もできるデジタルマップを無償で寄贈

「衣、食、住、そしてその次には情報がくると考えているんです」と語るのは瀧社長。「函館市には 200 箇所以上の防災施設があります。それらの位置を示す防災マップは紙の形で以前から用意されていましたが、ふだん住民の方々に気軽に見てもらえるわけではありません。避難場所は普段からその場所を知り、いざというときにすぐに避難できるようにしなければ。それなら、デジタル化してインターネットでも見られるようにしようと」(瀧社長)。

このアイディアをさっそく函館市に持ち込んだところ、なかには「紙のままのほうが使いやすい」という職員の方もいましたが、「できたシステムは函館市に無償で寄贈します」という瀧社長の決意に担当者の方々が動かされ、デジタル防災マッププロジェクトはスタートを切ることになりました。

住民サービスとしての地図情報サービスはこれからの有望マーケット

瀧社長にはもう 1 つの思いがありました。「地図は、生活に密着した情報です。GIS(地図情報システム) はたくさんの自治体に導入されていますが、本当に使われているのは機能のほんの一部でしかない。そのために高いソフト、高い地図をさらに買わなければいけないということで、自治体にとってはデメリットがあると思っていました」。そこに、インターネットで閲覧できる使い勝手のよい地図情報システムがあれば、自治体の側の開発や運用負荷を少なくしながら住民の利益につながると考えられました。もともと同社は地図情報のマーケットに注目していました。そのなかでも自治体が行う住民サービスの一環としての地図情報サービスは、これからの有望なマーケットになる可能性を秘めているのです。

<開発過程と結果>
高度な既存技術を有効に活用して短期間・低コストの開発に成功


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株式会社マイスター
ソリューション事業部
取締役部長
野澤 宇一郎 氏

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デジタル防災マップの開発はスタート直後から驚くほど順調に進みました。Visio の能力はもちろんのこと、同社の抜き出た Visio の利用技術と、SVG コンバータおよび新たに開発した国土地理院が発行する地図データを Visio に読み込むためのソフト (Mapic for Visio) もこの開発に大きく寄与しました。

「技術的なものは今までの既存技術ですべてカバーできたので、たくさんの打ち合わせをする必要もありませんでした」と同社の技術者は言います。そして社名「マイスター」(職人という意味) 同様の同社の技術者たちの心意気についても語ります。「みんなこの仕事が好きでやっています。だから凝るんですよ、すごく。1つのことを徹底してやる」。

職人気質の技術者たちが取り組んだデジタル防災マップは、誰にでも使いやすく、見やすく、大事なポイントは強調してわかりやすくしてあります。「マップは紙のままでいい」と言っていた市の職員も、試作段階のデモで意見を一変させました。また Visio の優れた操作性を基礎に置くこのデジタルマップは、エンドユーザーの操作性ばかりでなく、IT スキルや画像作成スキルに必ずしも通じていない市の職員にも情報の変更や追加などが容易に行える高いメンテナンス性ももっていました。

Visio とそれにまつわる既存技術、そして「職人の仕事」で作り上げていったデジタル防災マップは、予測より短い約1か月で完成しました。開発期間の短かさは、コストの低下につながります。加えて通常地図システムに必要になる地図のライセンス料は、国土地理院に申請さえすればかかりません。もちろんアプリケーションのライセンス料もまったくありません。結果として、デジタル防災マップは極めて低コストで完成することになりました。システムを寄贈された函館市はこのマップを無償で入手できたばかりでなく、システムの特性から、市の職員による低コストで柔軟な運用が実現しています。

デジタル防災マップは、2003 年 12 月に稼働をはじめ、函館市の Web ページで閲覧、利用することができるようになり、今では函館市の住民の大切な財産となっています。

<今後の展望>
高度な既存技術を有効に活用して短期間・低コストの開発に成功


函館市と住民に歓迎され、親しまれているデジタル防災マップは、同社に今後のビジネスへの大きな手ごたえを感じさせました。この開発の成功により、瀧社長は、自治体の住民サービスとしてのデジタルマップが今後確実に拡大していくことが確信できたのです。

同社の野澤宇一郎ソリューション事業部長は「今度はハザードマップ、さらには観光用のマップと、いろいろな情報を載せて住民サービスとして提供していける。函館市に限らず、このようなシステムを全国各地に提供していきたい」と言います。さらに、Visio の潜在力についてこう語ります。「また他のビジネスでも絵を使えば有効になるビジネスが隠れていると思うんですね。例えば『××マネジメントシステム』とか。数字や文字だけでは管理できないことはたくさんあるし、判断のためにはグラフや絵の資料のほうが速い。そういう部分はすべて Visio のマーケットなんじゃないかと思っています」。

瀧社長も今後の夢を語ります。「この世界は日進月歩。常に先へ先へと考えて、一番得意なことを前面に出していきます。最終的には世界を相手に勝負することをめざしています。コンピュータの世界はソフトにしろハードにしろ海外から入ってくるほうが多かった。しかし最終的にはちょうど日本の自動車産業のように日本から世界へとソフトウェア商品などを出していきたいと考えています」。さらに「儲けたら今度はその税金の形で函館に貢献して、函館を活性化したい」とつけ加えました。

人々の生活を下支えするデジタル防災マップ。それは市への恩返しとしての貢献から生まれ、今度は全国へと展開が始まろうとしています。Visio の高度な利用技術を武器にした " マイスター " たちの挑戦は、日本の IT を世界に飛躍させる原動力となりそうです。

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