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Microsoft SoftGrid Application Virtualization の活用で
バージョンの異なる Office の競合の防止、アプリケーションのライセンス管理、
スプレッドシート統制を実現し、IT 投資を有効に活用
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野村證券株式会社 (以下、野村證券) では、ユーザーの必要に応じて、1 台の PC に 2007 Microsoft Office system、Office 2003、 Office XP など複数バージョンの Office をインストールするとバージョンの競合が起きるという問題が発生。それを回避するために、バージョン違いの Office をインストールした PC を何台も用意しなければならないという不便が生じていました。また、ユーザーがインストールしているさまざまなアプリケーションが実際に使われているかどうかがわからず、余分な保守料やライセンス料を払っているケースも散見されました。
そこで、ユーザーが必要とするアプリケーションを仮想化して、ネットワーク経由で配信できる Microsoft SoftGrid Application Virtualization (以下 SoftGrid) を導入。Office のバージョン違いによる競合を解消し、1 台の PC で、複数バージョンの Office を使い分けられるようになりました。
さらに、アプリケーション管理についても、ユーザーがアプリケーションを使用する期間に合わせて、管理者が適宜配布できるようになりました。これにより、ユーザーごとのアプリケーションの使用状況を管理者側で正確に把握できるようになるなど、大規模な投資をすることなく、これまでの課題を一挙に解決できました。
<導入の背景と狙い>
Microsoft Office の異なるバージョンの競合が発生
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野村證券株式会社
グローバル・リサーチ企画部
企画業務課
課長
白坂 純一 氏
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日本を代表する証券会社として、国内はもちろん、世界 30 ヵ国で 18,000 名の社員を擁する野村證券。高度なリサーチ能力や問題解決能力を活用して、投資家に対する資産運用サービスや、企業に対する資金調達、M&A 業務など、質の高いサービスを提供しています。
同社のリサーチ部門である金融工学研究センター、金融経済研究所、グローバル・リサーチ企画部及びフィデューシャリーサービス研究センターでは、約 200 台のサーバーと 600〜700 台の PC を駆使して、アナリストやエコノミストたちが、企業動向や国内外の経済を分析する業務を行っています。
「これらの PC で使われている Microsoft Office のバージョンが、2007、2003、XP、さらに日本語版/英語版と混在しており、各バージョンの Office で作成されたファイルは、バージョン違いの Office では一部 VBA マクロの互換性がなく、正しく動かないという問題が起きていました。しかし、同一の PC に複数バージョンの Office をインストールすると、起動の度にエラー メッセージが出るなどの不具合が生じ、結局、バージョン違い/言語違いの Office をインストールした PC を何台も並べて使い分けなければならないという非効率な状態が起きていました」と、野村證券グローバル・リサーチ企画部企画業務課課長の白坂純一氏は語ります。
また、同部門では、ユーザーの要望により、必要なアプリケーションを各 PC にインストールしていますが、最初は使っていても、その後使わなくなるケースもあり、インベントリー管理だけではフォローしきれませんでした。その結果、使っていないアプリケーションの保守料を払い続けたり、実際は使っていないライセンスがあるのに、新たに追加購入をしたりという問題も発生していました。
さらに、金融工学研究センターでは、独自開発した Excel® VBA を含んだスプレッドシートを、ディーラーなどのフロントのユーザーに展開することが多いのですが、全員が使うファイルではないため、配布ツールでの対応が難しく、サーバーに置いて、ユーザーがファイルをダウンロードするというやり方を取っていました。しかし、ユーザーが取りに来てくれないとファイルのバージョンアップに対応できず、また、ファイル配布でなく、Windows® Terminal Services を利用してファイルをリモートデスクトップ接続でアクセスさせる場合、サーバーのリソースを使ってしまうので、同時使用できるユーザー数に限界があるという課題が残りました。
<導入の経緯>
SoftGrid の提案を受けて即座に導入を決意。


野村證券株式会社
金融工学研究センター
ボンド・ポートフォリオ・リサーチ・グループ
システムエンジニア
宮野 俊英 氏
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こうした課題を解決するために、Microsoft SharePoint® Server と Excel Services の適用を考えていましたが、このやり方では Excel 以外の他のアプリケーションでは使えないという難点がありました。また、Microsoft Virtual PC を活用して OS の仮想化を行い、1 台の PC に複数の OS をインストールしてアプリケーションを使い分けるという方法も考えましたが、「これは Office 2003 用の Windows、これは Office 2007 用の Windows、これは英語版用の Windows」と使い分ける必要があり、PC のリソースを大量に消費してしまうという難点がありました。
こうした試行錯誤の過程で、株式会社野村総合研究所 (NRI) 、SoftGrid のソリューション パートナーであるソフトバンクBB株式会社 (以下、ソフトバンクBB) 及びマイクロソフトとミーティングを持っていた際に、この問題を解決するには SoftGrid が最適ではないかという提案があり、SoftGrid の導入へと舵を切ることに決めました。
「SoftGrid は欧米の大手企業で広く使われており、私たちと同業のメリルリンチやクレディスイスなども大量に導入していると聞いて、当社でも使えるはずと考えたのです」と、野村證券 金融工学研究センター ボンド・ポートフォリオ・リサーチ・グループ システムエンジニアの宮野俊英氏は語ります。
「何と言っても、デスクトップ PC にインストールしていないアプリケーションが動くというのが画期的に聞こえました。しかも、サーバーのリソースではなく、今使っているクライアント PC のリソースを使うので、大規模な投資も不要。こんな夢のような製品があるのかと衝撃が走りました」と、白坂氏は強調します。
さらに、野村グループは、すでにマイクロソフトのソフトウェア アシュアランス (SA) ライセンスを利用していました。そのため、その追加サブスクリプション ライセンスである Microsoft Desktop Optimization Pack (MDOP) の中に含まれる SoftGrid の利用については、1 クライアント PC あたり 100 円/月以下という低コストでこのメリットを享受できることがわかり、まずはテストベースで 100 ライセンスの購入を決めました。
「どんなに魅力的な製品でも多額の投資が必要だったら二の足を踏みますが、SoftGrid の場合、容易に導入できる金額だったのも決め手になりました」(白坂氏)
※注 ソフトバンクBB はマイクロソフトのディストリビューターとして、MDOP に含まれる SoftGrid の販売及び導入支援を行っています。
<導入スケジュール>
2008 年 7 月には、600〜700 台の PC に SoftGrid を導入予定。
SoftGrid を利用するには、配信するアプリケーションを仮想化する「シーケンス」というプロセスが必要です。リサーチ部門では、2007 年 8 月より、最新バージョンである 2007 Microsoft Office system をはじめ、ユーザーが使用しているさまざまなアプリケーションのシーケンス作業を始めました。
同部門は IT に関しては独力でシステムを作り上げていく風潮が強く、シーケンスに関しても、当初はマニュアルを見ながら行っていたのですが、手間のかかる作業も少なくなかったといいます。
「そんな時は、マイクロソフトから技術情報を提供してもらったり、ソフトバンクBB のサポートの人たちがオンサイトで手取り足取りやり方を教えてくれたりしました。『仮想化したアプリケーションを配信した時に、クライアント側でエラーが出たらこう修正しましょう』といったようにきめ細かく教えていただき、こうした手厚いバックアップがあって一つひとつ解決できました」と、宮野氏は振り返ります。
白坂氏たちが描く導入計画では、まず、2008 年 1 月頃から 2007 Microsoft Office system を使いたいという希望者に向けて SoftGrid を使った配信をスタートさせ、2〜3 月頃には 100 台の PC に 2007 Microsoft Office system を SoftGrid で配布するスケジュールを考えています。
「実は 2008 年 7 月に、部門内にある 600〜700 台あるクライアント PC をリプレースする計画を進めています。野村グループのグローバル全体としては、Office のバージョンは徐々に 2007 に変わりつつあり、最新バージョンへの移行は必然です。ただそうは言っても、まだ Office 2003 やそれ以前のバージョンを使っている部署があるのと、これまでの VBA マクロ資産を活かすという意味で、7 月以降は、古いバージョンの Office を仮想化して SoftGrid で配信していこうと考えています」 (白坂氏)
こうしたスキームを進める上で欠かせないサーバー構成も並行して検討しました。シングルサーバー構成では、万一の障害時のリカバリー時間が必要となり、ユーザーが Office を使えなくなる可能性があっては不都合と考え、ロードバランサーによる正副サーバー構成を採用。クライアント数が 1,000 台以下ということで、平常時は 1 台のサーバーで対応し、障害発生時にはバランサーが副サーバーに切り替えてバックアップする構成としました。
<導入の成果>
国内外のさまざまなユーザーがメリットを享受。
同社で SoftGrid が本格的に活用されるようになると、複数バージョンの Microsoft Office をデスクトップ PC のシステムに左右されることなく使い分けられるようになります。
「弊社で働いているのは日本人だけではありません。本当は英語版の Office を使いたいのに日本語版を使っているスタッフもおり、そうなると、日本語版/英語版で 2007/2003/XP と合計 6 バージョンの Office が必要になります。でも、SoftGrid を活用すると、自分が使いたいバージョンを同じ PC で使い分けられるようになるのです」と、宮野氏は語ります。
SoftGrid の導入により、もう一つの懸案であったアプリケーションのライセンス管理も容易になります。これまではユーザーがアプリケーションを使っているかいないかは一人ひとりのユーザーに聞いて回るしかなく、手間と時間がかかるため、使っていないアプリケーションの保守料を払い続けるといった問題がありましたが、SoftGrid なら、実際に使っているユーザーだけに、使用する期間を指定してアプリケーションを配布できるので、無駄なライセンスを購入することがなくなります。
「誰がどのアプリケーションを何時何分に使ったかまで把握でき、インベントリー管理だけではわからなかった正確な数字が取れるのはとても心強いですね」と、白坂氏。
また、SoftGrid を使うことで、スプレッドシートのバージョン統制や、ユーザーによる改ざんの防止にもサーバー側で容易に対応できるようになりました。
さらに、アプリケーションの修正やパッチが必要な時も、サーバーのパッケージに適用するだけで、自動的にクライアント PC に配布することができるほか、ユーザーの PC が故障して交換するような場合も、SoftGrid からイメージを配布するだけで元の環境が復元でき、非常に容易になるとのこと。「多額な投資が不要で、小規模なシステムでも構築可能な SoftGrid は本当に素晴らしいですね」と、白坂氏は付け加えます。
<今後の展開>
他部門や海外部門にも導入を薦めていきたい。
白坂氏に SoftGrid に関する今後の展開を尋ねてみると、アプリケーションの単純な仮想化配信だけでなく、データをアプリケーションと一緒に配布したり、自社で開発した独自アプリケーションの配信にも SoftGrid を使いたいと考えているとのこと。
「SoftGrid はバージョンに縛られないアプリケーション環境を手軽に作れる非常に優れたソリューションなので、弊社の他部門や海外部門にも積極的に推薦していきたいと思います。特にグローバルマーケット部門などは、私たちと同じような課題を抱えていると思うので、SoftGrid で解決できることは多いと思います」 (白坂氏)
「マイクロソフトの製品は非常に層が厚く、なかなかすべてを把握できません。実際、MDOP の中に、SoftGrid という宝石が埋まっていたので、今後は MDOP に含まれている他の 4 製品に関しても、弊社のソリューションとして使えるものがないかを調査し、使えるものはどんどん採用していきたいものです」と、宮野氏は語ります。
「最近は SoftGrid のような仮想化技術が、プロセッサ、ストレージ、ネットワークなど、さまざまなエリアで使われ始めていますが、こうした仮想化はまだエンドユーザーというよりは、主に情報システム部門が IT インフラとして活用してメリットを享受しているのではないか」と白坂氏は語ります。
「SoftGrid のアプリケーション仮想化というのは、ユーザーが直にメリットを享受できる初めてのバーチャリゼーション技術ではないでしょうか。ユーザーの目の前の PC で、インストールしていないアプリケーションが動くのですからとてもインパクトがあります。こうした先端技術で先頭を走っているマイクロソフトにこれからも大いに期待しています」 (白坂氏)
メリルリンチ、メルセデス、セントラル・ミシガン大学など、欧米で、要求が厳しい金融機関や大手組織など 500 社以上で導入実績を持ち、現在日本でも導入が進んできた SoftGrid。「この優れたソリューションの今後一層の普及を願っています」と、白坂氏は締めくくってくれました。
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