沖ソフトウェア株式会社

掲載日: 2004 年 4 月 5 日
開発プロジェクトにおける Microsoft® Office Project の採用が
現場、経営層の PM に関わる意識の徹底に貢献

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ソリューション概要

プロファイル
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沖ソフトウェア株式会社 leave-msは、沖電気工業の 100 %子会社として受託によるソフトウェアの設計・開発、コンサルティング、アウトソーシングなどのシステムインテグレーションサービスを中心としたビジネスを展開する企業です。沖電気グループの IT 系担当部署からの開発案件が業務の 8 割を占め、とくに同社の強みであるネットワーク系ソリューションを中心に確かなシステムとサービスを提供し続けています。

資本金: 4 億円
設立: 1977 年 4 月 1 日

シナリオ
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エンタープライズプロジェクトマネジメント

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Office Project Professional 2003
Microsoft Office Project Server 2003
Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition
Microsoft Windows 2000 Server
Microsoft Terminal Services
Microsoft Internet Information Services 6.0
Microsoft Windows SharePoint Services

メリット

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支社をまたがる大規模なソフトウェア開発プロジェクトにおいて、確実なタスクの把握と管理を全社規模で一元管理することが可能となり、開発現場、経営層を含めたプロジェクトマネジメントに対する意識の向上も実現できました。

ユーザーコメント
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「システムの導入によって、社内のプロジェクトマネジメントに対する意識を向上させることができ、従来、問題となっていたタスクの漏れや作業見積もりの甘さが解消され、ソフトウェアの品質維持、開発コストの削減などのメリットが得られました」

沖ソフトウェア株式会社
品質保証部
担当部長
池田 元久 氏 談



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沖ソフトウェア株式会社
本社社屋
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沖電気工業の 100 %出資企業である沖ソフトウェア株式会社は、受託によるソフトウェアの設計、開発、コンサルティング、アウトソーシングといった、システムインテグレーションサービスを中心としてビジネスを展開する企業です。近年のソフトウェア開発案件の大規模化は、プロジェクトマネジメントをますます複雑なものにしています。ソフトウェアの開発プロジェクトが抱えるこうした課題を解消するため、同社では Microsoft Office Project を導入しています。この導入によって開発プロジェクトのタスクが正確に把握できるようになり、作業工数の見積もりや進捗状況の管理精度が向上、お客様の納期短縮要望に対応することに成功しています。また、業務工程における個々のタスクが明示的に可視化され、それぞれの責任者が明確に把握できるようになったことで、多拠点をまたがって進められる業務の遂行が飛躍的にスムーズになりました。


<導入の背景>
支社をまたがる大規模な開発プロジェクトを
Microsoft Office Project で管理


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沖ソフトウェア株式会社
品質保証部
担当部長
池田 元久 氏

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沖ソフトウェア株式会社 (以下、沖ソフト) では、近年急速に大規模化/短納期化が進んでいる受託ソフトウェア開発案件に対して、高品質な開発を今まで以上に短い納期で対応するための手段を必要としていました。沖ソフトがまず選択したのは、各担当者の特性を最大限活用する、というものでした。全国 10 か所に散らばる沖ソフトの各支社にはそれぞれ得意とする開発領域があります。その特性を最大限生かすために、地域的な隔たりはありつつも、各支社に在籍するメンバが単一の開発プロジェクトごとに随時参画し、それぞれの得意分野を活かすという業務スタイルを定着させてきました。

しかし通常、ソフトウェア開発プロジェクトにおいては、顧客要求の分析や定義、設計から実装、テストに至る各フェーズには、数多くのタスクが相互に関連し合いながら存在しています。さらに同社のように、こうした各タスクが支社をまたいで担当されることになると、全体の管理はさらに複雑で困難なものとなっていきます。

2002 年、ソフトウェア品質に起因したトラブルを発生させてしまうという事態が、沖ソフトを襲いました。沖ソフトウェア株式会社 品質保証部 担当部長 池田元久氏は当時を振り返って次のように語ります。

「当時すでに ISO9001 を取得しており、それに基づく管理手順の実践といった取り組みには着手していました。しかし、まだ社内にプロジェクトマネジメントに関する標準的な手法自体が確立されておらず、どうしても担当したプロジェクトマネージャの経験やスキルに依存してしまっていました。そのため、プロジェクトマネージャの経験やスキルの不足が、問題を発生させる原因となってしまったのです。分析の結果、必要な作業の洗い出しが十分にできていなかったために作業工数の見積もり精度が低かった、責任分担があいまいな状態になっていた、といった問題が明らかになりました」。

もちろん、これらの開発プロジェクトの上流工程における問題は、下流工程に進めば進むほど、より深刻な問題として顕在化してくることになります。それによって引き起こされるスケジュールの逼迫などの問題が、リリースされたソフトウェアの品質に悪影響を与えてしまっていたのです。


<導入の経緯>
プロジェクトマネジメントに対する問題意識の徹底と実践


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沖ソフトウェア株式会社
業務部
チームリーダ
村上 慎一 氏

こうした問題に対処するため、沖ソフトでは開発現場はもちろん、経営層をも含めたプロジェクトマネジメントに関する認識を徹底することが必要と考えました。具体的には、開発工程に WBS(Work Breakdown Structure :作業分割図) を導入し、プロジェクト完了までに必要な作業を漏れなく洗い出し、支社間におけるその役割分担を明確化することを開発業務の基本方針として固めたのです。そして、この方針を実践するためのベースとなるプロジェクトマネジメントツールとして採用したのが、Microsoft Office Project でした。

「ツールの選定にあたっては、他のいくつかのプロジェクトマネジメントツールとも比較しましたが、コスト、機能をトータルに考え合わせて評価した結果、Microsoft Office Project に決定しました。Windows® をベースとして動作するためにソフトウェア以外の新たな設備投資が不要であったこと、そして社員全員が利用している Microsoft Office との親和性も高く、連携機能が充実していたことなどが、ポイントとしてあげられます」と池田氏はその採用の背景を語ります。

同社の開発プロセスでは、各支社間をまたがる大規模かつ複数のプロジェクトを、一元的に管理することが大前提となります。そのため、プロジェクトマネジメントツールの採用においても、そうした視点が不可欠でした。この点においても Microsoft Office Project は、他のツールにはないメリットを提供していました。

「重要なのは、Microsoft Office Project がエンタープライズモデルをサポートしているということです。Project Server 上で各プロジェクトの情報を一括管理できるという点が、まさに我々の要求に合致したものだったのです」(池田氏) 。

一方、ツールの選定と併行して、本社の企画室を中心に広範な開発プロジェクトに適用可能な WBS の標準テンプレートの策定にも着手しました。まず全開発プロジェクトに適用できるような標準のテンプレートを 1 つ作成し、それを分野別に改変していくという流れで、標準の策定が進められました。ソフトウェアの開発という性質上、個々の受託案件に関わるタスクには多彩なバリエーションがあり、統一的なテンプレート化が困難だったのです。同時に、個別の各プロジェクトの開始時にタスクの定義漏れを防止するという意味では、この方法が最も効果的であるとも判断されました。

沖ソフトでは、すでに 2 つの対象分野についての標準テンプレートを完成させています。このテンプレート化によりプロジェクトマネジメントスキルの一定レベル以上に向上させることができました。さらに、現在もその他の分野に向けたテンプレート作成が継続的に取り組まれています。


<システムの概要>
Project Server 上で全社のプロジェクトに関する情報を一元管理


以上のような経緯を経て、沖ソフトでは 2003 年 4 月に Microsoft Office Project を中心としたプロジェクトマネジメントシステムを稼働させました。このシステムでは Project Server を東京地区に置き、これを各支社から利用するかたちとなっています。Project Server では Microsoft Windows Server™ 2003 Standard Edition をプラットフォームとして採用し、その上で Microsoft Office Project Server 2003 、Internet Information Services 6.0 、Microsoft Windows SharePoint™ Services を稼働させています。

各プロジェクトマネージャが定義したプロジェクトファイルはこのプロジェクトサーバー上で一元管理されるわけですが、東京地区とその他の地区では、プロジェクトマネージャからのアクセスの方法に相違があります。これについて、沖ソフトウェア株式会社 業務部 チームリーダ 村上慎一氏は次のように説明します。

「東京地区のプロジェクトマネージャの場合は、それぞれの PC のクライアント環境で Microsoft Project Professional 2002 を操作し、そこで定義したプロジェクトファイルを WAN 経由でアップロードするというスタイルです。また東京地区以外の支社からは、東京にある Microsoft Windows 2000 Server 上の Microsoft Terminal Services にアクセスし、同サーバーで稼働する Microsoft Project Professional をリモートデスクトップ Web 接続によって利用しています。もちろん、プロジェクトマネジメントの円滑な推進のためには、全国に展開している各拠点で同じサーバーを利用することが必要になりますが、各拠点のネットワーク環境は全地域一律というわけではありません。そこで、Microsoft Terminal Services を用いてネットワークトラフィックを軽量化することで、回線帯域負荷によるトラブルを回避するシステム上の工夫を施したのです。

一方、プロジェクトマネージャ以外の一般管理者やチームメンバ向けには、Microsoft Project Web Access を介して Project Server 側の情報に対しアクセスできる環境が整えられています。チームメンバや一般管理者は、必要なプロジェクト情報の確認やタスクの進捗状況などの入力を、各人の PC から Web ブラウザ上で手軽に行なえるようになっているのです。これにより、たとえば直接業務遂行に携わることがない経営者層も、実際の業務の進行状況をリアルタイムで把握できるようになりました。

こうしたシステム構築上の工夫によって、Project Professional で約 100 名、Project Web Access で約 300 名におよぶ各担当者からのアクセスにも、ストレスなく稼動できるようになっています。

図
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システム構成図 [拡大図]


<導入の結果と今後の展望>
アーンドバリューの観点を採り入れ、システムのさらなる拡充を目指す


沖ソフトでは、今回のシステムの導入と合わせて、システムを利用したプロジェクトマネジメントの意識付けと徹底を図るための基盤作りに着手しました。業務遂行においてキーとなる部署から数名が集い、6 名からなるプロジェクトマネジメントのための専任部署を設立しました。このグループは Microsoft Office Project の構築、システム整備はもちろん、プロジェクトマネジメントそのものの推進も使命としており、沖ソフトにおける Project Management Office (PMO) としての役割を担っています。

「せっかく構築したシステムも利用されなければ意味がありません。プロジェクトマネージャ向け、チームメンバ向けの操作マニュアルをそれぞれ作成して配布するとともに、プロジェクトマネジメント推進のためのワーキングメンバーを組織して全国の各支社を巡回し、ツールの説明、マニュアルの解説とともに、WBS の効用や使い方を講習しました。また、それとは別に各支社に推進員を置いて、その推進員が中心となってシステムの円滑な利用に向けての取り組みを展開するという体制も作りました。さらに、Web 上に FAQ を用意してヘルプデスクを設け、ユーザーが困ったときに相談できる窓口も作っています」と村上氏は説明しています。

こうした取り組みの成果もあって、稼働後 1 年を経たこのシステムは、常時進行するおよそ 30 〜 40 の開発プロジェクトにおいて、本社、支社を問わず活用されるとともに、社内におけるプロジェクトマネジメントについての認識も大いに向上させる結果となりました。

「現場からは、開発プロジェクトの定義に当たって作業漏れがなくなり、責任分担もはっきりと捉えられるようになったという意見が数多く上がってきています。また、状況確認やメンバのコンセンサス作りに多くの労力が割かれていたこれまでの工程と比較すると、進行上のロスは大幅に削減できるようになりました。これは各開発案件の短納期化と品質向上、開発コストの削減につながるだけでなく、新たなビジネスの展開も検討できるといった、さらにその先につながる効果も期待できますね」と池田氏はその成果の大きさに頬をゆるめます。

現在沖グループでは、沖ソフトの構築した今回のシステムを包含するかたちで、プロジェクトマネジメントに関わる管理ツールやレポーティングツールなどを統合した「P-Navi」と呼ばれるソリューションを展開しています。それに歩調を合わせて、グループ内での WBS の標準テンプレートの共同作成、およびその共有化といった方向性も進めていくことになります。

「今後は、今回のシステムにアーンドバリュー (earned value) の観点を採り入れ、さらに充実をはかっていきたいと考えています。具体的には、Microsoft Office Project の実績データから、プロジェクトの状況をコストの観点からも可視化し、問題点の抽出や将来の課題予測など、正確なコストイメージに基づくアラートが検知できるよう、多様な表現が可能なグラフを出力するツールも開発しました。構築した標準テンプレートや社内展開手法など、自社内で蓄積したノウハウをもとに、プロジェクトマネジメントのソリューションとして、私たちから顧客へサービスを提供することも視野に入れています」と池田氏は、今後に向けてのビジョンを語ります。

ウォーターフォール、XP といったように、ソフトウェア開発の手法は数多くあります。しかし、こと業務ソフトウェアの開発分野においては、あらゆる開発工程は、顧客満足につながる成果物の品質向上と余剰なコストの削減をめざすためにあるといっても過言ではないでしょう。Microsoft Office Project を中心とするプロジェクトマネジメントのシステムは、開発工程を企業内業務のあらゆる角度から可視化し、関係者全員の認識をひとつとするためには最適の手段なのです。



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