株式会社三松

掲載日: 2004 年 7 月 16 日
月産8万部品の 多品種小ロットの生産管理を
Windows® プラットフォームによる IT 基盤の構築で実現

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ソリューション概要

プロファイル
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株式会社三松は福岡県筑紫野市にある板金加工メーカーです。板金加工の中でも薄板 (0.1mm 〜 3.2mm) の加工では多くの実績があり、コインパーキングの筐体など様々な板金製品を手がけています。製品の多品種小ロット化に対応すべく設計・板金・溶接・組立・塗装などの製造工程を一貫した設備を利用して展開しています。近年では、製品の高精度化に対応するべく、超精密板金加工の分野にも進出、リードフレーム、半導体、通信機器などの用途を中心とした小ロットオーダーの超精密板金加工にも先進的に取り組んでいます。

シナリオ
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オフコンからの移行
部品およびその原価の管理
生産工程の進捗・納期管理
DNC (Direct Numerical Control) の実現

ソフトウェアとサービス
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Microsoft® Windows 2000 Server
Microsoft SQL Server 2000 Standard Edition
Microsoft Exchange Server 2003
Microsoft Office Access

メリット

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生産工程、製品に関わるすべてのデータの一元管理により多品種小ロットの生産管理を実現

ユーザーコメント
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「今回構築したシステムを基盤に、お客様からの注文や納期問い合わせにもインターネット上で機敏に対応できるシステムを目指し、さらなる顧客満足度向上に向けた取り組みを強化していきたいと考えています」

株式会社三松
常務取締役
田名部 徹朗 氏



株式会社三松は、福岡県筑紫野市にある板金加工メーカーです。同社のビジネスの特色は、機械装置の一貫生産を中心に、月間で約 8 万部品にものぼる多品種小ロットオーダーに対応していることです。こうしたビジネスを展開していくうえでは、システムを利用した細密な受注管理や生産管理、原価管理が必須となってきます。同社では、Windows 2000 Server 、SQL Server 2000 Standard Edition 、Exchange Server 2003 、Access を基盤に、それぞれの顧客ごとの受注、生産の進捗、納期のリアルタイムな管理、あるいは各製品の製造に関わる膨大な数にのぼる部品管理や工程管理などをトータルにサポートする統合生産ネットワークシステム「SINS (Sanmatsu Integrated Network System)」を構築し、生産の効率化とコストダウンにおいて大きな成果を上げています。


<導入の背景>
現場で反発を招いた旧システムに代わる新たなシステム構築に着手


株式会社三松 (以下、三松) における生産管理システムに向けた取り組みの歴史は、1990 年代初頭にさかのぼります。当時は、生産する機械装置を構成する膨大な数の部品 1 点、1 点についての管理を紙の台帳をベースに人手によって行なっていましたが、顧客からの受注数と生産部品は、年々、急速な拡大を続け、すでに担当者の経験とカンに頼った生産管理は困難なものとなりつつありました。そこで三松では、こうした問題を解消するために、生産管理に関わる業務のシステム化に着手しました。当時の導入システムについて、株式会社三松 常務取締役 田名部徹朗氏は次のように語ります。

「当時は、まさにオフコン全盛の時代であり、例にもれず当社でもオフコンをベースとして現場に端末を配備するというかたちでシステムを導入することになりました。ところが、現場担当者には特に端末のテンキーが不評で、使い方がわからない、あるいは使ってみたところ誤操作が頻発するといった苦情が多々寄せられました。その結果、現場にはシステム化に対する反発が生じてしまい、せっかく数千万円を投資して導入したシステムの運用が利用開始から、ほんの 2 〜 3 か月で頓挫してしまったのです」。

こうした経緯もあって、それ以降、三松ではシステム導入にきわめて慎重な姿勢を貫かざるを得ない状況となりました。

このような状況にピリオドを打つきっかけとなったのが、1997 年の田名部氏の入社でした。田名部氏は入社するとすぐに、経営的な観点から全社的な業務の IT 化の必要性を感じ、再び新たなシステムの構築と、その活用による業務の効率化にあらためて乗り出しました。その一環として、他社でシステムエンジニアとして活躍していた現システム企画課長の石丸直之氏を採用するとともに、現場で NC 加工機を扱っていた現システム企画課の江崎尚義氏にシステム構築の依頼を開始することになりました。こうして IT 化に向けての陣容が整えられた結果、実現されたのが、現在同社で稼働している統合生産ネットワークシステム「SINS」なのです。


<導入システムの紹介>
可用性、信頼性およびデータ保全性を備えた設計


「SINS」のシステム構成は、Windows 2000 Server 、SQL Server 2000 Standard Edition 、Exchange Server 5.5 をプラットフォームとして、加工ネットワークサーバーである ASIS PCL 、データベースサーバー、ファイルサーバーをそれぞれ設置し、これらのサーバーに工場、および営業部や経理部といった本社事務所をネットワークで接続し、クライアント側の PC に Access を配したシステムを構築しています。このシステムによって、各作業者の加工時間を個人別に把握しているほか、加工作業別、製品別、顧客別のきめ細なデータ収集を実現し、複雑な部品の調達や原価管理、生産工程や納期管理のすべてを実現しています。具体的には、製作の現場からも、事務所からも、たとえばある顧客の発注した製品がどこまで作られているか、その進捗をリアルタイムに確認するといったことが可能となっているわけです。そして、納期が遅れそうな製品については赤色表示して警告を発することで、残業や休日出勤も含めて納期を守るための確実な対応をとることも可能となっています。

また製品や部品の設計、図面の製作に用いている 3 次元 CAD/CAM システムを、社内に数多く存在するレーザー加工機をはじめ、タレットパンチプレス、NC ベンダーなどといった NC 工作機械とネットワーク接続して、DNC (Direct Numerical Control) 運転を実現するなど、生産工程の効率化の基盤としても「SINS」は大きく貢献しています。

「SINS」を Windows Server をシステムの中核として選定した理由について、江崎氏は次のよう語ります。 「まず、念頭に置いたのは、難しいことをせずにあくまでもシンプルさを追求しました。そう考えると、Access や SQL Server などが数多くのユーザーを抱えているという事実を考慮しても、やはり一般に馴染みの深い Windows プラットフォームの採用が当然の選択であったわけです。その選択は、汎用的なデータを一元的に管理し、どこからでも参照できるというシステムを構築するという目的を達するうえで、いわば前提でした」

" シンプルさの追求 " にあたっては、事務所や工場において、システム化に伴って新たな作業が発生することを極力回避するということが重要なポイントでした。このあたりについては、以前、オフコン導入した際に現場からの反発を招いてしまったことが重要な教訓となったといえます。その一環として、それぞれの現場には端末の PC に加えて、読み取り用のバーコードリーダーを用意し、現場の作業者が簡単に入力できるような環境を整えています。つまり、かつてテンキーの導入により発生したような問題を、バーコードリーダーの採用により回避しているわけです。これに関して、石丸氏は次のようなトピックを交えて紹介します。

「当初、現場では、テンキー同様マウスについても抵抗がありました。そこで、まずは Windows に標準で入っていたゲームソフト「ソリティア」で遊ぶことで各担当者にマウス操作に慣れてもらうという方法もとりました。また、バーコードリーダーを採用することで、数字の打ち込みという煩わしい作業からも解放されました。年齢を問わず、バーコードリーダーそのものには、みんな馴染みがありますからね。その結果、パソコンを増やしてほしいという声すらでるようになりました」


<導入結果と今後の展望>
8 〜 32 倍にのぼる事務処理量の増大を実現


「SINS」の導入は、すでに見たように複雑な部品の調達や原価管理、生産工程や納期管理などをはじめ、三松の現業部門や事務部門における多様な業務の大幅な効率化を実現しています。田名部氏は、その具体的な成果を次のように明かします。

「わかりやすいところでは、一定期間あたりの事務処理量がシステム導入前の 8 倍から、大きいところでは 32 倍にも増大しています。これは、言い方を代えれば、32 人分のコストダウンを実現しているということにほかなりません。また、部品 1 つ 1 つについてきちんとシステムで管理していることにより品質面も大幅に向上しており、システム化による安心感というものが、お客様からも高く評価されています」

このように社内の生産効率の向上やコストダウンだけではなく、顧客からの信頼の獲得にも貢献している「SINS」ですが、現在のところ基本的には社内での活用が中心となっています。これに対し三松では、システムの活用を自社内だけではない局面にも拡げていきたいと考えています。「現在、広くブロードバンドが普及しているという状況を受けて、お客様からの注文や納期の問い合わせ、進捗確認といったところも、従来の電話に変わってインターネットを利用したオンラインで行なえるようにしていこうと考えています。したがって、インターネットで自由にやりとりできるオープンなシステムを構築していくのが、我々の当面の目標となります」と田名部氏は、さらなる顧客満足度向上を目指すシステム作りに向けたビジョンを語ります。

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