株式会社山陽百貨店

掲載日: 2006 年 1 月 19 日
Windows® XP Professional に互換性のないレガシ アプリケーションを Virtual PC で稼動させ、セキュリティを確保したクライアント PC 環境を実現
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ソリューション概要

プロファイル
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株式会社山陽百貨店leave-msは、「顧客第一」の企業精神に則り、人々と地域の生活文化の向上に貢献する企業を目指し、1952 年より兵庫県姫路市で営業する百貨店です。「新しい時代に対応できる企業体質と組織風土を創出する」ことを行動指針にこの 2005 年春には、婦人服売り場の増床を中心に 14 年ぶりの大幅な改装を実施し、新生「山陽」として生まれ変わりました。地域に根差した山陽ならではのクオリティの高い半歩先の生活提案を行っています。

シナリオ
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業務のスピード化、セキュリティ向上を目指したクライアント PC のアップグレード
Virtual PC により、レガシ アプリケーションを互換性のない Windows XP Professional 上で稼動

ソフトウェアとサービス
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Microsoft Virtual PC 2004
Microsoft Windows XP Professional
Microsoft Windows Server™ 2003
Active Directory

パートナー

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ソラン株式会社leave-ms

メリット
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Virtual PC の導入により、Windows 95/98 上でしか動作しなかった POS 情報閲覧用のレガシ アプリケーションを Windows XP Professional 上で稼動。レガシ アプリケーションの刷新を待たずに、セキュリティの高いクライアント環境を低コストで実現。

ユーザーコメント
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「セキュリティの確保のためには、Windows XP Professional へのアップグレードは必須。しかし、日常業務に欠かせないレガシ アプリケーションは XP Professional では稼動しない。このジレンマを解決してくれたのが、Microsoft Virtual PC でした」。

株式会社山陽百貨店
情報システムディビジョン
スタッフマネージャー
鎌倉 稔 氏 談



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山陽百貨店
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1952 年設立以来、兵庫県姫路市で“地域一番店”として存在する株式会社山陽百貨店では、競争力強化のために情報システムの刷新を実施。業務のスピード化、セキュリティ向上のために Microsoft® Windows 95/98 搭載の情報系端末から Microsoft Windows XP Professional 搭載のクライアント PC 環境の整備を計画しました。しかし、移行にはレガシ アプリケーションが XP 上で稼動しないという課題がありました。この問題を解決し、セキュリティを確保したクライアント PC 環境を実現したのが、Microsoft Virtual PC 2004 でした。


<導入の背景>
業務のスピード化とセキュリティ強化を目指して


株式会社山陽百貨店 (以下、山陽百貨店) は 1952 年の設立以来、兵庫県姫路地域における地域一番店として営業を続けてきました。同社では 2005 年春、「私の街の私的百貨店」として、婦人服売り場の増床を中心に 14 年ぶりの大幅な改装を実施し、新生「山陽」として生まれ変わりました。この大幅な改装は、「人にやさしい、物にやさしい、環境にやさしい」を合言葉に、地域の顧客の暮らしに眼差しを向け、山陽ならではのクオリティの高い半歩先の生活提案を行う中で顧客に「私の店」と感じてもらうことを目指したものでした。

こうした店舗の改装と共に、山陽百貨店で必要とされていたのが、店舗や社内システムの更新でした。山陽百貨店では、1997 年に導入した約 190 端末の POS システムが存在し、これらを各事業部や店舗にある 50 台の情報系端末から売上状況を速報ベースで閲覧、売上分析などに使用していました。しかし、POS システムの導入から長年が経過し、50 台ほどあるクライアント PC の OS も Windows 98 が主流であり、ソフトウェアの陳腐化、老朽化が進んでいたといいます。

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株式会社山陽百貨店
情報システムディビジョン
スタッフマネージャー
鎌倉 稔 氏

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山陽百貨店 情報システムディビジョン スタッフマネージャー 鎌倉稔氏は次のように話します。

「POS システムに蓄積させる情報は、たとえば営業部門で売上情報を速報ベースで見ては、売上分析をし、商品の品揃えを企画するなど重要な情報です。しかし、クライアント PC のハードと OS の性能から閲覧スピードが遅く必要な情報を必要なときに即座に取り出すことができないなどの課題がありました」(鎌倉氏)。

また、山陽百貨店では、社内ネットワークと外部ネットワークが完全に分離した状態でしたが、これを統合する方向性を打ち出していました。

「大手百貨店がネットワーク化を進め、企業間での連携を進めている動きに対抗するためには、EDI や SCM の導入も視野に入れていかなければなりません。そのためにはまず、関連会社や取引先との連携をスムーズに行うために社内ネットワークと外部ネットワークを統合する必要があったのです」(鎌倉氏)。

さらに、2005 年 4 月に個人情報保護法が完全施行されることから、山陽百貨店では情報漏えい対策を中心にしたセキュリティ対策にも取り組んでいました。

「百貨店では、商品情報、各種ご優待案内などの販売促進や受注から取り置き、売上処理、修理加工、後日の引き渡し、配送など販売サービス業務処理でお客様の個人情報を取り扱います。これも POS データを閲覧する 50 台の情報系端末で行っており、情報漏えいを避けるため、データの暗号化などセキュリティ対策を強化する必要がありました」(鎌倉氏)。

そこで山陽百貨店では主にコスト面を考慮して、2005 年夏以降の完了を当初の目標として、段階的な情報システムの刷新に取りかかりました。

まず、急務となっていた個人情報保護対策として、顧客情報分析用端末 10 台にデータ暗号化などのセキュリティ対策を施し、2005 年 6 月には情報系端末 50 台へ同様の対策を追加、さらにユーザー管理の視点から Active Directory®の認証基盤を整備する形で、段階を追ってセキュリティ対策を実施していくことを計画しました。

また、2006 年 4 月には POS システムを再構築し、稼動させることを決定。ネットワークに関しても関連会社や取引先との連携をスムーズに行うために、同タイミングでこれまで切り離されていた社内ネットワークと外部ネットワークを一本化することにしたのです。

さらには、POS システムが入れ替わる 2006 年 4 月段階で、情報系 50 台のクライアント PC を、Windows XP Professional 搭載のマシンに入れ替えることを予定しました。

しかし、この計画時から「クライアント PC の、Windows XP Professional 入れ替えは、前倒しで進めたいと考えていました」と鎌倉氏は言います。

「社内ネットワークを外部ネットワークと一本化することや、クライアント PC のセキュリティ確保、さらには業務のスピード化を図るうえで一刻も早く OS を Windows XP Professional に切り替えたいと思っていました。しかし、2006 年 3 月まで利用される現行の POS システムはサーバー OS にMicrosoft Windows NT® 3.5 が使われ、クライアント PC からの閲覧は Windows XP Professional 上では互換性がなかったのです」(鎌倉氏)。

そこで浮上したのが、1 台の PC 上で複数の OS を同時に稼動することが可能な仮想マシン ソリューション「Microsoft Virtual PC 2004」を活用することで、Windows XP Professional 上で Windows 98 を稼動させ、現行の POS システムと Windows XP Professional 搭載クライアント PC をつなぐ方法でした。

そして、山陽百貨店のシステム刷新は、当初の予定を大幅に上回るスピードで進められることになったのです。


<導入の経緯とメリット>
セキュリティを確保したクライアント環境で、レガシ アプリケーションの安定稼動を実現


「2004 年春のマイクロソフトのセミナーで、Virtual PC を使用したデモを見たことを思い出し、『うまくいけばセキュリティを確保しながら、既存 POS システムのアプリケーションも稼動させられ、問題をすべてクリアできる』と考えたのです」と鎌倉氏は、Virtual PC 採用のきっかけを説明します。

Microsoft Virtual PC 2004 は 1 台の PC 上で複数の OS を同時に稼動することが可能な仮想マシン ソリューションです。Windows 2000 Professional および Windows XP Professional のホスト上で稼動し、ゲスト OS として MS-DOS 6.22 をはじめ、Windows 95/98 から Windows XP Professional までのすべてのバージョンをインストールすることが可能になります。これにより、これまで OS のバージョン アップを行いたくても、レガシ アプリケーションが対応しないため断念していたアップグレードをレガシ アプリケーションの更新を待つことなく行うことが可能になります。また、操作性としても、OS を切り替えるたびに PC を再起動する必要はなく、マウスをクリックするだけで切り替えが行えるため、エンド ユーザーにかかる負荷を軽減することも可能です。

山陽百貨店では、この Virtual PC の活用、さらには、今回セキュリティ強化のシステム構築を行ったソラン株式会社 (以下、ソラン) の協力により、当初の予定より、Active Directory の導入、そして情報系端末の Windows XP Professional へのアップグレードをそれぞれ前倒しにすることにしたのです。

ソラン 西日本事業本部 関西第三システム事業部 セキュリティグループ 森山健児氏は言います。

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ソラン株式会社
西日本事業本部
関西第三システム事業部
セキュリティグループ
森山 健児 氏

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「Active Directory の導入は当初 2006 年 4 月に予定されていましたが、導入するセキュリティ管理機能を必要なものだけに削ることでコストを抑え、さらにデータ暗号化などのセキュリティ製品と一緒に導入することで、将来の拡張性、セキュリティの強化、ユーザー管理負担の軽減を狙う提案をさせていただきました」。

こうして、山陽百貨店では、2005 年 4 月から 6 月にかけて、まず Active Directory の構築を実施、さらには、2005 年 8 月から 2 週間ほど Windows XP Professional 上で Virtual PC を実行し、ゲスト OS として Windows 98 上で POS アプリケーションの動作検証を行い 9 月には Windows XP Professional を搭載したクライアント PC 50 台の展開を行ったのです。

「正直、Virtual PC 上にアプリケーションを載せて動作環境を確認するまでは、本当に安定稼動が行えるのかという不安もありました。しかし、その不安も杞憂に終わりました」と鎌倉氏は言います。

「現在まで何の問題もなく、Windows XP Professional 上で POS システムのアプリケーションが利用できています。エンド ユーザーからは、『アプリケーションの動作が早くなった』と嬉しい反応もあります。また、以前の Windows 95/98 のマシンでは、『アプリケーションが動作しない』など、ヘルプ デスクへの問い合わせが頻繁にあったのですが、現在では確実に減少しました」(鎌倉氏)。

また、鎌倉氏は Virtual PC の導入前には、ネットワーク負荷を懸念していたと言いますが、それも現状では問題を感じていないと話します。

「ネットワーク的には PC の台数が 2 倍あるようなものなので、その分負荷がかかるのではないかと当初は危惧していました。しかし、パフォーマンス上の問題もなく稼動しています」。

* 図
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システム概要図 [拡大図]



<今後の展望>
EDI や SCM を視野に入れた IT 化による競争力強化を目指す


Active Directory、暗号化ツール、そしてクライアント PC のアップグレードとセキュリティ対策を強化した山陽百貨店では、“知識蓄積、スピード化、共有化”の 3 つをキーワードに、情報システムの刷新と業務改革の実現、さらにはユーザーの IT に対する意識とリテラシ向上に努めています。

「セキュリティ対策をきっかけに、ファイル サーバーの導入も行え、現在、ファイル共有の活用は当初の想定よりも、スムーズに進んでいます。正直、東京や大阪などの大都市を中心に展開する大手百貨店に比べて、地方百貨店では IT 化が遅れている傾向にあるのは否めません。しかし、今後は社外からもセキュリティを確保しながらアクセスできるような環境、さらには、ポータル サイトを作り、個々の業務アプリケーションを統一していくような方向性も考えています」(鎌倉氏)。

鎌倉氏は、「最終的には、どこでもパソコン 1 台で仕事のできる環境を作り、どこにいても、情報にアクセスできるようにして、ユーザーはそれを使いこなせるリテラシを身に付けている状況を目指していく」とし、さらに次のように、抱負を語ります。

「大手百貨店がネットワーク化を進め、企業間での連携を進めている動きに対抗するためには、今後、EDI や SCM の導入も視野に入れていかなければなりません。その意味でも、社内のセキュリティ強化は重要でした。今回、POS システムの刷新を待たずに、社内のセキュリティ環境を整備できたことは、今後の展開の大きな 1 歩だと思います」(鎌倉氏)。



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