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多様な業務側面を持つ金融機関で Microsoft® Exchange Server を採用
情報共有による業務効率化とセキュリティの向上を同時に実現
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徹底した情報の共有化をもって経営の効率化を進める信金中央金庫では、2003 年 5 月に Exchange 2000 Server と .NET Framework を採用し、拡張性、柔軟性に優れた新システム環境へ移行しました。職員が業務で必要とする情報を1か所に集約し、電子メールやスケジュールの確認はもちろんのこと、社内の通達や各部店から発信される情報に対しても、効率よくアクセスできるようになっています。また、勤務管理ワークフローを手始めに、従来は紙ベースで行っていた承認、決裁手続きの電子化や、営業支援のために用意されている営業情報システムの再構築についても、整備を進めています。
<導入の背景>
作りこむほどに柔軟性が薄れてきた旧システム環境
「個別金融機関」と「信用金庫のセントラルバンク」という 2 つの役割を併せ持つ信金中央金庫 (以下、信金中金) は、所属職員数 1,000 名の規模で、日本全国、および海外に支店を構えています。1996 年にノーツ R3.3J を基盤とするシステムを導入して以来、CRM やナレッジ マネジメントに積極的に取り組んできました。
信金中央金庫 システム部長の佐藤広志氏は次のように語ります。「本中金は、職員数わずか 1,000〜1,300 名の少人数で経営しています。少数精鋭であっても、より効率化をめざした経営を行うためには、拡張性を備えた情報共有システムが欠かせません。しかし、1996 年当時導入したシステムは、業務環境に合わせた作り込みを進めれば進めるほどに拡張性が薄れていき、管理や新規開発にかかる負担が徐々に大きくなっていきました。そこで、システムの老朽化が進んでいたこともあり、2 年前から『第 2 次システム整備計画』と称して、全社内システムの整備を開始しました。今回のプロジェクトもその 1 つです」。
第 2 次システム整備計画では、日本全国および海外の支店を IP-VPN で結ぶ「 SCB ネットワーク」と呼ばれる社内ネットワーク回線が増強され、また様々なセキュリティ施策を講じ、拡張性を備えたシステム環境を実現しました。「今回我々が目指したのは、最初から完成したシステムではなく、ユーザーによって作り込まれ、ユーザーとともに成長していくシステムです」と佐藤氏は続けます。
<導入の経緯>
新環境での開発効率、運用能力の高さを重視
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信金中央金庫
システム部
システムセンター長
荒井 隆史 氏
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新システム導入の経緯について、信金中央金庫 システム部 システムセンター長の荒井隆史氏は次のように説明します。「従来のシステムは、パソコンに不慣れなユーザーのレベルに合わせて独自の作り込みを行い、利用できる機能を制限していたため、ユーザーのリテラシーが向上すると、それでは物足りないとの声が高まってきました。そこで、構築したときが完成形ではなく、ビジネスの変化にシステムが柔軟に対応できる拡張性を備えて、かつ開発効率の高い環境を検討した結果、.NET 環境を選択しました。また、クライアント/サーバー型から Web アプリケーション型への移行が容易なこと、ワークフローを導入できるインフラであることもポイントでした。メッセージング システムとして Exchange 2000 Server を選択した理由としては、特に Windows® 環境との親和性の高さを重視しました」。
また、「ノーツの最新バージョンへの乗り換えも当然検討しました」と語るのは、信金中央金庫 システム部 システムセンター審議役の吉成幸広氏です。「しかし、私たちが望む機能を持ったアプリケーションでは、ノーツ / Domino の場合にはかなりのカスタマイズが必要とされることが予測されました。また、カスタマイズによってプロダクトの制限を受けることも懸念の 1 つでした。一方、Exchange と .NET を基盤とする環境では、新しいアプリケーションを単独で作成し、機能追加を簡単に行えます。拡張性や他システムとの連携を考慮し、最良の選択をできたと考えています」(吉成氏)。
また、信金中央金庫 システム部調査役の鈴木伸幸氏は次のように続けます。「新しいネットワークは、帯域幅の大きい IP-VPN を導入して各拠点を繋いでいるため、メール サーバーやデータベース サーバーを 1 か所に集約する、センター集中型のシステム整備を念頭に置いていました。ノーツ / Domino の複製機能を使った分散環境も便利なのですが、データがリアルタイムに反映されないことや、同じデータを複数箇所に保持しなければならず、ディスクの利用効率などに難点がありました」。こうした検討がなされた結果、一極集中アクセスに耐え得る処理性能を持ち、障害対策も万全な Exchange 2000 Server が採用されたのです。
<システムの概要>
Exchange Server と Active Directory® の活用で、業務の利便性が向上


信金中央金庫
システム部 システムセンター
審議役
吉成 幸広 氏
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職員に発行されているメール アカウント数は、現職員数と同じ約 1,000 あります。Exchange 2000 Server および Active Directory のドメインコントローラは、各拠点に 1 台と厚木センターに集中して配置されています。
「サーバーを一極集中にするというのが今回のコンセプトの 1 つです。これには、データをなるべく重複させず、情報を 1 か所にまとめたいという考えが基盤にあります。これにより、全職員はリアルタイムで同じ情報を参照できるようになりました。また、利用度が低くては意味がありませんので、ユーザー インターフェイス設計にも気を配り、なるべくユーザーに優しい画面を用意しました」と吉成氏は語ります。
職員がポータルを開くと、未開封メールの確認や新規メールの作成、新着社内通達の一覧、当日の自分のスケジュール、上司やグループ メンバーのスケジュール確認、情報掲示板へのリンクなどがすべて表示され、1 つの Web ブラウザ画面から確認できます。
また、ポータルサイトには検索機能も追加しています。「ユーザーが必要な情報をすばやく正確に引き出せなければ、こういったシステムは意味がなくなると考えました。導入前には繰り返し検証を重ね、検索の速度やヒット率を詳しく調べました」(吉成氏)。
新システムのセキュリティ対策について、信金中央金庫 システム部 次長の親川博之氏は次のように説明します。「対外接続をする部分は、インターネット データセンターへ移しています。そこでメールのフィルタリングやコンテンツのフィルタリングを行っています。ユーザーの利用権限については、Active Directory のセキュリティ機能やセキュリティ ポリシーを駆使して厳格化し、ユーザーごとに利用できる機能を制限できるような仕掛けを作っています。
また、従来のシステムは、たとえば職員が出張して他支店のパソコンを使用する際には、認証 ID の管理に手がかかりましたが、Exchange 2000 Server と Active Directory では、セキュリティを含めた利用者の情報をサーバー側で一括設定できます。これにより、ユーザーは他の支店に出張する際にも、出先のパソコンを気軽に利用できるようになりました」。
<今後の展望>
業務プロセスの IT 化を順次実現
システム導入後の社内アンケートでは、「新しいシステムは役に立っていますか」という質問に対して、5 段階評価で 4 を越えた結果が得られました。「特に、業務に IT を使いこなしている人ほど評価が高く、『まさにコンピュータを使った情報処理にふさわしいシステムになった』というコメントも出ています」と鈴木氏。
また、システム管理面では、Active Directory を採用した結果、人事異動の際にもユーザー側が自ら申請可能なシステムを準備し、管理運用負荷の軽減に成功しています。
システム部長の佐藤氏は、第 2 次システム整備計画の見通しとして、こう続けます。「システムのインフラストラクチャ、プラットフォームの整備はほぼ一段落しました。今後は、営業情報システムの構築を進めつつ、また勤務管理ワークフローなど、従来紙ベースで行っていた承認、決裁手続きの電子化についても実現するべく、作業を進めています。また、電子ファイリングやパターン的な稟議の電子化なども検討しています」。
厳しい経済環境を前に、業務の効率化やさらなる生産性向上のために、IT システムに求められる要件は日増しに厳しくなってきています。そうした状況下においても安定した経営を続ける、信金中金の今後の IT 戦略に注目が集まっています。
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