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Open XML ファイル形式の機能を活用した文書管理システム「DocuDyne」を導入し、 約款などの文書改訂作業の効率化と修正ミスを根絶。大幅な生産性と文書クオリティ向上に成功
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創業 100 年の歴史を誇り、わが国有数の生命保険会社として知られる住友生命保険相互会社。同社では現在、お客様の視点からのサービス品質の向上および強化と、2009 年の施行が予定されている保険法改正に向けて、ドキュメントの全面的な見直しや改定業務を進めています。この作業は保険約款や案内パンフレットなど多くの文書にわたっており、非常に多くの労力と時間が要求されます。そこで同社ではドキュメントの原稿作成に、the 2007 Microsoft Office system に対応したインディゴ株式会社の Microsoft Office Word 文書管理ソリューション「DocuDyne」を導入。膨大なドキュメント原稿を部品化して Open XML ファイル形式のデータとして管理することで、改訂のための編集作業を大幅に効率化し、膨大な約款などの文書をスピーディかつ正確に管理するシステムを構築しました。
<導入背景と狙い>
増え続ける文書の改訂作業に限界を感じ、 IT による文書管理システム導入を決断
「現在、保険会社は競って品質の向上とサービス強化に取り組んでいます。もちろん当社も現在、『RE プロセス革命』としてお客様の視点に立った業務の改善と見直しを強力に推進しています。今回の『DocuDyne』による文書管理システムを導入したのも、そうした業務改革の一環なのです。
約款や保険内容などを解説している『ご契約のしおり・約款』は、保険加入者にご自身の保険の内容をお知らせする重要な書類です。そこで当社では、その読みやすさ、使いやすさを向上させるために、消費者団体の意見を聞いたり、役員および部長から構成される CS 向上委員会 (※CS 向上委員会:お客様の声を経営改善に活かすため、部門横断的な組織として設置。) で審議を行うなど、日々検討を重ねてきました」と、住友生命保険相互会社 契約審査部 次長 兼 契約企画室長 早川元啓氏は語ります。
保険会社の発行している「ご契約のしおり・約款」といった文書は非常に種類が多く、同社の場合、現在でも 28 種類にのぼり、この数は今後さらに増大することが予想されています。改訂の頻度も、最低で半年に 1 回程度はあり、その労力やコストは膨大なものになるといいます。
「この改訂作業というのは、紙にプリントアウトされた原稿に人手で 1 つ 1 つ朱筆を入れていくのですが、これが並大抵の作業ではありません。しかも保険には『主契約』に加えて『特約』が複数付加されます。この特約に 1 つでも商品改定が加えられると、その特約が掲載されている冊子のすべてを改訂しなくてはなりません。さらに今後も見やすさを考慮した A4 判サイズへの変更や 2009 年の保険法改正に伴う内容、文言の見直しが控えておりますので、よりいっそうタイトな改訂スケジュールになることが予想されています。とてもこれまでのアナログ的な作業体制では対応できないのは明らかでした」。
そこで同社では、こうした今後の事態に対応するために、同社のしおり・約款の制作を担当している大日本印刷株式会社 (DNP) に何か対応策はないかと相談したところ、インディゴ株式会社の「DocuDyne」を活用した「しおり・約款の管理および運用形態」を提案されたといいます。「DocuDyne」は 2007 Office system で標準フォーマットとして採用されている、新しいファイル形式「Open XML ファイル形式」をサポートしており、約款のような構造化された文書を部分ごとに "部品化" して管理することが可能なツールです。
「そこで 2006 年の 12 月に 大日本印刷様の提案をもとにして検討を始めたのですが、話を聞いている限りでは、そんな都合のよいシステムがあるはずないと思っていました。しかしシステムのデモを何度か見て、『これは使える ! 』と感じたのです」と早川氏は語ります。
<導入の経緯>
「DocuDyne」がもたらす作業効率と修正ミス根絶に期待
「DocuDyne」の製品デモを見て、早川氏が自社の業務に活かせると感じたのは、次の 2 点だったといいます。
「まず、文書データをパソコンで管理することで、改訂 "前" と "後" の差分がひとめでわかる点です。紙ベースでは、改訂箇所が多くなると、どこを変更したのかわからなくなりますが、これなら洩れや取り違えがなくなります。もう 1 つは元の原稿テキストに修正を入れると、その原稿が使われている冊子のすべてに修正箇所が自動的に反映されるというものでした」。
これは「DocuDyne」が持つ大きな特長の 1 つです。たとえば「責任開始期」というテキストが部品として 10 種類のドキュメントに使われていた場合、この部品のオリジナルのテキストに訂正が加えられると、部品が適用された 10 種類のドキュメントすべてに当該の訂正を自動的に反映できるのです。このように、保険約款などの構造化されたドキュメントの管理に、「DocuDyne」の部品化機能は最適であるといえます。
「こういうツールを使った改訂作業は前例がないので不安でしたが、一方で『ご契約のしおりの全面見直しをしようとしている今導入せずに、いつ導入するのか』、『今開発しておかなかったら、今後どうなるのか』という点を考えて決断しました」 (早川氏)。
今回の導入は、XML という技術が十分に成熟し実用性を提供できるようになった現在のタイミングも大きく貢献しています。約款の改定を手がけている同社 主計部 数理室 調査役 井上享氏はこう語ります。
「実は 2002 〜 2003 年頃にも一度 XML を使って約款のデータ管理を行おうとしたのですが、結局断念していました。当時はまだ XML の初期で良いツールもなく、フロント エンドで XML の構造を意識した専用のエディタを使用しなければならないものばかりでしたので、実用は難しいと判断したのです。その点、今回の『DocuDyne』ならば使えるかなという感触が、検討時点でありました。決め手となったポイントは、約款の検討から印刷まで、データをシームレスに活用できる環境が整うことにより、約款の改訂が発生するたびに人手で修正して、なおかつ修正箇所を人海戦術で必死に読み合わせて間違いないか確認する、その手間をなくせるのではないかという期待でした」。
人手による編集ではその作業時間の限界にはばまれて、お客様のニーズに合わせた迅速な冊子の発行は望めません。それが「DocuDyne」ならばできるのではないかと思ったと、井上氏は振り返ります。実際、「『DocuDyne』導入後は、原稿作成と修正やチェックにかかる時間を年間トータルで 300 時間以上短縮させることができる見込みです。実際、かなりの削減効果が出ています」という早川氏の言葉によって証明されています。
実際の導入作業もスムーズに進み、2007 年 6 月には無事稼働しました。
「10 月に『「ご契約のしおり」の全面見直し』と『商品改定による約款改訂作業』などが迫っていたので、6 月完成必至で要望しましたが、DNP 、インディゴ社の両社で専任プロジェクトを立ち上げ、スケジュール管理も含めてよく短期間で仕上げてくれました。製品そのものについても、『良いしくみを提案してくれた』と感謝の気持ちです」 (早川氏)。
<システムの概要>
文字間違いの解消と顧客ニーズへの迅速対応が、 トータルでの営業力を下支え
今回のシステムの特長は、なんといっても編集作業の効率化ですが、とりわけ修正に起因する文言の間違いが大幅に減少できる点は評価できます。「ご契約のしおり」の編集にあたる同社 契約審査部 契約企画室 主任 佐藤知子氏は語ります。
「今までの作業フローでは、修正の申請書が担当者から上がってくると、手作業でその修正を原稿に加えます。しかしこうしたアナログの作業には必ず誤植 (文字の間違い) のリスクが伴います。新システムの導入で、この誤植のリスクを払拭できました。『DocuDyne』ではあらかじめ校正済みのテキストを『部品』として保存しておき、冊子に使う場合はそのまま取り出して使用します。このため、人手で転記する際の写し間違いなどの可能性が排除されるのです」。
「DocuDyne」では、完全に間違いがないと確認されたテキスト データを部品化し、保存しておくことができます。このため一度校正したら改訂のつど見る必要はなく、校正の手間と誤植の発生リスクの両方を解消できるのが、大きな利点です。この結果、オーソライズされた原稿を改訂作業に携わる全員で共有化でき、生産性が大きく向上します。
システムのもう 1 つの特長は、「紙から Web までのドキュメント管理と原稿の汎用性を一貫して確立できること」だと早川氏は語ります。同社では 2007 年 10 月から見直しの完了した商品の「ご契約のしおり・約款」をホームページ上でも公開していますが、これも「DocuDyne」導入の成果の 1 つだといいます。
「『DocuDyne』で作成した原稿データを、DNP の提供する情報配信ツール「e-ライブラリ」に登録することで、より見やすい形式で Web 配信できるようになりました。もともと、1 回入力した原稿データを印刷物に限らずとことん活用したいと考えていました。今回の Web への掲載はその第 1 歩といえますね」。
こうした原稿リソースの多角的な活用は、編集効率の向上だけでなく、営業面にも大きく貢献すると井上氏は評価します。
「部品化された原稿を使い回せるということは、転記や加筆、そして校正といった作業時間がすべて節約できるということです。この結果、どんな判型やメディアへの対応要求が来ても即座に応じることができます。これは激しいサービス競争の中での大きな競争力になります。そう考えると今回のシステムは、単なるドキュメント作成支援ツールというより、広い意味での営業インフラと呼べると思います」。
作業時間が節約できるということは、トータルでの作業時間の短縮にもつながります。
10 月に「ご契約のしおりの全面見直し」と「商品改定によるご契約のしおり・約款の改訂」の 2 つの作業が重なったときも、「一字一句を追いながら校正しなくて済むので、作業量が単純に言えば 2 倍になるところを、作業時間は 1.5 倍程度で済みました」と佐藤氏は語ります。
また、誰でもすぐに操作でき、特別なトレーニングが不要で使い慣れた Office System そのままの感覚で使用できる点も特長です。
「『DocuDyne』は Word による編集作業のバック エンドで動くシステムですから、特別な操作は必要ありません。日頃の業務で Office System を使う感覚そのままで XML エディタとして使用できます。もちろん、 XML の構造うんぬんといったことも、「DocuDyne」を使っている限りまったく意識しません」 (井上氏)。


「DocuDyne」ソリューション概念図[拡大図]
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<今後の展望>
息の長いシステムを目指し、データの社内共有なども 視野に入れたブラッシュ アップを
2007 年 10 月にご契約のしおりの見直しは、第 1 段階を終え、今後は約款の平明化や部品登録方針といった、さらに具体的なシステム活用に向けた作業が始まります。早川氏は今後の展望について語ります。
「2008 年 4 月からは、いよいよ主力商品の『ご契約のしおり』の全面見直しが始まるとともに、2009 年 4 月以降の保険法改正への対応 (約款の改定など) も予定されています。こうした課題に向けて当システムの活用をさらに進めていくとともに、Web などへの多彩な展開を考えていきたいと思います。1 度入力したデータを最大限に活用していく方策も探りたいと思います。また保険は 20 〜 30 年、種類によってはそれ以上の長い年月を通じてご継続いただく商品です。今回の新しいシステムを、そのタイム スパンに応えられるだけのものに育てていけたらと願っています。その点、長い年月にわたってソフトウェアやツールが変わってもデータの継承が可能な Open XML ファイル形式は、有利なデータ形式だと思います。この長所を活かしていけたらいいですね」。
データの共有化やシステムの横展開も将来的に大きなテーマの 1 つだと、同社 契約審査部 契約企画室 副長 小柳晋氏は語ります。
「現在のところは、各担当部門だけで『DocuDyne』のデータを参照することができるしくみになっています。これをさらに幅広く共有化して、社内のどの部門でも必要なときに見られるようにしていけたらと思っています。もちろん常に情報セキュリティの問題はありますが、そこをクリアして社内のイントラネットなどで参照できれば、印刷物や Web への掲載という目的にとどまらない、新しいデータ活用の道が見いだせると思います。たとえば、コール センターでお客様加入時の約款を即時に参照できれば、顧客対応力やスピードの向上にも貢献することが可能です」。
これに加えて「当社では、DocuDyne の導入に伴い、Office SharePoint Server 2007 も社内に導入しました。今後はこの Office SharePoint Server 2007 上に社内のマニュアルや各種基準書といったドキュメントを載せて、より多くの部門にまたがった文書管理システムとして使っていく構想もあります。そうした他システムへのリンクなども、大いに可能性があるのではないでしょうか」と語ります。今回の新たな文書管理システムが、住友生命の営業力を今後長きにわたって力強く支えていくことは間違いありません。
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