大洋製器工業株式会社

掲載日: 2008 年 6 月 27 日
* Logo Image
*
*
ダウンロード

Download File 4331-WI1.xps
*
XPS ファイル 1,460 KB
XPS ファイルを表示する方法については、こちらをご参照ください。

Download File 4331-WI1.pdf
*
PDFファイル 568 KB
Adobe Reader を利用してPDFファイルを閲覧・印刷することができます。ダウンロードはこちらleave-msからできます。


ソリューション概要

プロファイル
*
*
*
大洋製器工業株式会社leave-msは、シャックル・フックなどの金具や吊り具、陸上および海上コンテナの固縛金物の老舗総合メーカーとして、日本全国 12 か所の拠点を構えビジネスを展開。日本の経済成長の原動力である建築、土木、造船、海運などの期間産業の発展に大きく寄与しています。

ソフトウェアとサービス
*
*
*
Microsoft .NET Framework
Microsoft Office Excel 2007
Microsoft SQL Server 2005
Microsoft Windows Server 2003
*
GRANDIT (NECネクサソリューションズ) leave-ms

メリット
*
*
*
・一元管理された調達、在庫、販売などの数字をリアルタイムに参照可能。
・Office Excel を活用して手軽にできる分析機能により、適切な戦略策定を実現。

ユーザーコメント
*
*
*
「正確な売り上げの数字をリアルタイムで参照できるということは画期的だと思います。月々の売り上げについての予測ができることにより、新たな販売戦略を検討したり、的確で効率的な調達を実践したりということが可能になりました」。

大洋製器工業株式会社
情報システム部 部長
兼 営業本部
MK室 室長
岡室 俊之 氏


Microsoft SQL Server 2005 の分析機能の活用を視野に ERP パッケージを導入。経営の“視える化”を実現し、さらなる成長を促進。

* 大洋製器工業株式会社
*
大洋製器工業株式会社

大洋製器工業株式会社では、さらなるビジネスの飛躍を目指し、組織と業務プロセスの改革に着手。その一環として調達、販売などの数字をリアルタイムで把握し、経営の「視える化」を実現するために ERP (Enterprise Resource Planning) パッケージ「GRANDIT」を導入しました。データベースとして組み込まれた SQL Server 2005 と、Microsoft Office Excel 2007 との組み合わせによる分析機能を活用した、新たなビジネス戦略の策定および実施も計画されています。


<導入背景とねらい>
さらなる成長を目指し、組織や業務プロセスを改革


岡室 俊之 氏
*
大洋製器工業株式会社
情報システム部 部長
兼 営業本部
MK室 室長
岡室 俊之 氏

*
大洋製器工業株式会社 (以下、大洋製器工業) は、工事現場のクレーンなどに使用される吊り具や陸上および海上コンテナを固定するための固縛と呼ばれる金物の総合メーカーです。1938 年の創業以来、日本の経済成長の原動力である建築、土木、造船、海運などの基幹産業の発展に大きく寄与。現在では日本全国 12 か所に拠点を構え、製造業兼卸し業のビジネスを展開しています。

大洋製器工業では他社製品の仕入れ販売も行っており、その仕入れ製品も含めた取り扱い製品は、約 25,000 点。取引先も約 5,000 社に上ります。このように多くの製品と取引先を抱えている業態から、調達、在庫、販売の管理業務は煩雑なものとなっていました。

従来、調達や在庫、販売などの情報は、各営業所から送られてくる販売報告を大阪本社でオフコンに入力するという流れで管理を行っていました。しかし、販売報告の多くが月末にまとめて送られてくるために、リアルタイムでの在庫把握や、的確な販売予測に基づく戦略を実行することが不可能でした。当時の状況について、大洋製器工業株式会社 情報システム部 部長 兼 営業本部 MK室 室長 岡室俊之氏は次のように振り返ります。

「オフコンを導入したのは、約20年前のことです。その後拠点が増えるなどビジネスの規模も大きくなるに従い、当時のシステム設計の思想と実際の業務との間の乖離が始まりました。事務上で販売状況とデータの間でタイムラグが発生するという問題は解消されない状況が続き、経営面のニーズに応えられないのが明確になり、ビジネスの規模がさらに拡大してくると、問題も拡大する一方であると判断しました」。

こうした課題認識を含めて 2005 年春、大洋製器工業の経営の世代交代を機にさらなる成長を見据え、組織形態や業務プロセスの見直すための「業務改革プロジェクト」がスタート。その一環として、販売や仕入れなどの数字を効率的に把握し、経営の「視える化」を促進するためにシステムの刷新が検討されました。

この「業務改革プロジェクト」について岡室氏は次のように説明します。

「事業所が拡大した状況になっても組織編成やビジネス プロセスが以前からのままになっていたことから、たとえば 1 人 1 人の社員の負担の増大、偏りなどの問題がありました。このままでは次の成長に支障をきたす懸念があるため、組織を始めとしたビジネス プロセスの改革に着手したのです」。

2005 年の春頃から始まった業務改革プロジェクトでは、まず全社員を対象とした無記名のアンケートを実施し、会社の問題点を抽出。その結果を基に各部門から招集した 10 数名の代表者が課題についての検討を重ねました。そして業務改革は販売、仕入れなどの業務系と給与体系などの人事系の取り組みを並行して実施。その中で販売や仕入れなどの数字をいかに効率的に把握し、経営の「視える化」を促進するかという課題が浮上してきました。そして、システムのあるべき姿として、ERP の導入が候補として絞り込まれました。ERP の導入という結論に至った経緯を岡室氏は次のように言います。

「弊社の場合、人事などのシステム化も遅れていました。つまりオフコンによる販売や調達以外はシステム化されている業務が少なかったので、かえって全部門で ERP を一気に導入できる下地ができていたと言えます」。

ERP の導入にあたっては、カスタマイズを最小限に抑えるという方針を打ち出しました。その理由としては、コストを抑えるということはもちろんのこと、稼動前の想定だけでカスタマイズしてしまい機能を限定してしまうよりは、「将来的な機能拡張への対応」や「開発期間の短縮」、「標準の業務処理手順の確立」などパッケージであることの利点を十分に享受するというねらいがあったからです。

しかし、全社的なシステム化を進めるにあたって、ERP パッケージのカスタマイズを最小限に抑えることは、「システムに合わせたビジネス プロセスへ変更すること」を意味します。そこで、管理職研修による啓蒙活動や情報リテラシーを向上させるため Microsoft Office の活用促進という取り組みも行われました。こうしてシステム化に備えた新しい業務習慣の徹底と IT ツールのスキル アップを行うことにより、着々とシステム導入への布石を打ったのです。


<システム導入>
大きなカスタマイズを行わず、パッケージをフルに活用


中尾 謙介 氏
*
大洋製器工業株式会社
調達部 MD室 主任
中尾 謙介 氏

*
新しいシステムを前提とした業務改革プロジェクトでの検討内容は、そのまま RFP としてまとめられました。2005 年 12 月に導入システムの具体的な検討に入るため、RFP を数社のベンダーに提出。各社の提案を検討した結果、極力カスタマイズしないで済むという点、機能が豊富で適用範囲が広いという点、低コストであるという点が評価され、NECネクサソリューションズ株式会社 (以下、NECネクサソリューションズ) が提案した、ERP パッケージ「GRANDIT」を核にしたシステムに決定しました。

GRANDIT は、販売、調達在庫、製造から、経理、資産、経費、債務、債権、人事、給与までを網羅した完全 Web-ERP パッケージで、Microsoft SQL Server 2005、Microsoft .NET Framework が採用されています。NECネクサソリューションズ株式会社 関西支社 エンタープライズソリューション第二事業部 関西営業部 マネージャー 中井秀之氏は、GRANDIT を提案した理由を次のように語ります。

「RFP では、極力カスタマイズを行わないということに加え、システムの数字を分析して活用するというニーズもありました。SQL Server 2005 を採用している完全 Web-ERP である GRANDIT であればこれらの要望を満たす機能を提供できると考えたのです」。

NECネクサソリューションズの提案には、当時最新の SQL Server 2005 を採用し、BI 機能の活用による分析機能をを活用することまで盛り込まれていました。この点についても評価のポイントであったと岡室氏は言います。

「SQL Server 2005 であれば、使い慣れた Microsoft Office Excel 2007 を利用して、誰もが手軽に分析を行うことができます。この機能を使えば、1 人 1 人の現場のスタッフが、数字を参照しながら自ら判断して業務を遂行できるようになります。スタッフの力量がレベル アップすれば、会社の成長につながると考えたのです」。

そして、GRANDIT の採用が 2006 年 2 月に決定され、同 3 月から導入を開始。まずはパッケージの機能と業務との差異を検証したとNECネクサソリューションズ株式会社 ERPシステム事業部 シニアマネージャー 鈴木利行氏は言います。

「最初にパッケージの機能をご説明して、その機能に実際の業務をどのように合わせていくのかというすり合わせ、つまりフィッティングをすることからスタートしました」。

その結果を受けて、パッケージに合わせたビジネス プロセスの変更に着手しました。しかし、それまで慣れてきた業務方法を変えることに抵抗を感じる部門もあったと岡室氏は言います。

「まず、GRANDIT の操作画面を見てビジネス プロセス変更のイメージを練りましたが、部門によっては入力などの作業が増えますので、抵抗を感じるというスタッフもいました。しかし、会社全体としての最適化の方法、考え方を説明することで、納得してもらいました。最終的には大きなカスタマイズはしないで GRANDIT を導入することが可能になりました」。

オフコンからのデータ移行や帳票類の整備などの作業を経て、2007 年 5 月にシステムの稼働が開始されました。

システム構成図
*
システム構成図[拡大図]
*

<システムの導入効果>
正確な数字を把握しながら新たな販売戦略を策定


瀑布川 すみ子 氏
*
大洋製器工業株式会社
情報システム部
瀑布川 すみ子 氏

*
鈴木 利行 氏
*
NECネクサソリューションズ
株式会社
ERPシステム事業部
シニアマネージャー
鈴木 利行 氏

*
今回の ERP 化によって業務プロセスが大きく変わったため、システムの稼働開始直後は不慣れな様子も見られましたが、操作については 2 か月ほどでほとんどの社員が慣れてきたと、岡室氏は言います。

「2007 年 5 月の稼働開始当初は、操作の不慣れから夜遅くまで作業をする姿が多く見られましたが、7 月ごろには皆、前年並みに作業を終わるようになりました。2 か月という短期間にここまで慣れることができたのは、まずは社員の皆さんの頑張りと以前から新しい業務習慣の徹底など、システム化に備えた準備を進めていたことが大きく貢献していると思います」。

GRANDIT の導入効果の大きなものとしては、以下の 2 点が挙げられます。

1) 数字の精度が向上し、在庫の問い合わせなどの作業の手間が削減されたということ
2) リアルタイムで売り上げなどの数字を参照できるため、月々の業績の予測精度が向上したこと

特に 2 番目の経営の「視える化」が実現したことは大きな成果だと岡室氏は語ります。

「正確な売り上げの数字をリアルタイムで参照できるということは画期的だと思います。以前は月末にまとめて伝票が入力されるなどの調整が行われることがありましたが、今はこのようなことができないビジネス プロセスになっています。日々の結果から先々の予測ができることにより、新たな販売戦略を検討したり、的確で効率的な調達を実践したりということが可能になると確信しています」。

現場で調達の業務を担当している、大洋製器工業株式会社 調達部 MD室 主任 中尾謙介氏も在庫数を把握できるようになった点が役に立っていると説明します。

「やはり在庫数が見えるようになったことが大きいです。発注情報は誰でも参照でき、入荷予定も全社員が把握できます。販売部門からの在庫や入荷に関する問い合わせが減りましたし、お客様への納期も正確な回答を用意することができるようになりました」。

また大洋製器工業株式会社 情報システム部 瀑布川すみ子氏は、GRANDIT の活用によって経営的な意識をもって業務に当たるようになったと言います。

「私は GRANDIT に関する教育も担当していますが、さまざまな部門の数字がつながっている GRANDIT について理解し、教えるためには経営についての考え方を理解することが必要になります。システムの操作についての研修で出てくるさまざまな意見に対応するためには、会社がどのように考えているのかということを理解していなければなりません。そのため日頃から経営的な意識をもって業務を行う習慣が身に付きました」。

システム担当が経営について考えられるようになったのは ERP 導入による大きな副産物と言えるでしょう。


<今後の展望>
分析機能を駆使してさらなる成長を促す施策を


中井 秀之 氏
*
NECネクサソリューションズ
株式会社
関西支社
エンタープライズソリューション第二事業部
関西営業部 マネージャー
中井 秀之 氏

*
今後の展望としては、データが蓄積され次第、分析機能を本格的に活用する予定だと岡室氏は言います。

「ERP のようなシステムは、作業するためだけではなく、集まったデータを分析して次に打つ手を検討するためのものなのです。そのためには過去のデータとの比較が重要になります。2008 年 4 月で 1 年分のデータが蓄積されますので、今後はこのデータを基に分析機能を積極的に活用していきたいと考えています」。

その活用方法としては、さまざまなものを考えているとのことです。

「たとえば単純に売上高と利益率を分析するだけでも、得意先のお客様ごとのニーズを把握できるようになります。その分析結果を基に効率的な営業活動を展開することにより、利益率の向上が見込めますし、お客様のニーズを満たすことにもつながります。その他にも商品別や季節別の分析を組み合わせることにより、さまざまな戦略を立てることができるでしょう」 (岡室氏) 。

最後に岡室氏は、GRANDIT によるスタッフの意識の向上に対する期待を語ります。

「今後は GRANDIT から出力されるデータを基に 1 人 1 人が自ら考え、判断するという方向に変えていきたいと思っています。スタッフが数字を『見て』、『気付いて』、『実行する』ことにより、会社全体の体質を改善し、成長させていきたいと考えています。それを実現することが、お客様への貢献度を高めることにもつながるでしょう」。



本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
ページのトップへ