TDKラムダ株式会社

掲載日: 2009 年 2 月 19 日
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ソリューション概要

プロファイル
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2008 年 10 月 1 日、TDK株式会社パワーシステムズビジネスグループと、デンセイ・ラムダ株式会社が統合して、世界屈指の電源メーカー TDKラムダ株式会社leave-msが誕生。TDK の優れた素材技術と、デンセイ・ラムダの誇る回路技術が一体となった高品質な電源を開発、提供します。信頼性、技術革新、環境、グローバルという 4 つのキーワードを軸に、次世代の電源開発に取り組んでいます。また、デジタル制御電源の開発を進めるなど、常に最先端の製品を創造することで、デジタル ネットワークの進展、情報家電の普及などを支えています。

ソフトウェアとサービス
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Microsoft® Silverlight™ 2
Microsoft® SQL Server® 2008
Microsoft® Visual Basic®
Microsoft® Visual Studio® 2008 Service Pack 1
Microsoft® .NET Framework 3.5 Service Pack 1
Microsoft® Expression® Studio 2

メリット
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Silverlight を活用したデザイナーとプログラマのコラボレーション作業によって、エンド ユーザーにとって、操作しやすく飽きない業務アプリケーションが提供できるようになりました。また、.NET テクノロジを活用することによって、高い生産性と短期間の開発を実現。BI ツール利用率の向上、意思決定の迅速化にとどまらず、社員コミュニケーションの活性化や社内モチベーション向上にも影響を与えるなど、企業体としての競争力強化も期待されます。

ユーザー コメント
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「開発期間は予定どおりでしたが、やっていることは従来に比べ 3 〜 4 倍くらい密度の濃いものになったと思います。また、データの『見える化』が『見せる化』にまで進んだことにより、社員コミュニケーションも活性化しつつあります。ライブラリが充実すれば、さらに開発に弾みがつきますので、Silverlight の波が大波になることを期待しています」

TDKラムダ株式会社
管理本部
マネージャー
片寄 直樹 氏
Microsoft® Silverlight 2 の「動くインターフェイス」で BI ツールの利用率が大幅にアップ。
画期的な開発手法により開発生産性の飛躍的向上を実現


* TDKラムダ株式会社
*
TDKラムダ株式会社

TDK グループの TDKラムダ株式会社は、世界 14 か国に展開する世界最大規模の電源専業メーカーとして、グローバルなビジネスを展開しています。多方面にわたる経営情報の可視化と意思決定支援のために、Silverlight による「動くインターフェイス」を実現した経営ダッシュボードを構築、画期的な開発手法の採用できわめて短期間に開発を行いました。経営層にとどまらず全社員レベルで経営情報の共有が可能になり、結果的に社内モチベーション向上やコミュニケーション促進を実現。グローバル競争を勝ち抜ける電源メーカーのリーディング カンパニーを目指し、全社一丸となって日々邁進し続けています。


<導入背景と狙い>
経営トップからスタッフまでが自由に使いこなせる
新しい BI ツールのインターフェイスを模索


TDKラムダ株式会社は、産業機器向け電源の世界シェア No.1、電源全体の市場では世界第 5 位を占める電源専業メーカーです。「Innovating Reliable Power」をスローガンに、日本、中国、アジア、アメリカ、ヨーロッパの「5 極体制」でパワー ソリューション ビジネスを展開。早くから、スイッチング電源 (交流を直流に変換する軽量小型の電源方式) における、高効率化、安全規格への対応、ワイド入力化、電磁波対策、高調波電流規制、RoHS 指令 (EU による有害物質規制) 対応などに積極的に取り組み、スイッチング電源についても世界トップ クラスのメーカーとなっています。さらに、停電などの電源トラブル時に間断なく接続機器に電源を供給する無停電電源装置 (UPS) などの開発、製造、販売、保守サービスを一貫して手がけ、電源のグローバル カンパニーとして確固たる地位を築いてきました。

* 片寄 直樹 氏
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TDKラムダ株式会社
管理本部
マネージャー
片寄 直樹 氏

一方、昨今の厳しい経済情勢において、グローバル競争を勝ち抜くには迅速な意思決定が不可欠です。そうした観点から BI ツールの構築・整備に長年取り組み、サポートを行ってきたのが、TDKラムダ株式会社 管理本部 マネージャーの片寄 直樹 氏です。
「当社では 2001 年からビッグバン的な意味合いで、日本SSAグローバルの ERP『Baan』をアジアにある会社に全面導入、翌年 1 月にカット オーバーしました。しかしながら、その年の 4 月に会社組織が大幅に変わったことで Baan の設定の大幅な見直しを迫られ、費用対効果などを考え、Baan の変更ではなくハイペリオン社の製品を導入することとなりました。Baan の中にある貴重なデータ資産を活用するために、同社の Essbase をファイナンシャル データ ウェアハウスとして整備。また同社のユーザー インターフェイス製品を活用し、受注、生産、集荷までの情報一元管理を図り、管理会計への対応を可能にしました」(片寄 氏)。
その後の数年間で、アメリカにも Baan を導入、日本にいながらにしてグローバルな視点で事業活動や業績をタイムリーに把握できる環境が整いました。

「当時、ファイナンシャル データ ウェアハウスのユーザーは全役員と経理部門の約 30 人でしたが、慣れないツールのためか利用率がなかなか上がりませんでした。我々の仕事はシステムを単に導入することではなく、エンド ユーザーがシステムを利用し、適切なアクションをとれるようにすることなので、その入り口であるシステム利用率をどう上げるか頭を悩ませました」(片寄 氏)。
操作に慣れるまで時間がかかるのは当然にしても、グループウェアの起動後、さらに BI ツールにログオンしなければならない煩雑さや、ユーザー自らが自発的にデータにアクセスして調べるスタイルが不評なのは明らかでした。さらに、Baan のデータをファイナンシャル データ ウェアハウスにミラーリングしているため、「顧客」が「BP (Business Partner)」と表現されるなど、Baan 固有の用語の難解さも、それに拍車をかけました。
「中でもデータの読み込みに時間がかかることが最大のネックでした。読み込むまで平均で 10 〜 20 秒、一番重いレポートの場合 5 分近くかかり、待ち切れなくなった役員が担当者を呼び出す場面も散見されました」(片寄 氏)。
同社では、利用率を上げるために、グループウェア経由でプッシュ型のデータ配信を行うなど、さまざまな工夫をこらしましたが、利用率向上の決定打にはなりませんでした。
そうした試行錯誤の中、画面を大型のタッチ パネル方式にし、手書きの線で強調したデータ表示ができるようにしたところ、社員が集まって画面を飽きずに見ているようになりました。片寄 氏は、画面に変化をつけられる UX (ユーザー エクスペリエンス) ツール導入の必要性を痛感しました。


<システム概要と導入の経緯>
多彩な表現力と優れたアプリケーション連携性。
まさに理想的な UX ツールだった Silverlight


* 宮崎 修平 氏
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TDKラムダ株式会社
管理本部
情報システム部
BPR推進グループ
宮崎 修平 氏

そんな折のことです。
「弊社の宮崎と別件でマイクロソフトに相談に行った際、たまたま Silverlight を見せてもらう機会がありました。どこか人間的で躍動感のある動きに惹き付けられました。立体的で多様な表現ができるので、これならユーザーも飽きないだろうと、ひと目でピンときました」(片寄 氏)。
同行した TDKラムダ株式会社 管理本部 情報システム部 BPR推進グループの宮崎 修平 氏も、その第一印象について次のように語ります。
「操作がとても簡単そうで『私たちがやりたいことができている』と驚いたことを覚えています。特に今までにまったく見たことがない動き方をするインターフェイスが非常に新鮮でした」。

もちろん、Silverlight の魅力はそれだけではありません。RIA (Rich Interactive Application) として、デザインの自由度が高いことに注目が集まりやすい Silverlight ですが、アプリケーションと連動して使用する際の自由度の高さも特長の 1 つです。当時、同社ではグラフを作成するのに Microsoft® Excel® を使っていましたが、Silverlight は必要なデータからグラフを自動的に生成してブラウザに表示するなど、データ連携に優れた機能を持っていました。
さらに、クロス ブラウザ、クロス プラットフォーム対応で、大量のデータをブラウザを通じてユーザー領域に保存できるなど、オフラインで動作可能なアプリケーションの実現には欠かせない機能を備えている Silverlight なら、ブラウザ側にデータを取り込むしくみさえ作れば、サーバーに負荷をかけずにさまざまなサービスを提供することができるのです。

これまでの実績から、同社では ERP に蓄積されたデータから必要なデータをファイナンシャル データ ウェアハウス (Microsoft® SQL Server® 2005 で運用) に抽出、そしてオラクル Essbase (オンライン分析処理) サーバーによって、月次や地域ごとの売り上げなど、さまざまな視点から経営状況を把握できるようにしていました。
そこに Silverlight を導入することで、クライアントの Web ブラウザ上から、エンド ユーザーが自在に分析できるようになりました。意思決定に必要なデータについては SQL Server 2008 にファイナンシャル データ ウェアハウス (SQL Server 2005) のデータをミラーリングし、IIS (インターネット インフォメーション サービス) を経由して、過去の BI ツールによる分析手法を活用しながら、Silverlight によるわかりやすく表現力豊かなデータ表示が可能になったのです (図 1)。

さらに、Silverlight であれば、Microsoft® Visual Basic® や C# などの Microsoft® Visual Studio® 2008 や Silverlight の Expression® Blend™ 2 をはじめとする Expression® Studio 2 といった開発環境から、表現方法を自在にコントロールすることができます。従来はデザイナーに任せるしかなかった UX に関しても、開発者が既存のスキルやツールを使いながら調整できるため、UX を実現する多様な業務アプリケーションの開発を効率的に行えるというメリットもありました。
「ユーザーにとって使いやすい Web アプリケーションが容易に開発でき、.NET テクノロジもシームレスに使えるわけですから、Silverlight の導入はすぐに決まりました」(片寄 氏)。
エンド ユーザーによる利用率アップという UX 的な側面からも、業務アプリケーションとの連携の良さにおいても、Silverlight は同社にとってまさに理想的なツールだったのです。

図 1 システム概要図
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図 1 システム概要図 [拡大図]
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<システム構築>
新しい開発手法とトレーニング法により
開発スピードが飛躍的にアップ


2007 年 11 月から Silverlight 導入に向けて着々と準備が進んでいきました。まったく新しい UX ツールの導入であることから、リスク管理とスタッフ教育の両面を踏まえて、新たなプロジェクト チームを組むことになり、従来の BI 担当である片寄 氏と宮崎 氏の他に 4 人のスタッフを加え、計 6 人で Silverlight 導入をスタートさせました。
TDKラムダ株式会社 管理本部 情報システム部 BPR推進グループの鶴留 千里 氏も、こうした経緯で今回の開発プロジェクトに参加した 1 人です。

鶴留 千里 氏
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TDKラムダ株式会社
管理本部
情報システム部
BPR推進グループ
鶴留 千里 氏

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「私はデザインをまとめながら、エンド ユーザーの視点から、アプリケーションの操作性や画面デザインを担当しました。Silverlight の動く画面を初めて見たとき率直におもしろそうだと感じましたし、UX 的な意味でも良いものができそうだと思いました」(鶴留 氏)。
しかし、Silverlight を使ったデザインや動かし方についてのノウハウは社内にはありません。そこでマイクロソフトに相談したところ、2008 年 2 月中旬に株式会社アークウェイを紹介され、さまざまなサポートやトレーニングを受けながら実際の開発に入ることになりました。

* 森屋 英治 氏
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株式会社アークウェイ
代表取締役社長
森屋 英治 氏

2 年前に UX という言葉に触れて以来、UX におけるボランチ的な役割を意識してきたという株式会社アークウェイの代表取締役社長でソフトウェア アーキテクトの森屋 英治 氏は、次のように話します。
「Silverlight は新しいプラットフォームであり、当時はまだ資料も少なく、既存のトレーニングも存在しないため、独自のトレーニング プログラムを自社で開発しました。Silverlight は UX ツールとして、非常に優れた機能を持っています。特に Visual Basic でも開発できる、つまり .NET のテクノロジを使える点は大きなメリットだと思います」。

開発をそっくり外部に依頼することもできますが、システムの追加、改変やメンテナンスに支障を来す恐れがあります。そこで、TDKラムダ株式会社では、Silverlight による開発ノウハウを社内できちんと共有していけるよう、8 人のプロジェクト チーム (プロジェクト マネージャー 1 人、開発 3 人、デザイン 2 人、株式会社アークウェイ 2 人) を組み、トレーニングを受けながら開発を進めていく体制を整えました。また、森屋 氏の提案により、ユーザー マニュアルで外部仕様を確定し、動作するアーキテクチャー プロトタイプで基本設計を代替するという画期的な開発手法を取ることにしました。
「基本設計はユーザー マニュアルをベースに行い、アーキテクチャーを主体に、まずビルドアップしました。スタッフにはとにかく開発現場に入ってもらい、実際の開発で直面するトラブルなどをひととおり経験した後にトレーニングすることで、効果的にノウハウを学んでもらえるようになるからです。また、タスク管理についても、自分で考えて仕事を行えるように教育することで、各スタッフの作業密度が非常に濃くなり、自分から課題を見つけその解決を図れるようになります。このような自律型開発を行うと、開発スピードは 5 倍くらい速くなります」(森屋 氏)。

一方、デザイン担当の鶴留 氏は、マニュアルを見なくてもユーザーが使えるよう、ユーザーの負担を減らすことを第 1 に考えてインターフェイスを考えていきました。
「最初の画面から次にどこへ行けばいいのかなど、ユーザーが直感的に理解できる操作性を重視しました。また、単調な画面にならないよう、ロゴ カラーに合わせて全体を濃い青のトーンでまとめ、わかりやすい画面デザインを心がけました」(鶴留 氏)。
まず、デザイナーがエンド ユーザーの視点で直感的に扱える魅力的な画面を作り、プログラマがそれにコーディングを行っていきます。Silverlight の開発においては、プログラマ側でも画面の見せ方を容易に変更できるので、デザイナーとプログラマの密な連携により、Silverlight の特長である「動きのある画面」の魅力を最大限に引き出すことができるようになります。

コーディングについては Visual Basic で行いましたが、その操作も基本的にとてもわかりやすかったといいます。
「デザインとコーディングのマッチングについてだけは最初のうち少し手こずりましたが、画面に動きが出てくるあたりから俄然おもしろくなってきました。積極的にデザインにかかわったことで、担当者たちは通常の開発よりもモチベーションを高く保てたように思います。任意のデータをデータ ウェアハウスから呼び出すだけで動的な表現が可能になるなど、これまでに経験したことのない使い勝手の良さがあり、作り手のクリエイティビティを発揮しやすく、次々に新たな発想が湧いてくるのです」(宮崎 氏)。
エンド ユーザーのみならず、開発者サイドの好奇心を引き出す Silverlight。作り手サイドがワクワクしながら開発を行っていったようすが伝わってきます。

<導入効果>
Silverlight を通して、情報共有や社員コミュニケーションの機会が増加。
社内モチベーション アップにも大いに貢献


開発開始から 3 か月後、UX ツール Silverlight を用いた新たな経営ダッシュボードのプレサービスが早くもスタートします。ここまで短期間で最新システムの構築が実現できた背景には、土台となる ERP やデータ ウェアハウスが既に整備されており、必要なデータをすぐに利用できる BI 環境が存在したことが挙げられます。
また、同社の課題はあくまでも「どう見せるか」にあり、何を見せたいか、すなわち「見せる化」すべきデータがきわめて明確だったことも追い風になりました。そうした土壌があったうえで、利用率向上のブレーク スルーとなったのが、Silverlight がもたらす画期的なユーザー インターフェイスだったのです。

「ダッシュボードに表示するデータは無数にありますが、いろいろ考えた結果、経営状況を「Manufacture (製造関係)」「Inventory (在庫管理)」「Control (経営指標、係数管理)」「Sales (営業関係)」(MICS) の 4 次元に絞って表現することに決め、いちから新しく作り上げていくことにしました (図 2)」(片寄 氏)。
特に工夫したのは、前述したように、マニュアルがなくても、直感的な操作で見たいデータをすぐに表示できるようにした点です。
「役員に見てもらったところ、とても評判が良かったのでほっとしています。さらに、ユーザーからのアクセス数も飛躍的にアップすることを期待しています。また、Excel でグラフを作成する作業がなくなったこと 1 つとっても大幅な効率化であり、企業としての意思決定スピードに貢献できることは確実です」(片寄 氏)。
さらに、同社には BI 環境基盤がしっかり備わっていたため、UX による新システム導入においても、最小限の時間や手間、経費投入での開発が可能となっており、結果的なコスト削減も大いに期待されます。

図 2 Silverlight で実現した UX 環境
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図 2 Silverlight で実現した UX 環境 [拡大図]
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<今後の展望>
UX とは日本人にとっての箸のようなもの。Silverlight など優れた UX ツールを上手に使い、
誰もが箸のように自然に扱えるシステムを育てていきたい


同社が Silverlight によって作り上げた新しい経営ダッシュボード画面は、これまでとは異なり「常に動いている」という意味で、「次世代経営ダッシュボード」と呼んでいいものかもしれません。工場などに設置した大型スクリーンでの表示を見た社員からの反応も上々です。また、2008 年 8 月、同社のグローバル ミーティングの席上で今回のプロジェクトの報告を行ったところ、非常に好反響を得ました。今では社員それぞれが適切なアクションをとるべく必要な箇所をクリックするようになりました。さらに詳しいデータを確認できるドリル ダウンなど、UX 視点による BI の分析機能も十分です。

UX 導入の効果は、業務効率改善や経営層の迅速な意思決定支援以外の部分でも明らかです。
「Silverlight という優れた UX ツールの導入、その効果の周知によって、今までになかった要求がスタッフから上がってくるようになりました。全社的に非常にモチベーションが高まっている空気を感じます。社員に多く気付きを与えてくれた Silverlight を、今後どこまで経営支援に活かせるのか。それが私たちの次なる課題です。『うちの会社ではこれがないと仕事が進まない』というところにまで持っていければ本望です」(宮崎 氏)。
また、UX の有用性を誰よりも強く実感している片寄 氏は、さらに深く UX のメリットに踏み込み、日本人にとっての箸のように、身体の一部として違和感なく使えるレベルの UX を有した社内アプリケーションの開発を目指し、さまざまな場面で Silverlight を活用していきたいと語ります。
「今後は、データを見たユーザーがその場でコメントを記入できたり、有用と思われるリンクを貼れたり、また画面上から電話をかけられたりなど、双方向性の社員広場的機能を持たせることで、コミュニケーション ツールとしての役割をもっともっと広げていきたいと考えています」。
Silverlight を介して、社員 1 人 1 人がデータを受け取るだけでなく発信者にもなり得る可能性に目を向けている片寄 氏。
「普通、IT 化が進めば進むほど、人間同士の直接的なやり取りは減少する傾向にあります。しかし Silverlight はその逆で、人間対人間のコミュニケーションを促進させることが可能なツールだと感じます」(片寄 氏)。

本件は、BI ツールにおけるインターフェイスの改善に、UX の観点を取り入れたことにより、ユーザー利用率の向上だけでなく、社内モチベーションの底上げにも寄与した興味深いケースとなりました。多くの社員が積極的に社内情報に関心を持つようになったことで、気付きが増え、それに伴いフィードバックが蓄積されていき、企業として精度の高い意思決定が期待できる環境が整いつつあります。経営支援を行う BI システム の進化のシンボルとして、また新たな企業風土創成のターニング ポイントとして、誰にとっても楽しく使いやすい UX ツールとしての Silverlight は、今後ますますその存在感を増していくことが期待されます。

本ケーススタディに記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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