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ビルの価値を向上させる、「管理図」に基づいた次世代ビル管理ソリューションを開発。
ユーザー インターフェイスとデータベース連携に Microsoft® Office Visio® 2003 を採用。
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大手エンジニアリング企業、株式会社山武は、ビルディングオートメーションを担当する社内カンパニーとして、ビルシステムカンパニーを 2003 年に発足させています。同カンパニーは次世代ビル管理サービスとシステムの統合ソリューション「BuPE (Building Performance Explore) 」の開発に着手し、その第一弾として、管理図に基づくビル管理システム「図面 View システム」を作り上げました。図面 View システムの最大の特長は、ユーザー インターフェイスに Microsoft Office Visio を採用していることです。従来の CAD システムや図面類を用いた手法と異なり、特別なユーザー教育を必要とせず、一般の PC 業務と同じ感覚で誰もが簡単に操作できます。さらにこの図面 View システムは、パッケージソフトウェアとしての利便性向上を期し、Microsoft .NET Framework ベースの三階層システムにブラッシュアップする作業も進行中です。
<導入の背景>
ビルオートメーション事業を担う社内カンパニーが発足。


株式会社山武
ビルシステムカンパニー
BuPE 推進室 室長
小出 俊弘 氏
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1906 年創業の株式会社山武 (以下、山武) は、建物、工場、プラントにおける各種の制御、計測機器および装置やシステム機器の開発、製造、販売、メンテナスサービスを中心に展開する大手エンジニアリング企業で、2004 年 6 月現在の従業員数は、約 5,800 名、日本国内に3 か所、中国と韓国に 3 か所の生産拠点を置いています。さらに、山武では、2003 年に国際事業や新規事業により積極的に取り組むためにカンパニー制を導入し、ビルシステム事業の「ビルシステムカンパニー」、産業システムや制御機器事業の「アドバンスオートメーションカンパニー」などが、各分野で培ってきた高いエンジニアリング力をはじめとする専門性や総合力を結実させ、さまざまなソリューション提供で力を発揮しています。中でも、各種の建物環境において省資源、省エネルギー、省力、安全、快適、利便性を実現する各種センサー、コントローラなどの機器からシステム開発、製造、販売、施工、エンジニアリング、メンテナンスサービス、管理までを一貫して提供するビルシステムカンパニーでは、ビル性能の向上を目指す次世代サービスソリューション群「BuPE」の開発に着手。その第一弾として、ビルの『管理図』の作成が容易に行える「図面 View システム」を完成させました。
「ビルの管理を適切に行うには、設計図や施工図とは別に、専用の『管理図』が必要になります」と語るのは、図面 View システムの開発プロジェクトを率いた株式会社山武 ビルシステムカンパニー BuPE 推進室 室長 小出俊弘氏です。「設計図は設計事務所から、施工図は施工業者から別々に納入されるため、従来はビルの管理者がそれらを基に、ビル管理のために必要な要素を網羅した図面である『管理図』を作成するのが一般的です」(小出俊弘氏)。
その管理図の作成のために以前は、山武では、CAD ベースのビル管理システムを提供していましたが、その運用の複雑さに問題がありました。
企業におけるビル管理は総務系の部署が担当するのが一般的で、CAD システムを使いこなすにはある程度の専門教育がユーザーに必要となります。その結果、「人事異動で CAD 未経験者が配属されると、ビル管理システムが使われなくなってしまうこともあったのです」(株式会社山武 ビルシステムカンパニー BuPE 推進室 係長 山田功氏)。
<システムの紹介>
ビル管理シンボルを Visio へドラッグ アンド ドロップして管理図を作成。
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株式会社山武
ビルシステムカンパニー
BuPE 推進室 係長
山田 功 氏
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これまでのシステムに対する課題を解決するべく、「図面 View システム」は誰でも簡単に操作できるように、トップ画面に設けられたボタンから、ビル管理の機能をマウスクリックで呼び出す方式のアプリケーションになっています (画面 1)。ビルシステムカンパニーが実証実験中のプロトタイプ版は管球管理、テナント管理、防災管理、セキュリティ管理、空気環境管理、故障修繕管理の 6 機能で構成され、さらに顧客の使用目的に合わせたカスタマイズも可能です。それぞれの機能には専用の管理図が対応しており、メニュー画面のボタンをクリックすることで、その図面が表示されます。
管理図の画面には、右側にフロアやゾーンの図面、左側に蛍光灯や消火器などのシンボルを並べたステンシルが配置されています (画面 2)。図面の部分はタブ切り替え方式で、複数のフロアやゾーンがある場合でも操作はワンタッチで行えます。管理図に管理対象物を追加する場合には、左側のステンシルから図面にシンボルをドラッグ アンド ドロップするだけでよく、変更や削除も図面上でのドラッグやショートカットメニューで容易に行えます。プロトタイプ版では「管球」と「山武管理図」の 2 つのステンシルに約 40 種類のシンボルが割り付けられており、それで不足する場合には、ユーザーが追加可能です。
次世代ビル管理システムとして、図面 View システムは一元化されたデータ管理機能を売り物にしています。管理データは外部のデータベースに格納されていて、管理図上に配置した管理対象物のシンボルをクリックすると、データの入力や内容確認をするための属性情報ダイアログ ボックスに表示される仕組み。紐付けされた管理データの内容は管理対象物によって異なり、点検や交換を定期的に行う必要があるものには最終点検日や交換日などの履歴情報が付けられます (画面 3)。
さらに、図面 View システムのデータ管理機能には管理データのエクスポート機能も装備されています。エクスポート先となるのは、別のウィンドウに開かれる Microsoft Office Excel のシート。データ種別、担当者、最終点検日など管理データをあらかじめ絞り込むこともできますから、表やグラフへの加工もスピーディに行えます (画面 4)。
<ソリューションの技術的特長>
トレーニングが不要の Microsoft Office Visio をユーザー インターフェイスに選択。
こうした図面 View システムの使いやすさを実現するために、ビルシステムカンパニーが選択したのは Microsoft Office Visio でした。選択の理由を、小出氏は「図面 View システムのユーザー インターフェイスには、世の中に広まっていて、そのためのトレーニングを必要としないものがふさわしいと最初から考えていました。この条件を満たす唯一のグラフィックソフトウェアが、Visio だったのです」と語っています。
スタンドアロン版の図面 View システムの場合、管理図を表示する画面はすべて Visio によって処理され、シンボル配置などの変更は Visio のデータファイル、管理データはローカルの MSDE (Microsoft Data Engine) のデータベースにそれぞれ更新されます。また、Web 版では、ファイルサーバーに格納されている Visio のデータファイルに Microsoft Internet Explorer からアクセスするために、Microsoft Office Visio Viewer 2003 が併用されています (図 1)
管理データを格納するためのデータベースとしては、ODBC (Open DataBase Connectivity) 対応のものが広く利用できます。プロトタイプ版では MSDE 2000 (Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine) のデータベースを採用、「10 階程度のビルで平均的な管理業務を行うに必要とされる要件は、十分に満たしています」(山田氏) とのこと。大規模なビル管理が求められる場合には、データベースの部分だけを Microsoft SQL Server? 2000 に変更することで対応可能です。
データベース上の管理データの読み書きやエクスポート処理など、図面 View システムの業務アプリケーション機能は、すべて Visio に含まれている VBA (Microsoft Visual Basic for Applications) を使って実装されました。管理図上のオブジェクトからマウス操作で呼び出せない機能については、メニュー バーのカスタムメニューに割り当てられています。


図1 システム構成図
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<今後の展望>
操作の容易さを武器に、オフィスビルのオーナー向け展開を開始。
小出氏は「図面 View システムのユーザー インターフェイスに Visio を採用したのは、よい選択でした」と語っています。CAD の複雑な操作を必要とせず Microsoft Office と同じ感覚で使えることから、ビルシステムカンパニーが主要な販売先として想定しているオフィスビルのオーナーの管理オフィスで容易に使いこなすことが可能です。この後には、ビル管理会社向けに専門的なビル管理ツールの提供も予定されています。
ソフトウェアパッケージとしての魅力を高めることを目的に、ビルシステムカンパニーでは図面 View システムのブラッシュアップをその後も進めています。もっとも重視されているのは、プレゼンテーション層、ビジネスロジック層、データベース層の 3 層に分かれた本格的な 3 階層システムへと脱皮させること。「.NET Framework をベースに管理図を扱う図面は、Visual C# のフォーム上に配置された Visio の ActiveX で表示し、現在 Visio の VBA で実装している機能を DLL で実装し、図面 View システムの設定ファイルに DLL 名を追加することで容易に機能拡張可能にするつもりです。」というのが、山田氏の描く今後のソフトウェア拡張構想です。
さらに、他システムとのスムーズな連携を可能にする仕組みとして、情報ハブコントローラの検討も進められています。これは Web サービスをベースにしたシステム間連携機能となるもので、BuPE の他のコンポーネント、在庫管理システム、ワークオーダー管理システム、テナント管理システム、ERP (Enterprise Resource Planning) などとの連携を考えています。
管球の定期交換で使われた蛍光灯の実数を在庫管理システムに送ったり、巡回で発見した設備破損箇所を管理図に書き込むとワークオーダーにより修繕の作業指示が自動的に行われるといった総合的なビル管理を実現する上で、この情報ハブコントローラがキーテクノロジになるものと期待されています。
「これからは、ビルの価値をどれだけ高められるかが、ビル管理の質で判定される時代になります。そのためには、管理図に基づくビル管理が欠かせません」と語る小出氏。そのための基幹ツールとなる次世代サービスソリューション群「BuPE」を、マイクロソフトの Visio はこれからも力強くサポートしていきます。
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