| 概要 | |
| はじめに | |
| 状況 | |
| 共有サービスについて | |
| ソリューション | |
| 結論 | |
| 詳細情報 | |
| 付録 A - SharePoint Portal Server 2003 サーバー ファーム設計に関する推奨事項 |
このホワイト ペーパーは、Microsoft® Office SharePoint™ Portal Server 2003 をイントラネット ポータルのインフラストラクチャとして展開または評価し、複数のポータル サイトをサポートする必要がある方を対象にしています。このホワイト ペーパーで説明されている Microsoft の事例は、サーバー ファーム構成で SharePoint Portal Server 2003 ポータル サイトの展開を検討している中規模から大規模の組織にも適合します。
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスは、集中管理され、高度にスケーラブルな中核のポータル サービスであり、複数のポータル サイトおよび複数サーバー ファーム構成で再利用できます。共有サービス環境では、サーバー ファーム内のポータル サイトに次のサービスが提供されます。
| • | エンタープライズ インデックス処理、検索 |
| • | 通知サービス |
| • | コンテンツの選択配信をサポートする対象ユーザー |
| • | ユーザー プロファイルの作成および管理サービス |
| • | シングル サインオン サービス |
Microsoft Knowledge Network Group (KNG) は、次のことを実現するために、Microsoft 情報技術グループ (Microsoft IT) と協同して、共有サービスを展開しました。
| • | 1 つの中心的なイントラネット ポータル サイトと、部署、製品グループ、地域、および子会社の数百に及ぶポータル サイトから構成される、大規模な世界中をカバーするイントラネット ポータル インフラストラクチャをサポートする。 |
| • | Microsoft の従業員が、必要な情報や知識をイントラネットのどこからでも効率的に検索および取得できる。 |
共有サービスを展開することによって Microsoft が得たビジネス上の主なメリットは、次のとおりです。
| • | 3 つの地域のデータ センターにある数百ものイントラネット ポータル サイトに対して、共通のポータル サービスを展開および管理することによって、コストの削減が可能になった。 |
| • | 必要な知識や情報を簡単に検索および入手できるようになったため、従業員の生産性が向上した。 |
お客様から Microsoft に対して、Microsoft が自社製品およびテクノロジを社内で展開し使用したときの実装方法、およびそこから得られた教訓について、しばしば質問を受けることがあります。
このホワイト ペーパーは、SharePoint Portal Server 2003 をイントラネット ポータルのインフラストラクチャとして展開または評価する方を対象にしています。また、複数の内部ポータル サイトをサポートする必要がある方も対象にしています。このホワイト ペーパーで説明されている事例は、主に中規模から大規模の組織に適合します。
Microsoft Knowledge Network Group (KNG) は、まずプレリリース版の SharePoint Portal Server 2003 を使用して共有サービスを展開しました。共有サービスは、集中管理され、高度にスケーラブルな中核のポータル サービスであり、複数のポータル サイトやさまざまなサーバー ファーム間の構成で利用できます。
共有サービスの中核のポータル サービスは次のとおりです。
| • | エンタープライズ インデックス処理、検索、および取得 |
| • | セルフサービス方式の集中管理された通知 |
| • | コンテンツの選択配信をサポートする対象ユーザー定義サービス |
| • | ユーザー プロファイルの作成および管理 |
| • | シングル サインオン メモ : Microsoft のほとんどすべての基幹業務アプリケーションは Windows 認証をサポートしているため、Microsoft では Active Directory® ディレクトリ サービスを使用しています。ユーザーは、異なる複数のユーザー アカウントやパスワードを使用する必要がありません。このため、Microsoft は、シングル サインオン サービスを使用していません。 |
プロジェクトの目標は、(i) 統合されたインフラストラクチャを構築することによって、Microsoft の大量で増加を続ける地域および国際間のサポートを行うポータル サイトに対して、中核のポータル サービスを展開し管理にかかる費用を大幅に削減すること、(ii) 業務に関連する知識や情報を簡単に検索および取得できるようにすることによって、従業員の生産性を向上させることでした。
共有サービスを使用することで、Microsoft は次のニーズに対処しました。
| • | 1 つの中心的なイントラネット ポータル サイトと、部署、製品グループ、地域、および子会社の数百に及ぶポータル サイトから構成される、大規模な世界中をカバーするイントラネット ポータル インフラストラクチャの技術的な要件を満たす。 |
| • | 世界中でイントラネット ポータルの使用環境を統一することにより、Microsoft 従業員の効率的で生産的な作業を支援する。 |
このドキュメントでは、これらのことを実現するにあたっての要件や問題と、Microsoft のチームがどのようにプロジェクトを管理し、ソリューションを展開したかについて説明し、ビジネス上の利点やプロジェクトから得た教訓についても説明します。
共有サービス インフラストラクチャは、1 つの中心となる場所に展開できます。Microsoft などの多国籍企業では、複数の共有サービス ファームを世界規模で展開できます。図 1 は、中央、部門、およびグループ ポータルを含む 3 つの共有サービス ファームを示しています。

図 1: 世界規模で展開される共有サービス
共有サービスは、Microsoft の世界規模のイントラネット ソリューション全体の一部です。Microsoft の内部イントラネット ソリューションには、共有サービス、中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォーム、Microsoft Windows® Server 2003、Microsoft SQL Server™ 2000、Windows SharePoint Services、Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003 などのコンポーネントが含まれます。図 2 は、これらのコンポーネントによってどのようにイントラネット ソリューションが構成されるかについて示しています。

図 2: Microsoft の内部イントラネット ソリューション
関連ホワイト ペーパーでは、イントラネットの追加コンポーネントの計画、実装、および展開に関する Microsoft の事例を紹介しています。関連するホワイト ペーパーは、http://www.microsoft.com/technet/itshowcase/ (英語) から入手できます。ホワイト ペーパーのタイトルは次のとおりです。
| • | Deploying SharePoint Products and Technologies for Enterprise Collaboration (英語) |
| • | Team and Enterprise Collaboration Platform (英語) |
| • | Deploying SharePoint Portal Server 2003 Shared Services at Microsoft (英語) |
このホワイト ペーパーを理解するために、これらのドキュメントを読む必要はありませんが、SharePoint 製品とテクノロジに関する基本的な知識が必要です。
このホワイト ペーパーは、共有サービスを早い段階で導入した Microsoft の事例に基づいた推奨事項について説明していますが、作業手順を示すことを目的としていません。各エンタープライズには、独自の環境があります。このホワイト ペーパーで説明している計画と教訓は、各組織に固有のニーズと要件に適合させる必要があります。
Microsoft SharePoint 製品とテクノロジに基づいたイントラネット ソリューションの計画、展開、テスト、および管理に関するこの他の情報については、http://www.microsoft.com/japan/downloads/ を参照してください。Solution Accelerator for Intranets は、効果的なイントラネット ソリューションの設計、展開、運用、および拡張を行うための、Microsoft によってサポートされた規範的かつテスト済みのアプローチを提供するドキュメントの集合です。SharePoint 製品とテクノロジに基づいたイントラネット ソリューションの開発について、Accelerator のリソースでは、製品ドキュメントでは説明していないサービス レディネスの計画、リソース要件、キャパシティ計画などのトピックについて説明しています。また、監視、バックアップと復元、拡張に適した計画、障害復旧などのトピックも取り上げています。
Microsoft は、Microsoft の世界中の業務部門、製品グループ、地域、および子会社のニーズに応えるため、数百のイントラネット ポータル サイトを展開しました。また、イントラネット ポータル サイトの数は増加することが予想されていました。
大量のポータル サイトに個別にポータル サービスを展開して管理することは、困難で費用のかかる作業となります。ポータル サービスを個別に展開すると、各サイトの、処理機能、メモリ、記憶領域などのハードウェア要件が高くなります。また、サーバーのハードウェアおよびソフトウェア コンポーネントを個別に設定して管理することも必要になります。さらに、コンテンツ インデックスなどのポータル サービスをサポートするために必要なネットワーク帯域幅およびリモート処理によってコストは増大します。
Microsoft では、ポータル サイト、チーム グループ作業サイト、およびドキュメント ライブラリをホストするために、たくさんのグループが独自の SharePoint Portal Server 2001 サーバーを展開しました。 また、SharePoint Portal Server 2001 によって、各ワークスペース ユーザーに対してパーソナル ダッシュボード サイトを作成できるようになりました (ワークスペース ユーザーがアクセスできる SharePoint Portal Server 2001 ワークスペースごとに 1 つのサイトを作成することが可能)。これらのサイトはサイト間で整理されておらず、接続もされていませんでした。Microsoft のイントラネットに単に Web サイトが追加された状態でした。この結果、展開および管理作業が重複し、各サーバーがイントラネット サイトのインデックスを独自に作成するため、サーバーの処理および記憶領域リソースが効率的に使用されず、ネットワーク トラフィックが増大しました。
また、Microsoft がイントラネット ユーザーを調査した結果、稼働している多くのイントラネット サイトを整理、検索、および移動する方法が統一化されていないため、従業員の生産性が損なわれていることがわかりました。発生した問題は具体的には以下のとおりです。
| • | 従業員が "適切な" 情報を簡単に検索および取得できない。 |
| • | イントラネット ユーザーが従業員を検索し、従業員の知識を共有することが困難である。 |
| • | イントラネット上を簡単に移動できず、"場所" の意識を醸成できない。 |
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスにより、Microsoft 情報技術グループ (Microsoft IT) はポータル サービスを展開するコストを削減することが可能になり、世界中の Microsoft の従業員はイントラネットをより効率的に利用できるようになりました。
Microsoft での共有サービスの展開には、さまざまなグループが関わりました。Microsoft Knowledge Network Group (KNG) は、共有サービスの要件分析、ベスト プラクティスの開発、および共有サービスの設計を主導しました。KNG は、Microsoft IT と緊密に連携して、共有サービスを中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームに展開し、これらのシステムを自社のエンタープライズ イントラネット ポータルである Microsoft Web と統合しました。
Knowledge Network Group の目的は、従業員の関係する情報および知識に容易にアクセスしたり、またそれらを交換したり使用するための手段を提供することで、従業員を支援することにあります。KNG は、アーキテクチャ、規範的なガイダンス、リーダーシップの 3 つから構成される戦略を採用しました。
KNG は、中核となるスキーマ、ボキャブラリ、およびカテゴリに基づいたナレッジ アーキテクチャおよびイントラネット アーキテクチャを提供することを担当します。最終的な目標は、イントラネット上で情報および知識を検索する従業員が、シームレスに移動閲覧できるようになることです。また、KNG は、企業分類法を提供し、Microsoft Internal Taxonomy Board と連携してグループ作業方式で企業分類法を管理する役割も負います。
Microsoft Information Technology Group (Microsoft IT) は、Microsoft の世界中のシステムをサポートし、Microsoft の組織全体に情報技術サービスを提供することを担当します。Microsoft IT は、Microsoft の情報システム (技術インフラストラクチャ、運用、配信、およびその他の主要な社内システムを含む企業情報システムやマーケティング情報システム) を世界中で運用および管理することに関連するすべての活動を指揮します。Microsoft IT は、会社の戦略、プロセス、およびアーキテクチャの設計と統合におけるリーダーシップを通して、事業運営に世界レベルのサービスと優位性を提供することに努めます。
Microsoft IT は、サーバーおよびエンドユーザーのサポート、電気通信の管理、ネットワーク運用、および情報セキュリティなど、あらゆる種類のサービスを提供します。このサービスの中には、世界中にある 300,000 台以上のパーソナル コンピュータの接続を管理することも含まれます。Microsoft IT は、400 か所以上の場所の 55,000 人以上の従業員と 20,000 人以上の受託業者および供給業者のスタッフが、世界中から 1 日 24 時間、週 7 日休みなく、企業ネットワークのサービスとリソースにアクセスできることを保証しています。
Microsoft の本業はソフトウェアの設計であることから、Microsoft IT には他の世界的なプロバイダとは異なるもう 1 つの役割があります。Microsoft の IT ユーティリティの運用だけでなく、Microsoft のテクノロジを最初に使用することが求められ、Microsoft 製品をリリースする前に、Microsoft 製品 (SharePoint Products and Technologies、Windows Server™ 2003、Exchange Server 2003 など) のテストと展開を行います。Microsoft では、このプロセスを "eating our own dog food (自分の犬の餌を食べる)" と呼んでいます。
共有サービスを展開したプロジェクト チームのメンバは以下のとおりです。
| • | チーム全体と予算を管理する 1 人のマネージャ。 | ||||||
| • | 統括マネージャに直属する 1 人のリード プログラム マネージャ。プログラム管理チームおよび開発チームを調整する責任を負います。 | ||||||
| • | 3 人のプログラム マネージャ。それぞれ、以下を管理する責任を負います。
|
開発チームは 5 人の常勤従業員から構成される小さなチームであり、3 か月間の外注開発費の予算が 100,000 米ドルでした。このチームの主な任務は、既存のツールを、おすすめコンテンツ データベース、おすすめコンテンツ管理、Universal Resource Locator (URL) Cataloging Service (UCS)、ユーザー プロファイル属性、およびサイト ディレクトリなどの共有サービスと統合することでした。
KNG および Microsoft IT 以外で、共有サービスの設計、開発、および運用に携わる関係者は以下のとおりです。
| • | 戦略の実現および利益目標の達成に責任を負う複数のマネージャ |
| • | ビジネスの目標が効率的かつ効果的に達成されることに責任を負う複数のプロセス所有者 |
| • | 内部ポータルの所有者および管理者 |
| • | エンタープライズ コミュニケーションおよびコラボレーション ソフトウェア製品の設計と開発を行う Microsoft 製品グループ |
Microsoft の要件を満たすために、Microsoft IT は、Windows Server 2003、Microsoft SQL Server、Windows SharePoint Services、および SharePoint Portal Server 2003 を使用したポータルおよびチーム サイト用のコラボレーション プラットフォームを構築しました。このプラットフォームにより、チーム コラボレーション サイトと、新しいポータル サイト (ビジネス上の正当な理由がある場合) の迅速な作成が可能になりました。この中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームは、サイト管理者が大量のチームおよびポータル サイトを個別の Web サイトとして作成および管理できるように設計されました。
KNG と Microsoft IT は、チーム サイト サーバー ファーム、ポータル サイト サーバー ファーム、および 3 番目のサーバー ファームの 3 種類のサーバー構成を持つプラットフォームを設計しました。これらのサーバー構成は、Microsoft Web ポータル サイトをホストし、他のポータル サイトに共有サービスを提供します。ポータル サイト ファームは、SharePoint Portal Server 2003 ポータル サイト用のフロントエンド サーバーを提供します。データ記憶域については、ポータルおよびチーム サイト ファームは、それぞれが固有の記憶域ネットワーク (SAN) をホストします。共有サービス ファームは、ワシントン州レドモンドのデータ センターでホストされ、集中管理された高度にスケーラブルな中核のポータル サービスを提供します (このポータル サービスは、複数のポータル サイトおよび複数のサーバー ファーム間で再利用するよう設計されています)。中核のポータル サービスには、検索、通知、対象ユーザー向け配信、およびユーザー プロファイルが含まれます。この他に 2 つの共有サービス ファームがリモートのデータ センターに展開されました (ヨーロッパ地域とアジア太平洋地域にそれぞれ 1 つずつ)。

図 3: 中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームの設計
図 3 は、中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームの論理図です。このアーキテクチャは、業務部門および製品グループの階層構造内にある数百の部門およびグループのポータル サイトと数万のチーム サイトをサポートするように設計されました。個人サイトおよびチーム サイトは、該当地域のサーバー ファームでホストされます。
Microsoft IT によるプラットフォームの設計、実装、および展開に関する詳細については、IT ショウケースのホワイト ペーパー「SharePoint 製品とテクノロジの展開によるエンタープライズ コラボレーションの実現」に記載されています。このホワイト ペーパーは、http://www.microsoft.com/japan/technet/itsolutions/msit/default.mspx から入手できます。
Microsoft での SharePoint Portal Server 2003 共有サービスの展開について完全に理解するには、SharePoint Portal Server のサーバー ファームと共有サービスの設計および構成オプションについて理解することが重要です。このテクノロジについて既に理解されている方は、Microsoft 内部での共有サービスの展開について説明している「ソリューション」に進んでください。
SharePoint Portal Server 2003 は、ビジネス プロセスにおいて人、チーム、および情報をつなぐスケーラブルなポータル サーバー プラットフォームです。SharePoint Portal Server ソリューションにより、情報を収集、整理、および検索することが可能になり、エンド ツー エンドのグループ作業が容易になります。
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスには、次のような一連の主要なサービスが含まれます。
| • | エンタープライズ インデックス処理、検索 |
| • | 通知サービス |
| • | コンテンツの選択配信をサポートする対象ユーザー |
| • | ユーザー プロファイルの作成および管理サービス |
| • | シングル サインオン サービス |
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスの導入は、展開、管理、ネットワーク、サーバーにかかる費用を削減したい中規模から大規模の組織にとって重要な選択肢となります。
共有サービスの使用方法を理解するには、SharePoint Portal Server 2003 がどのようにサーバー ファーム構成において展開されるのかを理解することが重要です。
以前のバージョンの SharePoint Portal Server では、1 つのサーバーに対してサポートされるポータル サイト (ワークスペース) の数が制限されていました。また、各サーバーがサポートするユーザーの数は比較的少数でした。
このような問題を解決するために、SharePoint Portal Server 2003 は、Windows Server 2003 と Microsoft .NET Framework により大幅に向上したスケーラビリティ、パフォーマンス、安定性、およびセキュリティを利用します。具体的には、SharePoint Portal Server 2003 は、シングル サーバーから、最大 100 万個のユーザー アカウントおよび数百万個のドキュメントに対応できる多数の大規模サーバー ファームをサポートするデータ センターにまで対応できるように設計されています。表 1 は、最も一般的な 3 つのサーバー構成を示しています。
表 1: 一般的な SharePoint Portal Server サーバー ファームの展開
| ファームの規模 | 特徴 |
小規模サーバー ファーム | Web コンポーネント、インデックス コンポーネント、検索コンポーネントを実行する 1 台のサーバー。Web サーバーは、ジョブ サーバーとしても機能します。 SQL Server 2000 を実行する 1 台のサーバー |
中規模サーバー ファーム | 検索コンポーネントが有効な 1 台または 2 台のフロントエンド Web サーバー。 インデックス管理サーバーを兼ねた 1 台のジョブ サーバー。 SQL Server 2000 を実行する 1 台以上のコンピュータ。 |
大規模サーバー ファーム | 2 台から 8 台までのフロントエンド Web サーバー。 2 〜 4 台の検索サーバー。 1 台以上のインデックス管理サーバーと、通常 4 台以下のインデックス サーバー。これらのいずれかのサーバーはジョブ サーバーとして機能します。 SQL Server 2000 を実行する 1 台以上のコンピュータ。 |
シングル サーバー ファームに展開できるポータル サイトの最大数は、展開されているサーバーの数および種類や、共有サービスを使用するようにサーバーが構成されているかどうかによって異なります。共有サービス環境の一部ではないサーバー ファームは、最大で 15 個のポータル サイトをサポートします。サーバー ファームが共有サービスをサポートする場合は、最大で 100 個のポータル サイトをサポートできます。
3 つの地域のデータ センターに存在する数百ものポータル サイトをサポートするために、Microsoft は、各データ センターにそれぞれ 1 つの大規模サーバーを構成および展開する必要がありました。
SharePoint Portal Server 2003 をさまざまな構成で展開することにより、非常に大規模な組織で必要とされるパフォーマンス、スケーラビリティ、および可用性の要件を満たすことができます。SharePoint Portal Server のドキュメントに記述されているように、SharePoint Portal Server 2003 サーバー ファームを構成するサーバーは、最低限、表 2 に示された要件を満たす必要があります。
表 2: SharePoint Portal Server 2003 の推奨ハードウェア要件
| サーバーの種類 | RAM | ハード ディスク容量 | CPU |
Web サーバー | 1 GB | 50 GB | 1 GHz (毎秒 10 ページ、または 10,000 の名前付きユーザーあたり) |
SQL Server コンピュータ | 4 GB | ドキュメントの合計記憶域要件の 2 倍 | 全 Web サーバー CPU GHz 値の合計の 25 パーセント |
検索サーバー | 4 GB | 合計インデックス ドキュメント領域の 50 パーセント | 1 GHz (毎秒 20 ページあたり) |
インデックス サーバー | 2 GB | 合計インデックス ドキュメント領域の 25 パーセント | 1 GHz (100 万個のインデックス処理オブジェクトあたり) |
SharePoint Portal Server 2003 高可用性サーバー ファームの最低推奨構成は、1 台のサーバーが故障した場合にも稼働し続ける最小サーバー ファームです。このハードウェア要件は、(i) 検索要求をサポートする 2 台の Web サーバー、(ii) SQL Server を実行するクラスタの 2 台のコンピュータ、および (iii) インデックス専用サーバーです。表 3 は、推奨するハードウェア構成を示しています。
表 3: 高可用性サーバーの最低推奨ハードウェア構成
| サーバーの種類 | RAM | ハード ディスク | CPU (デュアル プロセッサ) |
Web および検索サーバー (2) | 2 GB | 200 GB | 2.8 GHz Pentium 4 |
SQL Server コンピュータ (2) | 2 GB | 200 GB | 2.8 GHz Pentium 4 |
インデックス サーバー | 2 GB | 200 GB | 2.8 GHz Pentium 4 |
この構成により、可用性およびパフォーマンスに関する次の要件が満たされます。
| • | 1 秒あたり 80 Web ページの処理 (1 秒あたり 10 検索クエリの処理を含む) |
| • | 1 秒あたり 10 個のドキュメントのインデックス作成 |
| • | 100 万個のドキュメントの保存 |
| • | 500 万個のドキュメントを含むインデックス |
| • | 共有サービス使用時、最大 25 個のポータル サイトのホスト (共有サービスを使用しない場合は、10 個のポータル サイト) |
| • | 最大 50,000 個のチームおよび個人用サイトのホスト |
次のサーバー資源を追加することにより、最低構成の高可用性ソリューションで実現可能なスケーラビリティ、可用性、およびパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
| • | CPU (既存のサーバーに追加) | ||||||
| • | サーバー (既存のシングル サーバーまたは複数のサーバー ファーム構成に追加) | ||||||
| • | 専用サーバー ファーム。次のサイトおよびサービスに対応します。
|
SharePoint Portal Server 2003 の高可用性および高スケーラビリティ構成に関する詳細については、http://www.microsoft.com/japan/downloads/ から入手可能な Microsoft Solution Accelerator for Intranets を参照してください。
設計に関する追加の推奨事項については、「付録 A - SharePoint Portal Server 2003 サーバー ファーム設計に関する推奨事項」を参照してください。
既定では、サーバー ファームの各ポータル サイトを、検索、通知、対象ユーザー、およびユーザー プロファイル サービスについて、独自の設定で構成できます。共有サービスの展開は、SharePoint Portal Server 2003 を使用したサーバー ファームではオプションです。共有サービスを提供するようにサーバー ファームが構成された場合は、サーバー ファームに、子ポータル サイトにサービスを提供する親ポータル サイトとして定義されたポータル サイトが 1 つ含まれます。サービスは個別には共有できません。共有サービス環境では、次のすべての中核サービスを一緒に展開する必要があります。
| • | 検索:検索コンポーネントは、インデックス作成と検索サービス、データベースまたは関連ファイルから構成されます。親ポータル サイトは、サーバー ファームの他の (子) ポータル サイトに検索サービスを提供します。また、親ポータル サイトは、他のポータル ファームのポータル サイトに検索サービスを提供できます。ポータルの検索範囲を作成して、該当するポータルと関連するすべてのポータル (関連するチーム サイトを含む) を検索できます。これにより、企業のイントラネット全体を検索するよりも検索精度が高くなります。たとえば、テスト実施者が特定の製品に関するテスト計画を検索する場合、膨大な量の過去のすべてのリリースのテスト計画や他の製品グループのテスト計画を検索対象から除外して、その製品グループのポータルを検索できます。 |
| • | 通知:通知サービスを使用すると、ユーザーは日常作業に関連するコンテンツの変更を追跡するのに役立ちます。検索クエリ、ポータル エリア、ファイル、リスト、ドキュメント ライブラリ、個人のユーザー プロファイルなどのアイテムに対する通知を受け取るよう選択できます。各地域の共有サービスは、ユーザーに、ユーザーが通知サービスを購読したサイトやドキュメントの変更について通知します。このような購読内容はユーザーの個人用サイトに表示され、地域内のコンテンツや関連する警告通知を場所別に管理できます。 |
| • | 対象ユーザー向け配信:対象ユーザーとは、カスタム定義されたユーザーのグループであり、そのグループのメンバであるかどうかによって配信されるコンテンツが変わります。親ポータル サイトの管理者は、ユーザー プロファイルのデータや、ユーザーが属するセキュリティまたは配布グループなどの他の Active Directory 情報に基づいて対象ユーザーを定義します。サイトに表示されるコンテンツは、参照するユーザーが対象ユーザーであるかどうかによって変わります。たとえば、対象ユーザーは、ユーザー プロファイルの Title プロパティに基づいて、会社の製品開発グループに対して作成できます。この対象ユーザーの定義を、続いてポータル エリアに適用できます。これにより、ソフトウェア開発者にはあるエリアの一覧が表示され、他のユーザーには別のエリアの一覧が表示されるようになります。 |
| • | ユーザー プロファイル:ユーザー プロファイルにより、個々のユーザーに関連するプロパティを整理および表示します。個別のプロパティは、親ポータル サイトの管理者が選択します。ユーザー プロファイルが共有されると、親ポータル サイトは、プロファイル データベースに含まれている情報を子ポータル サイトと共有します。SharePoint Portal Server 2003 では、Active Directory のユーザーに関する情報を、3 つのビューを提供するプロファイルにインポートして同期することができます。これらのビューは、それぞれ、所有ユーザーのみが参照できる個人用ビュー、所有ユーザーがオプション アイテムを更新できる編集ビュー、およびすべてのユーザーが参照できるパブリック ビューです。既定では、ユーザー プロファイル情報は、ユーザーの個人用サイトのパブリック ビューに表示されます。最も大きな利点は、特定のユーザーに関するすべての情報がポータル サイトまたはチーム サイトに関係なく 1 か所から参照されることです。 |
| • | シングル サインオン サービス:シングル サインオンは、ユーザーが名前とパスワードを 1 度入力するだけでさまざまなアプリケーションが使用できるようになる認証プロセスです。 |
中核ポータル サービスの他に、共有サービス環境では次のサービスを展開できます。
| • | 個人用サイト:個人用サイトは、ポータル ユーザーごとに個人用 Web サイトを提供します。個人用サイトでは、ユーザーが自分の作業に必要な情報に素早くアクセスできます。このような情報には、ドキュメントへのリンク、個人プロファイル、Web サイト、従業員のポータル サイトのコンテンツの変更やポータルのコンテンツ ソース内のコンテンツの変更を示す通知結果などがあります。また、個人用サイトからは、ユーザーが自分のパブリック プロファイルを更新したり、他のポータル サイト ユーザーとリンクのコレクションを共有したりすることができます。個人用サイトは、親以外のポータル サイトまたは別のサーバー ファーム上でホストすることができます。 |
一般的な組織では、SharePoint Portal Server 2003 を複数展開していることがあります。各ポータル サイトでは、ユーザー プロファイルの保存、検索とインデックス作成の実施、および通知の提供を行うことができます。複数のポータル サーバーが展開されている場合は、すべてのポータル サイトで多くのサービスが共通しているため、各ポータル サイトにすべてのサービスを展開すると不経済です。個々のポータル サイトでポータル サービスを管理するコストは、ポータルの数と共に増加します。リソースを統合し、サーバーおよびネットワーク リソースを減らすために、1 つの親ポータル サイトから、共通のインデックス作成、検索、通知、対象ユーザー向け配信、およびユーザー プロファイルのサービスを提供し管理できます。子ポータル サイトは、親ポータル サイトから提供された共有サービスを使用します。
あるポータル サイトを親サイトとして構成し、共有サービスを他のポータル サイトに提供するには、サーバーの管理の [サーバー ファームの共有サービスの管理] ページで [共有サービスを提供する] 機能を有効にします。
ポータルサイトを親ポータル サイトから提供された共有サービスを使用する子サイトとして設定するには、サーバーの管理の [共有サービスの管理] ページで、共有サービスの親ポータル サイト データベース サーバー名とデータベース名を指定します。
詳細については、『SharePoint Portal Server 2003 管理者ガイド』の「共有サービスを提供する」と「共有サービスを使用する」を参照してください。
このホワイト ペーパーの以降の記事では、Microsoft Knowledge Network Group が共有サービスをイントラネット インフラストラクチャ アーキテクチャの一部として、どのようにカスタマイズ、構成、および展開したのかについて説明します。
Microsoft では、共有サービスは、Microsoft IT によってホストされている中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォーム上に展開されています。このプラットフォームの主な役割は、Windows SharePoint Services チーム サイト、個人用サイト、ドキュメント、および SharePoint Portal Server 2003 に基づく会議ワークスペース サイトとポータル サイトを提供し管理することです。共有サービスは、共有サービス サーバー ファームの親ポータル サイトによって提供され、ファーム内の子ポータル サイトによって使用されます。共有サービスの設計では、親ポータル サイトは共有サービスの提供専用として構成し、子ポータル サイトはそれらの共有サービスを使用するように構成する必要があります。
Microsoft の目標は、従業員が会社のどこからでも作業に必要な情報を見つけることができるようなイントラネット ポータル環境を構築することでした。最初の計画段階で、プロジェクト チームは、要件よりも機能について深く理解することに努めました。また、各サービスによってサポートされている機能と、既存の分類法データベースと URL カタログ化サービスを統合するための技術的な依存関係および方針について調査しました。
設計段階では、構成に大きな柔軟性を持たせることを可能にする検索サービスおよびユーザー プロファイル サービスの 2 つのサービスに特別な注意を払いました。構成および展開段階では、物理サーバーおよびサーバー ファームと、これらを Microsoft 地域データ センターに設置することに重点が置かれました。
共有サービスは、次の基準に基づいて地域内に提供されました。
| • | チーム サイトは、適切なグループ部門ポータルまたは Microsoft Web 中央ポータル サイトにリンクされる。 |
| • | 地域内では、ポータルは、地域の共有サービス親ポータル サイトのサービスを使用する。ポータル サイトの階層によって地域内の検索範囲が定義されます。 |
シングル サインオンは、SharePoint Point Portal Server 2003 共有サービスですが、Microsoft では必要としませんでした。シングル サインオン機能は、バック オフィス システムと、独立した資格情報データベースが必要な基幹業務 (LOB) アプリケーションを統合するために使用されます。Microsoft のほとんどの基幹業務アプリケーションは Windows 認証をサポートするため、Microsoft では Active Directory サービスを使用しており、複数の異なるユーザー アカウントやパスワードを使用する必要がありません。したがって、Microsoft では、共有サービスで提供されるシングル サインオン サービスを使用していません。
共有サービス インフラストラクチャは、情報や人を、特定のポータル サイトやチーム サイトだけでなく企業全体から検索する強固な機能を提供します。
このサービスの展開の第 1 段階では、コンテンツのインデックス作成方針を策定し、SharePoint Portal Server 2003 のコンテンツ ソース、ソース グループ、および検索範囲を作成および構成しました。
第 2 段階では、既存の内部おすすめコンテンツ用データベース、管理ツール、および URL カタログ化サービス (UCS) を統合しました。 本来は初期バージョンの Microsoft Web をサポートするために開発されたこれらのツールは、ワークフロー プロセスに基づいておすすめコンテンツを管理したり、これらのおすすめコンテンツのキーワードや URL を Web サービスを使用して SharePoint Portal Server にインポートしたりするために使用されます。
Microsoft IT は、中央共有サービス サーバー ファームを展開しました。これにより、企業全体のイントラネットを検索することができるようになりました。共有サービス ファームは、1 セットのインデックス サーバーをホストします。中央インデックス サーバーに作成されたフルテキストおよびキーワードのインデックスにより、中央ポータル サイト、Microsoft Web、および Microsoft Web 中央ポータル サイトにより提供された検索サービスを使用する他のサイトからの検索がサポートされます。図 4 は、共有サービス ファームのインデックス サーバーが、各ポータル ファームのコンテンツと、Microsoft のイントラネットで利用できる他の情報をクロールする様子を示しています。

図 4: 共有サービス ファームのインデックス処理方針
また、各地域ポータル ファームの親ポータルは、各ファームからのクエリを処理するために使用される独立したインデックスを作成します。これにより、各ファームのポータルは、他のポータル ファームやコンテンツ ソースを除外した検索結果を作成できるようになります。
親ポータルサイト (Microsoft Web) と子ポータル サイトの検索結果は SharePoint Portal Server によって提供されるため、Microsoft の従業員は企業内のどこからでも共通した検索インターフェイスを使用して、Microsoft のイントラネット上の情報を検索できます。
SharePoint Portal Server と Windows SharePoint Services の検索機能を組み合わせることにより、Microsoft の従業員は次の検索範囲を制御できるようになりました。
| • | エンタープライズ。ユーザーは、中央ポータルの検索ページから、すべてのコンテンツおよびチーム サイトの情報に対して企業全体を対象とする検索を実行します。共有サービスの中央ファームは、コンテンツ、ユーザー プロファイル、およびサイト ディレクトリの情報を含む包括的なインデックスを作成するために、中央および地域のコンテンツを定期的にクロールします。また、これらのサーバーは、企業全体を対象とする検索の結果に含める他のコンテンツのインデックスを作成します。エンタープライズ検索は、企業の内部または企業に固有のカテゴリや件名に基づきます。 |
| • | 部門およびグループ。ポータル管理者は、ある地域に存在するグループ ポータルを、レドモンドの中央データ センターに存在する部門ポータルに関連付けることができます。1 つのグループ ポータル内の検索では、そのポータル、そのポータルに関連付けられた他のポータル、およびこれらの他のポータルに関連付けられたすべてのチーム サイトに対する検索結果が得られます。 |
| • | サイト。ユーザーは、チーム サイトのコンテンツの検索を実行できます |
図 5 は、ホスト型のコラボレーション プラットフォームの設計およびイントラネット上の他のコンテンツ ソースが検索とどのように関係しているかを示しています。

図 5: Microsoft 内で利用可能な検索範囲
既定では、ポータル サイトに関連付けられたチーム サイトと個人用サイトは、検索インデックスとサイト ディレクトリに自動的に含まれます。チーム サイトの所有者がサイトのインデックスを作成しないと決めた場合でも、サイト ディレクトリにサイトの名前が表示されます。
インデックス作成に代わる手段としては、KNG は、サイト管理者がタイトル、作成者、関連する説明などの主要な属性をタグを使用して記述することを推奨しています。タグを使用することにより、これらの属性が Office ドキュメントのプロパティや Web ページの HTML META タグのタイトル、作成者、および説明に一致するようになるため、検索の精度が大幅に向上します。次に例を示します。
<html> <head> <title>my document title</title> <META name="author" content="John Doe"> <META name="description" content="my document description"> <META name="keywords" content="SharePoint, portals, shared"> </head> <body> ... </body> </html>
作成者プロパティが設定されている場合、検索結果で得られたアイテムから作成者の個人用サイトへのリンクを介して特定の作成者にたどり着くことができます。これにより、イントラネットのユーザーは、作成者の Web サイト上で直接関係がある情報だけでなく間接的に関係がある情報も簡単に検索できるようになります。
サイト作成またはサイト登録フォームを使用して Web サイトを作成し、該当する検索ソース グループに追加すると、Web サイトのインデックス作成が自動的に処理されます。
検索結果の精度を保持するため、Microsoft は検索対象サイトのリストの内容を検討するときに次の基準を使用します。
| • | サイトの業務上の目的と重要度 |
| • | コンテンツの適時性:サイトのコンテンツは、作成または更新されてから 1 年未満が理想的です。それよりも古いサイトは、そのサイトが最初に対象にしたテーマ分野、製品、または構想に基づき、個々のケースに応じて判断します。 |
共有サービスの検索機能により、Microsoft は展開や運用にかかるリソースを削減し、従業員の検索環境を向上させることができ、生産性が向上しました。従来、Microsoft の多くの Web サイトには、独自の検索ソリューションが構築されていました。共有サービスの検索機能を導入することにより、独自の検索ソリューションを構成、展開、および管理する必要がなくなったため、これらのサイトを効率的に運用できるようになりました。また、たくさんのサーバーが同じコンテンツ ソースをクロールして何度もインデックスを作成することがなくなったため、Microsoft のネットワーク負荷が軽減されました。
共有サービスの検索機能を使用する場合、ポータル サイト管理者は次の条件が満たされるようにする必要があります。
| • | 共有サービスのコンテンツ インデックス作成用アカウントを使用して、ポータル サイトのすべてのコンテンツのインデックスを作成できる。 |
| • | 共有サービスを使用するようにポータル サイトを構成する前に、ポータル サイトの名前と説明に関する情報が最新である。これにより、これらの情報が親ポータルのサイト ディレクトリに正しく表示されます。 |
| • | SharePoint Portal Server の管理ページを使用してローカル検索範囲を作成する。これにより、共有サービスが中央管理ソース グループ、インデックス カタログ、およびコンテンツ ソースを使用する機能が拡張されます。 |
共有サービスの検索機能を使用するポータルサイトの管理者が得る利点は、次のとおりです。
| • | 各サイトで検索カタログを独自に構成および展開する必要がなくなるため、導入障壁が低くなる。 |
| • | 作業の重複を減らすことによって、SharePoint サイト チームの、時間、予算、ネットワーク帯域幅、記憶域、コンピューティング機能などのリソースを節約できる。 |
| • | 単一で共通化されたソリューションを使用して、システムを簡単に導入、管理、およびアップグレードできる。 |
共有サービスの検索機能は、現在、250 個以上のポータル サイト (中央コラボレーション プラットフォームの一部ではない 16 個の Microsoft イントラネット ポータル サイトを含む) で使用されています。このようなサイトには、Human Resources (人事)、Sales Information (営業情報)、Business Productivity Group (業務生産性グループ)、Product Support Services (製品サポート サービス) などのサイトが含まれます。
Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003 の通知は、Microsoft SharePoint Portal Server 2001 の購読の概念に基づいて設計されています。Microsoft は、この共有サービスをカスタム開発を行わずに "そのままの状態" で展開しました。
ユーザーは、任意のサイトのコンテンツ変更について通知を受け取るように要求できます。これにより、サイトのコンテンツを直接確認しなくても更新されたことをすぐに知ることができるようになります。
注意 : 複数のポータル ファーム構成では、ユーザーは自分の個人用サイトの個人用通知ページからローカルのポータル ファーム内で生成された通知を確認および管理できます。
ポータル サイトは、ユーザーが要求した通知の対象となるコンテンツが変更されると、ユーザーに通知を送信します。ユーザーは通知をポータル サイトで確認するか、電子メール メッセージで受信できます。電子メールを受信する頻度は、即時、日単位、または週単位から選ぶことができます。
また、Microsoft Office Outlook® 2003 ユーザーは、すべてのポータルおよびチーム サイトの通知を、Outlook の [仕分けルールと通知] ダイアログ ボックスの 1 か所で確認できます。
対象ユーザーをルールに基づいて定義することにより、管理者は、ユーザー グループに含まれるプロパティの値、組織の管理構造、およびユーザーが属する Active Directory グループに基づいてユーザーに配信するコンテンツを変えることができます。管理者は、Web ベースの情報が含まれるサイトの Web パーツや再利用可能なコンポーネント、および特定の対象ユーザーに向けたコンテンツを公開できます。
このサービスにより、Microsoft のポータル サイト管理者は、Active Directory を使用して既存の配布リストから簡単に対象ユーザーを作成できます。各地域の共有サービスは、グループおよび部門ポータルに対象ユーザー機能を提供します。この例として、Xbox® ビデオ ゲーム システム製品チームのポータル サイトを挙げることができます。このサイトでは共有サービスと対象ユーザー向け配信サービスを使用し、ユーザーが Xbox 製品グループに属するかどうかに応じて、表示するコンテンツが変わります。
ユーザー プロファイルは、組織内の従業員を検索するときに、検索サービスによって使用されます。検索結果には、従業員の名前、電話番号、オフィスの場所、従業員が作業をしたドキュメントの記録 (コンテンツ権限の許可)、および個人用 Web サイトへのリンクが含まれます。プロファイルのデータは、Active Directory からインポートされた最新データで週ごとに更新されます。この結果、ユーザーはユーザー プロファイルを手動で更新する必要がありません。ユーザー プロファイル情報は最新になるため、従業員を検索する時により正確な結果を得ることができます。
表 4 は、Microsoft がユーザー プロファイルで使用したプロパティの一覧を示しています。これらのプロパティは、3 つを除いてすべて SharePoint Portal Server の標準ユーザー プロファイルです。標準プロパティは、Active Directory、または個人用 Web サイトを使用してユーザーが更新したプロパティのどちらかから自動的にインポートされます。
表 4: Microsoft で使用された SharePoint ユーザー プロファイル
| ユーザー プロファイルのプロパティ | ユーザーによる変更の可否 | AD プロパティ (適用される場合) |
Account name (アカウント名) | 不可 | DistinguishedName |
First name (名) | 不可 | givenName |
Last name (姓) | 不可 | Sn |
Preferred name (優先する名前) | 不可 | displayName |
Work e-mail address (勤務先の電子メール アドレス) | 不可 | |
Work phone (勤務先の電話番号) | 不可 | telephoneNumber |
Office (オフィス) | 不可 | physicalDeliveryOfficeName |
Department (部署) | 不可 | department |
Title (タイトル) | 不可 | Title |
Reports to (上司) | 不可 | manager |
User name (ユーザー名) | 不可 | samAccountName |
About me (自己紹介) | 可 | 該当なし |
Picture URL (写真の URL) | 可 | 該当なし |
Home phone (自宅電話) | 可 | 該当なし |
Alternate phone (予備電話) | 可 | 該当なし |
FAX | 可 | 該当なし |
MS Region (MS 地域) | 不可 | Microsoft data warehouse |
MS Role (MS 役割) | 不可 | Microsoft data warehouse |
MS Organization (MS 組織) | 不可 | Microsoft data warehouse |
Microsoft が追加した 3 つのユーザー プロファイル プロパティは、MS Region (地域)、MS Role (MS 役割)、および MS Organization (MS 組織) です。これらのプロパティにより、従業員は簡単に、またすばやく、特定の地域、役割、または組織の名称に基づいて人を検索することができます。MS Region と MS Organization のカスタム プロパティに入力するボキャブラリは、Microsoft の企業分類法に基づきます。MS Role の値は、Microsoft の人事部門が使用している役職分類法に基づきます。
Microsoft Web は、厳密には Microsoft の共有サービスの展開には含まれませんが、ユーザー プロファイルを特別に使用する 2 つの機能を備えています。1 つ目の People Finder Web パーツは、ポータル ホーム ページ上に存在し、この機能により、従業員は会社内の従業員を素早く簡単に検索できます。検索用語を入力するフィールドが 1 つ存在し、ユーザー プロファイルが検索用語に一致する従業員のリストが表示されます。検索結果のいずれかのアイテムをクリックすると、該当する従業員の個人用サイトのパブリック ビューが表示されます。この Web パーツは、Microsoft Visual Studio® .Net、ASP.NET、および SharePoint Portal Server 検索サービスを使用して開発されました。
2 つ目の機能は、Upload Picture Wizard です。この機能により、ユーザーは、セキュリティが確保された状態で ID カード フォト ライブラリから自分の写真を取得し、ユーザー プロファイルのパブリック ビューに表示される写真としてアップロードできます。写真をアップロードすることにより、個人用サイトを訪れたユーザーは、サイト所有者の外見を視覚的に確認できるようになります。
最後に、SharePoint Portal Server の検索機能はユーザー プロファイルを自動的にポータル サイトの検索範囲に含めます。検索用語が名前または電子メール アドレスである場合は、完全一致のすべての候補が星印が付いた状態で検索結果のリストの上部に表示されます。
Microsoft IT のスタッフは、共有サービスを使用するサーバー ファームの構成および展開に特別な注意を払いました。図 3 は、中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームの論理図です。完全なアーキテクチャには、複数の部門ポータルと、各部門ポータルに関連付けられた追加のグループ ポータルが含まれます。
中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームは、記憶域ネットワーク (SAN) 上に構築された中央コンテンツ レポジトリのチーム サイトとポータルをホストします。SAN は、各ファームに最大 3.6 テラバイトのデータベース領域を提供します。各地域のポータルおよび共有サービス ファームには、それぞれ独立して SharePoint Portal Server がインストールされています。
表 5 に示されている 3 つのデータ センターは、中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームをサポートします。これらのデータ センターは、最高の地域接続性、高帯域幅、および SAN ハードウェアをサポートする能力を備えています。これらの地域は、Microsoft 内の管理階層に対応しています。
表 5: 中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォーム:共有サービス ファーム
| データ センターの場所 | サービス地域 |
レドモンド (アメリカ ワシントン州) | 北米および南米。レドモンドでは、Microsoft のエンタープライズ用中央共有サービスと中央ポータルもホストしています。 |
ダブリン (アイルランド) | ヨーロッパ、中東、およびアフリカ |
調布 (日本) | アジア太平洋地域および日本 |
Microsoft は、コラボレーション プラットフォームの記憶域を管理するために、改良型 SAN テクノロジに投資しました。この決定により、その他のさまざまな決定事項が影響を受け、特に SAN に接続する SQL Server 2000 の設計に影響が出ました。
図 6 は、レドモンドのデータ センターのサーバー ファーム アーキテクチャを示しています。このアーキテクチャは、Microsoft Web を共有サービス親ポータル サイトとしてだけでなく Microsoft の中央ポータル サイトとしてのニーズをサポートします。

図 6: レドモンドの中央データ センター:論理アーキテクチャ
データ センター インフラストラクチャは、クラスタ化された、高機能また高スケーラブルなシステムとして設計されました。大量のトラフィックを処理し、サーバーを簡単に追加できるようにするために、フロントエンド サーバーには Windows ネットワーク負荷分散サービスが使用されました。
フロントエンド Web サーバーには、ASP.NET Web パーツ アセンブリ、サーバー ログ、ASP.NET コード、および Windows SharePoint Services のアプリケーション プログラム インターフェイス (API) が格納されています。フロントエンド サーバーは、SAN にデータを格納する SQL Server クラスタを使用して、構成およびコンテンツ データベースから情報を取得します。この構成では、インデックス サーバーとフロントエンド Web サーバー間にやり取りは存在しません。
各地域では、Enterprise Virtual Array (EVA) 記憶域ネットワーク (SAN) 上にコンテンツ データベースがミラー データベース ドライブと共に構築され、最大 3.6 テラバイトのデータベース使用可能領域が提供されます。SAN は、大容量のギガビット イーサネットを使用して、Web フロントエンド サーバーと接続します。SAN ハードウェア以外のすべてのサーバーは、Microsoft のデータ センターで承認された構成を使用します。SAN ハードウェアは、地域データ センターの IT スタッフが設置して管理します。メインのデータ センターに展開されたサーバーのハードウェア仕様を表 6 に示します。
表 6: レドモンドの共有サービス ファーム:サーバーの構成
| 説明 | 構成 |
2 台のバックエンド SQL Server コンピュータ | 4 プロセッサ、1.5 GHz 3.8 GB の RAM 206 GB の HD |
HSV110 EVA SAN | 412 GB |
2 台の Web フロントエンド サーバー | 2 プロセッサ、1.4 GHz 1.25 GB の RAM |
2 台の検索サーバー | 2 プロセッサ、2.4 GHz 2 GB の RAM 200 GB の HD |
2 台のインデックス サーバー | 2 プロセッサ、2.4 GHz 2 GB の RAM 100 GB の HD |
各データ センターには共有サービス ファームが 1 つ構築され、各地域内でサービスを提供すると共に、中央共有サービスとの関連付けによって世界規模でサービスを提供します。ダブリンと調布では共有サービスの要求がレドモンドよりも低いため、これらの地域のフロントエンド サーバーはレドモンドの共有サービス ファームに吸収されています。図 7 は、調布とダブリンの地域データ センターに展開されたサーバーを示しています。

図 7: 地域データ センターの論理アーキテクチャ
レドモンド以外のユーザーの数は比較的少ないため、プロジェクト チームは、ダブリンと調布のデータ センターで、レドモンドのものよりも小さい 2 ノード SQL アクティブ/アクティブ パッシブ クラスタを構成しました。すべてのコンテンツおよび構成データベースをホストするために、プライマリ ノードがセットアップされました。パッシブ ノードは、障害発生時に負荷を引き継いで処理するように構成されました。SQL Server 2000 は、光ファイバで接続された EVA SAN 格納装置の記憶域を持つ各ノードにインストールされました。
表 7 は、ダブリンと調布の地域サーバーの要件を示しています。サーバー要件は、ダブリンの SAN 記憶域が調布のものよりも大きいことを除いて、両地域とも同一です。
表 7: 地域の共有サービス ファーム:サーバーの構成
| 説明 | 構成 |
HSV110 EVA SAN* | 1.2 TB (ダブリン) 412 GB (調布) |
2 台の Web フロントエンド サーバー | 2 プロセッサ、1.4 GHz 1.25 GB の RAM |
2 台の検索サーバー | 2 プロセッサ、2.4 GHz 2.5 GB の RAM 200 GB の HD |
2 台のインデックス サーバー | 2 プロセッサ、2.4 GHz 2.5 GB の RAM 100 GB の HD |
* チーム サイトの記憶域を含みます。
プロジェクトの設計段階で、プロジェクト チームは、フロントエンド サーバーで負荷を分散することが重要だと判断しました。フロントエンド サーバーには、ユーザー データを格納しませんでした。プロジェクト チームは、フロントエンド サーバーを、HTTP トラフィックと、バックエンド SQL Server 2000 データベースに格納されたデータに対するインターフェイス レンダリング機能を処理するためにのみ使用しました。受信 HTTP 要求を負荷が小さいフロントエンド サーバーに分散するために、Windows ネットワーク負荷分散を使用しました。
中央共有サービス ファームとチーム サイト ファームは、世界規模での高可用性をサポートするために 3 ノード SQL Server アクティブ/アクティブ パッシブ クラスタとして構築されました。リソースを持つ 2 つのアクティブ ノードは、それぞれに対してプライマリ ノードとして、2 つのアクティブ ノード間のデータベース サイズに基づいて、半分のコンテンツ データベースが負荷分散されるように構成されています。3 つ目のノードはパッシブ ノードであり、どちらかのノードで障害が発生した場合に負荷を処理するように設定されています。データベースは、データの整合性を保つために同じノードにセットアップされています。レドモンドのチームおよびポータル ファームの計画していた記憶域要件が単一の SAN の記憶域容量である 3.6 TB を超えたため、ポータルおよび共有サービス ファームに 412 GB の共有記憶域を持つ EVA SAN が使用されました。この SAN は、必要に応じて記憶域を追加することにより拡張できます。
ハード ディスク ドライブは、最適なディスク I/O パフォーマンスを実現するように構成されています。データベースは半分ずつ別々のドライブに構築され、それぞれ異なる 2 つの記憶域グループに属します。トラブルシューティングや保守作業を簡単にするために、プロジェクト チームは、リソースや記憶域グループの数を少なくすることによってシステムの複雑さを最小限に抑えました。
SAN で最初に構成されたディスク容量は、地域の既存の SharePoint Team Services コンテンツのサイズを計算し、将来のコンテンツの増加に備えてそのサイズの 25 パーセントをさらに加えることによって決定しました。未使用のディスク領域は、コンテンツの増加に備えてフォーマットされませんでした。また、Microsoft は、長期的にはディスク価格の低下が見込まれるため、必要に応じて追加のディスクを購入することを計画しました。
プロジェクト チームは、サーバー要件を、Microsoft Web ポータルのインデックスのサイズと新しい SharePoint サイトの予想されるインデックスのサイズとを合わせた値に見積もりました。インデックスの増加に対応し、将来的に安全領域を確保するために、この値に 3 を乗算しました。この計算の結果、2 つのインデックス サーバーにはそれぞれ 100 GB のディスク領域が、検索サーバーには 200 GB が必要であることがわかりました (検索サーバーは、各インデックス サーバーによって生成された結果を集約します)。
検索サーバーは中央サービス ファームにペアで展開され、どちらかのサーバーが故障してもコンテンツを利用できるようにしました。Microsoft では、利用可能な検索サーバーの必要なテーブルが SharePoint Portal Server 検索機能によって保持されていたため、Windows ネットワーク負荷分散サービスやハードウェア負荷分散ソリューションは必要ありませんでした。
インデックス サーバーは、チーム サイト ファーム全体のすべてのコンテンツと、ポータルのサイト ディレクトリに格納されたファイルをクロールします。SharePoint Portal Server ジョブ サービスは、いずれかのインデックス サーバーで実行され、コンテンツ通知とスケジュール済みプロセスを追跡します。2 つ目のインデックス サーバーは、ポータル、サイト ディレクトリ、カスタム構成などのさまざまなソースを監視するために、追加のリソースを提供します。検索に使用する情報を更新するために、インデックス サーバーは、毎日夜間に、インデックスを検索サーバーに伝達します。
SQL Server は、2 つの異なる記憶域の構成で展開されます。中央チーム サイト ファームでは、3 台の SQL Server コンピュータを使用します。レドモンド、調布、およびダブリンの共有サービス ファームでは、それぞれ 2 台の SQL Server コンピュータが必要です。
SharePoint 製品とテクノロジ、および共有サービス インフラストラクチャを世界規模で展開することによって、追加の付加価値サービスを提供するプラットフォーム実現できます。
このプラットフォームを拡張し、顧客への追加のサービスを構築するグループは、顧客の相談受け付け、カスタム開発、およびサポートのために適切な内部グループと協働します。このホワイト ペーパーの執筆時点では、セールスおよびサポート (Sales and Support) グループと財務 (Finance) グループの 2 つの追加グループが、共有サービスを使用するように構成されたカスタム ポータルを運営しています。エンタープライズ共有サービスを使用することにより、これらのグループは、カスタム Web パーツを使用してソリューション ポータルを素早く構築し保守することができるようになり、中央管理ホスト型のバックエンド サーバーによって提供されるスケール メリットを受けることができます。
中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームを広く導入することの主な利点は、ユーザーが簡単にサイトを作成し使用できることです。
コンテンツを整理し魅力あるものにする必要がある Microsoft 内のビジネス グループは、関連するチーム サイトを集約し、これらのサイト全体を検索できるようにする SharePoint Portal Server 2003 ポータルを構築できます。コラボレーション ソリューション インフラストラクチャが構築されている場合、IT が行う必要がある作業は、ポータル、所有者、および共同所有者に対するビジネス上の理由の詳細を記入したオンライン ポータル要求フォームを承認し、他のポータルと関連付けるために必要なポータルの目的に関するメタデータを提供するだけです。SharePoint Portal Server 2003 は 1 つのサーバー ファームに対して 1 つの言語しかサポートしないため、すべてのポータルでは英語のテンプレートが使用されています。
Microsoft IT は、管理対象 Windows サーバーおよび中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームのサービスとして、サーバー サポートと、バックアップおよび復元と障害復旧サービスを提供します。
Microsoft IT ヘルプ デスクは、従業員に最初の回答を示し、解決できない場合は、必要に応じて、適切な内部および外部サポート グループに問題を引き渡します。
ほとんどの共有サービス管理機能が自動化されているか、またはセルフサービス ベースで利用できる一方で、KNG は、ソース グループ、おすすめコンテンツ、およびエンタープライズ サイト ディレクトリに含める新しいサイトを日々選択するためのリソースを提供します。
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスを使用すると、大量のポータル サイトに対して共通の検索、通知、対象ユーザー向け配信、およびユーザー プロファイル サービスを効果的に、また低コストで展開できます。共有サービスは SharePoint Portal Server 2003 の標準機能であり、一元的に構成および管理できるため、ポータル管理者はこれらのサービスを自分で管理する必要がなくなります。
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスを展開することによって Microsoft が得たビジネス上の主なメリットは、次のとおりです。
| • | イントラネットを便利に、統一された方法で利用できるため、従業員が業務に関連する知識や情報を簡単に検索して取得できるようになり、従業員の生産性が向上した。 |
| • | システム管理者が、3 つの地域データ センターに展開された中央イントラネット ポータル サイト、および数百の業務部門、製品グループ、地域、および関連会社ポータル サイトから構成された大規模な世界中をカバーするイントラネット ポータル インフラストラクチャを効果的また簡単にサポートできるようになった。 |
ポータル サイトの管理者は、会社全体で共通の共有サービスを利用できます。一般的に、会社全体でサービスを使用すると、トレーニング費用が削減され、ヘルプ デスクの作業が軽減されます。さらに、共有サービス インフラストラクチャにより、各ポータルでサービスが重複するのを回避できます。インデックス集中処理サービスによって発生するネットワーク トラフィックは、多数の SharePoint Portal Server がコンテンツを別々にクロールすることよって発生するネットワーク トラフィックよりも小さくなります。
共有サービスによってビジネス上の問題を解決する場合、コラボレーション プラットフォームの検索範囲の定義が関係します。たとえば、1 つの地域データ センターにコンテンツを持つグループがその地域でコンテンツとポータルを引き続き所有し、中央データ サーバーにホストされている部門ポータルの検索範囲にもコンテンツとポータルを含める必要がある場合は、そのコンテンツとポータルを親部門ポータルと関連付け、組織の地域検索と部門検索の両方にも含めることができます。
Microsoft で共通の中核ポータル サービスを展開する利点は、次のとおりです。
| • | 従業員がエンタープライズ検索機能を使用して必要な情報を簡単に検索できるため、企業全体で意思決定がスムーズに行われるようになった。 |
| • | 情報を取り扱う従業員はビジネス上の問題に集中し、Microsoft IT は共通のポータル サービスによってコストを削減できる。 |
| • | 共有サービスを使用することにより、共有するベスト プラクティスを 1 つの場所から導入し、共通する大量のサービスを世界中に提供できるため、KNG と Microsoft IT がスケール メリットを受けられる。 |
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスを展開することにより Microsoft IT が得た利点は、次のとおりです。
| • | 中央プラットフォームで共有サービスをサポートすると、分散アプローチよりもサーバー数が少なくて済む。中央サーバーの数が少なくなるため、ハードウェアや展開にかかるコストが減少し、サーバーのプロセッサや記憶域の使用率が向上して、サーバー管理コストが減少し、サービス レベルの合意内容が強化されました。 |
| • | インデックス サーバーの数とサポートする検索サーバーの数が減少したため、ネットワークの負荷の増加を回避し、安定したサービス レベルを提供できる。 |
| • | コンテンツ ソースや検索範囲などの検索構成を集中管理することにより、中央の親ポータル サイトから管理できるためコストを下げることができる。 |
Microsoft では、ある 1 つのチームが中央ポータル サイトである Microsoft Web を管理し、Microsoft IT は Windows サーバーと中央管理ホスト型のコラボレーション プラットフォームを管理およびサポートします。Microsoft Web には、グループおよび部門レベルのポータルから選択された情報のみが表示されます。Microsoft では部門レベルのポータルを Microsoft Web に直接組み込む方針を取っていますが、組織のアプローチや目的によっては他の方法が適切な場合があります。Microsoft の事例から言えることは、エンタープライズ ポータル間の関係を設計するときに業務の責任者が参加することが重要です。業務の責任者が参加することにより、意思決定のスピードが速くなり、会社全体での受け入れがスムーズになります。
ポータル階層により、検索範囲も影響を受けます。たとえば、Microsoft ではグループや部門によって組織を統括しているため、ユーザーが部門ポータルから部門に関連するすべてのサイトを検索できると便利です。
Microsoft のグループは、従来、コラボレーション機能を利用するためには SharePoint Portal Server 2001 ポータルが必要であったため、SharePoint Portal Server 2003 でもポータルの使用を想定していました。しかし、Windows SharePoint Services を使用すると、チーム サイトでドキュメント コラボレーション機能を利用できるため、多くのチーム サイトでは完全なポータル機能が必要ありませんでした。このため、ポータルは、関連サイト全体の検索、対象ユーザー向け配信、トピック、およびサイト ディレクトリが必要な大規模なグループや部門に割り当てられました。
共有サービスを提供または使用するには、以下の内容を考慮してください。
| • | 共有サービスを提供および使用するファームでは、同じバージョンで同じ言語の SharePoint Portal Server を実行する必要があります。 |
| • | 共有サービスを提供および使用するファームの間では、ファイアウォールを使用できません。サーバー ファームは、両方ともイントラネット、エクストラネット、または境界ネットワーク (別名 DMZ、非武装地帯、またはスクリーン サブネット) に位置する必要があります。 |
| • | 共有サービスを提供および使用するよう構成する前に、サーバー ファームをバックアップします。共有サービスを使用するようにサーバー ファームが構成された後に、構成をもとにもどすことはできません。 |
| • | 共有サービスを使用するようにサーバー ファームを設定する前に、サーバー ファームの一部のサービスおよびスケジュール済みタスクを無効にする必要があります。これらのサービスおよびタスクには Microsoft SharePoint Portal Server 検索サービス (SharePointPSSearch)、検索スケジュール、プロファイル インポート、対象ユーザーのコンパイル スケジュールなどがあります。 |
| • | 共有サービスを提供するようにサーバー ファームを構成すると、そのサーバー ファーム上にあるその他すべてのポータル サイトは子ポータル サイトとなります。 |
| • | 共有サービスを提供および使用するサーバー ファームは、同じドメインまたは信頼されたドメインに属する必要があります。 |
| • | サービスはサーバー ファーム レベルで共有されます。したがって、共有サービスを使用するサーバー ファームのすべてのポータルサイトは、子ポータル サイトになります。 |
| • | 子ポータル サイトを親ポータル サイトに変更することはできません。 |
| • | 共有サービスを使用するようにサーバー ファームが構成されると、共有サービスを使用することによりサーバー ファームで不必要になったサービスが無効にされます。 |
| • | サーバー ファームの初期の状態と構成を保存するため、共有サービスを使用するよう構成した後は、サーバー ファームをすぐにバックアップしてください。 |
| • | 既定では、共有サービスを使用するサーバー ファームのポータル サイト アプリケーション プールは、親ポータル サイトのプロファイル、コンポーネント設定、およびコンテンツ データベースに関しては、SQL Server の "db_owner データベース ロール" のメンバです。 |
| • | 共有サービスを使用するサーバー ファームの構成データベース管理アカウントは、共有サービスを提供するサーバー ファームの構成データベースに関しては、SQL Server の db_owner データベース ロールのメンバです。 |
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスは、集中管理され、高度にスケーラブルな中核のポータル サービスであり、複数のポータル サイトおよび複数サーバー ファーム構成で再利用できます。Microsoft で使用されている中核ポータル サービスは次のとおりです。
| • | エンタープライズ インデックス処理、検索 |
| • | 通知サービス |
| • | コンテンツの選択配信をサポートする対象ユーザー |
| • | ユーザー プロファイルの作成および管理サービス |
| • | シングル サインオン サービス |
多数のスタンドアロン イントラネット ポータル サイトが存在し、その数も増加し続けている中で、Microsoft は、世界中の Microsoft 従業員が効率的また生産的に作業を行うことができるように統一されたイントラネット環境の提供を目指しました。
Microsoft Knowledge Network Group は、Microsoft Information Technology グループと協働し、Microsoft で数百のポータル サイトを運用するときに発生する問題を解決するために、中央管理方式の共有サービスを展開しました。これにより、次のことが可能になりました。
| • | 1 つの中心的なイントラネット ポータル サイトと、部署、製品グループ、地域、および子会社の数百に及ぶポータル サイトから構成される、大規模な世界中をカバーするイントラネット ポータル インフラストラクチャをサポートする。共有サービスを中央で集中して展開および管理すると、共有サービス環境全体で初期構成を行ったり、以降の変更についても各 1 回の変更で済んだり、また再利用もできます。 |
| • | Microsoft の従業員が、イントラネットにどの場所からアクセスしても、必要な情報や知識を効率的に検索および入手できる。 |
SharePoint Portal Server 2003 共有サービスを展開することにより、Microsoft では、従業員が利用するイントラネット環境が強化され、イントラネット ユーザーとシステム管理者の生産性が向上しました。
Microsoft の製品およびサービスの詳細については、Microsoft Sales Information Center (電話 : (800) 426-9400) までお問い合わせください。カナダ国内のお問い合わせ先は Microsoft Canada information Centre (電話 : (800) 563-9048) です。米国 50 州およびカナダ以外の地域の方は、お近くの Microsoft 子会社までお問い合わせください。インターネットでは、次の Web サイトで当社の情報をご覧いただけます。
http://www.microsoft.com/japan/
http://www.microsoft.com/japan/technet/itsolutions/msit/default.mspx
http://www.microsoft.com/japan/sharepoint/
このドキュメントに関する質問、コメント、またはご意見がある場合、または Microsoft IT ショウケースについての追加情報が必要な場合には、次のアドレスに電子メールでご連絡ください。
showcase@microsoft.com (英語のみ)
Microsoft、Active Directory、Outlook、SharePoint、Visual Studio、Windows、および Windows Server は、いずれも米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
以下の 2 つの表では、展開する SharePoint Portal Server の次のような構成に関する指針が示されています。
| • | シングル ポータル サーバー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| • | 小規模、中規模、および大規模のサーバー ファーム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| • | SharePoint Portal Server 2003 共有サービスが展開されたファームを含む複数のサーバー構成 表 8: 設計に関する推奨事項 (第 1 部):単一サーバーおよび小規模サーバー ファーム
表 9: 設計に関する推奨事項 (第 2 部) : 中規模および大規模ファームと共有サービス
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