Windows Media デジタル著作権管理 (DRM) は、アラカルト方式および会員登録制のコンテンツ配信を保護し、コンピュータやデジタル オーディオ プレーヤー、ネットワーク デバイスなどでの再生用に安全に配信できるようにするための柔軟なプラットフォームです。Windows Media DRM は次のコンポーネントで構成されます。
デジタル オーディオ プレーヤー向け Windows Media DRM 10 デジタル オーディオ プレーヤー/ビデオ プレーヤー、セットトップ ボックス、オーディオ/ビデオ機能付きモバイル デバイスなどで、Windows Media ベースの保護コンテンツを直接または間接的に取得して再生する場合に使用できます。
ネットワーク デバイス向け Windows Media DRM 10。セットトップ ボックス、DVD プレーヤー、デジタル メディア レシーバー、デジタル オーディオ レシーバーなどのデバイスで、別のコンピュータやホーム ネットワークにある Windows Media ベースの保護コンテンツを再生する場合に使用できます。
Windows Media Rights Manager 10 Software Development Kit (SDK)。コンテンツ所有者が、"キー" を使用してコンテンツをパッケージ化し、保護コンテンツを再生するデスクトップ コンピュータやデバイスにライセンスを配布する場合に使用できます。
Windows Media Format 9.5 SDK (DRM Addendum)。個々の独立ソフトウェア ベンダー (ISV) が、Windows Media ベースの保護コンテンツを再生するアプリケーションを開発する場合に使用できます。
Windows Media Data Session Toolkit。保護されたデジタル メディア コンテンツを、物理メディアを介してコンピュータに簡単かつ安全に配信する場合に使用できます。
Windows Media Device Manager SDK。ソフトウェア ベンダーやデバイス製造元が、コンピュータから対応ポータブル オーディオ再生デバイスにコンテンツを転送するためのアプリケーションを開発する場合に使用できます。
Windows Media Portable Device DRM。デジタル オーディオ プレーヤー製造元が、Windows Media DRM で保護されたコンテンツを復号化するデバイスを開発する場合に使用できます。
Windows Media DRM プラットフォームは、1999 年 4 月に初めて出荷されて以来多くのコンテンツ プロバイダに導入されており、現在では 5 億台を超えるデスクトップにインストールされています。また、Windows Media DRM を使用した音楽/映像配信サービスは 50 種類以上にのぼり、これまでに何千万もの契約成立に役立っています。
Windows Media DRM 技術の最新のリリースでは、コンピュータやデジタル オーディオ プレーヤー、Portable Media Center デバイス、または IP ネットワークに接続しているネットワーク デバイスでの再生用に、アラカルト方式、会員登録制、および販促用のデジタル メディア コンテンツ配信を安全に行うことができます。このリリースでは、Windows Media Rights Manager SDK が更新されたほか、デジタル オーディオ プレーヤー向け Windows Media DRM 10 とネットワーク デバイス向け Windows Media DRM 10 という 2 つの新しいコンポーネントが追加されました。これらのコンポーネントにより、あらゆるデジタル オーディオ プレーヤーにコンテンツをシームレスに配信したり、デジタル メディアの購入とレンタルにさまざまなオプションを付けたり、デバイス間でプレミアム コンテンツをやりとりする場合のセキュリティを確保したりすることができます。
Windows Media Rights Manager は、Windows Media DRM ファイルのパッケージ化とライセンスの発行を行うためのサーバーです。Windows Media Rights Manager では、デジタル メディア ファイルを暗号化して "キー" によりロックするとともに、コンテンツ プロバイダからの追加情報を付加することができます。こうして作成されたパッケージ ファイルは、ライセンスを取得したユーザーだけが再生できます。Windows Media Rights Manager には、ユーザーからのライセンス要求を認証し、ライセンスをユーザーに発行するライセンス クリアリング ハウスの役割もあります。Windows Media Rights Manager は SDK として入手できます。現在の最新バージョンは Windows Media Rights Manager 9 シリーズ SDK です。次のバージョン Windows Media Rights Manager 10 SDK は、年内にリリース予定です。
パッケージ化
Windows Media Rights Manager で、デジタル メディア ファイルがパッケージ化されます。ここでは、暗号化と "キー" によるロックが行われます。このキーは暗号化されたライセンス内に保管され、別途配布されます (この機能は Windows Media Rights Manager 独自のものです)。デジタル メディア ファイルには、ライセンスの取得先 URL など、その他の情報も追加されます。このパッケージ化されたデジタル メディア ファイルは Windows Media Audio フォーマットのファイル (拡張子 .wma) または Windows Media Video フォーマットのファイル (拡張子 .wmv) として保存されます。
Windows Media DRM には、コンテンツ ファイルを保護するための多くの機能が搭載されており、柔軟な新しいビジネス モデルを打ち出すことができます。
セキュリティ
個別化
Windows Media DRM では、システムのセキュリティ向上のため、各デジタル オーディオ プレーヤーが一意のものとして識別されホスト コンピュータにリンクされます。したがって、セキュリティの低いプレーヤーがインターネット上で広く流通する可能性が低くなります。この個別化により、ライセンス提供プロセスにおいてセキュリティの低いプレーヤーを検出し無効にすることができます。
アプリケーションでの除外
ライセンス発行者は Windows Media DRM を使用して、アプリケーションでの特定のパッケージ ファイルの再生を禁止することができます。
DRM コンポーネントの除外
ライセンス発行者は Windows Media DRM を使用して、破損している DRM コンポーネントを使ったアプリケーションへのライセンス提供を拒否することができます。
セキュア オーディオ パス
Windows Media DRM では、Microsoft Windows Me、Windows XP、および今後リリースされる Windows オペレーティング システムにおいて、プレーヤーからサウンド カード ドライバに至るまで、デジタル メディア ファイルの保護が保証されます。このセキュリティ関係により、不正なプログラムによってコンピュータ上のデジタル メディア ストリームが傍受される可能性が低くなります。
Windows Media DRM では、さまざまな暗号化とコピー防止の技法により、デジタル メディア コンテンツとその完全性が保護されます。ファイルのパッケージ化とライセンスの発行を行うサーバーである Windows Media Rights Manager では、最高レベルの暗号化アルゴリズムでメディア ファイルが暗号化されます。このアルゴリズムは、これまで業界で採用され却下されてきた多くの暗号化技術の中で勝ち残った、公開の暗号を基にしています。Windows Media Format のファイル コンテナには、復号化キーは含まれません。単独の Windows Media ファイルの暗号を解読するには、業界で最も強力な暗号化アルゴリズムを解読する必要があります。
2.2 Windows Media DRM では、デジタル メディア ファイルの交換時、コンテンツ所有者の権利はどのように保護されますか。
Windows Media DRM 全体の認証には、デジタル署名に基づいた標準の暗号化プロトコルが使用されます。たとえば、ライセンス サーバーでは Windows Media DRM 技術を使用して Windows Media DRM ベースのクライアントが認証されます。これらのクライアントの PC ではデジタル証明書が使用されており、このデジタル証明書の一意の公開キーとバージョン番号によってクライアントが識別されます。ライセンスは認証されたクライアントにのみ発行されます。ライセンス内にあるデジタル メディア ファイルのキーはファイルと同様に暗号化されます。このキーは、キーの発行先である Windows Media DRM ベースのクライアントのソフトウェアでのみ取得できます。このセキュリティに加えて、デジタル署名により使用規則が保護され、改変されないようになっています。
Windows Media DRM では、複数の段階での失効がサポートされます。まず、ライセンス サーバーはセキュリティが侵害されたランタイム クライアントに対して、リストを照合確認後、これらのクライアントがより新しいか安全なクライアントにアップグレードされるまでサービスを拒否することができます。また、以前 Windows Media DRM の使用が許可されていたサードパーティ アプリケーションに対して、その後セキュリティが侵害された場合に証明書を失効させることができます。
すべての PC システムは、デバイス ドライバを置き換えようとする攻撃の被害を受けやすく、たとえばデジタル メディア ファイルは、復号化され DRM システムからメディア プレーヤーにダウンロードされた後、サウンド ドライバに転送される途中で傍受されることがあります。セキュア オーディオ パス技術は Windows Me および Windows XP で導入されましたが、この技術により、メディア プレーヤーからサウンド カードへの転送に使われるオペレーティング システム内のデータ パスが保護されるようになりました。偽のプラグインのコンポーネントは暗号化されたデータにしかアクセスできないので、これらの攻撃を減少させることができます。証明済みの Microsoft コンポーネントでは、サウンド カード ドライバを含め、すべての下位コンポーネントが証明済みであるかどうかが検証されます。認証されていないコンポーネントやセキュリティが侵害されたコンポーネントが実行パスに見つかった場合、データ ストリームは復号化されません。
2.9 Windows Media DRM はどのようなデジタル オーディオ プレーヤーで使用できますか。
Microsoft が対応を発表しているデジタル オーディオ プレーヤー メーカーは次のとおりです。 アイリバー・ジャパン株式会社、クリエイティブメディア株式会社、三洋電機株式会社、シーグランド株式会社、株式会社ディーアンドエムホールディングス(RIO)、株式会社 東芝。主要チップ製造元では、Windows Media Format (および Windows Media Audio コーデックと Windows Media Rights Manager) を MP3 フォーマットに次ぐサポート フォーマットとして掲げています。
2.10 データ損失の可能性がある重大な障害が起こった場合、Windows Media DRM ではどのような修復手続きが行われますか。
Windows Media では、デジタル メディア ファイルとは別にライセンスが保持されます。顧客には、パッケージ化されたデジタル メディア ファイルを従来の方法でバックアップすることが推奨されます。つまり、Microsoft Word 文書や Excel ワークシートなどその他のデータをバックアップするときと同じ方法でバックアップします。
データ損失の可能性がある重大な障害が起こった場合、Windows Media では 1 台のコンピュータにあるライセンスをバックアップして別のコンピュータで復元することが許可されています。このとき、顧客のバックアップ/復元システムが不正行為者によって悪用されないように、マイクロソフトの不正侵入検知サービスが役に立ちます。コンテンツ所有者は、マイクロソフトのバックアップ/復元プロセスを無効にして、自社の手続き用 Web サイトで復元を管理することもできます。
コンテンツをオンデマンドまたはライブで配信する場合、Windows Media Encoder 9 シリーズでのコンテンツ作成と同時に、Windows Media DRM でリアルタイムの暗号化を行うことができます。これら 2 つの Windows Media 技術を併用することで、ファイルのエンコードと暗号化を同時に行うことができ、配信前にコンテンツが読み取られることがなくなります。Windows Media DRM で提供される革新的なライセンス条項を採用すれば、Live DRM のコンテンツに関して新しいビジネス モデルを打ち出すことができます。
3.7 Windows Media DRM ではメディア コンテンツの CD-ROM コピーを作成できますか。
はい。Windows Media DRM では、「CD に焼き付ける」ための適切なライセンス権利を設定することができます。パッケージ化された Windows Media ファイルを CD-ROM にコピーするには、この権利を提供するライセンスが必要です。コンテンツの所有者とディストリビュータによって設定された権利を行使するには、CD-ROM へコピーするアプリケーションが必要です。コンテンツが CD-ROM にコピーされると、パッケージは解除されます。
3.12 Windows Media DRM でパッケージ化されたデジタル メディア ファイルを Windows Media Player で再生できるようにするために、追加インストールが必要なものはありますか。
Windows Media Player には、DRM コンポーネントが組み込まれています。したがって、Windows Media DRM のコンテンツ ファイルの再生に追加インストールは必要ありません。セキュア オーディオ パスで保護されているファイルを使用する場合は、クライアント コンピュータで Microsoft Windows Me または Microsoft Windows XP オペレーティング システムが実行されている必要があります。
3.13 Windows Media Player 6.4 などの以前の Windows Media Player でも再生できるように、Windows Media DRM でデジタル メディア ファイルを保護するにはどうすればよいですか。この場合に問題点はありますか。
新しくリリースされたパッケージャでありライセンス サーバーである Windows Media Rights Manager 9 シリーズを使用して、デジタル メディア ファイルをパッケージ化することができます。Windows Media Player 6.4 では、バージョン 1 ライセンスを取得するにはヘッダーに別途 URL を入力する必要があります。Windows Media Player 6.4 はこの URL を使用して、コンテンツに対するバージョン 1 ライセンスを取得します。また、この URL を「Windows Media Player 9 シリーズへのアップグレード」ページへのリンクとしてユーザーに提示することもできます。バージョン 1 ライセンスではビジネス モデルの機能が限られており、新しい Windows Media Player で使用できるバージョン 9 (または バージョン 7.x) ライセンスほどセキュリティが高くありません。Windows Media Rights Manager 9 シリーズでは、バージョン 1、バージョン 7.x、バージョン 9 のすべてのライセンスを発行できます。
4.1 Windows Media Rights Manager にはどの程度の拡張性がありますか。
Windows Media Rights Manager では高い拡張性が提供されます。Windows Media Rights Manager のサーバー コンポーネントは COM ベースのオブジェクトとして実装されており、特定のビジネス モデル向けに Windows Media DRM システムを構築するにあたって高い柔軟性と拡張性を得ることができます。さらに、Windows Media Rights Manager では、大容量のデジタル メディア ファイルとライセンスの配信がサポートされます。拡張性の機能には次のものがあります。
コンテンツの保護
1 台のサーバーで、1 日に 50 万以上の音楽ファイルを暗号化できます。Windows Media Rights Manager で使用されている暗号化アルゴリズムはパフォーマンスに優れ、サーバー管理者はこのアルゴリズムによって頻繁に暗号化キーを変更したりデジタル メディア ファイルを再暗号化したりできます。デジタル メディア ファイルは、ダウンロードごとに異なるキーで再暗号化できます。
ライセンスの発行
Windows Media Rights Manager を拡張して、ライセンス サーバーとして使用することができます。Pentium 4、2.4 GHz、256 MB の RAM、デュアル プロセッサが搭載されたデスクトップ マシンでは、1 秒あたり 22.33 ライセンスを発行できます。
はい。Windows Media DRM アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) は、オープンで公開されています。サードパーティはこの API を使用して、自社のデジタル著作権管理システムをカスタマイズし拡張することができます。マイクロソフトでは、コア コンポーネントのみが提供されます。また、サードパーティは各種 SDK を使用して、Windows Media (Windows Media Rights Manager を含む) をサポートするさまざまなメディア アプリケーションを構築することもできます。現在のところ、Windows Media DRM をサポートするプレーヤーおよびジュークボックスとしては、MusicMatch、Real、Rioport、Sonic Foundry、Sonique、Winamp、Yahoo、その他多くがあります。
4.3 Windows Media Rights Manager はどのような入力ソースに対応していますか。
Windows Media Rights Manager では、標準の Windows Media ファイルがその場で暗号化されます。したがって、Windows Media Format に変換できる入力ソースであれば、Windows Media Right Manager で使用できます。このようなソースには、PC に接続可能なアナログまたはデジタルのオーディオ/ビデオ入力、生のウェーブフォーム (WAV) ファイルとオーディオ/ビデオ インターリーブ (AVI) ファイル、およびCD からの直接エンコードがあります。
4.4 Windows Media Rights Manager はどのような出力フォーマットに対応していますか。
Windows Media Rights Manager では Windows Media Format がサポートされており、これには Windows Media Audio フォーマット (拡張子 .wma) および Windows Media Video フォーマット (拡張子 .wmv) が含まれます。
Windows Media DRM は 1999 年 4 月にリリースされて以来、販促や商業用の目的で幅広く利用されています。採用企業の例としては、House of Blues、LAUNCH Media、NHL.com、Movielink.com、Pressplay、Worldwide Wrestling Federation、その他多くがあります。これらの Web サイトのリンクは、Windows Media のページ WindowsMedia.com で掲載されており、ここからインターネット上のオーディオやビデオにアクセスすることができます。