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Windows Media 9 シリーズによるマルチチャネル オーディオの作成


作成者 : Jennifer Winters
マイクロソフト ニュー メディア プラットフォーム部門
2002 年 11 月




はじめに

Windows Media エンコーダ 9 シリーズと Windows Media Audio 9 Professional コーデックを利用することにより、6 (5.1 オーディオ) または 8 チャネル (7.1 オーディオ) のサラウンド サウンドを再生する、マルチチャネル オーディオのエンコードが可能になります。 このフォーマットは、CD、DVD、高品位テレビ、デジタル映画オーディオ プログラムのために、特にデザインされました。 このコーデックでエンコードされたコンテンツは、128 Kbps から 768 Kbps のビット レートによるストリーム配信、およびダウンロード再生のために最適化されています。 このコーデックでは、以下のフォーマットでエンコードを行えます。
  • サンプリング レート : 44.1、48、88.2、または 96 KHz
  • ビットの深さ : 16 または 24
  • チャネル : 2、5.1、または 7.1


この文書には、次のトピックが含まれています。

概要
この文書では、Windows Media フォーマットによるマルチチャネル オーディオの作成に関連した、各種ステップの詳細な情報を提供します。 ここでは Microsoft® Windows Media® エンコーダでサポートされるマルチチャネル オーディオのオーディオ ソースを検証し、ユーザーがオーディオをいずれかのフォーマットに変換する方法を解説して、高品質なマルチチャネル オーディオを確実に作成するための、エンコード セッション設定の目安となるガイドラインを提供します。 またこの文書では、マルチチャネル オーディオの鑑賞に必要なユーザー側の機器構成に関する情報を提供し、ユーザーが必要な構成を備えていない場合にどのような再生動作になるかについても解説しています。 そして最後に、コンテンツ内の最小音量部と最大音量部の格差を制限する、Windows Media 9 シリーズの新機能であるダイナミック レンジ コントロールについて解説します。

この文書は、プロフェッショナルなオーディオ エンジニア、ミュージシャン、プロ DVD 製作者、映画およびビデオ製作者、そしてマルチチャネル オーディオに興味を持つすべての人々のために書かれています。 内容的には、読者がオーディオの基礎とエンコードの基本的知識を備えているという前提で作成されています。
ソース オーディオのセット アップ

マルチチャネル オーディオをファイルから取りこむには、コンテンツのソースが以下のいずれかである必要があります。
  • WAVE_FORMAT_EXTENSIBLE フォーマットを持つ、単一の 6 チャネルまたは 8 チャネル ファイル。 単一の WAV ファイルからソースを取得する場合、チャネル マスクを使用して各チャネルを特定するため、このフォーマットが必要になります。

  • 6 個のモノラル チャネル WAV ファイル。 このオプションは、7.1 オーディオでは利用できません。 個々のファイルは 2 GB を超えることはできません。

  • AVI ファイル。 AVI ファイルはオーディオのみか、またはオーディオとビデオの両方を収納することができます。 オーディオのみの AVI ファイルには、WAV ファイルと異なりファイル サイズの制約がないため、有効に利用することができます。 マルチチャネル用途には、AVI ファイルが WAVE_FORMAT_EXTENSIBLE オーディオ ヘッダを備えている必要があります。
オーディオとビデオを別々のファイルから取得することも可能です。

エンコードするオーディオを用意するには、まずオーディオ編集プログラムからオーディオをエクスポートする必要があります。 使用するプログラムが WAVE_FORMAT_EXTENSIBLE フォーマットでのエクスポートをサポートしているならば、そのままエンコードを開始できます。 これがサポートされていない場合、オーディオを各チャネルにつき 1 つの、6 個のモノラル チャネル ファイル (多くのプログラムで「mono stub (モノラル スタブ)」と呼ばれるもの) で保存します。 次にエンコーダ内でソースの準備ができた時点で、各ファイルをどのチャネルと関連付けるかを指定します。 Windows Media エンコーダ 9 シリーズでは、次のプログラムがテストされています。
  • Steinberg Nuendo
  • CoolEdit Pro
  • ProTools
また、キャプチャ カードを利用し、テープあるいはライブのオーディオからマルチチャネル オーディオを取り込むことも可能です。 これを行うには、Microsoft Windows® XP を実行するコンピュータを使用し、Windows Driver Model (WDM) ドライバを備えたキャプチャ カードを持っている必要があります。 Windows Media エンコーダ 9 シリーズでは、次のキャプチャ カードがテストされています。
  • M-Audio Delta 1010
  • Echo Layla 24
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エンコード セッションのセット アップ

エンコード セッションをセット アップする際には、以下のガイドラインに従います。
  • エンコードされたコンテンツのサンプリング レートとビットの深さは、原則としてソースと一致させる。 サンプリング レートを変更する場合は、非整数型変換を避けてください。 たとえば、88.2 KHz から 44.1 KHz への変換は問題ありませんが、96 KHz から 44.1 KHz への変換は、最適ではない結果をもたらします。 20 ビットのソース ファイルを持っている場合は、エンコーダで 24 ビットのオーディオ フォーマットを選択します。

  • ビット レートとエンコード モードは、ターゲットとなる視聴者に適するよう選択する。 サポートされるビット レートは 128 Kbps から 768 Kbps までです。 エンコード モードは、1 パスおよび 2 パスの固定ビット レート (CBR)、品質ベースの可変ビット レート (VBR )、ビット レート ベースの VBR、ピーク ビット レート ベースの VBR を含む、すべてのモードがサポートされています。

  • Windows Media Audio 9 Professional コーデックを使用する。 アーカイブ目的でコンテンツをエンコードする場合は、Windows Media Audio 9 Lossless コーデックも利用できます。

  • エンコードに使用するシステムが、十分に強力であることを確認する。 マルチチャネル オーディオの取り込みとファイルへのエンコードには、特定の推奨ハードウェア構成はありません。 しかし、キャプチャ カードからマルチチャネル オーディオを取得する場合、Intel Pentium III や AMD Athlon MP など、733 MHz 以上のデュアル プロセッサの使用が推奨されます。
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マルチチャネル オーディオの再生

マルチチャネル コンテンツを再生するユーザーは、以下のシステム構成を備えている必要があります。
  • Microsoft Windows XP を実行するコンピュータ。 高いビット レートを使用する場合は、533 MHz 以上のデュアル プロセッサが推奨されます。
  • Windows Media Format 9 シリーズ ソフトウェア開発キット (SDK) をベースにしたプレーヤー。
  • WDM ドライバを持つマルチチャネル サウンド カード (SoundBlaster 5.1、Audigy、Echo Layla、M-Audio Delta Series など)。
  • 5.1 または 7.1 対応のスピーカー構成。
上記の構成を持たないユーザーでも、音声はステレオ スピーカー用に自動的に 2 チャネルに振り分けられるため、オーディオを聴くことは可能です。 また、オーディオを携帯デバイスや CD にコピーする場合も、2 チャネルに振り分けられます。 5.1 オーディオをエンコードする場合、振り分けをサラウンド、センター、サブウーファ チャネル間にコントロールして配分することができます。 Windows Media エンコーダを使用してエンコード前にこの配分を決めることも、Windows Media ファイル エディタを使いエンコード後に配分をコントロールすることも可能です。 既定の振り分け配分は、サラウンドとセンター チャネルが -3 デシベル、サブウーファ (LFE) チャネルが -12 デシベルになっています。 クリッピング (歪み) を防ぐために、最終的なステレオ ボリュームは全チャネルの合計値へと標準化されます。

再生の間、オーディオ カードの能力に適合させるために、自動で再度、オーディオのサンプリングが行われます。 たとえば 96 KHz から 48 KHz、あるいは 88.2 KHz から 44.1 KHz へと、コーデックが必要に応じて再サンプリングを実行します。 さらにサウンド カードが必要とする場合は、ビットの深さも 16 ビットに直されます。

サラウンド サウンド モードを使用してマルチチャネル オーディオを再生する
2 チャネルのサウンド カードの下流に Dolby Pro Logic スタイルのデコーダを持つシステムでは、サラウンド サウンド モードを有効にし、オーディオ システムから 4 チャネルの出力を得ることができます (左/右/センター/背面)。 この構成は、多くのゲーム システムで普及しています。 このモードは、[コントロール パネル] のオーディオ プロパティを [サラウンド サウンド スピーカー] に設定するだけで有効になります。 これによりデコーダのマトリックスは、左右のスタイルをミックスして 5.1 チャネルをステレオ出力上にエンコードします。

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ボリューム差の調整

エンコーディングの間、オーディオ信号のピーク値と平均値が計算され、それらの値が Windows Media ファイルのヘッダに置かれます。 ユーザーはファイル再生時にプレーヤーの静音モード機能を使用することにより、最小音量と最大音量との差 (ダイナミック レンジ) を制限することができます。 これはたとえば、広大なダイナミック レンジを持つ映画コンテンツに適しています。 このモードによりユーザーは、最大音量を制限しながら会話部分の聴きやすさを維持することができます。 (この機能は、Microsoft Windows XP を実行するコンピュータ上で、Windows Media Format SDK でビルドされたプレーヤーによりファイルが再生されたときのみ利用可能です。 )

プレーヤーの静音モードは、ダイナミック レンジに影響を与える、オフ、小、中の 3 つの設定を備えています。 この設定は既定で、再生時にオーディオのダイナミック レンジに次のような影響を与えます。
  • オフ : 静音モードを有効にしていない場合、コンテンツは最大のダイナミック レンジで再生されます。

  • 小さく : オーディオ信号のピーク値が、平均レベルから 6 デシベル上までに制限されます。

  • 中程度 : オーディオ信号のピーク値が、平均レベルから 12 デシベル上までに制限されます。
Windows Media ファイル エディタを使用してファイルを編集する際、ユーザーはエンコード中に計算されたピーク値および平均値とは異なる値を指定することができます。 一般に、ピーク値だけを調節することが推奨されます。 平均値を調節しても音量の大小差は縮まらず、全体的な平均ボリュームを減少または増大させ、再生時に好ましくない歪みを生む可能性があります。 ピーク値の変更は、静音モードの設定に以下のような影響を与えます。
  • オフ : 静音モードを有効にしていない場合、コンテンツは最大のダイナミック レンジで再生されます。

  • 小さく : オーディオ信号のピーク値は、Windows Media ファイル エディタでユーザーが指定したピーク値と平均値の中間点までに制限されます。

  • 中程度 : オーディオ信号のピーク値は、Windows Media ファイル エディタでユーザーが指定したピーク値までに制限されます。
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テスト ファイル

これらのテスト ファイルを利用し、システムが正しくセット アップされたことを確認してください。

6 チャネル テスト ファイル
Download now!今すぐダウンロード
(555 KB - 28.8 kb で 3 分)


8 チャネル テスト ファイル
Download now!今すぐダウンロード
(1378 KB - 28.8 kb で 7 分)


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詳細情報

Windows Media エンコーダと Windows Media 9 シリーズに関する詳細情報は、以下の各リソースをご覧ください。
法的な注意
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