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Windows Media エンコーダを使用したコンテンツの保護


作成者 : Andrea Pruneda
マイクロソフト ニュー メディア プラットフォーム部門
2003 年 3 月


はじめに

Windows Media エンコーダ 9 シリーズによってデジタル メディア コンテンツのオーナーは、コンテンツ作成時に著作権の保護を実施することが可能になります。 オーナーは Windows Media エンコーダでソースからコンテンツをエンコードするのと同時に、余分な手間をかけずにコンテンツを保護できます。 結果としてデジタル コンテンツは、配布以前の段階から無防備な状態に置かれることが一切なくなります。

概要
Microsoft® Windows Media® 9 シリーズは、エンコード プロセス時のリアルタイムのデジタル著作権管理 (DRM) 保護をサポートしています。 この記事では DRM プロセスの概要を提供するとともに、Windows Media エンコーダを使用して、どのようにコンテンツを保護するかについて解説します。
デジタル著作権管理 (DRM) テクノロジで暗号化されたコンテンツは、保護コンテンツと呼ばれます。 保護されたコンテンツを再生するには、ユーザーが対応したライセンスを持っている必要があります。 コンテンツとは分離したこのライセンスは、コンテンツのロックを解除し、コンテンツがどのように使用されるかを決定することができます。 たとえば、ユーザーがコンテンツを 5 回再生することを許可するプロモーション用コンテンツのライセンス、あるいは 3 日後に期限が切れるレンタル コンテンツのライセンスなどが例として挙げられます。

ライセンスは、サードパーティのライセンス プロバイダにより発行されます。 オーナーがコンテンツを保護するには、まずライセンス プロバイダにアカウントを設置し、コンテンツ ライセンスのビジネス モデルと諸条件を決定しなければなりません。

以下の各トピックでは DRM のプロセスを紹介し、Windows Media エンコーダと DRM を使用してオーナーがどのようにコンテンツを保護できるかを解説します。

DRM プロセスの理解

デジタル著作権管理 (DRM) を簡単に説明すると、デジタル メディア コンテンツを保護し、権利を通じてその使用を制御するプロセスです。 保護されたコンテンツは、コンテンツのロックとロック解除を担う 1 個のデータである、キーによって暗号化されます。 コンテンツが暗号化されると、独立したライセンスを持つユーザーだけが保護されたそのファイルまたはストリーム配信を再生することができます。このライセンスには、コンテンツの暗号化を解除するキーと、コンテンツをどのように使用できるかを規定する権利が含まれます。 ユーザーはライセンスを共有したり、コピーすることはできません。 しかし、保護されたデジタル メディア ファイル自体はライセンス プロバイダからライセンスを得ない限り再生できないため、コピーしたり、他のユーザーと共有することが可能です。 保護されたファイルをコピーしても、セキュリティに障害を生じることはありません。

個々のライセンスは、コンテンツの使用方法を決定するシナリオに基づき、それぞれ異なった組み合わせの権利を供与します。 各権利はコンテンツではなくライセンスで指定されているため、同じコンテンツに対して違う権利を持った、別のライセンスを発行することが可能です。 さらに、ライセンスがコンテンツから独立しているため、ユーザーはコンテンツを何度も取得する必要がなくなります。 たとえば、あるユーザーが Web サイトから音楽をダウンロードして、コンテンツを 5 回再生することを許可する無料のプロモーション ライセンスを受けたとします。 コンテンツを 5 回再生するとこのライセンスの期限は切れますが、ユーザーはこの音楽を無制限に再生できるライセンスを購入し、ダウンロードし直すことなく利用することができます。

下のシナリオは、典型的な DRM プロセスを示しています。 コンテンツのオーナーが音楽を Windows Media ファイルにエンコードし、DRM を使用してそれを保護します。 オーナーは保護された Windows Media ファイルを Web サイトに掲示し、ユーザーがこのファイルをダウンロードします。ユーザーのプレーヤーはファイルが保護されていることを検出し、必要なライセンスを得るために、ライセンス プロバイダの Web サイトに接続します。 ユーザーにライセンス コスト等が通知され、ユーザーが支払い情報を提供すると、ライセンス プロバイダがライセンスを発行し、ユーザーは音楽を再生することができます。 ユーザーは次に、この Windows Media ファイルを電子メールで友人に送信します。友人がこの音楽を再生するには、自分自身のライセンスを購入しなければなりません。

図 1 は、この DRM の基本プロセスを示します。

The process of using DRM to protect content
図 1: DRM を使用したコンテンツ保護のプロセス

DRM プロセスは、以下のセクションで詳述する 3 つのステップから構成されています。
  • コンテンツの保護と配布
  • 保護されたコンテンツの再生
  • 保護コンテンツのライセンス発行
コンテンツの保護と配布
Windows Media エンコーダ 9 シリーズには、エンコード プロセス中にコンテンツの保護を可能にする、DRM テクノロジが含まれています。Windows Media エンコーダを使用してコンテンツを保護するには、まずライセンス プロバイダにアカウントを用意する必要があります。 ライセンス プロバイダはオーナーのために、暗号化キーを生成する上で必要となる情報を持った、DRM プロファイルを作成します。 ライセンス プロバイダは、以後オーナーの暗号化キーを再作成し各種ライセンスにそのキーを含める必要から、同じ情報を保持します。

アカウントの用意ができたなら、オーナーはこの DRM プロファイルを使用してコンテンツを保護することができます。 エンコード プロセスの間、DRM プロファイルがコンテンツのヘッダに特定の情報を加え (下のセクションで詳述)、コンテンツは暗号化されます。 オーナーはこの時点で、Web サイトにファイルを掲示したり、ストリームでコンテンツをブロードキャスト配信したり、CD で配布するなど、保護コンテンツを通常通りに配布することができます。

保護されたコンテンツの再生
ユーザーが保護されたコンテンツを再生するには、Windows Media Player などの、Microsoft DRM テクノロジをサポートしたプレーヤーを使用する必要があります (サポートされたプレーヤーの一覧は、WindowsMedia.com の プレーヤー ページ (英語) を参照してください)。 ユーザーが保護ファイルまたはストリームを再生しようとすると、プレーヤーはユーザーのコンピュータから、有効なライセンスを検索します。 有効なライセンスが見つからない場合、プレーヤーはコンテンツのヘッダから、ライセンスを取得できる Web アドレスを検索します。

このライセンス取得プロセスは、ユーザーがライセンスのために支払いを行う必要があるか、あるいは登録のみが必要なのかなど、多くの要素に依存します。たとえば、オーナーがプロモーション用コンテンツを配布し、1 週間後に期限の切れる無料ライセンスをライセンス プロバイダから発行させるということもあり得ます。 この場合ライセンスと引き換えに必要なものはないため、ユーザーを煩わすことなく暗黙的にライセンスを発行することも可能です。 ライセンスと引き換えに、電子メール アドレスなどの登録情報を求めることもできます。 この場合、ライセンスの発行前にフォームに必要事項を記入するようユーザーに促します。

ライセンスが発行されると、ユーザーはライセンスの条件に従ってコンテンツを再生することができます。 ユーザーが無効なライセンス (たとえば期限の切れたもの) でコンテンツの再生を試みると、ライセンス取得プロセスが再開します。

ライセンス プロバイダにアカウントを設置する際、オーナーとライセンス プロバイダは、ライセンス取得プロセスとライセンスに含まれる諸権利を決定します。

保護コンテンツのライセンス発行
ユーザーが有効なライセンスを持たない保護コンテンツを再生しようとすると、プレーヤーはライセンス プロバイダにライセンスの要求を送信します。 このライセンス要求には、保護されたコンテンツのヘッダとユーザーのシステム情報が含まれています。 コンテンツ ヘッダには、ライセンスを取得できる Web アドレスやコンテンツ情報といった、各種の情報が収められています。 システム情報は、ユーザーのオペレーティング システムとプレーヤー名を識別します。 特定のオペレーティング システムとプレーヤーは付加的なセキュリティ仕様を備えているため、ライセンス プロバイダはこのシステム情報に基づき、より制約の低いライセンスを発行する場合もあります。

ライセンス プロバイダはこのライセンス要求を使用して、コンテンツの所有者を判定することができます。 コンテンツのオーナーを識別すると、ライセンスにどの権利を含めるか、どのキーを生成するかをライセンス プロバイダが確定します。 そしてユーザーがライセンス取得の要件を満たしたならば、ライセンスを発行します。

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ライセンス プロバイダのアカウント設置

デジタル メディア コンテンツの保護を行うには、まずライセンス プロバイダでアカウントを用意する必要があります。 Windows Media エンコーダのユーザーに現在サービスを提供しているライセンス プロバイダのリストは、Windows Media Rights Manager Providers ページ (英語) の「Live DRM Providers」セクションを参照してください。 ライセンス プロバイダに直接問い合わせ、プロバイダが提供する DRM サービスの詳細を訊ねることも可能です。

ライセンス プロバイダを選択できたなら、アカウントを設置し、DRM プロファイルを作成します。詳細な手順はライセンス プロバイダにより異なりますが、一般にユーザーは連絡先や支払い情報といったサービスのための個人情報、および含める権利の種類やライセンス発行の条件などの設定を提供するよう求められます。DRM プロファイルは、エンコードを実行するコンピュータ上に直接作成される場合も、ライセンス プロバイダのライセンス サーバーに作成されて後からコンテンツ オーナーに送付され、オーナーがエンコード コンピュータにインポートする場合もあります。 DRM プロファイルのインポートとエクスポートに関する詳細は、Windows Media エンコーダ ヘルプを参照してください。

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Windows Media エンコーダを使ったコンテンツの保護

ライセンス プロバイダにアカウントを設置し DRM プロファイルを作成したなら、コンテンツを配布する方法に関わらず (ファイル、ストリーム配信、またはその両方など)、コンテンツの保護を実施することができます。エンコード セッションを設定する際に、[セッションのプロパティ] パネルの [セキュリティ] タブで、作成した DRM プロファイルを選択します。設定が終了したならその設定を適用し、エンコードを開始します。

コンテンツ保護プロセスの間、Windows Media エンコーダはコンテンツを暗号化するキーを作成し、コンテンツを暗号化して、DRM 個有の情報をコンテンツ ヘッダに加えます。 このときにキー ID も同時に生成され、[セキュリティ] タブ上に表示されます。 このキー ID はその他の隠し値とともに、暗号化キーを生成する暗号化アルゴリズムで使用されます。キー ID 自体は保護された値ではなく、単にコンテンツ ヘッダに保管されています。ライセンス プロバイダはこのキー ID 値を抽出し、ライセンスに含めるキーを生成します。 ユーザー自身がキー ID を指定することもできますが、ライセンス プロバイダによる指示がない限り、エンコードを行うごとに Windows Media エンコーダに一意の値を生成させることが推奨されます。

下の図は、エンコード セッションに設定を適用した状態の、[セッションのプロパティ] パネルの [セキュリティ] タブを示しています。

The Security tab of the Session Properties panel
図 2: [セッションのプロパティ] パネルの [セキュリティ] タブ

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詳細情報

Windows Media エンコーダと Windows Media 9 シリーズに関する詳細情報は、次のサイトでご覧ください。 法的な注意
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