アミール マジディマール
コーポレート バイス プレジデント
Windows デジタル メディア部門担当
Microsoft Corporation
はじめに
マイクロソフトが最新世代の光学式高精細形式を積極的に推進してきたことは皆さんもよくご存知かと思います。マイクロソフトは過渡的ではありますが Windows Media Video High Definition (以下 WMV HD) プログラムを開発し、100 本ほどムービーを制作しました (ヨーロッパでの制作は今も続いています)。WMV HD では効率の高い Windows Media ビデオ/VC-1 ビデオ コーデックを利用することにより、同じ赤色レーザー ディスク形式で標準 DVD よりも最大で 6 倍も高い解像度の映像を記録することができます。また、マイクロソフトは 3 年以上にわたって高精細 DVD (以下 HD DVD) 形式を推進する一方で、ブルーレイ形式にも関わってきました。VC-1 コーデックは HD DVD とブルーレイのいずれにとっても欠かせない重要なコンポーネントです。ブルーレイ メディアの特長である大容量により、高精細ビデオと映画コンテンツの再生機能が今までにないほど向上することになります。
アミール マジディマールは、マイクロソフト社の Windows デジタル メディア部門担当コーポレート バイス プレジデントです。アミールのチームは Microsoft Windows Media 9 シリーズを作成しています。Microsoft Windows Media 9 シリーズは、Microsoft Windows オペレーティング システム ユーザーのオーディオとビデオ エクスペリエンスを向上させるだけでなく、開発者、コンテンツ プロバイダ、および PC へのデジタル メディアの提供やその他のメディア サービスに関連した新規ビジネスのサービス プロバイダ向けのオープン プラットフォームとして機能します。
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デジタル音楽が良い例です。この分野に起こっている変化は本ものですが、音楽のデジタル商取引は音楽収益全体のまだ一部にすぎず、大概の人が感じているのと大きくずれています。少なくともこの分野に望ましい変化が起きていることは確かです。その証拠に、0.99 ドルの曲であろうがカタログに載っている音楽全部であろうがオンデマンドで購入することができます。デジタル コンテンツは CD と同時発売になり、品質は CD 並みかそれ以上です (MusicGiants は Windows Media Audio (WMA) Lossless ダウンロードやマルチチャネル ダウンロードを提供しています)。
技術面から見れば、デジタル配信手段は急速に向上しています。FTTH (Fiber to the Home)、さらにアジアのようにギガビット イーサネットなどの高速ブロードバンドが利用されている地域も出現するようになりました。インターネット プロトコル テレビ (IPTV) の開発により、米国でも高精細オンデマンド コンテンツを実現できる数メガビットの高速ブロードバンド接続が広がりつつあります。
しかしながら、本格的な市場を実現するには、インフラストラクチャとソフトウェア サービスをサポートするこのようなネットワークがもっと広範に利用できるようにならなければなりません。これが実現したら、ブロードキャスト HD テレビの品質を上げる必要があります。ブロード キャスト HD テレビの品質は、劇場やデジタル マスタ レベルの再現性を提供するにはまだ不十分です。
このようにすべてが今回のトピックである「高精細」につながっているのです。高精細光学形式は、ネットワークの世界では実現されていない能力を生み出します。高精細光学形式は、ソースが D-5 テレシネ マスタかデジタル媒体かに関係なく、デジタル マスタとまったく同じ再現性を提供するビデオ コンテンツを保存することができます。これによって、近距離で見る大画面ディスプレイであっても、驚異的な表示エクスペリエンスが得られます。また、ロスレス エンコーディングによる複数のオーディオ トラックと最大 8 チャネルの能力を実現しています。新しいレベルに達したインタラクティビティは高精細光学形式に対しても利用できます。マイクロソフトと Disney は、HD DVD のインタラクティブ レイヤーである iHD を開発しました。この非常にインタラクティブなエクスペリエンスの一部は Web サーフィン経験から慣れたものですが、最大 2 つの同時ビデオ ストリームのリアルタイムな統合によって、これまでの光ディスク形式では得られなかった優れたエクスペリエンスを実現しています。
HD DVD の優れた機能によって、合法的にディスクをホーム サーバーに取り込む "マネージ コピー" も可能です。いったん取り込めば、コンテンツを家中の好きなところにストリーム配信することも、モバイル デバイスに転送して外出先で楽しむことも可能です。このように、HD DVD は面白いことに高精細配信と電子消費の最高の組み合わせだと見なせます。いうなれば、今日の "スニーカーネット" です。
ビジネス モデル面では、高精細光ディスク形式は標準 DVD の成功に続くものといえます。権利を得るように、または新しい配信契約を作成するようにと人を説得する必要はありません。ビジネスは直ちに広がる可能性はありますが、それは消費者がどのような速度で HD を採用するかに左右されます (デジタル ダウンロードも同じです)。
したがって、高精細サウンドやビデオにおける "最先端技術" を推進しようとする場合、HD DVD や同程度のフォーマットの信奉者でいるしかありません。マイクロソフトがブルーレイ光学形式に力を入れているのはそういう理由です。