Windows Vista と Windows Server 2008 を組み合わせる利点

最終更新日: 2008年4月25日

Windows Vista オペレーティング システムと Windows Server 2008 では、どちらもそれぞれ独自の新機能や強化機能およびビジネス上の利点が提供されます。ただし、Windows Vista と Windows Server 2008 を組み合わせて使用すると、管理の効率化、可用性の向上、通信の高速化などの、さらなる利点を実現できます。

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Windows Server 2008 と Windows Vista を組み合わせた際の効果を「堅牢性」「統合性」「管理性」という切り口で具体的なソリューション、検証結果をもとに説明しています。

トピック
概要概要
より効率的な管理より効率的な管理
向上された可用性向上された可用性
より高速な通信より高速な通信
詳細情報詳細情報

概要

当初、Windows Vista と Windows Server 2008 は、"Longhorn" というコードネームの単一の開発プロジェクトの一環として開発が開始されました。プラットフォームでは多数の共通のテクノロジが採用されているため、どちらのオペレーティング システムでも、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ、および管理に関するいくつかの新しい強化機能が提供されます。こうした強化機能の多くは、Windows Server 2008 または Windows Vista のいずれかで採用されているものですが、両方のオペレーティング システムを展開すると、そのクライアント/サーバー インフラストラクチャにより、さらなる利点を享受できます。また、Windows Vista のみを展開しても、その利点はすぐに実現されますが、Windows Server 2008 の提供が開始されたら、Windows Server 2008 を展開することで、さらなる利点が実現されます。

より効率的な管理

Windows Vista と Windows Server 2008 のインフラストラクチャを管理する IT プロフェッショナルは、環境を制御および管理する方法に次のような多くの機能強化が行われていることを実感できます。

クライアント コンピュータでは特定のイベントを監視して、その結果を集中的な監視とレポート処理を行う Windows Server 2008 に転送できます。また、サーバーからクライアントに情報を送信することもできます。イベントをサブスクライブすると、IT 管理者は、特定のイベントが発生したときに通知を受け取って、すぐに対処することができます。このイベント サブスクリプション機能では、Windows Server 2008 がない場合でも Windows Vista ワークステーション間でイベントが転送されます。

Windows 展開サービスでは、新しい Windows Image Format (WIM) と新しいディスク イメージ作成ツール ImageX を使用して、オペレーティング システムを高速かつ安定して展開することができます。IT 管理者は、この新しいイメージの作成技術により、クライアント オペレーティング システムとサーバー オペレーティング システムを展開する際に、類似したベスト プラクティスと技術を使用できます。イメージベースのインストールでは、地域に関する制限なく、ほぼすべてのハードウェアに対して同じイメージを使用できます。これにより、管理する必要のあるイメージの数が少なくなります。また、イメージを作成したオペレーティング システムを起動することなく、イメージにドライバ、コンポーネント、および更新プログラムを追加できます。Windows 展開サービスは、Windows Server 2008 に付属する機能の 1 つです。また、Windows Server 2003 SP2 でも Windows 展開サービスの更新プログラムを使用できます。

Windows Serverクライアントとサーバーインフラストラクチャの信頼性 2008 のネットワーク アクセス プロテクション (NAP) により、Windows Vista クライアントがネットワークに接続する際に、セキュリティ ポリシーに準拠していることが保証されます。準拠していない場合はネットワーク リソースへのアクセスが制限されます。NAP では、正当性ポリシーの検証、ネットワーク アクセス制限、自動修復の機能が提供され、Windows Vista に組み込まれているクライアント コンポーネントや Windows Server 2008 に統合されているサーバー コンポーネントの継続的な準拠を確保できます。

インターネット インフォメーション サービス 7.0 (IIS7) により、開発者は Windows Vista ベースのデスクトップで実行する新しい強固な Web アプリケーションを作成できます。また、Windows Server 2008 のリリース時には、クライアントとサーバーの両方で IIS7 が実行されていれば、Windows Vista 用のアプリケーションを Windows Server 2008 に移行することができます。今後の計画では、クライアントとサーバー間のサービス提供モデルを統一する予定です。今後、IT 管理者は、言語に関係なく、クライアント オペレーティング システムとサーバー オペレーティング システムに同じ更新プログラムを使用できるようになります。

向上された可用性

Windows Vista と Windows Server 2008 の両方に行われた機能強化により、クライアントとサーバーインフラストラクチャの信頼性、拡張性、および全体的な応答性が、次のように大幅に向上しています。

Windows Vista は、印刷ジョブをプリント サーバーに送信する前にローカルに表示できるので、サーバーの負荷が軽減され、可用性が向上します。データは未処理の印刷形式である EMF を使用してプリント サーバーに送信されます。このため、クライアントで多くの処理が実行されることになり、プリント サーバーの可用性が大幅に向上します。また、ローカル プリント サーバーがないブランチ オフィスでも、ネットワークの負荷が軽減されます。ただし、この機能にはこの形式に適合するドライバを備えたプリンタが必要ですが、この機能と Windows Server 2008 のクライアント側での印刷ジョブの表示とが一体となって、ドライバの不一致などに関連する問題が軽減されます。

Windows Vista のクライアント側キャッシュ機能が大幅に向上され、以前のバージョンの Windows Server と同様に、Windows Server 2008 とも連動します。サーバー リソースがローカルにキャッシュされるので、サーバーが稼動していなくてもサーバー リソースを使用できます。ローカルにあるサーバー リソースのコピーは、クライアントとサーバーが再接続されると自動的に更新されます。クライアント側のキャッシュ機能の強化点は、ユーザーによる操作が必要ないスムーズな状態遷移です。オフラインで行われた変更はバックグラウンドで自動的に同期され、強化された低速リンク モードにより、ユーザーの要求はローカルで処理され、必要なときにのみサーバーに接続されます。Windows Vista では、高速同期と差分転送が行われるため、クライアントとサーバー間では、アプリケーションの種類にかかわらず、ファイル全体ではなく、ファイル内の変更内容のみが転送されます。Windows Vista のクライアント側のキャッシュ機能を Windows Server 2008 と組み合わせて使用すると、後述の「より高速な通信」に記載する根本的なネットワーク機能の向上により、さらなる利点を得ることができます。

クライアントとサーバー間のネットワーク帯域幅に優先順位付けが必要な特定のアプリケーションやサービスに、優れたサービスの品質 (QoS) を保証するためのポリシーを作成できます。グループ ポリシーを使用すると、管理者は、アプリケーションで使用できる帯域幅の量を制限し、RFC (Request for Collaboration) 業界標準を実装して、DSCP (Differentiated Services Code Point) 値を割り当てることもできます。

より高速な通信

Windows Server 2008 が展開されたネットワークに接続する Windows Vista クライアントでは、通信速度や信頼性が大幅に向上します。

次世代のプラットフォームのネットワーク機能は Windows Vista でしか利用できませんが、すべてのクライアント サービスとサーバー サービスで IPv6 がネイティブにサポートされることで、拡張性と信頼性の高いネットワークが作成され、Windows Server 2008 のスタックにより、ネットワーク通信速度が大幅に向上し、処理効率が高くなります。Receive Side Scaling やウィンドウ自動チューニング レベルの受信などの新しいテクノロジにより、Windows Vista クライアントでは、Windows Server 2008 のファイル共有からファイルをダウンロードする通信速度が速くなります。

新しいサーバー メッセージ ブロック 2.0 プロトコルでは、遅延の多いリンク経由でファイル共有に接続する際のパフォーマンスの向上、相互認証やメッセージ署名の使用によるセキュリティの向上など、通信に関する多くの機能強化が行われています。

Windows Server 2008 のターミナル サービスには多くの機能強化が行われ、HTTP ゲートウェイ経由での内部リソースへのリモート アクセスや、ローカル デスクトップ上で実行しているかのように動作するリモート アプリケーションなどが Windows Vista クライアントに提供されます。

詳細情報

Windows Vista との連携実証ホワイトぺーパー
WAN 環境下におけるサーバーの最適な配置とパフォーマンス XPS (1.61 MB)/PDF (1.04 MB)