PC の導入が増えたため、セキュリティ パッチのインストール、
ライセンス管理などの作業工数が増加

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甲子園大学情報処理センター
センター長 川東 正美氏
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プロフェッショナルな人材育成が教育方針のひとつ
甲子園大学は、兵庫県西宮市にある学校法人甲子園学院を母体に、1967 年に創立された総合大学です。栄養学部をはじめとした 3 学部 6 学科を擁する同校の特徴は、人間性を大切にした少人数教育と、時代のニーズに即応した高度な専門知識、技能を持つプロフェッショナルな人材を育成することにあります。
そのため、豊富な実習や資格取得プログラムの充実が同校の特色のひとつになっています。
また、最近では、フードデザイン学科を開設し、「食」の安全性への意識が高まる中、食の製造から消費までを捉えた「産業」としての食を学ぶ場として注目されています。
道具としてのPCを徹底的に教え活用する
同校は西宮市にある幼稚園から高校、短期大学を擁する創立の地である西宮キャンパスと、4 年制大学、大学院のある宝塚市の宝塚キャンパスがあり、それらを広域イーサネット網、およびインターネット回線で結び、教務情報を共有しています。
また、宝塚キャンパスでは、約 20 台のサーバーに接続された約 400 台の PC が学内にあり、このうちの約 300 台は、授業などで使用している以外はいつでも自由に利用できるとともに、学生への連絡、講義情報の共有、学生と教員、職員とのコミュニケーションなどに活用しています。
「学生には、入学した段階で ID とパスワードが配布され、Word や Excel などのアプリケーションの使い方を最初に教えます。
また、電子メールはマイクロソフトの教育機関向けサービスである Windows Live @ edu のメール サービスを活用し、学内外を問わずいつでも PC や携帯電話からアクセスできるようになっています。
基本的には紙を使わないということを前提にして、ブラウザーから履修登録や成績発表、教務情報などが確認できるようになっていて、PC を道具として使うことを徹底して教えています」甲子園大学情報処理センター センター長 情報処理課長 川東 正美 氏
また、同校では専門的な技能や資格を取得するための対策として、PC を活用して通常利用できない専門的なアプリケーションの利用や国家試験のための支援プログラムも実施しています。
「実務に秀でたプロフェッショナルの養成には、その分野での専門的なソフトウェアの利用は欠かせませんから、特殊なアプリケーションを実技で利用することは必要です。また、管理栄養士などの国家試験の支援対策として、PC 上での模擬試験も行って教育支援も行っています」同氏
400台のPCやライセンスの管理工数が増加
しかし、こうした積極的な PC 利用は、PC の台数が増えるにつれ、管理面において課題が出てきました。
「一番の問題はセキュリティ パッチ対策でした。学生、教師合わせて約 400 台の PC にセキュリティ パッチをインストールするだけでもかなりの作業工数が必要でしたし、ライセンスの管理も課題のひとつで、
各学部の専門アプリケーションをはじめとして、Word や Excel といった Office アプリケーションの管理も煩雑になっていました」同氏
たとえば、セキュリティ パッチのインストールだけでなく、人文学部心理学科で使われているデータ分析、解析ツールの「SPSS」という専門アプリケーションの場合、年間 2 回バージョンアップがあり、そのインストールも必要でした。1 台に付き 1 時間ほどかかり、教室全体の作業を終了するのに 2 日かかっていました。
さらに、ライセンスの問題から、教室の数と受講者の数を調整する必要もあり、バージョンアップ作業と、バージョンの管理、そしてライセンスの管理に数日かかることもありました。
ターミナル サービスの導入で課題はすべて解決でき、
さらに年間 1,000 万円のコスト削減を実現

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ハルコンピュータ株式会社
代表取締役 久保 信行氏
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シンクライアントからターミナル サービスへ転換
同校では、こうした課題を解決するために、シンクライアント システムの検討を行いました。
サーバーから必要なアプリケーションをダウンロードして、シンクライアント端末で実行すれば、セキュリティ パッチの確認やインストール、ライセンスの管理も一括して行えると考えたからです。
「当初は、他社のシンクライアント システムの導入を検討していました。しかし、調べてみると、シンクライアントの専用端末は通常の PC としては使えないため、結局、専用になってしまいます。つまり、シンクライアント端末と通常の PC の 2 つのシステムが必要になってしまうわけです。
また、サーバーがダウンするとすべてが使えなくなってしまうという問題点もありました」同氏
そこで、Windows Server 2008 のターミナル サービスを利用してはどうかというハル コンピュータ株式会社からの提案を受けて、ターミナル サービスを利用したシステムも検討してみました。
「ターミナル サービスは、サーバー側にあるアプリケーションをクライアント PC で利用する技術ですが、シンクライアントとは異なり、通常の PC 上の Windows 上で実現する技術ですから、PC 自体は従来と変わりなくスタンドアロンでもネットワーク接続でも利用できるというメリットがあります。
それに加えて、アプリケーションのパッチ適用は、サーバー側の適用だけですから、管理面でも効率が上がります」ハルコンピュータ株式会社 代表取締役 久保 信行氏
運用コストに1,000万円の差
Windows Server 2008 のターミナル サービスを検討した結果、シンクライアント での導入と比較すると、運用コストで約 1,000 万円の差が出ました。
「5年計画ですから、年間で約 1,000 万円とすると 5,000 万円のコスト削減ということになります。そこで Windows Server 2008 のターミナル サービスを利用したシステムの検証をはじめたのです」同校 川東氏
こうして、同校では 2007年からWindows Server 2008 のベータ版から検証を開始し、
製品版の出荷開始後の 2008 年 4 月から 8 月まで心理学科で SPSS を利用した授業で評価を開始しました。2 台のサーバーに 38 台の PC を接続し、30 〜 40 名の授業で実際にターミナル サービスによる検証を行ってみたのです。
「その結果には驚きました。最初の起動はローカルで SPSS を起動するよりも若干遅い程度なのですが、2 回目からは劇的に早くなりました」ハルコンピュータ株式会社 久保氏
現在、そのまま実際に運用を開始していますが、トラブルもなく順調に稼働し、学生からも処理速度が早くなったと評判です。
トラブルなく予定通りの導入効果を実現し、
信頼性の高さを実証
導入後は、セキュリティ パッチ処理もサーバーから一括して行えるようになり管理工数はほとんどなくなっています。SPSS のライセンスの管理も同時接続数でのライセンスで契約することによって管理工数が減っています。
「アプリケーションの一元化が実現できたばかりか、セキュリティ パッチ処理、ライセンス管理に関しては、サーバーでの一括管理ですからほとんど工数的にはゼロに近くなり、大幅なコスト削減が実現できました。
また、移行自体もスムーズで、トラブルもありませんでしたので、すべて当初の計画通りになっています。また、学生もネットワークや PC の処理速度の向上などから、使いやすくなったと喜んでくれています」同校 川東氏
同校では、今後の展開として、Office アプリケーションをターミナル サービスで利用することを検討しています。
「実際に 60 台くらいの PC で Office アプリケーションの検証もしてみましたが、まったく問題なく動きました。処理速度も速いのでこれは次のステップとして検討しています」ハルコンピュータ株式会社 久保氏
今後は、学生サービスの一環としてターミナル サービスによる学外からの接続や、地域への公開授業などにも活用していく意向です。
「ターミナル サービスをはじめとして、Windows Server 2008 は、サーバー オペレーティング システムとして素晴らしい製品だと思います。」同校 川東氏
教育の現場でも活用されている Windows Server 2008 。その機能は同校の教育方針とともにますます活躍していくことでしょう。