Virtual Server 2005 R2 の新機能を検証

2. 検証概要

公開日: 2006年2月1日
トピック
検証シナリオ検証シナリオ
VSMT の要件VSMT の要件
ADS の要件ADS の要件
Virtual Server ホストクラスタの要件Virtual Server ホストクラスタの要件
手順概要手順概要

検証シナリオ

今回の検証では、まず Windows Server 2003 ドメイン内で動作する Windows 2000 Server の DB サーバーとWeb サーバーを VSMT (Virtual Server 移行ツール) を使用し Virtual Server に集約します。次に Virtual Server の SPOF を防ぐために、Virtual Server ホストクラスタを構築しサービスを提供するまでを行ってみます。

移行前後の環境は次の図の通りです。

Windows 2000 Server が動作している WIN2000WEB と WIN2000DB という名前の物理サーバーを Virtual Server のイメージに変換します。変換したイメージは MSCS で管理している共有ディスクにそれぞれ配置し、サーバークラスタを構成します。WIN2000WEB のイメージと、WIN2000DB のイメージを別々のディスクに格納することにより、WEB サーバーと DB サーバーを異なるノード上で実行できるようになります。

なお、移行で使用する VSMT や ADS (Automatic Deployment Services) はクラスタ用のノードとして準備した VS01 という名前の Windows Server 2003 にインストールします。

移行前構成.vsd

移行前構成 (角カッコ [] はコンピュータ名、ドメイン名などの名称を示しています。)

移行後構成.vsd

移行後構成 (角カッコ [] はコンピュータ名、ドメイン名などの名称を示しています。)

VSMT の要件

VSMT は、ADS と連動して物理サーバーから Virtual Server で実行できるイメージを抽出し、Virtual Server へ移行するためのツールキットです。

VSMT を使用するには次の要件を満たしている必要があります。

VSMT をインストール可能な OS

Windows Server 2003 Standard Edition/Enterprise Edition

VSMT で移行可能なゲスト OS

Windows NT 4.0 Server Standard Edition/Enterprise Edition + SP6a

Windows 2000 Server/Advanced Server SP4 以降

Windows Server 2003 Standard Edition/Enterprise Edition

必要な環境

Windows Server 2003 Active Directory

ADS (Windows Server 2003 Automatic Deployment Services)

VSMT の詳細については下記の資料を参考にしてください。
『VSMT を使用したサーバーの統合と移行』

ADS の要件

ADS (Automated Deployment Services) は、コントローラ サービス、ネットワーク ブート サービス (NBS)、イメージ配布サービスで統合された OS イメージ配布管理ツールです。VSMT との連携では、物理 OS からのイメージの抽出、Virtual Server ゲスト OS へのイメージの配布の役割を担います。

ADS を使用するには次の要件を満たしている必要があります。

ADS をインストール可能な OS

Windows Server 2003 Enterprise Edition

必要な環境

Windows Server 2003 Active Directory

DHCP

PXE (Preboot Execution Environment) をサポートしているネットワークカード

ADS の詳細については下記の資料を参考にしてください。
『Automated Deployment Services (ADS)』

また、ADS1.0 日本語版が公開されていますが、今回は最新版である ADS1.1 を使用してみます。ADS1.1 は英語 UI ですが、日本語 OS 環境での使用もサポートしており、いくつかのバグフィックス等もされています。なお、ADS1.1 は今のところ日本語 UI への対応はされないとのことです。

『Automated Deployment Services (ADS) 1.1 』

注 :ADS1.1 には VSMT の最新版も含まれています。ADS1.0 日本語版を使用する場合は、VSMT を別途ダウンロードする必要があります。

Virtual Server ホストクラスタの要件

Virtual Server 2005 R2 からの新機能で「Virtual Server ホストクラスタ構成」を構築できます。このホストクラスタを構成することによって、Virtual Server を構成しているホスト OS に障害が発生した場合でも、もう一方のホストが処理を継続することができます。また、Virtual Server を実行するホスト OS のクラスタリングだけではなく、ゲスト OS のイメージを物理ディスクごとに配置することにより、ゲスト OS ごとにクラスタセットを構成できます。

ホストクラスタを構築するには次の要件を満たす必要があります。

Windows Server 2003 SP1 Enterprise Edition/Datecenter Edition

Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition/Datecenter Edition

Windows Server 2003 Active Directory

SCSI、ファイバーチャネル、iSCSI のいずれかのディスク構成
ゲスト OS ごとにフェールオーバーできるようにするには物理ディスクをゲスト OS の数だけ用意する必要があります。

2 枚以上のネットワークアダプタ

Virtual Server ホストクラスタ構成の要件、および設定の詳細については下記の資料を参考にしてください。
『Virtual Server Host Clustering Step-by-Step Guide for Virtual Server 2005 R2』(英語)

手順概要

構成手順の概要は次の通りです。

1.

Virtual Server 2005 R2 をインストールする

2.

ADS をインストールする

3.

VSMT をインストール

4.

VSMT と ADS を使用して物理サーバーからディスクイメージを抽出する

5.

VSMT を使用して Virtual Server ゲスト OS を作成し ADS でディスクイメージを配布する。

6.

Virtual Server のホストクラスタ構成を構築する

7.

動作確認

前置きが長くなりましたが、次章から実際に操作して構成してみたいと思います。


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著者 : 高橋 郷

高橋 郷
アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ株式会社に所属。主に Microsoft テクノロジーを中心とした業務系システムの設計・開発・運用を行っている。インフラから Windows/Web システム開発とあらゆる分野をこなす SE/IT アーキテクト。