編集することの重要性

最終更新日: 2003年1月29日
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ビル・バーニー、マット・リヒテンバーグ、セス・マッカボイ (『The Microsoft Windows Movie Maker Handbook』 Microsoft Press、2000 年 の著者)

ビデオ編集を初めて検討する人は、それは主に間違いを修正する方法であると理解しているかもしれません。たとえば、カメラのバッグの中でビデオカメラの録画スイッチを押したままにしてしまった場合に、撮影したビデオからそれに該当する 10 分間を切り取るなどです。また、ビデオを短縮化する方法だと考えているかもしれません。休暇中に撮った 2 時間のフィルムをトリミングし、より管理しやすい 30 分間にするなどです。

しかし、実際に編集作業を始めると、その他にも可能性があることにすぐに気付きます。

編集することで、ストーリーを作成したり、バラバラのショットを実際に意味のあるすばらしいホーム ムービーに変えたりすることができます。実際、映画は編集室で最終的なものになるのです。それと同じように、Windows ムービー メーカーを搭載したコンピュータの前に座って、ショットをバラバラにして動かしてみると、新しい可能性が生まれ、ムービーが完成するでしょう。たとえば、微笑む子供たちのクローズアップ ショットに続く海辺の夕暮れのショットは、空港での子供たちのショットが次に来る場合と比べてまったく異なる印象を与えます。走っている人の任意のショットを切り取って、同じ人が走っている異なるショットへ数秒後に直接変わるようにすると、不快感を与えることがわかります。

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ストーリーを伝える

編集は照明や三脚を使用するといった、カメラで撮影するとき以上の工夫を追加することができます。編集によって、ビデオ カメラを撮影するためだけの機材になってしまうことすらあります。このことは、ビデオ カメラの使用に対する考え方を大きく変えるでしょう。またそこには、コミュニケーションを取る方法を変える可能性が潜んでいます。手紙を書き、電話をするのではなく、ムービーを作成してみんなで共有するというのはいかがでしょうか?編集とはまさにストーリーを見る人へ伝えるという芸術です。Windows ムービー メーカーを使って、子供のサッカーの試合を撮ったビデオをカットするだけでも、どのようにストーリーを伝えていくかについて編集上の決定をしていることになります。サッカーの試合は現実です。ビデオを撮り始めた時点から、編集上の決定を下し、その現実を変えているのです。カメラを置く位置、ズームインまたはズームアウトの決定、カメラをボールに合わせて動かすかまたは選手たちに固定させるか、これらはすべて伝えるストーリーを形作る決定です。また、観る人のことを考慮するのも必要です。シーズン終わりのチーム パーティのためのビデオであれば、祖父母の鑑賞用に撮る場合とは異なる撮り方をするでしょう。

試合の様子を撮ったビデオをムービー メーカーでさらに編集する場合、ストーリーを微調整することができます。退屈な場面や失敗したアングル、相手チームがゴールを決めた場面などをカットすることができます。編集する際に、編集者は観る人が何をみて何を経験するか、そして最終的に何を考え、何を感じるかを完全にコントロールすることができます。人々を教育したり、チームワークを奨励したり、または皆を1つにまとめ、人生を変えるストーリーなどを生み出すことができます。また、ビデオの目的がチーム トレーニングの場合、よいプレーや間違いに焦点をあて、観客や試合後のパーティの場面は削除することもできます。チーム パーティ用にビデオを作っている場合、ファイン プレーやゴールを決めた場面などのハイライトとチーム メンバーが応援して微笑んでいる様子のみを選ぶことができます。伝えたい雰囲気をさらに盛り上げる音楽を追加することができます。

芸術としてのホーム ムービー

編集は、照明を加えたり、三脚を使用するといったカメラの用途を高める以上のことをします。編集によって、単なるビデオ カメラを映画作成デバイスに変えることができます。このことは、ビデオ カメラの使用に対する考え方を大きく変えるでしょう。またそこには、コミュニケーションを取る方法を変える可能性が潜んでいます。手紙を書いたり、電話をするのではなく、ムービーを作成して共有するというのはどうでしょうか?

撮影や編集の前に計画を立て、プロと同じアプローチを用いることで、ムービーは単なる物事やイベントの記録以上のものになります。人々の人生に影響を与えるストーリーを作ることもできます。

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Windows ムービー メーカーのストーリーテリング パワー

編集ツールは可能性という新しい世界を開きます。これこそが Windows ムービー メーカーのすべてです。Windows XP とムービー メーカーを使って、テープからコンピュータ上のファイルへとビデオを簡単に取り込むことができます。そしてムービー メーカーはビデオを自動的にクリップに分割するため、あらゆる順序で配置することができます。大まかに言うと、クリップとはビデオの映像をいくつかに分割したものを指します。たとえば休暇で海岸に向かってドライブした映像ならば、車の窓から撮ったショットやビーチで遊ぶ子供のショット、海の中にいる子供のショットなどに自動的に分割します。そしてクリップの削除やコピー、さらにクリップの開始と終了箇所を変更してビデオのストーリーを完成させます。ムービー メーカーを使うとクリップの選択や並べ替え、またタイミングの調整ができるので、一連のバラバラなショットを一編のストーリーにすることができます。

生のフィルムから編集されたテープへ

ムービー メーカーの存在により、1 本のビデオは編集済みにも未編集にもなります。カメラから取り出したテープは、未編集の生フィルムです。ムービー メーカーを使うと、この生フィルムからマスターと呼ばれる編集済みのテープを作成できます。しかし、ビデオが編集されているからといって、これが完成版のムービーとなるわけではありません。たとえば、バラバラのショットをまとめて編集して、どのように見えるかを確認することができます。または、短い連続したショットを一緒に編集して、撮影が十分であったかを確認することができます。

一連のバラバラのショットをまとめて編集することには、大きな価値があります。たとえば、興味のある水泳選手が映ったシーン以外をすべてカットすることで、1 時間の水泳大会のビデオを重要な 20 分間に短縮することができます。このような編集ビデオは、チームに見せるのに非常に役立ちます。学校の授業では、ビデオは話し手をサポートするメディアとなります。インストラクタがその場で話をして再生を制御するので、編集したビデオが完璧なストーリーである必要はありません。選択した部分を再生し、質問への回答や特定のポイントを説明するために必要に応じて一時停止したり、スローダウンしたりすることができます。この場合、ストーリーはビデオではなく、リアルタイムでインストラクタが提供します。

また、異なる観衆向けに同じビデオを異なるバージョンに編集することができます。チーム トレーニング ビデオには、個々のイベントで競う水泳選手のショットのみが、チームの表彰ディナーのビデオには、メダルを受け取る選手のショットが含まれているかもしれません。生のフィルムはすべて同じ水泳大会で撮ったものですが、ムービー メーカーのツールを使うことで、異なる目的のために異なる方法でショットをまとめることができます。

テープをストーリーに変える

さらに一歩進んで視点やストーリーを持ったムービーを作成するために、特別なツールやより大きなコンピュータは必要ありません。必要なのは、カメラとストーリーのアイディア、アイディアの実行計画、最後まで実行するやる気、そしてムービー メーカーのみです。ムービー メーカーによって、ストーリーの話し手となる能力を得ることができます。

編集とは決定権を持って、自分のリアリティを作成するということです。30 分の結婚式の模様を撮影して、これを最初から最後まで再生するというのも 1 つの方法です。しかし、編集ツールを使って、自分のリアリティを作り始めると、自分のビジョンを挿入することができます。観てもらいたいものを希望する順番で見せることで、これを実現できます。30 分の結婚式に停電の様子が含まれている場合、おそらく予想外の中断に反応するゲストの様子が映ったすばらしい生フィルムがあることでしょう。それをどのように編集するかは、編集者のあなたに選択権があります。いかにその結婚式が完璧だったかを示すというビジョンを持っている場合、この部分はおそらく編集でカットするでしょう。反対に結婚式の NG 場面をまとめている場合、この部分が最初に来るかもしれません。

編集者として、あるイベントのテイクを選んでから、これを好きなように紡ぐことができます。大変だった結婚式やさんざんだった休暇の様子を取り繕うことができます。観る人がテーマについてどう感じるかを変えることができます。ビデオカメラとムービー メーカーがあれば、世論に影響を与えたり、運動を普及したり、あるいは単に人を笑わせたりするために必要なすべてのツールを備えているといえます。


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