マルチキャスト転送

マルチキャスト転送では、ルーターは、リッスンしているノードが存在するネットワークやノードがリッスンしている方向に、マルチキャスト トラフィックを転送します。マルチキャスト転送では、マルチキャスト トラフィックはリッスンしているノードが存在しないネットワークには転送されません。

マルチキャスト転送がインターネットワーク上で機能するには、ノードおよびルーターがマルチキャスト対応でなければなりません。

マルチキャスト対応ノード

マルチキャスト対応ノードでは、次のことが可能でなければなりません。

Windows 2000 を実行するすべてのコンピュータは IP マルチキャスト対応で、IP マルチキャスト トラフィックの送受信が可能です。Windows 2000 を実行するコンピュータ上でマルチキャスト トラフィックを送信する IP マルチキャスト アプリケーションは、適切な IP マルチキャスト アドレスを送信先の IP アドレスとして使って、IP パケットを構成しなければなりません。Windows 2000 を実行するコンピュータ上でマルチキャスト トラフィックを受信する IP マルチキャスト アプリケーションは、指定された IP マルチキャスト アドレスへのすべてのトラフィックをリッスンしていることを、TCP/IP プロトコルに通知しなければなりません。

IP ノードは、IGMP (Internet Group Management Protocol) を使って、IP ルーターからの IP マルチキャスト トラフィックの受信を登録します。IGMP を使う IP ノードは、IGMP メンバシップ レポート パケットを送信し、それぞれのローカル ルーターに対して、特定の IP マルチキャスト アドレスでリッスンしていることを通知します。

マルチキャスト対応ルーター

マルチキャスト対応ルーターでは、次のことが可能でなければなりません。

note 注

Windows 2000 IGMP ルーティング プロトコル

TCP/IP マルチキャスト転送テーブルのエントリは、IGMP ルーティング プロトコルにより保守されます。このプロトコルは、ルーティングとリモート アクセスを使って IP ルーティング プロトコルとして追加したコンポーネントです。IGMP ルーティング プロトコルを追加すると、ルーター インターフェイスが IGMP に追加されます。IGMP ルーティング プロトコルに追加された各インターフェイスは、次の 2 種類の動作モードのいずれかで構成できます。

  1. IGMP ルーター モード
  2. IGMP プロキシ モード

IGMP ルーター モード

Windows 2000 Server では、IGMP メンバシップ レポート パケットをリッスンし、グループ メンバシップを追跡する機能は、IGMP ルーター モードで動作するインターフェイスにより提供されます。リッスンしているマルチキャスト ホストが配置されたインターフェイスでは、IGMP ルーター モードを有効にしなければなりません。

Windows 2000 IGMP ルーターの詳細については、「マルチキャスト転送」を参照してください。

IGMP プロキシ モード

IGMP プロキシ モードで動作するインターフェイスは、IGMP ルーター モードで動作するその他のインターフェイスで受信される IGMP メンバシップ レポート パケット用のインターフェイスから、IGMP メンバシップ レポート パケットを送信するプロキシ マルチキャスト ホストとして機能します。IGMP プロキシ モード インターフェイスのネットワークに接続した上流のルーターは、IGMP プロキシ モードのメンバシップ レポート パケットを受信し、これらを自分のマルチキャスト テーブルに追加します。このように、上流のルーターは、IGMP プロキシ モード ルーターに接続したホストが登録したマルチキャスト グループ用の IGMP プロキシ モード インターフェイスのネットワーク セグメントに、マルチキャスト パケットを転送します。

上流のルーターがマルチキャスト トラフィックを IGMP プロキシ モード インターフェイス ネットワークに転送すると、マルチキャスト トラフィックは、TCP/IP プロトコルにより、IGMP ルーター モード インターフェイス ネットワーク上の適切なホストに転送されます。

IGMP ルーター モードで動作するすべてのインターフェイス上で受信されたローカルでない、すべてのマルチキャスト トラフィックは、IGMP プロキシ モード インターフェイスにより転送されます。転送されたマルチキャスト トラフィックを受信した上流のルーターは、マルチキャスト トラフィックを転送するか、または破棄することができます。IGMP プロキシ モードでは、Windows 2000 ルーターに接続したネットワーク上のマルチキャスト送信元は、上流のマルチキャスト ルーターに接続するマルチキャスト ホストにマルチキャスト トラフィックを送信できます。

IGMP プロキシ モードは、単一のルーター イントラネットからインターネットのマルチキャストに対応している部分に、IGMP メンバシップ レポート パケットを渡すように設計されています。インターネットのマルチキャスト対応部分を MBone (インターネット マルチキャスト バックボーン) と呼びます。インターネット インターフェイスで IGMP プロキシ モードが有効な場合、単一のルーター イントラネット上のホストは、インターネット上のマルチキャスト送信元からマルチキャスト トラフィックを受信し、インターネット上のホストにマルチキャスト トラフィックを送信できます。

IGMP プロキシ モード インターフェイスの詳細については、「マルチキャスト ルーティング」を参照してください。