大西 氏の写真

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第 3 章:毎日のように新幹線で移動する生活も、ビデオ会議で効率化

 


織田

日本学術会議の活動についても少しお伺いしたいのですが、テレワークに関する提言などもおこなわれているのでしょうか。

 

大西 氏

日本学術会議は、内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う機関として設立された組織です。人文・社会科学、生命科学、理学・工学の全分野の約 84 万人の科学者を内外に代表する機関であり、210 人の会員と約 2,000 人の連携会員によって職務が担われています。 テレワークに関して、学術会議において正面から議論したことはなかったと思いますが、多少関連するテーマとして、「オープン サイエンス注 3」についてどのように取り組んでいくか、議論が進んでいます。Web で論文などの研究成果を公開していくとして、質を担保するためには、より多くの人数で査読する必要があるでしょう。テレワークも当然必須となるでしょう。今後ますます情報がオープンになって、科学的な成果もオープンになっていく時代が来るのかなと思っています。

大西 氏の写真

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織田

とても興味深いお話ですね。テレワークによって「知の共振」が進む様子を想像して、胸が躍るようです。ちなみに、学術会議内では現在、テレワークを実践されているのでしょうか。

 

大西 氏

3 ~ 4 年前から、ビデオ会議システムを使っていますよ。システムは 2 つあって、片方は Skype です。
実は、一時期活発に活動をし過ぎまして、予算が足りなくなりそうなことがありまして。各地から出席者の集まる会議には、それなりの交通費がかかりますので、開催回数を減らすことも考えられたのですが、しかし、提言作成に向けた会議を減らすわけにはいきません。
そこで、遠隔地から会議に参加できる方法を検討したのです。学術会議は公的な機関ですから、ずっと参加しているかどうかわからない「電話での会議参加」は、認められないということになりました。しかし、カメラの映像でお互いを結ぶビデオ会議なら、問題ないとなったのです。

 

織田

移動の時間や、交通費の削減が図れるのは、テレワークの良いところですよね。

織田 浩義さんの写真

織田 浩義さんの写真

大西 氏

私も、豊橋と東京を往復して活動していまして、忙しいときは毎日のように新幹線に乗らなければならない (笑)。その点、ビデオ会議があると非常に助かります。多いときには、1 日に 3 回もビデオ会議を行ったことがありますよ。

 

織田

さすがですね。テレワークを行う動機はさまざまですが、実際にビデオ会議などを使いこなされている経験から、アドバイスいただける点はございますか?

 

大西 氏

大勢でビデオ会議を行う際には、司会役を担う人の働きが重要になると感じています。映像と音声で遠隔地をつないでいますので、お互いの様子はわかりますが、遠隔地から 1 人で参加している場合など、発言しようとしても阻害されてしまいがちです。
司会役の方がうまく気を配り、平等に会議をリードすることが、とても大事です。

 

注 3: オープン サイエンスとは、公的研究資金を用いた研究成果 (論文、生成された研究データ等) について、科学界はもとより産業界及び社会一般から広く容易なアクセス・利用を可能にし、知の創出に新たな道を開くとともに、効果的に科学技術研究を推進することでイノベーションの創出につなげることを目指した新たなサイエンスの進め方を意味する。

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