リモートワーク ホームリモートワーク コラム > リモート ワークとテレワークの違いは? 定義や種類、メリットや導入のポイントを解説

2021 年 6 月 30 日

オフィス以外の場所で仕事をすることを「リモート ワーク」や「テレワーク」と呼びますが、その違いはあるのでしょうか? 今回はリモート ワークとテレワークの違いや共通点について、それぞれが抱えるメリットやデメリット、課題などを交えて解説します。


ノート PC とスマートフォンを置いたデスクで、タブレットを見ながら書類を作成

1. リモート ワーク/テレワークとは

結論からいうとリモート ワークとテレワークの両者に明確な違いはありません。現在ではリモート ワークにテレワークが包含されていると考えて差し支えないでしょう。ここではまず、この 2 つのワーク スタイルが生まれた背景から解説します。
リモート ワークという呼び方は、日本では比較的最近になって使われだした言葉です。テレワークのほうが先行して使われていたため、日本ではテレワークと呼ぶことが多いのが現状です。従ってここでは時代の流れに沿って、まずテレワークの起こった背景から解説します。

テレワークとは

一般社団法人日本テレワーク協会によると、「テレワークとは、情報通信技 (ICT = Information and Communication Technology) を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと」と定義されています。テレワークの「テレ (Tele)」という英語は遠隔地を意味します。
そもそもテレワークは、1970 年代のアメリカで大気汚染による環境問題対策の一環として始まりました。当時は、一般家庭に高速インターネット網が普及していなかったため定着しませんでしたが、1980 年代以降、パソコンの利用率が上がったことと、1989 年に発生したサンフランシスコ地震、1994 年のノースリッジ地震という大震災を経験したことから、リスク分散の手段として再注目されたという背景があります。
日本では、1984 年に NEC(日本電気株式会社) が結婚や出産を機に女性社員が退社してしまうことを問題視し、女性社員の通勤負担の軽減のために吉祥寺にサテライト オフィスを設置したのが始まりとされています。その後、バブル期の地価高騰により、企業が都心から郊外に目を向け、大手企業によるサテライト オフィスを利用したテレワークが増えていきましたが、バブル崩壊とともにテレワーク ブームも終わりました。
再度注目されたのは 1995 年に発生した阪神淡路大震災以降で、「災害復興型のサテライト オフィス実験」など、総務省主導でテレワークに関する改革が実施されます。テレワーク支援のための特別融資を実施したり、テレワーク推進フォーラムを設立したりするなどの取り組みによって、テレワークという概念が全国規模で浸透することになりました。
日本でテレワークという言葉がより多く使われるのは、このころの名残と言えるでしょう。さらに、2019 年より始まった「働き方改革」を推進する際に改めてスポットが当たります。情報通信技術の進化によるチャットツールやコミュニケーションツールの進化が、それを後押しします。そして、2020 年の新型コロナ ウイルス感染拡大に伴ってオフィス中心の働き方が困難になったことから、急速にテレワークが導入されるようになりました。ただし、2019 年以降のテレワークは、後述のリモート ワークという概念とほぼ同じものです。

リモート ワークとは

リモート ワークという言葉もまた、「オフィスから離れた場所 (リモート)で働く (ワーク)」ことを指し、一部の違いを除いてテレワークと同じ意味です。昨今、多くのスタートアップ企業でこの働き方が取り入れられています。
リモート ワークはテレワークの流れをくみつつ、主に IT 系の中小企業やフリーランサーが柔軟な働き方を導入することで生産性を上げるために実践されてきたものです。そういう意味では、行政や大企業主体に進められてきたテレワークと少し来歴が異なります。
リモート ワークは、各々が離れた場所にいてもチームでプロジェクトを進めていく環境を整備して働くワーク スタイルで、日本では 2010 年代後半になってコワーキング スペースが普及してきたことと相まって広まりました。ちなみにリモート ワークには、「ロケ―ション」と「ワーク スタイル」の観点から、それぞれ次のような種類があります。

  • ロケーション

    • 自宅利用型/在宅勤務
      自宅を就労場所とする働き方です。オフィスへの通勤時間の削減、移動による身体的負担の軽減、時間の有効活用などにつながります。また、育児や介護、病気などで通勤が困難な状況であっても仕事ができるので、離職防止や人材確保にも効果的です。
    • モバイル ワーク
      スマートフォンやノート型パソコンなど携帯可能なデバイスを使いながら、訪問先、移動中の電車や飛行機の中、移動の隙間時間に立ち寄ったカフェなどで作業を行うリモート ワークのことです。移動時間や隙間時間を有効に活用できるので、業務効率化につながります。
    • 施設利用型
      サテライト オフィスやレンタル オフィス、コワーキング スペースなど、オフィス外の施設で仕事をするものです。企業側が施設や場所を規定するケースもありますが、個人で選ぶケースもあります。施設利用型は、自宅に高速インターネットの設備がない、作業場所を確保できないなどの課題を解決するサービスと言えるでしょう。
    • ワーケーション
      「Work (仕事)」と「Vacation (休暇)」を組み合わせた働き方で、一般には休暇中にリゾートや観光地でリモート ワークを行うことを指します。出張先でビジネスの前後に休暇を楽しむブレジャーも、ワーケーションの 1 つです。
  • ワーク スタイル

    • フル タイム リモート ワーク
      フル タイム リモート ワークとは、正規雇用として企業に所属しながらも勤務時間のすべてをオフィス以外の場所で働くスタイルのことです。原則としてオフィスを利用しません。
    • ハイブリッド リモート ワーク
      フル タイム リモートワークと違い、リモート ワークとオフィス ワーク(オフィス勤務) を併用します。自宅などのオフィス以外の場所で仕事をする日とオフィスに出社する日を任意に設定できる働き方です。ハイブリッド ワークとも呼ばれ、一般的なリモート ワークのスタイルといえます。
    • リモート アウトソース
      リモート アウトソースとは、社外の人間が企業と契約してオフィス外で仕事を進めるスタイルです。たとえば、フリーランスや個人事業主のエンジニアやプログラマーが、契約社員として自宅などで作業をするスタイルがこれにあたります。
    • テンポラリー リモート ワーク
      テンポラリーとは「一時的に」という意味で、テンポラリー リモート ワークは、一時的にオフィス以外の場所で働くことを指します。たとえば、一時的に発生した仕事をオフィス外で行う場合や、家族の世話などの個人的な理由で短い期間一時的に自宅などで仕事をするケースなどがその例です。勤務時間は決まっておらず、非正規雇用者に適用されるケースが多く見受けられます。

2. リモート ワークとテレワークの違い、共通点

リモート ワークとテレワークの違いや共通点についてまとめておきましょう。

リモート ワークとテレワークの違い

リモート ワークとテレワークの違いは、働く場所に対する考え方にあると言えるでしょう。リモート ワークは、自宅やサテライト オフィス以外にも、カフェやコワーキング スペースの利用、あるいは移動中に利用できる施設など、場所と時間を選ばず仕事をするすべてのワーク スタイルを指します。
一方、テレワークは主に大企業に導入されてきたことから、自社オフィス以外の自宅もしくは会社が承認したサテライト オフィスなどを利用して仕事をするスタイルを指します。ただし、これはコワーキング スペースなど不特定多数のワーカーが同席する環境が存在しなかった時代の概念であり、現在ではテレワークはリモート ワークの一部となっています。

リモート ワークとテレワークの共通点

リモート ワークとテレワークは、オフィス以外の場所、たとえば、自宅やサテライト オフィス、コワーキング スペース、あるいは移動中の電車や飛行機の中など、場所や時間にとらわれずに作業する多様な働き方であるという点では同じです。また、インターネットの高速化や、PC、スマートフォンやタブレットといった端末の進化と普及によって広がってきたという点も共通しています。加えて、第 3 次産業に従事するワーカーには向いていますが、第 1 次産業や第 2 次産業での導入には適していないという点も共通しています。

リモート ワークとテレワークの使い分け

リモート ワークとテレワークの 2 つの用語は、ほぼ同じワーク スタイルを表現しつつも属性や職種によって明確に使い分けられています。IT 企業を中心にフリーランスや個人事業主の働き方として使われることが多いのが、リモート ワークという用語です。一方、テレワークは政府の「働き方改革」の一環でもあることから自治体や省庁、大企業で使われる傾向があります。職種では、エンジニアやライター、デザイナーといった専門職はリモート ワークを使い、管理部門や営業部門、顧客対応部門ではテレワークと呼ぶことが多いようです。

3. リモート ワーク/テレワークのメリットとデメリット

ここでは、リモート ワーク/テレワークのメリットとデメリットを解説します。

企業側のメリット

  • 人材の確保、離職率の低下
    遠隔地から仕事に従事できるので、国内外を問わず優秀な人材を採用できます。また、介護や育児、パートナーの転勤などの家庭の事情があっても雇用を続けやすくなるので、離職率の低下にもつながります。
  • コストの削減
    オフィスに勤務する従業員が少なくなることから、交通費やオフィス家具費用、OA 機器の削減、オフィス スペースの縮小などが見込めます。また、リモート ワークやテレワークが進めば、都心部にオフィスを構える必要性もなくなることでしょう。
  • 事業継続性の向上
    オフィス外で働ける体制を整備しておくことで、自然災害や大きな事故など、ビジネス環境や社会情勢などに急な変化が起きた際にも、安定して事業を継続できます。

社員側のメリット

  • 通勤の必要が少なくなる (なくなる)
    通勤が少なくなったりなくなったりすることで、時間の余裕が生まれます。また、通勤によるストレスや疲労の軽減にもつながるでしょう。
  • モチベーション、生産性の向上
    自分が好む環境で仕事ができるので、モチベーションがあがったり集中しやすくなったりするため、生産性向上が期待できます。
  • ワーク ライフ バランス満足度の向上
    通勤時間の削減による時間の余裕や自宅での作業により、家族や友人と過ごす時間をより長く持つことができます。また、趣味や余暇に時間を使うことでワーク ライフ バランスが整い、心身共に健康的な生活を送れるようになるでしょう。

企業側のデメリット

  • 勤怠管理が困難
    仕事をする時間帯が一様でないため、勤務状況の把握が難しくなります。また、働いている姿が見えにくいことから、労働時間で労務管理する従来の勤怠管理方法では対応しきれなくなることもあり、就業規則の改訂や新たな勤怠管理システムの導入が必要となります。
  • 社員の帰属意識の低下
    オフィスで働いていると、同じ時間に同じ場所を共有することで会社への帰属意識が生まれやすくなります。しかし、オフィス外のお互いにコミュニケーションが取りにくい個別の空間で働くことにより、同僚や上司との関係性が希薄になり、会社の一員であるという意識が低下しがちです。
  • 社員教育が困難
    リモートで OJT を実施する場合、受講者の反応を十分に観察することが難しく課題を見逃しがちです。また、理解出来ない点があっても、オンライン上では気を遣って気軽に質問できないこともあるため、各人の理解の程度に差が生まれ、社員の学習格差が拡大することも懸念されます。

社員側のデメリット

  • 集中力の維持、生産性の維持が困難
    仕事と生活の空間が同一になると、仕事とプライベートの時間の切り替えや管理が難しくなり、昼夜の逆転や長時間労働になどにつながりがちです。時間の流れが乱れると集中力の維持が困難になり、生産性が下がることも考えられます。
  • コミュニケーション不足
    対面であるオフィスと違い、ちょっとした雑談やブレイン ストーミングなどでの活発な議論の機会が減少し、新しいアイデアが創出されにくくなります。また、コミュニケーション不足から孤独を感じやすくなるため、メンタル ケアが必要になることも考えられるでしょう。ちなみに、日経BP総合研究所イノベーションICTラボが 2020 年 10 月に実施した「新たな働き方に関する調査」によると、約半数の 48.0% の回答者が「同僚とのコミュニケーションに支障がある」と回答しています。一方、「取引先や顧客とのコミュニケーションに支障がある」を選んだ人は 20.6% でした。廊下ですれ違った同僚との何気ない雑談がビジネス アイデアに発展することもあります。部署内やチーム内でのフリー ディスカッションを実現させる環境の整備が、今後の課題となるでしょう。

4. リモート ワークやテレワークの課題を解決「Microsoft Teams」

Microsoft Teams は、リモート ワークやテレワークの「コミュニケーション不足」を解決するツールとして多くの企業や組織で導入されています。

  

Microsoft Teams Web サイトのスクリーンショット

リモート ワークやテレワークでは、ちょっとした確認や質問をしたいときでも、電話やメール、チャットなどを利用する必要があり、ツールの使い分けが煩雑になりがちです。また、コミュニケーションが疎かになる背景として、「在席しているのかどうかわからない」「返答がいつ返ってくるのかわからない」といった状況も考えられます。
Microsoft Teams は、共同作業、通話、チャット、オンライン会議をすべて 1 つの場所で行うことができ、Microsoft アカウントがあれば無料で利用することができます。ビジネス シーンで必要なさまざまなコミュニケーション機能が集約されているので、他のツールやアプリを立ち上げる必要がありません。また、チームやメンバー、プロジェクトごとにファイルや知識を共有する機能もあり、Microsoft Office 製品と連携することで共同作業もスムーズに進めることができます。
相手がオンライン中かがひとめでわかるだけでなく、グループ チャット中に特定の相手と 1 対 1 でチャットしたり、ワン クリックでビデオ チャットに切り替えたりできる機能もあるので、状況に応じた理想的なコミュニケーションを実現することができるでしょう。

5. まとめ

リモート ワークとテレワークは同じと言っても差し支えありませんが、今のところ一般的には「リモートワーク」、公的機関や大企業の場合は「テレワーク」と、ケースに合わせて用語を使い分けると良いでしょう。
いずれにしても、この多様な働き方は着実に常態化しつつあり、社会全般に大きな変革を生むことは想像に難くありません。働く側にとってもメリットが多いリモート ワークやテレワークは、これからの新しい社会を拓こうとしています。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。

これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

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