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2022 年 7 月 18 日

DX 推進の重要性を感じているものの、何から着手すればいいかわからない、自社の取り組みが正しいか自信を持てないという経営者、推進担当者も多くいるかと思います。そんな企業にとって参考になるのが他社の事例です。本記事では、日本国内・海外の DX 成功事例を厳選して紹介。自社の DX 推進のヒントを見つけていただければと思います。


スクリーンの前でプレゼンテーションを行うビジネス パーソン

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1. DX の現状

まずは、日本における DX 推進の状況について把握しましょう。

1-1. DX が進んでいる企業はどれくらいあるか?

2018 年 9 月に経済産業省から発表された「DX レポート」をきっかけに認知が広まった「DX」という言葉。今では、あらゆるビジネス シーンで広がりを見せていますが、「DX」推進を実行に移している企業は、それほど多くはありません。2020 年に、一般社団法人日本能率協会が実施した「DX の取り組み状況」の調査によると、全国主要企業約 530 社中、5 割を超える企業が DX 推進、もしくは検討に着手済みと回答していますが、中小企業に限定すると 34.9% と低く、企業規模によってばらつきがあることがわかります。しかも、これはあくまで主要企業を対象にした調査です。小規模な事業者や公共団体、特に地方行政などにおいては著しく DX 化が遅れているといわれています。実態としては、いまだに日本国内企業の 9 割が DX 未着手、もしくは DX 途上にとどまっているという見方もあります。

1-2. DX が進まない要因

その根底にあるのは、企業や組織の上層部の DX に対する不理解、IT 人材の不足などの諸問題です。特に比較的年齢層が高い経営者においては、いまだにデジタルに対する認識が薄く、従来のビジネス スタイルで問題がないと考えています。また、DX を推進しなくてはならないと思っても、一体、何をどこから始めて良いのか、わからないという経営者もいます。さらに、社内を見渡しても、IT に対する知識を有する人材がいないという課題もあります。

1-3. 実質的に DX を推進している企業はごく一握り

さらに深刻なのが、いまだに DX = デジタル化・IT 化と誤解している企業があるということ。単に従来の仕組みをデジタル化したり、既存のツールやクラウドを活用しただけでは DX を推進できている状態とはいえません。多くの企業が DX の本質を理解しておらず、DX を進めた気になっています。その傾向は、先の調査結果の中にも反映されているため、実質的に DX を推進している企業は、ごく一握りであると推測されます。これはある意味、仕方のないことかもしれません。DX の定義はわかりづらく、企業それぞれの規模や業種、状態によって目指すべき DX 目標が違っているからに他なりません。

1-4. DX の本質を理解する重要性

そういった意味でも、まずは自分の会社にとって最適な DX とは何か? 目指すべき理想像はどういうものかを議論し、明確にする必要があります。DX はあくまで手段であり、DX によって何を変革するのかを定めていなければ、説得力は生まれず、社員を巻き込んで前に進めることができません。本質を理解していないため、クラウド サービスの活用やリモート ワークの導入など、あまりにも初歩的な施策にとどまり、DX 推進の変革プロセスに辿り着けていない企業がほとんどというのが現状です。

1-5. DX のモデル ケースが少ない

これまでの日本の産業界は、前例を意識し、それをブラッシュアップして連続的な進化を遂げてきたという特性を持っています。そのため、DX のようにモデル ケースのないまったく新しい概念に対して戸惑いを覚えるのかもしれません。DX の先進国はアメリカです。多くの企業が早くから DX に取り込み、実際に成果をあげるに至っています。もちろん、日本企業の中でも、まだ道半ばではありますが、成功事例と呼ばれるものが出てきました。これらの先進事例、モデル ケースが増えてくれば、それらを参考にしながら DX を進めていく、そんな機運が生まれてくるかもしれません。

次項以降で、DX 推進の第一歩を踏み出している国内外企業の取り組みを紹介。どのように組織改革を進めてきたのか、ビジネス モデルを変えていったのか。自社の DX 推進の参考にしていただければと思います。

2. 国内企業の DX 推進事例

国内企業における DX 成功事例は数多くありますが、その客観的な評価基準として参考になるのが「デジタル トランスフォーメーション銘柄 (DX 銘柄)」です。DX グランプリ 2021 に選ばれた 2 つの企業の事例をご紹介します。

2-1. DX 銘柄とは?

DX 推進に成功している企業の、ひとつの基準となるのが、経済産業省と東京証券取引所が共同で定めた「デジタル トランスフォーメーション銘柄 (DX銘柄)」です。これは東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながる DX を推進するための仕組みを社内構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を、業種ごとに 1 ~ 2 社ずつ選定して紹介するもので、2021 年 6 月に「DX 銘柄 2021」選定企業 28 社と、「DX 注目企業」20 社を発表しています。
これら企業の選定理由としては、「単に優れた情報システムの導入やデータ活用をするにとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネス モデルそのものの変革および経営の変革に果敢にチャレンジし続けている企業」として「デジタル技術を最大限に活用した活躍が期待されている」となっています。

2-2. DX グランプリ 2021 に選ばれた企業

「デジタル トランスフォーメーション銘柄 (DX銘柄)」の評価項目は、「経営ビジョン・ビジネ スモデル」「戦略」「戦略実現のための組織・制度等」「戦略実現のためのデジタル技術の活用・情報システム」「成果と重要な成果指標の共有」「ガバナンス」など多岐にわたり、選定基準は調査回答・ROE のスコアが一定基準以上であること、評価委員会において、取組について高い評価を得たこと、そして重大な法令違反等がないことがあげられています。その結果、DX 銘柄 2021 選定企業 28 社の中から「DX グランプリ 2021」に選ばれたのが株式会社日立製作所と SREホールディングス株式会社が選定されました。

2-3. 株式会社日立製作所

「DX グランプリ 2021」に選ばれた株式会社日立製作所は、実は過去 4 回の選定実績があり、「DX が変革のエンジンになっている数少ない会社にひとつ」「DX 人材を類型化し、人材像ごとに育成・確保を計画している。部署の壁を越えて発想・協力する風土づくりを進めている」「実現能力の主要要素に網羅的に対応している。経営ビジョンにおける DX の位置づけも明快。DX の "サプライヤー" として他業種・他企業より先行している」などの評価コメントが審査員から寄せられていました。
また、一方の SREホールディングス株式会社については、「AI などのデジタル技術を積極的に活用し、"脱不動産" への布石として多角化ビジネスを DX によって推進する姿勢を評価したい」とのコメントが寄せられていました。

2-4. デジタルソリューション群「Lumada」

株式会社日立製作所は、顧客との協創に基づくデジタルソリューション群「Lumada」を活用したソリューション事業、およびグローバル規模で DX 事業を推進。また自社工場で、IoT 技術やデータ分析手法を開発・運用。製品開発、設計から運用保守までを全体最適化する取り組みなどを行っています。日立製作所の向上は、世界経済フォーラムにおいて、"世界でも先進的な工場" として選出された実績もあります。このほかにも、Lumada のパッケージ化と検証、導入を実現するプラットフォーム「Lumada Solution Hub」、オープンイノベーション創出につなげるパートナー制度「Lumada アライアンスプログラム」などを展開。社会全体での DX を加速するエコシステム構築に取り組んでいます。

2-5. SREホールディングス株式会社

SREホールディングス株式会社は、不動産や金融業界を中心に AI ソリューション・ツールを提供する企業です。社長直轄の DX 推進室を立ち上げ、自社不動産事業をスマート化、査定からマーケティング、契約書類作成など不動産売買に必要なニーズを SaaS プロダクトとして外部提供。「A DECADE AHEAD 今は先鋭であっても〝10年後の当たり前〟となるソリューションの創造」をミッションに掲げ、既存事業である不動産事業の知見・データを蓄積し、不動産や金融業界などに AI ソリューション・ツールを提供するユニークなビジネス モデルを構築したことに評価が集まりました。

2-6. SREホールディングスのクラウドサービス

SREホールディングス株式会社が実現したのは、クラウド サービスを活用した自社不動産の仲介事業の効率化です。ソニーの AI 技術を活用した不動産価格推定エンジンを開発し、マンションや戸建、土地といった多様な不動産の成約想定価格を提供。180 分程度かかる査定書の作成の時間を 10 分に削減するなどの成果をあげました。
また、買手集客では、AI が顧客の希望にかなった物件情報や査定情報を作成。自動で追客メールを送信する AI マーケティング オートメーション (MA) を開発し、追客メールの作成時間を年間 600 時間削減しました。さらに不動産の契約業務では、重要事項説明書や売買契約書の作成を半自動化するクラウドサービスを開発。作業効率が飛躍的に向上しました。



3. 海外企業の DX 推進事例

それでは、今度は海外の DX 成功事例をご紹介します。皆さんにも馴染みの、あの企業が登場します。

  

PC を操作する手元とデータのイメージ

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3-1. IKEA

DX 成功事例の代表例とされているのが、スウェーデン発祥の家具・生活雑貨販売企業 IKEA (イケア) です。今や世界最大の家具メーカーとして認識されています。同社は、家具のデザインや製造において、テクノロジーを積極に取り入れる企業として知られています。様々な先端テクノロジーを導入する IKEA ですが、もっとも象徴的なのが、顧客体験を向上させる AR = 拡張現実技術。「IKEA Place」という仮想空間で自宅の部屋を再現し、IKEA の家具を配置して試すことができるアプリケーションを開発しています。アプリ上で、気になる家具を実寸サイズで配置し、確認したうえで、アプリ上からオンラインサイトに遷移。そこから直接購入できる仕組みを用意しています。
IKEA Place の導入により、購入前と購入後でのギャップを軽減。これまでにない顧客体験を提供しながら、消費者の悩みの減少にも貢献することができました。まさに、ビジネス モデルを大きく変化する DX の本質を体現する施策といえます。

3-2. マクドナルド

アメリカのマクドナルド社も、DX を成功させた企業のひとつと認識されています、同社は 2017 年、当時の CEO であるスティーブ・イースターブルック氏によって「Velocity Growth Plan」と名付けられた DX の長期的ビジョンが打ち出されました。その柱となったのは、「Retain (既存顧客の保持)」「Regain (失った顧客の再獲得)」「Convert (顧客のリピート顧客化)」「Digital (顧客体験のデジタル化)」「Delivery (マクドナルドでの体験をより多くの顧客に)」「Experience of the Future in the U.S. (テクノロジーの力で未来の体験を顧客に)」という 6 つのキーワードです。これらのテーマに沿って、AI の活用を大きく進めてきました。まずは、AI のスタートアップを買収。顧客の嗜好や時間・天候などに応じて、AI がパーソナライズしてメニューを提供するというドライブスルーを開発し、アメリカとオーストラリアの店舗に設置しました。待ち時間を 1 分近く短縮するなど顧客の利便性向上を実現すると同時に、ドライブスルーを訪れる顧客のデータの蓄積・分析し、活用しています。

3-3. ウォールマート

アメリカの小売大手ウォールマートも、近年、巨額な DX 投資を続けて話題になっています。また同社はテックチームの増強にも注力。毎年 1000 人単位の IT 人材を登用し、新たな CTO 兼 CDO にアマゾンや Google で要職を歴任した Suresh Kumar 氏を任命し、E コマースだけではなく、会社全体のプラットフォーム化を進めています。いくつかの施策を進めていますが、もっとも印象的なのが スキャン ロボットの導入です。商品の在庫数を常に把握できるようになり、不良在庫を回避。需要予測の精度も向上させました。さらに店舗管理者の指示に応じて自動的に価格調整ができる機能も導入。売り上げ向上に寄与しています。

3-4. Nike

スポーツウェア、スニーカーなどスポーツ関連用品を扱う Nike も DX を成功させた会社のひとつとして知られています。同社が導入したのは、顧客が自分の足をスキャンすると最もフィットする靴を提案するモバイルアプリ「Nike Fit」です。「Nike Fit」は、スマートフォンのカメラで、超細密なスキャンを実施。13 点のデータを収集して両足のマップを構築します。これにより靴を試着する時間を大幅に節約することに成功すると同時に、収集した顧客データを商品開発に活かすというサイクルを生み出しました。

4. 日本マイクロソフトの取り組み

これらの事例を参考に、自社でも DX を進めたいと考える会社も多いかと思いますが、実際に何からはじめていいのかわからないという声も聞こえてきそうです。そんな時に頼りにあるのが、DX 化をサポートしてくれるパートナーの存在です。

4-1. 日本マイクロソフトの DX 支援

日本マイクロソフトは、「市場・お客様のデジタル トランスフォーメーション (DX)」に注力。クライアントの変革を支援しています。特に中小企業に対し、「ハイブリッド ワークの推進」「ビジネス プロセスのデジタル化」「スタートアップ企業と連携したインダストリー DX」といった 3 領域における支援、コンサルティングを行っています。

4-2. まずは「Microsoft 365」から

ハイブリッド ワークにおいて重要視すべきは、適正な文書管理です。企業にとって重要なノウハウやナレッジは、文書によって蓄積されますし、いつでも、どこからでも文書が共有される体制の構築が必須となります。社内文書の管理に必須となるグループウエアの代表格として認識されるのが「Microsoft 365」です。

「Microsoft 365」には、実に様々なアプリが用意されていますが、文書管理についても OneDrive、Teams、SharePoint といった 3 つのアプリを活用することができます。OneDrive はマイクロソフト社のクラウド ストレージ サービスで、Office ファイルをはじめ、画像や動画など、あらゆるデータを保存できる場所として認識されています。もちろん、他のユーザーとデータの共有や共同編集もできます。Teams は、特定のメンバーでのコミュニケーションやファイル共有、オンライン会議ができるアプリ、SharePoint は、限られたメンバーだけがアクセスできる企業内ポータルサイトなどを作成するアプリ。そこでさまざまな情報やデータを共有・一元管理することができます。

また新しい働き方が急速に普及するにつれ、以前よりも強く求められるようになったのがセキュリティ対策です。最新のセキュリティ対策として注目を集めているのが「ゼロ トラスト」という概念です。社内も社外も "何も信頼しない" を前提に対策を講じるセキュリティの考え方ですが、Microsoft 365 を採用することによって、企業はゼロ トラストを実現することができます。

さらに、Microsoft 365 に搭載されている Power Apps でアプリ、Power Automate でワークフローを、それぞれ簡単に作成することも可能。自分たちが本当に必要とし、使いやすい機能をスピーディに追加することで、自社の実情に合った DX を推進することができます。 

DX の推進には、クラウド シフトも不可欠です。日本マイクロソフトでは、全国の中小企業に対し、「Microsoft 365」を中心としたクラウド活用による DX 推進を支援。キャンペーンやウェビナー、クラウドサービスの導入・活用の支援活動に注力。相談窓口を設置し、リモート ワークやハイブリッド ワークの導入方法、各種アプリのデモンストレーションなどを案内。中小企業に寄り添いながら、DX推進を支援しています。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。

これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

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