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ボクシーズ株式会社

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掲載日: 2017 年 10 月 13 日

最先端の技術を使った世界初の飲食店サービスを Azure 上に展開。注文や支払いの手間をなくし、データ分析によるプロモーションも実現

Putmenu が導入されている Pizza&Winery ESOLA Shibuya

Putmenu が導入されている Pizza&Winery ESOLA Shibuya

ボクシーズ株式会社が提供する「Putmenu」は、飲食店の注文と支払いが行えるスマートフォン アプリで、注文時間 0 分、会計時間 0 分を体験できる画期的なサービスとして大きな注目を集めています。Putmenuによって飲食店は、注文業務と会計業務を減らし、業務効率化と売上増を期待することができ、来店するお客様は、店の混雑状況に関わらず瞬時に注文と会計を終えることができます。また、増え続ける訪日観光客に向けて、12 言語に対応していることも大きな特長となっています。同社では、この Putmenu のインフラとして Microsoft Azure を採用。多言語化に Microsoft Translator Text API を利用しており、飲食店のマーケティング支援のために将来的に Azure のさまざまな機能を使うことも考えています。

<導入の背景とねらい>
屋内位置情報サービスと Beacon を使って、
これまでにないスマートフォン アプリを提供

ボクシーズ株式会社 (以下、Boxyz) は、UI/UX を重視した大手企業のアプリの企画および開発を行ってきた会社で、最先端のデジタル テクノロジーを駆使し心を動かすコンシューマ向けサービス (box) をあらゆるエンド ユーザー (xyz) に届けたいという理念の下、2006 年に設立されました。また、グループ会社の株式会社タグキャスト (以下、タグキャスト) が特許を持つ屋内位置情報サービスを使って、どの店にいるかの情報 (ルーム IoT) やどのテーブルに着席しているかの情報 (テーブル IoT) の収集を実現し、さまざまな革新的なサービスを開発しています。

写真:ボクシーズ株式会社 代表取締役 鳥居 暁 氏

ボクシーズ株式会社
代表取締役
鳥居 暁 氏

ボクシーズ株式会社 代表取締役の鳥居 暁 氏は、「テーブル IoT を実現する世界初の特殊なビーコンである PaperBeacon を帝人とタグキャストで開発し、2015 年 5 月に発表したことが Putmenu のサービスが生まれるきっかけとなりました。飲食店で、今どの店にいるのかが特定でき、どのテーブルに座っているかもわかることで、これまでにないサービスを作れると考えました」と話します。また、2020 年の東京オリンピックに向けて、インバウンド需要が高まる中、多言語でサービスを行うことも重要でした。

Putmenu では、スマートフォンのアプリで注文と決済を行うことができます。注文は、テーブルの裏に貼られた PaperBeacon の信号をアプリが認識することで確定し、厨房にテーブル番号と注文内容が伝わって、料理やドリンクが注文客の元に運ばれるようになっています。「Putmenu は、これまでの飲食店のオペレーションを変えることなく、注文業務と会計業務を減らし、売上を増やすことを考えて作られています。これまでは、お客様が来店してテーブルに着席してから注文を取り、退店する前に会計を行っていました。Putmenu を使うことによって、注文と会計の時間をゼロにすることができ、その時間を料理やサービスにかけることができます」と鳥居 暁 氏は話します。

また、Putmenu を使うことによって、さまざまなデータを蓄積し、分析できることも大きな特長の 1 つです。「飲食店業界は、データ分析が遅れていると言われています。Putmenu のアプリで注文や支払いを実現することによって、いつ来店したかや、何を注文したかというデータを効率的に蓄積することができ、アプリのユーザー ID で来店回数や来店のタイミングもわかるようになります。この情報を基に、プロモーションや接客を変えて、より戦略的に店舗運営ができるようになると考えています」 (鳥居 暁 氏) 。

<導入の経緯>
将来的な機能拡張が期待でき、
ドキュメントやナレッジも充実し、信頼性も高い Azure を採用

写真:ボクシーズ株式会社 取締役副社長 鳥居 陽開 氏

ボクシーズ株式会社
取締役副社長
鳥居 陽開 氏

いずれは Putmenu を世界中に展開していきたいと考えている Boxyz では、クラウド サービス上で Putmenu を展開しようと考えていました。「さまざまなクラウド サービスがある中で、我々もどこが一番適しているかを非常に悩みました。その中で、マイクロソフトのエバンジェリストの方が我々の技術をおもしろいと言ってくれ、話を聞くことができました。我々のようなスタートアップに対しても、マイクロソフトは親身に接してくれるという印象を持ちましたね。Azure は、将来的な機能拡張ができる基盤としての優位性があるということを知り、採用することを決めました」とボクシーズ株式会社 取締役副社長の鳥居 陽開 氏は話します。

自社構築で Putmenu を作り上げていった Boxyz でしたが、Azure での開発は比較的スムーズだったと鳥居 陽開 氏は話を続けます。「開発当時は、クラウド構築に慣れているメンバーばかりではありませんでしたが、公式のドキュメントやナレッジが充実していたので、具体的な手順を知ることができ、大きな壁にぶつかることなく構築を終えることができました。比較的容易に環境の構築ができたので、技術的に迷うことがあっても、トライ & エラーで試行錯誤しながら不明点を明確にし、着実に潰していきながら進められたこともよかったですね。サポートも手厚く、とても好感を持っています。稼働中のサービス一式のサブスクリプションを移行する必要があったのですが、ダウン タイムを抑えて移行できるようにサポートしていただいたのは助かりました」。

Putmenu では、Web サーバーとデータベース サーバーを冗長構成で構築し、Azure Load Balancer による負荷分散と Azure Storage による拡張性の高いデータ領域の確保を実現しています。また、12 言語に対応するために、Microsoft Translator Text API も利用されています。「メニューなどの翻訳はもちろん、お客様が Putmenu を通じて感想を店舗に伝えられる機能も 12 言語に対応させることが重要でした。当初は、他の翻訳機能で進めていたのですが、Microsoft Translator Text API は、自然な話し言葉の翻訳に強い傾向があると考えて利用することにしました」と話す鳥居 暁 氏は、たとえば、店舗の感想に「Nice!」と書いた場合に、他の翻訳機能では「ニース! 」と地名に翻訳されてしまったのに対し、Microsoft Translator Text API は「素敵! 」と翻訳されていたことが決め手となったことを明かしてくれました。

Putmenu を使ったサービス イメージ図

各テーブルに配置された PaperBeacon によって来店者が特定され、アプリで行った注文と決済が Azure 経由でオーダー処理される。 [拡大図] 新しいウィンドウ

<導入効果>
お店のオペレーションを基本的に変えずに、
人件費の 1 割削減と業務効率化を実現

写真:株式会社ヴィクセス STORE PRESIDENT 吉田 和人 氏

株式会社ヴィクセス
STORE PRESIDENT
吉田 和人 氏

Putmenu は「ESOLA Shibuya」に採用され、2017 年 7 月 19 日からサービスを開始。既に多くのメディアに取り上げられています。ESOLA Shibuya は、東京 渋谷のイタリアン レストランで、時間無制限 1,990 円でワイン 70 種類が飲み放題で、ワインに慣れ親しんでいない若い客層も楽しめることが人気となっています。ESOLA Shibuya の店長である株式会社ヴィクセス STORE PRESIDENT 吉田 和人 氏は、Putmenu について、次のように話しています。「最初はとまどいがありましたが、オペレーションを変えずに導入して、すぐに利用することができました。ESOLA Shibuya は客層が若く、お客様も楽しんで注文していましたね。Putmenu の操作説明を各テーブルに置いていますが、お客様は迷わず利用されているようです」。

実際に、20 代前半のカップルが来店したときには、Putmenu がおもしろいと次々と注文を行っていたと言います。「最終的に、客単価が 6,000 円を超えたのには驚きました。スマホ ネイティブで、ゲームなどで課金に抵抗がない世代であることも大きいと思います。Putmenu で売上高人件費も 1 割程度削減でき、業務が効率化されたことで 1 日あたりのスタッフを 1 人少なくすることができて、シフトも組みやすくなっています」と吉田 氏は話します。

「お店のオペレーションを変えないことと、お店に来てから注文が確定することが Putmenu の特長の 1 つです。Web 上で注文や予約を行えるサービスは他にもありますが、コース料理が中心で、アラカルトや単品料理は注文できません。また、最近は予約しても来店しないことが問題となり、店舗側のリスクとなっていますが、Putmenu ではテーブルに着席して PaperBeacon が反応してから注文が確定するところが大きく異なります」と鳥居 暁 氏は話します。また、ランチ時の飲食店で大きな効果が出ることも明かしてくれました。「ランチ時は、どの店舗も行列ができてしまいますが、並んでいる間に Putmenu で注文を済ませておけば、着席したと同時に注文が確定されるので、回転率が上がり、売上に大きく貢献できると思います」 (鳥居 暁 氏) 。

写真:Putmenu の操作イメージ

テーブルの Putmenu のマークにスマホをかざすことで PaperBeacon が反応してから注文確定する。

写真:Putmenu の操作説明ガイド

Putmenu の操作説明ガイド

まだ始まったばかりのサービスで 1 店舗で 1 か月の利用しかないにも関わらず、Putmenu は、アプリ ダウンロード数約 5,000 件、利用ユーザー約 100 人、注文数約 400 回を実現しています。「リリース後の反響も大きく、飲食店グループ、ファスト フード店やファミリー レストランなどのチェーン店、スタジアム、フード コートなど、多数のお問い合わせをいただいています。今後 1 年間で、100 店舗の導入を目標にしています」と鳥居 暁 氏は話しています。

スマホの画面例

スマホの画面例 [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
グローバルでのアプリ展開を目指し、
POS 連携やデータ分析機能の拡張も行っていく

今後は、Putmenu のマーケティングやデータ分析の機能を拡張していきたいと Boxyz では考えています。「Putmenu では、アプリにアレルギーを登録しておけば、注文できないメニューがすぐにわかるような機能も搭載させています。ユーザー ID とメニュー、注文データを紐付けできるので、今後は、リピーターに対するサービスを充実できるようにできたらいいですね。これまでの紙のメニューのように、店舗側がお勧めする商品を目立たせるのではなく、お客様の好み、来店頻度、来店タイミングを考えて、AI なども活用して自動プロモーションを行えるようにしていきます。飲食店と来店者の良質な関係を AI がサポートを行い、集客も AI が担当することができると考えています」と鳥居 暁 氏は話します。

また、鳥居 陽開 氏も「Azure の管理ポータルが、どんどん使いやすくなっているのがいいですね。今の管理ポータルの機能を、構築当時に利用できたらよかったのに、と思うこともあるくらいですから。今後もより使いやすいものになってほしいと考えています」と Azure の将来に期待しています。

Putmenu のグローバル展開も今後進め、Azure の複数リージョンでの検討や技術検証も始めているという鳥居 暁 氏は、最後に次のように話してくれました。「Putmenu は、日本で生まれた唯一無二のテクノロジーで作られた革新的な IoT 製品だと自負しています。今後も、日本から世界へアピールできるように、日本マイクロソフトに支援していただけるといいですね」。

Boxyz は、今後も IoT や屋内位置情報などの革新的な技術を使いながら、これまでにない心に響くユーザー体験を実現するサービスを提供することを目指していくことでしょう。

写真左より:鳥居 暁 氏、吉田 和人 氏、鳥居 陽開 氏

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ソリューション概要

プロファイル

2006 年 5 月に設立したボクシーズ株式会社外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きます は、IoT サービスの総合開発、UI/UX コンサルティング、システム販売などを行っている会社です。ロボホンを活用したロボット アプリ開発も行い、見守りサービスの IoT 電球「つながるライト」なども提供。2015 年には帝人とグループ会社のタグキャストで PaperBeacon を開発、ボクシーズのサービスでも活用しています。

導入製品とサービス

導入メリット

  • スマートフォン アプリ「Putmenu」によって、注文と支払いの業務を削減し、東京渋谷の ESOLA Shibuya では、約 1 割の人件費削減を実現。
  • 先進テクノロジーのスマートフォン アプリで興味を持って使ってもらえ、サービス開始約 1 か月で利用ユーザー約 100 人、注文数約 400 回を実現。
  • 将来的な AI 活用によって、ユーザー ID に紐付けされた顧客情報を使ったプロモーションやマーケティングを可能とする。

ユーザー コメント

「将来的な世界展開を考える中で、クラウド サービスを使うことが必須でしたが、Azure に決めた動機は、マイクロソフトのほうから我々のようなスタートアップの技術を発掘していただき、お声掛けいただいたことです。将来的な機能拡張ができる基盤としての優位性が高く、信頼性においても申し分ないことが最終的に採用に至った決め手でした。サポートも丁寧で、スタートアップに親身になって対応していただけたことも好感が持てました」

ボクシーズ株式会社
代表取締役
鳥居 暁 氏

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