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株式会社シーイーシー

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掲載日: 2016 年 7 月 12 日

本格的なクラウド サービス「マイナンバー運用支援サービス」に Microsoft Azure を採用
Premier サポートの技術支援を活用して、短期間での開発と高品質な運用を実現

写真:株式会社シーイーシー

株式会社シーイーシー

独立系システム インテグレーターとして、わが国でも有数の規模と歴史を持つ株式会社シーイーシー。「高品質の ICT で顧客の事業発展に貢献する」をスローガンに成長を続け、マイクロソフト パートナーとしても数々の実績を誇っています。同社では、拡大を続けるクラウド需要にいち早く対応するため、Microsoft Azure をプラットフォームとしたクラウド ビジネスを現在急ピッチで推進中。その第一弾として 2015 年 12 月にスタートしたのが、企業および公共団体向けの「マイナンバー運用支援サービス」です。この開発にあたっては、マイクロソフトの導入および運用支援サービスである「Premier サポート」を活用。同社初の本格的クラウド サービスにふさわしい高機能と、堅牢なセキュリティを実現しています。

<導入の背景とねらい>
市場の変化への布石として
マイナンバー運用のクラウド化に着手

写真:坂口 尚紀 氏

株式会社シーイーシー
システムインテグレーション
ビジネスグループ
社会システム事業部
第一サービス部
部長
坂口 尚紀 氏

急速に広がるクラウド需要に向けて、わが国でも数多くのソフトウェア ベンダーやシステム インテグレーターが、クラウド上のサービスを次々に立ち上げています。そうした中、マイクロソフト パートナーとしての高い技術力と実績を背景に、Azure をプラットフォームとする新たなサービスの開発に、大きな力を注いでいるのが株式会社シーイーシー (以下、 シーイーシー) です。同社が 2015 年 12 月にリリースした、民間企業の社員のマイナンバー収集、管理のための「マイナンバー運用支援サービス」は、そうした一連の取り組みから生まれた、同社初の本格的なクラウド サービスです。

多岐にわたる事業分野を持つ同社の中で、このサービスを開発したのは、中央官庁や自治体を主な顧客とする社会システム事業部 第一サービス部です。社会インフラ系の公共サービスに特化したソリューションを展開してきた同部が、今回あえて民間企業を主なユーザーとするマイナンバー運用支援サービスを手掛けたねらいを、株式会社シーイーシー システムインテグレーション ビジネスグループ 社会システム事業部 第一サービス部 部長 坂口 尚紀 氏は、目前に迫ったクラウド市場の変化への布石だと語ります。

「自治体を対象としたクラウド サービスは、あと数年ほどで市場のピークを迎えることがわかっています。そこで、それまでに民間のお客様が容易にクラウド サービスをご利用いただける環境を今から整えておくこと、同時に、そうしたお客様にアピールできる実績を築いておくという意図があります」。

こうした状況変化への迅速な対応を後押ししたのが、全社的なクラウドへの取り組みです。シーイーシーでは、多くの事業者が競い合う市場で独自のアドバンテージを確立するべく、自社のデータセンター内に BPO (ビジネス プロセス アウトソーシング) 担当窓口を設置。単なるクラウド プラットフォームの提供にとどまらない、お客様のビジネス アウトソーシングのトータル ソリューションを提供しています。

「クラウドのプラットフォームを提供するだけでは、お客様はどう使ってよいかわかりません。当社にはトータル ソリューションの構築に必要な技術やノウハウ、サポート体制、セキュリティ体制、そしてインフラまでがすべてそろっています。もちろん Azure も、そうしたトータルな提案を可能にする重要な技術基盤の 1 つであり、その上にマイナンバー運用支援サービスも提供されているのです」 (坂口 氏) 。

さらに、このサービスが開発される以前から、シーイーシー社内には、Azure を使ったクラウド サービスを推進していくという全社的なコミットメントがありました。今回のマイナンバー運用支援サービスの開発プロジェクトは、そうしたクラウド サービスの「コンサルティング提案から導入および構築、そして運用までをトータルに提供する基盤作り」の延長線上にあると坂口 氏は明かします。

<導入の経緯>
Premier サポートを活用して
初のクラウド開発を短期間で完了

写真:橘 明夫 氏

株式会社シーイーシー
システムインテグレーション
ビジネスグループ
事業統括部
チーフスペシャリスト
橘 明夫 氏

マイナンバー運用支援サービスの開発プロジェクトが始まったのは、2015 年 4 月。最初はマイナンバーに関するセミナーを多数開催し、サービスの提供対象となるお客様の開拓に努めました。同年 8 月にはサービスに利用するクラウド プラットフォームの選択が始まり、自社クラウドを含めた 3 つのサービスを比較検討。そして 10 月には、Azure の採用が決定されました。

「私たちの目指すサービスに、マイクロソフトのクラウドが最も適していると判断したのが、採用の理由です。とりわけ決め手となったのは、マイクロソフトのデータセンターが国内に置かれ、データ保護の面でも法適用の面でもお客様の要件に合致すること。またクラウドの良さをお客様に説明する際に、ディザスター リカバリーにおける点においても訴求したいと考えていたので、国内の東西 2 か所にデータセンターが置かれた Azure はうってつけでした」 (坂口 氏) 。

Azure が既に他部署で支持を得ていたことも、採用の追い風となりました。同社にはマイクロソフト クラウド事業部という部署があり、その名のとおり、マイクロソフト クラウド サービスをベースとしたオリジナル ブランドの統合ソリューション「Convergent (コンバージェント)」を提供しています。株式会社シーイーシー システムインテグレーション ビジネスグループ 事業統括部 チーフスペシャリスト 橘 明夫 氏は、「この事業部で、積極的に Azure を使った製品やサービスを提供していく戦略を展開しています。加えて開発の現場からも、Azure を推す声が挙がっていました」と語ります。マイナンバー運用支援サービスの開発プロジェクトでも独自に検証作業を進め、こうした社内の評価を十分に裏付ける成果を得たことで正式に採用を決定しました。

いよいよ開発をスタートするにあたって、大きな課題となったのが納期と品質の両立です。マイクロソフト製品での開発経験は豊富なシーイーシーですが、Azure での開発は初めてです。一方、2016 年 1 月のマイナンバー制度開始に向け、2 か月弱の間に高品質でセキュアなサービスを完成させなくてはなりません。そこで、かねてからマイクロソフト製品での開発に活用してきた Premier サポートを、今回のプロジェクトでも採用しようと考えたのです。

同社では、マイナンバーに関するサービス自体は 2014 年からパッケージ製品を展開し、相当の経験を蓄積していました。しかし、それを改めてクラウドである Azure 上で開発、運用していくには、やはりマイクロソフトの専門家による分析力と知見が不可欠だったと坂口 氏は振り返ります。

「現在では、開発だけでなく運用にいたる全ライフ サイクルにおいて、 "シーイーシー - Premier サポート - マイクロソフト コンサルティング サービス" が一体となって動いています。そうした意味では、Premier サポートやマイクロソフト コンサルティング サービスの存在が、マイナンバー運用支援サービス全体のバックボーンになっているといってもよいでしょう」 (坂口 氏) 。

<導入効果>
優れた機能で引き合いが急増
社内の技術レベルも急速にアップ

写真:矢吹 哲郎 氏

株式会社シーイーシー
システムインテグレーション
ビジネスグループ
第一営業部
矢吹 哲郎 氏

厳しいスケジュールの中、開発は着々と進行し、2015 年 12 月 7 日にはサービス公開となったマイナンバー運用支援サービス。類似のサービスが競い合う中で、大きく 3 つの優位性を実現しています。

(1) BPO によるフル アウトソーシングの提供
マイナンバーの収集・保管・出力、その他お客様固有の運用にも柔軟に対応可能。マイナンバー業務全体をアウトソーシングすることで、お客様の業務およびコスト負担を極小化し、マイナンバーおよびマイナンバーに係る事務を自社内に持ち込まないしくみを提供(自社内情報漏えいの排除)している。

(2) BPO とデータセンターを物理的に分離
BPO サービス拠点とデータセンターを異なる場所に配置してあるため、万が一 BPO サービス拠点でなんらかのインシデントが発生しても、保管されているマイナンバーのデータは保護される。さらに、東日本と西日本に分散管理されていることにより、災害等発生時にもデータ喪失を回避されるため、事業継続計画の一環としての引き合いが多いのもこれらの理由があってのことである。

(3) 非正規雇用者の事情に合わせた最適なナンバー収集方法を提供
雇用形態が短期契約である場合など、非正規雇用者からのマイナンバー収集は、多岐にわたる労働スタイルに応じた収集方法が求められる。シーイーシーでは、紙収集 (収集キット) だけでなく、Azure の機能を応用して、住所またはメール アドレスのみの情報で収集が可能となる PC やタブレット、スマートフォンでのオンライン収集機能を提供しており、あらゆるシーンを想定した工夫がなされている。収集方法が豊富というだけでなく、高い収集率を維持していることが最大の特徴である。

こうした独自のアドバンテージに注目して、マイナンバー管理のソリューション導入を検討しているお客様からの問い合わせが日ごとに増えてきていると、株式会社シーイーシー システムインテグレーション ビジネスグループ 第一営業部 矢吹 哲郎 氏は手応えを語ります。

「サービスをご選択いただくうえでは、 "大切なマイナンバーを預けるのに信用できるサービスかどうか" が重要な評価ポイントになります。その点、当社では BPO 担当窓口という専門組織を常設して、法規やビジネス プロセスの管理といった側面も含めたトータル ソリューションをご提供できます。また、クラウドならではの特長であるディザスター リカバリー対策も万全で、BCP の観点からもご満足いただけると確信しています」。

さらに矢吹 氏は営業の視点から、Premier サポートやマイクロソフト コンサルティング サービスなど、日本マイクロソフトの技術チームの存在も、お客様への訴求に一役買っていると評価します。マイナンバー運用支援サービスのユーザーは企業の人事部など、IT 技術の専門家ではない方々がほとんどです。こうしたお客様が漠然と抱いている「クラウドって大丈夫なのか? 」という不安を払拭するうえで、日本マイクロソフトの技術チームの役割は重要です。Premier サポートでは、24 時間 365 日のテクニカル サポートと緊急オンサイト サポートを提供しており、必要であればお客様の会社まで専任技術者が同行するケースも珍しくありません。

「やはり実際に現場に行かないとわからないこともありますし、現場にマイクロソフトの技術者が急行してくれるという安心感が、お客様の大きな信頼につながっていると考えています」 (矢吹 氏) 。

一方で、Premier サポートには社内の技術者のスキルアップ効果もあると、坂口 氏は評価します。

「Premier サポートの最も大きなメリットは、問い合わせに対して単純に正解だけを返すのではなく、まず解決の糸口を教えてくれる点にあります。それを参考に自社で取り組んで、また疑問があれば次のヒントを出して解決まで導いてくれる。このトライ & エラーのプロセスを回していくことで、結果的に社内にノウハウが蓄積されていき、自社の技術レベルそのものを向上させられるのです」。

今回の Azure 導入の過程で利用され、同社のスキルアップに貢献したもう 1 つのトレーニングが「Microsoft Azure Everywhere」です。これは初めて Azure でのサービス構築を行う技術者向けの講習で、導入前に 4 日間にわたるセミナー形式で開催されました。一般のセミナーのような座学形式とは異なり、実務に即したシナリオを基にした作業体験を通じて、受講者の理解度が格段に高まる点が特長です。

「このトレーニングを複数名で受講した結果、グループで問題を解決できる体制が社内に生まれたのが最も大きな収穫です。1 人が難問にぶつかったり判断を誤っても、お互いがそこを補いチーム内で解決することで、正しい方向に進んでいけるのです」 (坂口 氏) 。

ユーザー企業の各社員から収集されたマイナンバーを、よりセキュアな統合管理領域に格納。マイナンバー管理者の下で関連の業務システムと連携して、申告用の法定調書出力などに活用される [拡大図] 新しいウィンドウ

<今後の展望>
全社的なクラウド戦略のもと
クラウド サービス統合ソリューションを推進

まだ運用開始から半年のマイナンバー運用支援サービスですが、早くもセキュリティのさらなる強化に向けた独自のしくみを追加開発し、実装をほぼ完了しています。これは、Azure 上のサービスを、インターネットに接続された領域と隔離された領域に分割し、万が一外部からの不正アクセスなどがあっても、お客様から預かったマイナンバーのデータがこれまで以上に強力に保護されるというものです。坂口 氏は、「こうしたカスタマイズも、Premier サポートがなければ実現できなかったと考えています」と評価します。

また橘 氏は、シーイーシー全体のシステム インテグレーション戦略の観点からも、今後さらに Azure の活用は進むと示唆します。

システムインテグレーション ビジネスブループでは、マイナンバー運用支援サービスのほかに、各事業部の主力商品として IT リノベーション サービスの「Re@nove (リノーブ)」、ETC を使った IoT 車両管理サービスの「CaoThrough (カオ・スルー)」といったサービスも Azure と組む合わせた提供が進んでいて、ここでも Premier サポートを活用していきたいと考えています」。

坂口 氏は、マイナンバー運用支援サービス構築と運用で得たノウハウを基に、この先の市場変化への準備を淡々と進めていると展望を語ります。具体的には、2017 年 7 月に始まる国と地方自治体とのデータ連携。さらに 2019 年には、マイナンバー法の大幅な制度改正が決定しており、その中でマイナンバーの民間利用を最大限引き出すことが謳われています。こうした変革の結果、 "民間と地方自治体との連携" が重要なキーワードになるのは確実であり、国と地方自治体との連携で既に多くの実績を持つ同社では、このノウハウを大いに活用できると見ています。

「まだ現在の制度下ではマイナンバーを収集しているだけですが、将来的にこの集めたデータを税務署や省庁間で利用するようになれば、そのデータ連携に関する新しいサービスが生まれていくはずです。そうなった時に私たちが、民間と自治体の連携を支援する重要な役割を担い、イニシアティブを取ってサービスを提供していくために必要な準備を進めています」と力強く語る坂口 氏。

クラウドが社会インフラを担う時代に向け、シーイーシーの新たなソリューション戦略を Azure が強力に支えていきます。

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ソリューション概要

プロファイル

株式会社シーイーシー外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きます は、1968 年の創業以来、独立系システム インテグレーターとして、日本のコンピューター産業発展と共に成長。少子高齢化が社会問題化する中、ICT を駆使して労働生産性を高め、企業の継続的な事業発展を支援することに注力しています。そのための柱となる、インダストリーオートメーション事業、システムインテグレーション事業、プラットフォームインテグレーションの 3 事業部門を設置。それぞれの分野でお客様の抱える課題に対して、最適な ICT 活用による解決策をご提案しています。

導入製品とサービス

導入メリット

  • Azure の多彩な機能が顧客の要望に応えるサービスを実現
  • 国内に設置されたデータセンターが日本企業に信頼と安心を約束
  • Premier サポートによる開発、運用支援が、高い顧客満足を可能に

ユーザーコメント

「クラウドの経験は豊富にあるものの、初めての Azure 上での開発、運用には、やはり専門家の知見が不可欠でした。そうした意味では、すべてのライフ サイクルにおいて Premier サポートを始め日本マイクロソフトの技術チームの存在が、マイナンバー運用支援サービスのバックボーンとなっていると言ってよいでしょう」

株式会社シーイーシー
システムインテグレーション BG
社会システム事業部
第一サービス部
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坂口 尚紀 氏

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