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株式会社イントロンワークス

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掲載日: 2015 年 6 月 16 日

裁判の判例検索に革新を起こす「LEAGLES」を支えているのは
法曹関係者も認めた Microsoft Azure の高信頼性

LEAGLES は、2015 年 5 月 20 日から正式にサービス提供を開始していますが、事前の試験運用でも、ユーザーから高い評価を得ています。常間地氏は、サービスの今後の期待を込めます。

システムの受託開発から事業をスタートし、現在はバーチャル リアリティやデータ マイニングの領域にもビジネスを拡大するベンチャー企業、株式会社イントロンワークス。特に裁判の判例検索サービス「LEAGLES」 (リーグルス) は、高度な検索結果マッチングと検索時間の短縮を実現する革新的なサービスとして注目を集めています。この LEAGLES を開発するために同社が活用したのが、Microsoft Azure の機械学習機能である Azure Machine Learning でした。

<導入背景とねらい>
機械学習の手法を取り入れて、新しい判例検索サービスの開発へ

写真:株式会社イントロンワークス 専務取締役 新規事業開発担当役員 常間地 悟 氏

株式会社イントロンワークス
専務取締役 新規事業開発担当役員
常間地 悟 氏

写真:株式会社イントロンワークス 取締役 兼 最高技術責任者 小出 真嗣 氏

株式会社イントロンワークス
取締役 兼 最高技術責任者
小出 真嗣 氏

株式会社イントロンワークス (以下、イントロンワークス) は、筑波大学出身の谷 俊毅 氏と常間地 悟 氏、早稲田大学出身の小出 真嗣 氏の 3 名により 2011 年に設立されたベンチャー企業です。同社は現在「システム開発」「インタラクティブ サイネージ」「自然言語処理・データ分析」という 3 つの柱でビジネスを展開しています。

同社が特に注力しているのは、自然言語処理・データ分析です。学生時代、同社代表である谷氏がテキスト マイニング、専務取締役 常間地氏が法律を専攻していたことがきっかけで、裁判の判決文を検索する判例検索サービス「LEAGLES (リーグルス)」を開発しました。

判例検索サービスは、大学の研究者や学生、弁護士、企業の法務部といった法曹関係者にとって必要不可欠です。しかし、従来のサービスには、その検索精度に関してさまざまな課題があるといいます。

「従来の判例検索サービスは、基本的にキーワード検索しかできません。たとえば、『術後管理』というキーワードで検索したら、そのキーワードを含む判決文だけが検索されます。それが競走馬の術後管理なのか、ペットの術後管理なのかはわかりません。また、本筋とは関係のないところで『術後管理』という言葉が使われていても検索され、本来探したいものが見つからず、検索だけで 1 ~ 2 時間が費やされてしまうことも少なくなかったのです」 (常間地氏)

同社の最高技術責任者である小出氏は、既存サービスの課題である精度の高い判例検索を実現するためには、機械学習の活用が重要であると強調します。

「『この判決文とこの判決文は似ている』といったクラスター分けや、機械学習を使って判決文から多様なデータを抜き出すことで、検索精度を大幅に上げることが可能になります。自社で検索対象となる判決文の量は膨大なので、人の目で見て分析し、新たな情報を発見することは人力では難しく、機械学習の手法が不可欠になります」 (小出氏)

同社では開発当初、ローカルの環境を用意して機械学習をしていました。しかし、データ量が増えるにつれて分析にかかる時間も長くなり、ローカルの環境では限界があることから、クラウドでの機械学習を検討。Microsoft Azure の機械学習機能である「Azure Machine Learning」を選択することになりました。

<導入の経緯>
法曹関係者も認める Azure の高信頼性、手厚いサポートが導入の決め手に

LEAGLES の最大の特徴は、キーワード検索に加えて判決文を自然文で検索できることです。たとえば「最近の特許関連訴訟で賠償金が高額な事例」といった文章で検索すると、関連する判決文を正確に検索結果として表示できます。

検索結果画面。LEAGLES の最大の特徴は、キーワード検索に加えて判決文を自然文で検索できること

画像:検索結果画面

「また、判決文では使われない通称事件名での検索も可能です。たとえば、従来のサービスだと『和歌山毒物カレー事件』で検索すると、この言葉が含まれる判決文しか検索できません。正式な判決文にはメディアで報道される通称の事件名は使われないためほとんどヒットしませんが、LEAGLES であれば検索可能です」 (常間地氏)

こうした LEAGLES の検索は、Azure の機械学習機能が重要な役割を果たしています。判決文のクラスター分けのほか、目次を自動生成する機能、判決文における重要な部分をピックアップする処理も Azure Machine Learning で実装されています。判決文の中には 100 ページを超えるものもありますが、こうした長文の判決文から目次を自動生成したり、重要な部分を抜き出したりすることで、判例を調べる労力を劇的に低減することが可能になります。

Azure Machine Learning を導入した決め手は、他社サービスと比較して Azure の信頼性が群を抜いて高かったことでした。法曹実務家や大学、企業の法務部など、判例検索サービスを利用する顧客の多くはコンプライアンスを重視しています。データセンターの運用で豊富な実績を持つ Azure を選ぶことは、彼らにとっても安心感や信頼感を与えることができるのです。

「また、サポートの手厚さも高く評価されました。他のクラウド サービスは、技術的な課題を自分で調べて解決しなければいけないことが多かったのです。しかし、Azure は、技術的な質問にもメールや電話で迅速に対応してくれますし、ドキュメントも豊富なことから非常に助かりました」 (小出氏)

<導入の成果>
低コストかつスピーディな機械学習により、精度の高い判例検索サービスを実現

Azure Machine Learning 導入によって、機械学習を低コストでスピーディに実行できるようになったと小出氏は語ります。

「機械学習は、データ量が多いほど処理に時間がかかります。ローカルで処理していたときは、分析用の PC を何日間も回し続けることもあり、PC の動作が止まらないか常に注意を払っていましたが、クラウド上で分析できる Azure Machine Learning では余計な心配はいりません。また、データ量に応じて自動的にスケールしてくれるので、処理時間も大幅に短縮できます。コスト面でも、課金されるのは機械学習の計算処理をしている時間だけなので、まったく問題はありません」 (小出氏)

Azure Machine Learning の GUI はシンプルで操作しやすいのも魅力です。ドラッグ アンド ドロップで分析モデルを作成でき、統計解析の知識があれば簡単に利用できるのです。
作成したモデルを Web API から呼び出すことができる点も Azure Machine Learning の特長です。この機能を活用すれば、今日出た判決文をアップロードして重要部分だけを返したり、目次を自動生成したりするサービスを実現できると小出氏は語ります。

以前は他のクラウド サービスを利用していたという同社ですが、Azure Machine Learning 導入を契機に、自社で開発している WEB アプリケーションの大半を Azure 上の仮想マシンに移行するなど、Azure 活用の幅を広げています。

<今後の展開>
判例検索サービスを革新し、将来のコンプライアンス チェックなど新たな可能性も切り拓く

「弁護士や大学関係者の方々はもちろん、企業での利用価値も高いと思います。既に上場企業の 7 割には法務部があり、企業統治の観点から、この動きは、今後、中堅・中小企業にも広がると思います。また、事前のデモでは、メディア関係の方々にも高い評価をいただきました。たとえば、将来 IPO や株式公開の記事を作成する際、その企業に関連した判例を調べるといった使い方も可能です」 (常間地氏)

また、政府が進める電子政府、オープン データの施策も LEAGLES には追い風です。行政処分や金融証券関連の行政文書を取り込むことで、単なる判決文の検索以上のことが可能になるからです。

「たとえば、現在もしくは将来の事業が行政処分の対象になるかどうか。あるいは、法律の観点で適切かどうかを調べることが可能になります。つまり、企業の将来のコンプライアンス チェックに活用いただくことも可能になると思います」 (常間地氏)

判例検索サービスを革新する可能性を秘めた LEAGLES は、価格も革新的です。従来の判例検索サービスは、高いもので数万円程度の利用料がかかっていましたが、LEAGLES は 1 ID あたり 1,000 円で提供されます。

法曹関係者も信頼性を認める Azure を活用し、圧倒的に高い検索精度と利便性、低コストを実現した LEAGLES。これからの活躍に、ぜひ注目したいサービスです。

写真:集合写真

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ソリューション概要

プロファイル

2011 年創業の 株式会社イントロンワークス外部サイトへ移動するため、別ウィンドウで開きますは、「システム開発」「インタラクティブサイネージ・VR」「自然言語処理・データ分析」の 3 つの柱でビジネスを展開しているベンチャー企業です。システム開発からスタートし、デジタル サイネージ分野ではベトナムにも進出。同社の強みであるテキスト マイニング技術と自然言語処理で、判例検索の世界でもイノベーションを起こそうとしています。

導入製品とサービス

導入メリット

  • 判例検索サービス「LEAGLES」の実現に必要な機械学習機能の利用
  • クラウドの機械学習機能を利用することによる開発効率の向上と低コストの実現
  • 機械学習モデルの Web API を活用して、将来のサービス拡張にも対応可能

ユーザーコメント

「LEAGLES をお使いいただく大学や弁護士、企業の法務部など、非常に厳しい目を持つ方々にとって、マイクロソフトが運営する Microsoft Azure の信頼感は、やはり群を抜いています」

株式会社イントロンワークス
専務取締役 新規事業開発担当役員
常間地 悟 氏

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