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株式会社日刊スポーツ印刷社

掲載日: 2017 年 8 月 17 日

「日付」や「年」をまたいで稼働する印刷工場の出来高管理システムを "XRM" という Dynamics 365 独自のコンセプトで、低コストに実現

写真:株式会社日刊スポーツ印刷社
業務内容
総合印刷・貨物利用運送業 (編集組版・画像処理・新聞を含む印刷全般)
利用用途
出来高管理
従業員数
294 名 (2017 年 7 月現在)
導入製品
Microsoft Dynamics 365
パートナー
株式会社シーイーシー
課題
課題
  • 印刷工場の出来高などを担当者が手書きで管理。各工場の印刷予定を含め、横の情報共有が困難だった。
  • 出来高管理から日報に至るまで、業務が属人化しており、書式も統一されていなかった。
効果
導入効果
  • 工場ごとの出来高集計が、迅速化。
  • 工場ごとのスケジュールを Web で共有。
  • 日報作成の自動化など、業務の大幅な効率化が可能になった。
株式会社日刊スポーツ印刷社 新しいウィンドウ (以下、日刊スポーツ印刷社) は、新聞制作・印刷業界のパイオニアとして実績を重ね、日刊スポーツ、朝日新聞をはじめとする受託印刷や業界専門紙など多数の紙面制作、また一般印刷のプリンティング・ワークから、電子媒体・制作といったクリエイティブ・ワーク、そして輸送に至るまでの「新聞製作の総合サービス」を展開しています。そして今、時代に即した経営戦略を実践するために、工場の出来高管理および営業手法まで進化させる変革に着手しています。その端緒を切り拓いたのが、Microsoft Dynamics 365 活用でした。

課題日々の "小さなデータ" を収益最大化に向けて "大きく活用" する経営戦略を実践するために、これまで属人化していた各工場の出来高管理をシステム化

日刊スポーツ印刷社では、日刊スポーツの首都圏版や甲信越版などをはじめ、日々約 40 もの媒体を印刷・配送しています。その作業は常に深夜から日付をまたいで行われ、大晦日には年を越えて印刷されます。多忙な印刷の現場を、同社では従来から、予定・実績管理から売上集計までを一貫して管理する独自のシステムで管理してきました。しかし複雑にカスタマイズされたこのシステムに取り込み切れなかった管理項目があったのです。

それが、日々の出来高管理です。これまで出来高は工場ごとに手書き集計され、さらにその翌日、別の担当者の手によって金額計算すると共に、前述のシステムに手入力されてきました。この作業を省力化して、即時的に情報を把握・共有することが「長年の課題だった」と同社 経営戦略室 室長 高島 宏之 氏は言います。

「当社の事業において、紙 1 枚のわずかな原価差が、年間の収益を大きく左右します。そのため、日々の出来高という "小さなデータ" を、正確かつ迅速に把握して経営に活かしきることが長年の課題でした。しかし、日付をまたいで作業する当社の業務に適したパッケージは存在せず、独自にシステムを開発するには予算が足りないという状況が続きました。しかし、2015 年に入り光明が見えました。それが、クラウド活用だったのです」

解決施策お客様情報管理や営業支援に用いられる Dynamics 365 を応用活用して、印刷社独自のニーズに対応。経営戦略に必須となる情報を即時に抽出できる環境を実現

高島 氏は「最初に考えたのは、Microsoft Office 365 に含まれる Excel Online に全工場からアクセスして、同一シート状にデータを入力する方法でした」と振り返ります。

「しかし、紙を Excel に置き換えるだけでは、本当に便利になったとは言えません。そこで、日本マイクロソフトに相談したところ、紹介されたのが Microsoft Dynamics 365 でした」

本来は CRM (Customer Relationship Management) と呼ばれる「お客様管理システム」や、「営業支援システム (SFA : Sales Force Automation)」に用いられる Microsoft Dynamics ですが、CRM の「C (Customer)」を自由に置き換える "X" RMという戦略に沿って "印刷の出来高管理" にも応用可能だったのです。

Dynamics 365 活用により、各工場からの情報集約と金額計算にタイムラグがなくなると共に、各工場の担当者も、画面を通じてほかの工場の稼働状況を把握できるようになります。さらに週間・月間・年間のデータ推移なども簡単に抽出・分析できます。

「新聞のページ数は、日によって異なります。最大ページ数での発行が年に何回あったのかといったデータは、設備投資にも直結する重要情報です。こうしたデータを手間なく簡単に抽出できることも、Excel とは大きく異なるポイントです」(高島 氏)


株式会社日刊スポーツ印刷社

選定理由世界屈指のセキュリティや運用・保守の負荷低減など、多大なメリットを評価して、自社初のクラウド活用を決断。Dynamics 365 を熟知した IT パートナーと開発を開始

日刊スポーツ印刷社が、Dynamics 365 の採用に踏み切った、主なポイントは下記の 3 点です。

  1. 世界最高レベルのセキュリティ対策が施されていること
  2. システムの運用・保守に、手間がかからないこと
  3. Dynamics を熟知した IT パートナーが存在すること

実は、日刊スポーツ印刷社がクラウド サービスの導入に踏み切ったのは、Dynamics 365 が初めてのケースでした。

高島 氏は「社外にデータを保存することに、以前は抵抗があった。しかし、マイクロソフトがセキュリティ対策に力を入れていることが安心材料となった」と説明します。

また、これまで数多くの社内システムに携わってきた製作本部次長兼システム担当補佐の関 真奈夫 氏は、「サーバーの運用保守から解放されることが大きなメリット」だと話します。

「これまでは、点検のために社屋が停電するなど、トラブルが発生するたびに、休日であろうと呼び出されていましたが、今はそうした運用管理の負担がありません。また、サーバーの老朽化や保守の期限切れによる更新作業に伴って、多大な費用負担が発生することもありません」

そして、最後の決め手が「何でも相談に乗ってくれる、心強い IT パートナーが存在したこと」だと高島 氏は言います。

導入
パートナー
Dynamics 365 標準機能を活かした シーイーシー の開発サービスメニューに沿って、きめ細かくニーズを満たしながらも、低コストでのシステム開発を実現。2016 年 9 月から利用を開始

Dynamics 365 を活用して、日刊スポーツ印刷社の出来高管理システムを開発した株式会社シーイーシー (以下、シーイーシー) は、営業支援システムの開発・構築を中心に積み重ねてきたナレッジとノウハウを活かし、Dynamics 365 の標準機能を活かした低価格な開発メニューを取り揃えています。そのため、「開発コストを抑えたい」という日刊スポーツ印刷社のニーズにも無理なく対応できたと、シーイーシー システムインテグレーションBG 第一営業部 主任 髙田 正吾 氏は言います。

「当社では、お客様のニーズに応じてきめ細かくサービスを設定しています。また、お客様と綿密に相談させていただくことで、無駄のない開発を心掛けています。今回のプロジェクトでは特に、お客様の意思決定が早く、スムーズに進めることができました」

シーイーシー の存在によって日刊スポーツ印刷社側の負荷も軽くなり、「初めてシステム開発に携わった」という経営戦略室 主事 遠藤 尚子 氏を主担当として、関 氏がサポート役に回るという最小限のチーム体制と「予想を下回る開発費用」でスムーズに進行。約半年で開発を終え、2016 年 9 月から稼働しています。


出来高管理システム画面イメージ (1)


出来高管理システム画面イメージ (2)

導入効果経営戦略の実践と社員教育の充実を達成。日報の自動作成機能などを追加開発して現場の業務効率をさらに向上させるほか、営業支援システムとしても Dynamics 365 を活用へ

日刊スポーツ印刷社におけるDynamics 365 活用は、もうすぐ 1 年を迎えます。

「これまでの運用で、各工場で属人的にアレンジされていた書式も、きれいに統一できました。また、各工場の稼働内容が社内に共有されるようになったことで、社内教育の効果まで生まれ、工場運用のナレッジを、次の世代にもスムーズに引き継いでいける環境ができあがりました。まさに、期待以上の成果です。加えて、1 年分の出来高管理のデータが蓄積される 9 月以降、システムの真価がさらに発揮され、より大きな成果につながっていくでしょう」と、高島 氏。

さらに、遠藤 氏も「現在、日報作成も自動化できるように追加開発しており、これが完成すれば現場の業務効率は、さらに大きく向上すると思います」と期待を語ります。

高島 氏は最後に、次のように締めくくります。

「今回のプロジェクトを通じて、データをきちんと積み上げて、社内で縦横に活用していくことのメリットを強く実感しています。今後は、Dynamics 365 を営業支援システムとしても活用し、随意契約がメインとなっている現在の "待ち" の営業スタイルから、"データを使って積極的に提案する" 営業スタイルへと進化させて行きたいと思います」

写真: 高島 宏之 氏

「経営に必要なデータ、営業に活かせるデータ、社員教育の礎となるデータなど、今までは多様なデータが埋没していました。しかし、今後は "速報" としても、年間を通じた "軌跡" を示す情報としても、活用できます。今後、さらなる成果が生まれることを楽しみにしています」

株式会社日刊スポーツ印刷社
経営戦略室 室長

高島 宏之 氏

写真: 関 真奈夫 氏

「クラウドを活用することで、サーバーの運用・保守といった業務負担がなくなっていることは、とても素晴らしいと思います。セキュリティについても、マイクロソフトが高度な対策を施してくれているため、自社で対策するよりも、安心できるのではないでしょうか」

株式会社日刊スポーツ印刷社
製作本部次長
兼システム担当補佐

関 真奈夫 氏

写真: 遠藤 尚子 氏

「私は、長い間印刷の現場に配属されていましたので、IT システムに携わるのは今回が初めてでしたが、シーイーシー さんのおかげで、円滑にプロジェクトも進みました。現在、日報作成も自動化できるように追加開発しており、印刷現場の業務効率は、今後さらに向上すると思います」

株式会社日刊スポーツ印刷社
経営戦略室 主事

遠藤 尚子 氏

写真: 髙田 正吾 氏

「Dynamics 365 には、元々 XRM というコンセプトがあり、柔軟に管理対象を変更できます。そのため、ほぼ Dynamics 365 の標準機能だけを使って開発できました。現在、日報作成機能などの追加開発にも取り組んでいますが、これも順調に進んでいます」

株式会社シーイーシー
システムインテグレーションBG
第一営業部 主任

髙田 正吾 氏

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  • 本ケーススタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。

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