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株式会社 米田

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掲載日: 2015 年 6 月 2 日

写真:株式会社 米田

株式会社 米田

Access & Azure 活用で、ベトナムの生産拠点と日本をつなぐ基幹システムを低コストに構築。製造から出荷、精算までを国内から一元的に管理して、ビジネス成長を加速

靴下の生産で確固たる実績を誇る株式会社 米田は、2005 年にベトナムに子会社を設立するなど競争力の確保に努力を続けてきました。しかし、ベトナムの受注量が右肩上がりの成長を始めると、生産管理をめぐってさまざまな課題が表出。この課題を根本から解消するために同社では、一歩進んだクラウド活用に踏み切っています。そのカギを握っていたのが、信頼できるパートナーの存在と、世界中のデータセンターを選択できる Microsoft Azure でした。

<導入背景とねらい>
困難を極める海外拠点の生産管理を、海を越えて同期する生産管理システムで解消へ

写真:米田 良平 氏

株式会社 米田
システム開発責任者
米田 良平 氏

写真:米田 秀平 氏

米田ベトナム 株式会社
代表取締役社長
米田 秀平 氏

株式会社 米田 (以下、米田) は 1971 年の創業以来、「人々の暮らしを足元から支える企業」を理念として靴下を製造しています。しかし、国内市場は十数年前から縮小傾向が続き、同業他社が次々に淘汰される状況にあったと言います。

この過酷な競争を乗り切るべく、それまで国内生産 100% を誇っていた米田も、2005 年に海外への進出を決断。当時はまだ日本企業がほとんど進出していなかったベトナムに生産拠点を築くことになったと株式会社 米田 システム開発責任者 米田 良平 氏は言います。
「2005 年当時はまだ、多くの企業が中国にばかり目を向けている時期でした。ベトナムへの進出は、まったくのゼロ スタートです。苦労も多く、生産ラインが安定するまでに 5 年を要しました」。

現地法人として設立した米田ベトナム株式会社で代表取締役社長を務める弟の米田 秀平 氏も、当時の苦労を笑って振り返ります。
「現地の人たちは皆明るくて、仕事にも積極的でした。しかし、ベトナムは暑い国ですし、そもそも靴下を履く文化がなかったのです。見たこともない機械を使って、着用したこともない衣類を作るわけですから、軌道に乗せるまでが大変でした」。

数々の困難を乗り越え、2010 年頃には生産ラインも安定。中国の人件費高騰といった周囲の状況も味方し、日本からの注文数も急増。米田の海外戦略は大きな成功を得ることになりました。しかし、この成功がベトナムの生産ラインに潜んでいた課題を顕在化させるきっかけにもなったと、良平 氏は振り返ります。
「靴下は、形状や編み方、素材、デザインなど非常に多くの品目に分かれている上に、ロット数の変動も大きく、生産管理が非常に大変です。ベトナム工場での生産量が増えてくるとすぐに、この管理が追い付かなくなってしまったのです。納期回答に遅れが生じるほか、税関への申告、検査などで必要となるインボイスの不備など、さまざまなトラブルが発生してしまいました」。

この課題が噴出した背景には、下記のような要因があります。

  1. あくまでも別法人として、日本の本社で使用している生産管理システムとは断絶した、小規模なシステムで運用していた
  2. 原材料を中国からの船便で 2 か月かけて調達。日本のような即時調達による柔軟な対応が不可能だった
  3. 現地スタッフの入れ替わりの多さにより、事務スキルが安定しなかった
  4. 「起毛」や「転写」など、ベトナムでの生産バリエーションを常に増やし続けていたため、後工程も煩雑化していた

良平 氏は当時の状況について「人的な努力だけで解決は無理。日本とベトナムを 1 つの米田と捉えてシステムを整備することが重要だった」と振り返ります。
「本社は本社、ベトナムはベトナムでそれぞれ努力するという構図では、責任の押し付け合いまで発生します。結局、互いの内情が可視化されないことが一番の問題でした。これを解決し、管理をスムーズにするためには、海を越えて基幹システムを共有することが必要だったのです。しかし、大企業のような投資はできません。そのジレンマを解消するポイントとなったのが、Microsoft Azure、および長年にわたって信頼関係を築いてきた IT パートナーの存在でした」。

精密な機械が並ぶ生産工場
写真:米田様ご兄弟

<システム概要と Azure 活用のメリット>
世界各地のデータセンターから、ベトナムとの通信速度を実測。ビジネスに最適な環境を、確かめながら開発

写真:峰松 良二 氏

株式会社 三光システム
開発部
峰松 良二 氏

写真:中村 美弥子 氏

株式会社 三光システム
開発部
中村 美弥子 氏

写真:三鍋 俊介 氏

株式会社 三光システム
開発部 主任 営業マネージャー
三鍋 俊介 氏

米田は、IT パートナーである株式会社三光システム (以下、三光システム) の協力によって、日本とベトナムをセキュアにつなぐ生産管理システムを実現。2014 年の 5 月から活用を行っています。
このシステムは、Microsoft Access および Azure SQL Database を活用して三光システムがスクラッチで開発されており、多言語、多通貨に対応した汎用性の高いシステムに仕上がっています。

構築に際しては、米田からの要望を三光システムが細かく聞き取り、機能要件などを絞り込むことで、低コスト化を実現。良平 氏は「当社の事業規模でも、このようなシステムを実現できたのは、Azure と三光システムのおかげ」と笑顔で振り返ります。

もっとも、クラウドの活用には毎年一定した利用コストが生じるため、数年後の累計金額がオンプレミスでのシステム構築時と同等になることも考えられますが、良平 氏は「先々のコストを考えても、クラウド活用によって得られるメリットの方が大きい」と断言します。
「第 1 に、ベトナムの工場にサーバーを設置して運用するのはリスクが高すぎます。第 2 に、このままビジネスが成長し、現地のアライアンス パートナーまで弊社の生産管理システムに一元化するといった場合にも、システムがクラウド化されていれば対応が容易です。第 3 に、10 年、30 年といったスパンで考えた時には、ベトナムから拠点を移している可能性も高いでしょう。想定される将来の変化に、いかに迅速かつ低コストに対応できるかを考えれば、クラウド活用以外の選択肢はありませんでした」。

米田のシステム開発においてさらに特筆すべきことに、日本をはじめ世界各地に置かれた Azure のデータセンターに対して、ベトナムからのレスポンスを三光システムが自ら計測。理論値ではなく、実測値を基に、香港リージョンのデータセンターを選択していることが挙げられます。開発を指揮した三光システム 開発部 峰松 良二 氏は、次のように言います。
「システムをスクラッチで開発しながら、世界中のデータセンターにシステムを移し替えて、レスポンスを計測するといったことができたのも、Azure 活用のメリットです」。

日本とベトナムの一体感を創出し、エラーを根絶。
さらなるビジネス成長を確実にサポート

新しい生産管理システムは、原材料や商品情報がすべてマスターに整理されており、項目を選択していくことで誰でもインボイスなどの帳票を作成可能になっています。おかげで、稼働以降は「ヒューマン エラーがなくなった」と、秀平 氏。しかも、「ベトナム現地スタッフのモチベーション アップにもつながっている」と続けます。
「今では、原材料の在庫から生産の進捗、そしてインボイスの発行から請求処理の状況まで、日本とリアルタイムに共有、把握できるようになり、トラブルは一切なくなりました。仮に、どこかで遅れが生じた場合でも日本からピンポイントに指示が届くなど、フォロー体制も整いました。日本とベトナムの間に一体感が生まれたことに、ベトナムのスタッフも喜んでいます」。

米田ベトナムにおける靴下の受注生産数量は、操業当初の 400 万足から伸び続け、今では 1,000 万足に届く勢いにあります。この成長をさらに伸ばすべく、良平 氏はさらなる Azure 活用も心に描いていると言います。
「今回のシステムによって、当社は将来にわたって進化・適応していく力を得られたと思います。しかも、サーバーの老朽化やデータセンターのセキュリティを心配する必要がありません。今後は、営業支援システムも Azure 上に移行させ、タブレットなどさまざまな端末からデータを入力、閲覧できる環境構築を考えています。そうなれば、営業の現場から、製造ラインへの伝達にかかるタイムラグまで短縮できます。クラウド活用によって、今後のビジネスの可能性が大きく広がったと実感しています」。

5 名様近影。株式会社 米田 本社工場前


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ソリューション概要

プロファイル

株式会社 米田leave-msは、1971 年に創業。以来、「人々の暮らしを足元から支え、社会に貢献する企業」を目指して、「見た目」と「履き心地」、そして「リーズナブル」の 3 拍子が揃った多種多様な靴下を、企画から生産まで一貫して行っています。2005 年には、過酷化する国内市場を勝ち抜くための生産拠点として、ベトナムのハイフォン市に 100% 自己資本の子会社を設立。現在のビジネス成長を支えています。

導入製品とサービス

パートナー企業

  • 株式会社 三光システム

導入メリット

  • Azure の活用により、ベトナムと日本をセキュアに結ぶ情報共有が容易に実現
  • 日本リージョンをはじめ、各国リージョンのデータセンターにシステムを置いて、ベトナムからの通信速度を実測した上で、もっとも快適なリージョンを選択・活用
  • 使い慣れた Microsoft Access などのマイクロソフト製品と親和性の高い開発環境を活かし、低コストにシステムを開発

ユーザーコメント

「今回のシステムによって、当社は将来にわたって進化・適応していく力を得られたと思います。今後は、営業支援システムも Azure 上に移行させ、タブレットなどさまざまな端末からデータを入力、閲覧できる環境構築を考えています。そうなれば、営業の現場から、製造ラインへの伝達にかかるタイムラグまで短縮できます。クラウド活用によって、今後のビジネスの可能性が大きく広がったと実感しています」。

株式会社 米田
米田 良平 氏

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