オープン時代をリードする女性 Microsoft MVP 受賞者

クラウド ファーストの時代だから、ゼロ スタートでも MVP のチャンスがある

写真: 左から 株式会社NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 データセンタ&クラウドサービス事業部 安東 沙織、株式会社オルターブース デザイン アーキテクト 松本 典子

【参加者】

左: 株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部 データセンタ&クラウドサービス事業部
安東 沙織 (あんどう さおり)

右: 株式会社オルターブース
デザイン アーキテクト 松本 典子 (まつもと のりこ)

【ファシリテーター】

日本マイクロソフト
クラウド & ソリューション ビジネス統括本部
Azure ソリューション営業本部 Azure ソリューション技術部
クラウド ソリューション アーキテクト 廣瀬 一海 (ひろせ かずみ)

MVP を受賞された女性技術者 2 人と、かつて MVP を受賞しマイクロソフトの社員になった廣瀬 一海とがぶっちゃけトークの座談会で盛り上がりました。

― コミュニティ参加のきっかけと活動内容

廣瀬  簡単に自己紹介をしてもらえますか。

安東  NTTデータという SIer に勤めています。2014 年 4 月に Microsoft Azure カテゴリで MVP をいただきました。

松本  私も Microsoft Azure のカテゴリで 2016 年 1 月に MVP をいただきました。仕事は Web デザインやディレクションがメインで、システムとかプログラムとかインフラとか一切知識がなかったのですが、去年独立したとき「Azure が使えたら武器になるんじゃない」と廣瀬さんに勧められて Azure をさわり始めたので、まだ使いはじめて 2 年も経っていません。

廣瀬  安東さんが Microsoft Azure のコミュニティ JAZUG (Japan Azure User Group) に参加したきっかけは何ですか。

安東  新人時代に最初のお仕事として「マイクロソフトが Azure っていう製品を出したから調べてきて」と上司から言われて、「わかりました」って、セミナーやら土日の勉強会に行きはじめ、そのうちに何か芋づる式に・・・。

廣瀬  ずるずる引きずり込まれ (笑)。

安東  そのときマイクロソフトの方から、「今までのインフラ エンジニアは現地に行って、寒いデータセンタ内でサーバーとかストレージとか担いで、物理的にガシャンガシャンとラッキング・キッティングをしないといけなかったけど、クラウドはそういうのがいらないし、ネットワークさえあればどこでも仕事できるから、女性の活躍の幅が広がるので一緒にやりませんか」ってお話をいただいたんです。
「じゃあ、何かご支援できることがあれば」って感じで JAZUG の女子部を立ち上げ、コミュニティ活動をはじめたといういきさつですね。

松本  福岡はコミュニティ活動が盛んで、いろいろ勉強会があるんですよ。
私は Web のコミュニティに参加していたんですけど、コーディング系とか、デザイン系とか、いろいろあって、たまたま「ふくあず (JAZUG福岡支部)」に参加したときが、すごく新鮮だったんですね。
知りたいことや勉強したいことがあっても 1 人では限界があるので、いろいろな人の意見をもらいながらやっていきたくて、コミュニティや勉強会に参加しました。

廣瀬  MVP として情報を発信するとき、何に力を入れていますか。

松本  私はブログを書いているんですけど、Azure の使いやすさを伝えるために、自分が引っかかったことをできるだけかみ砕くように気をつけています。

安東  女子部は、Azure 初心者を対象に広く浅くやっているので、Azure ではない他社クラウドはわかるけど Azure はよくわからないとか、他社クラウドと比べてどうとか、それこそクラウドって何? みたいな方向けのセッションを開催し、なるべく参加しやすい雰囲気になるよう気をつけています。

― MVP 受賞のきっかけ

廣瀬  MVP を受賞したきっかけって何かありましたか。

安東  Azure MVP の皆さまから「そろそろやれば」って言われて (笑)。今、思えば 5 年なり 6 年なりコミュニティで活動してきたことをマイクロソフトさんに評価していただいたということですかね。

松本  私は本当にゼロベースから始めて、どうやって使うかという手順や、自分が便利だったことを Web 制作の人に知ってほしいと思ったんです。Web の人間にとってクラウドは難しいので、何かそこで役に立てればいいなと思ってブログを書いていたら、「MVP に応募しなよ」って言われたんですよ (笑)。

廣瀬  応募するように言ったのは僕ですけどね。デザイナーの松本さんがエンジニアに頼らずクラウドを使えること自体すごくおもしろいし、僕らとは全然違う観点でブログを書いていたので、これはいいと思って「ユー MVP になっちゃいなよ」って勧めたんですよ。ところで、MVP に応募するときの気持ちはどうでした。

松本  私は正直受からないと思っていました。理由は、MVP のシートに書く評価ポイントがほとんどなかったからです。だから、受賞のメールが来た時も間違いだと思って、取り消しがくるかなと 30 分ぐらい待っていました (笑)。

廣瀬  実際にどのような審査をしているのか僕は知らないけど、単に技術的な貢献だけではなく、コミュニティやブログとか、何より好きかどうか、その度合いは見られているんだと思いますよ。ところで、MVP 受賞するとグロサミ (MVP Global Summit) ※ があるけど、安東さんは参加したんですよね。

安東  会場が日本人にはめっちゃ寒くて、凍えながらホカロン貼りながら、時差ボケに耐えつつ、日夜英語セッションを聞く会なんですけど (笑)
Azure の開発チームに会ったのですが、自分たちの製品や新機能を「こんなの作って出す予定なんだ! どう?」ってキャッキャッしていて、「すごく楽しそうだし、こんな人たちが作ってるならこれからも楽しくなりそう」って体感できたことは一番のメリットです。
あと、「こういう機能を出そうと思うけど、何かコメントある?」とか聞かれ、「日本にはこういう需要がある」と話せたのは、すごくよかったですね。

※ グロサミ (MVP Global Summit):
Microsoft 米国本社にて年 1 回開催される MVP イベント。製品開発グループによる 600 を超える技術セッションが開催され、毎年 1,800 名程度の MVP が参加するイベントです。

― MVP を受賞して変わったこと

廣瀬  MVP 受賞したことで交流の幅は広がりましたか。

松本  広がりましたね。そもそも知り合いは Web 系ばかりでしたけど、MVP になって、他分野の専門の方と共通言語で話せるようになりました。
今までは「どうせわからんよね」といった感じの壁がありましたけど、それが取り払われてディスカッションできるようになりました。

廣瀬  MVP になってスキルが上がった実感はありますか。

松本  昔はオンプレミスとか、パブリック クラウドという言葉すら見分けがつかなかった。今は技術屋さんの話を聞いたり、文献を読んだりしたときに「なるほどね」って納得できることが増えたので、その点では少し成長したかなと思います。

安東  私人前でしゃべるのが大嫌いなんです。でも、登壇してたくさん話す機会をいただいたことで、かなり成長できたと思います。
それから、MVP をいただいたので、誰かに Azure の魅力を聞かれたときに答えられるよう、最新情報もキャッチアップしています。また、悩んでる人がいたら「私もわかんないから一緒に悩もう」みたいなこともやっているので、そこは前より成長したところかなと思います。

― MVP を目指す女性技術者へのアドバイス

廣瀬  MVP を目指す技術者の方やデザイナーの方に何かアドバイスはありますか。

松本  MVP を目指す方は、とにかくまず応募してみることをお勧めします。なれるかどうかわからないから諦めちゃうのは、自分でチャンスを捨てることなので、もったいないと思います。

安東  いつ MVP に応募すればいいのかアドバイスするならば、コミュニティ活動を続けている中で「もっと先進的になれたら、みなさんによりよい情報を発信できるのに」とか「技術セッションを自分が開催できたらいいな」とか思う瞬間がきっとあるので、そういうタイミングで応募するといいと思います。
あとは、やはり愛だと思います。私が MVP を受賞できたのも、いかに Azure が好きか、それだけだと思っています。その好き度合いが高まれば、きっと MVP に近づくと思います。

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