お客様の声
ソフトクリエイト、Microsoft 365 Copilot 活用による営業 DX で、 1 人あたり 90 分/日の時間削減を実現
サマリー
営業変革の経緯と効果
営業リソースのひっ迫が原因で、会議の事前準備・会議後の情報集約・提案作成時の各プロセスに使える時間が不足していた問題に対し、Copilot による営業変革を実行。各業務を Copilot が支援して、 1 人あたり約 90 分/日の時間削減を達成しました。提案品質の安定化や手戻り削減、残業抑制にもつながり、営業 DX の成果が表れています。
Copilot 活用を定着させるポイント
定着の鍵は「目的を明確にし、業務に直結する使い方を示す」と「成功体験の共有」の 2 点。すぐに使えるプロンプトの雛形やユースケースを整備し、隔週の会議体で成果を共有することで自分ごと化を促進。パワーユーザーが率先して、他のメンバーに OJT を行うことで、時間短縮と品質向上の実感が浸透しました。
今後の展望
Microsoft Copilot Cup 2025 への参加を契機に、一気に注目度も上昇。全社展開と営業部以外への波及を見据え、社内コンテストや共有チャネルを通じたユースケース創出を加速。営業活動の質と量を両立させた事例として外部発信も強化し、ワークショップ提供などを通じて営業 DX の価値を広く届けていく方針です。
事例本文
ソフトウェアの開発・販売、システムインテグレーションを手がけ、 1 万社を超える取引先と培ったノウハウで情報システム部の課題解決をサポートする株式会社ソフトクリエイト(以下、ソフトクリエイト)の信念は「 Speed & Change 」。企業の IT 課題解決を支援する IT ソリューション企業として、近年は特にクラウド、インフラ、 AI 、セキュリティ、運用支援などの分野のサービス力の高さが評価されています。
IT基盤構築・運用のプロフェッショナル企業として顧客の課題解決に尽力している一方で、引き合いが増加し続けたことによる工数のひっ迫が営業部門の課題として徐々に顕在化してきました。時間不足によって、営業担当が「当たり前に行うべき基本プロセス」が十分に実行できない状況が散発的に発生してきたのです。
この課題に対し、ソフトクリエイト 営業本部 アカウント営業統括部 AC 第 1 営業部では生成 AI の本格的な導入に踏み切りました。この取り組みをソフトクリエイト社内のマイクロソフト製品担当チームがサポート。マイクロソフトのソリューションパートナーとして 7 年連続で「 Microsoft Partner of the Year Awards 」を受賞してきた同社の底力が発揮された、営業 DX の先進的な事例となりました。
この取り組みは、日本マイクロソフトが主催した「 Microsoft 365 Copilot Cup 2025 」においても、「 Microsoft 365 Copilot 活用による営業変革へのチャレンジ」と題して講演され、営業現場が主導したボトムアップ式の Microsoft 365 Copilot (以下、 Copilot ) 活用ユースケースとして広く注目されています。
株式会社ソフトクリエイト
ひっ迫する営業部のリソース、手戻りや負荷増大の原因を 3 つのフェーズに分解して Copilot を活用し対応
SI 企業の営業部にとって、引き合いの多さは顧客との信頼関係の厚さの証明であり、自社サービスの品質の高さを示せる誇らしいものです。とはいえ対応できる人的リソースには限りがあり、顧客に精一杯尽くしたいと考えても工数がひっ迫してくると、当たり前に行われる基本プロセスの実行が十分に行えなくなる事態に直面することが多いです。ソフトクリエイト 営業本部 アカウント営業統括部 AC 第 1 営業部を率いる部長の相川和哉氏は、課題に直面していた当時を次のように振り返ります。
「お客様のご期待にお応えできず、信用や信頼を失う結果となってしまったことは、当社にとって非常に大きな課題であり、心苦しい思いでした。テクノロジーの進歩は加速していて営業担当にも高度な専門性が求められるだけでなく、お客様のビジネス環境を複合的に理解する力が必要な時代です。お客様を理解せずにセールスすると『モノ売り』に始終してしまい、ソリューション企業としてのソフトクリエイトの価値が出せません。当社の得意とする伴走型・支援型サービスの価値や質の高さをお客様へ十分にお伝えしたいと考え、営業部の課題解決方法を模索していました」(相川氏)
それらの課題に対し、相川氏は、営業のフェーズごとに現場の課題を整理し、個別に対策を取ることで理想的なあるべき営業モデルへの転換に取り組みました。
会議の事前準備 「探す・読む・まとめる作業を短縮し 1 日あたり 30 分の削減を実現」
会議の事前準備における課題は以下の2点に集約できます。
・事前の情報収集が不十分
・顧客理解にばらつきがあって会話が噛み合わない
この課題に対して相川氏はCopilotの「リサーチツール」と「 SFA 連携エージェント」を活用して、リサーチ業務および社内情報の要約・整理を効率的かつセキュアに実行しています。
具体的には、マイクロソフト から提供されているエージェント「リサーチツール」を使い、公知情報から業界動向・想定課題を整理し、SFA 連携により直近の取引・日報を Copilot で要約させ、探す・読む・まとめる作業に必要な準備工数を短縮しました。これにより、会議の事前準備に掛かる業務時間を 1 日あたり 30 分削減しています。
SFA 連携エージェントは相川氏の経験と、ソフトクリエイト内でマイクロソフト製品を専門に扱うチームの協力のもと作成されたエージェントです。 Copilot が日報や取引履歴にアクセスして社内情報を収集、プロンプト指示した情報を要約し表示するので営業ノウハウも生かせるベネフィットがあります。
Copilot は社内データを社外へ持ち出すことがなく、ユーザーが入力した情報を AI モデルの学習などにも利用しない設計になっているため、営業上の機密データをセキュアに活用できる点を相川氏は高く評価しています。同時に、社内ユーザーに対しても各自の権限に応じて、その情報を見せる・見せないが精密にコントロールされるため情報管理の点でも安心です。さらにソフトクリエイトはセキュリティ製品の Microsoft 365 E3 / Microsoft 365 E5 を導入しており、社内のセキュリティルールに則った AI 運用が徹底されています。こうした総合的な信頼性の高さも Copilot が安心・安全に使える AI として評価されているポイントです。
会議後の情報集約 「認識ズレの再確認・やり直しを削減 会議後の整理工数を約 30 分削減」
会議後の課題は、次の2点です。
・商談時(Teams)のヒアリング内容が整理されていない
・顧客の目的・ゴール認識が不一致
上記の課題に対して、使用されたツールは「 Teams の商談レコーディングデータ」と「 Copilot Chat 」です。さらに、得られた情報は相川氏がこれまでの営業ノウハウの結晶ともいえる「達成基準シート(PowerPointで作成)」へと集約して体系的に整理します。
具体的な活用手順は、
1. ヒアリング内容を Teams のレコーディングデータを元に、 Copilot で整理・可視化(ヒアリングの質を“後工程で底上げ” )します。Teams と Copilot を連携させる際も、ユーザー側で特別な手順は必要ありません。
2. 会話内容を分析して「背景 / 目的 / 手段 / 達成基準」に構造化し、認識ズレをAIが洗い出します。認識のズレを次工程に持ち越さないことで、後々の手戻りのリスクを防ぎます。
の 2 段階の構成となっており、 Copilot だからこそ容易に実現できるものです。
Teams 内に Copilot が入っているため、レコーディングデータ画面からスムーズに質問へと移行できますし、Copilot Chat と議論することで商談内容の構造化・振り返りが行われます。また、情報がさまざまなアプリに分散していても、マイクロソフトのアプリは相互に連携できることが、この解決策の品質向上に貢献しています。
こうして手順を整理することで、従来の営業スタイルにあった経験依存(属人化)から脱却し、目的とゴールが明確なヒアリング・認識合わせができるようになりました。
提案作成 「修正・差し戻し・上長レビュー待ちを削減 提案作成工数を約 30 分削減」
提案作成時の課題は、
・受注後の手戻り、要件見直しが発生
であり、ここを解消することがこの取り組みの最大の目的でもありました。
この課題に対して使用したツールは、相川氏が独自に作成した「提案書添削エージェント」です。
Copilot はこのエージェントを通じて提案書のレビュー・添削を行っており、作成した PowerPoint ファイルを Copilot に読み込ませて内容の抜け漏れや曖昧表現、論点ズレを指摘させる使い方をしています。
このフェーズでのメリットは次のようになります。
・ Copilot という第三者視点でチェックできることで客観的な指摘を得られる
・商談で合意した目的や達成基準と提案内容のズレに対して、的確な指摘・補足を得られる
・提案の品質が安定し、修正・差し戻しや受注後の手戻りの大幅削減が実現した
この使い方におけるポイントは、Copilot ならば PowerPoint ファイルを直接読み込ませることができる点にあります。このような、マイクロソフトのアプリ同士のシームレスな連携が、作業効率の向上に貢献しています。
株式会社ソフトクリエイト 営業本部 アカウント営業統括部 AC 第 1 営業部 相川 和哉 氏
使い方と効果のまとめ 「 1 日あたりの作業時間が合計で 90 分削減」
以上のように、フェーズごとの課題に対して Copilot を使って効率化することで、 AC1 部の各メンバーは 1 日あたり平均で約 90 分( 30 分× 3 フェーズ)の作業時間の削減に成功しました。業務量の多い中堅メンバーほど効果が大きく、 90 分以上の削減を成功させている営業員もいるほどです。
仮に営業部員が 5 名体制の場合、合計すると 1 日あたり 450 分( 7.5 時間)となり、 1 人日分の稼働に相当する時間を創出できている計算になります。また、営業部の若手が作成した資料を上長がレビューする場合でも、以前ならば上長の時間が空くまで待つ必要がありましたが、現在では Copilot のレビューを先に行うことで提案までの期間の圧縮につながっています。
リソースがひっ迫している中でもクオリティに妥協することなく、一次レビューを Copilot に行わせてから人間(上長)のレビューを行うことで、品質面でも底上げにつながっています。 Copilot はあくまでアシスタントであり、人と AI が得意分野を分担することで効果を最大化しています。
「残業時間が大幅に減り、最近では 19 時半頃には当部署は無人になります。営業 DX によってワークライフバランスも改善されるなど、働き方改革にも貢献できています」(相川氏)
数字だけではない真の効果 「顧客課題解決型コミュニケーションの実現」
これらの取り組みでは業務の効率化という観点だけでなく、業務品質の向上という定性的な効果も見逃せません。顧客との共通理解を醸成できているからこそ、次のような効果が組織として得られます
・構築作業を担う開発チームにとっても、目的達成のためにどのように技術的に落とし込んでいくかが明確
・手戻りや追加確認作業の負担を軽減
・成果物が標準化されており、クオリティが底上げされた
「従来の営業スタイルでは、やむをえずソリューションベースの会話になりがちだった顧客との打ち合わせも、顧客企業のビジネスや業界の事情をより多くヒアリングし、理解を深めた上での課題解決型コミュニケーションへと転換できています」(相川氏)
業務に落とし込んだ利用方法の展開と成功体験の共有が定着の鍵
この取り組みにおいて、相川氏が特に工夫した点が、「目的を明確にし、業務に落とし込んだ利用方法を展開する」ことと、「成功体験を共有する場を設ける」の 2 点でした。
どれほど優れたツールであっても、人間はそれまでの慣れたやり方を変えることが困難です。新しいやり方を浸透させるには、中心となるパワーユーザーが周囲のメンバーへ影響を与えながら、新しいやり方(ツール使用)への切り替えを促していく必要があります。その際のキーファクターは、他者の成功事例を見て自分ごと化し、「自分も使ってみよう」という動機づけを起こすことです。
相川氏は、社内の Microsoft 365 を主幹するチームとプロンプトの雛形を設計し、すぐに使える環境を整え、サンプルのユースケースも資料にまとめました。これが功を奏し、メンバーからは時間短縮だけでなく、 Copilot が言葉選びなども提案してくれることなどから、仕事の品質が上がったと好評です。
特に会議後の情報集約時、中心的な役割を担う達成基準シートは、相川氏の経験に基づいて設計され、そこに Teams と Copilot が連携できるメリットを発揮している点が特徴です。プロンプトや最終的なフォーマットもセットで展開されていることもチーム内での利用促進に効果がありました。
利用促進の際は、相川氏が Copilot 活用の会議体を隔週で主催してメンバーに成功体験を共有しながら OJT を展開しました。
「反復的に Copilot を使っていると全メンバーが各アウトプットを見ますから、結果として若手メンバーの成長スピードも上がっているように感じます。ソフトクリエイトのミッションである「共に未来を切り開く」を実現するための価値観 / 行動指針に基づく姿勢として、顧客目線と高い目的志向を持つメンバーが増えています」(相川氏)
企業の Value ( 価値観 / 行動指針 ) として「 Speed & Change 」を掲げるソフトクリエイトらしい営業 DX の取り組みとして、経営層からも注目されています。
さらなる定着と波及を目指して「社内コンテスト」などを実施
Microsoft Copilot Cup 2025 に出場したことで社内外からの注目度も一気に高まり、 Copilot を活用したいという声が相川氏の元に多く届いています。ソフトクリエイトでは今後、全社展開を見据えた、さらなる波及効果の醸成に取り組んでいく予定です。
その一例と言えるのが、社内で開催している「 Copilot 活用コンテスト」です。Teams 内にユースケースを紹介するチャネルを設置し、「こういうエージェントを作ってみました」「こういう使い方をして効果が出ました」といった投稿を社員が自由に行える場として整備しています。このコンテストは、作成・共有された Copilot エージェントの中から良い事例を選出・表彰する取り組みでもあり、 Copilot 活用の全社的な波及に一役買っています。
このような活動を通じ、引き続き相川氏のチームでは AI 活用を定着させるポイントとして、「すぐに使える環境の整備」「成功事例を共有して『使ってみよう』の動機づけ」の 2 点を推し進めていく考えです。
「当社としてはマイクロソフト様にアドバイスをいただきながら、社内コンテンストを 2 回、 3 回と継続的に実施し、Copilot 活用の定着や社内事例の蓄積を進めていきたいと考えています」と、相川氏は今後に向けた抱負を語ってくれました。
Copilot で営業活動の質と量を改善したソフトクリエイトは、こうした活動を取引先へと拡大すべく営業活動を加速させています。これからも積極的なワークショップの提供や、営業 DX の事例としてこのチャレンジを紹介していく予定です。
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