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お客様の声

Microsoft 365 Copilot のなかった頃には戻れない。Microsoft 365 Copilot を仕事のパートナーとし、「本来やりたい仕事」への注力を実現。業務効率と生産性を向上させ、残業時間の削減にも直結。

サマリー

Copilot 導入の背景と経緯

総合 IT サービス企業のユーザーサイドの営業部 営業推進課では、営業レポート作成やメール処理をいかに効率的かつ素早く行うかが課題となっていた。業務全体の生産性を向上させ、提案資料の作成や販促ツール制作といった「本来やりたい仕事」に使える時間をより多く確保したいと考えていた。

ツールごとの活用ポイント

Copilot の基本機能である情報の検索・収集・要約・比較を駆使し、 Excel (レポート作成)や Word (文書の要約・確認・叩き台作成)、 Outlook (メール内容の要約・リスト化)、 Teams (議事録作成)などを効率化。 10 時間/月の残業時間を削減し、営業推進課が担っている提案資料作成や販促ツール制作に注力できるようになった。

スモールスタートで成功へ

Copilot 活用の成功要因はスモールスタートで実践的ノウハウを蓄積していった点にあった。まずは担当者が自身の業務の効率化に Copilot を活用して効果を検証。今では Copilot はユーザーサイドにとって不可欠な「仕事の副操縦士」と認識されている。今後は他部署への水平展開を視野に入れている。

事例本文

Userside SAPPOROのロゴ

ユーザーサイド株式会社は札幌と東京に拠点を持ち、北海道全域と関東圏で事業を展開している総合 IT サービス企業です。創業から 20 年、すでに 500 社以上の顧客へ IT ソリューションを提供してきた実績を有しています。

同社の強みは、手がけているサービス領域の幅広さと、中小企業のニーズに柔軟に応えるサービス品質の高さ。 IT インフラの設計構築・運用監視・保守サポートやクラウドサービスの提供、 DX (デジタル・トランスフォーメーション)支援などまで、 IT のことならワンストップで相談できる提案力と実現力で、顧客からの厚い信頼を獲得しています。

近年、ユーザーサイドの顧客における最大の経営課題は人手不足への対策です。 DX はそうした課題への有効な打ち手として期待されています。その同ユーザーサイドでは、しっかりと顧客に寄り添い、 DX の実現へとつながる取り組みを伴走しています。 

IT サービスを顧客へ提供しているユーザーサイドにとっても、自社内のさらなる生産性向上は長年のテーマでした。営業活動の支援やセールスプロモーションを手がける営業部 営業推進課 課長 廣川 唯 氏は、 Copilot と Power BI が業務の効率化を劇的に加速させたと語ります。

「 Copilot の活用は、言うなれば『 がんばらない DX 』です。当社が行った Copilot の活用方法は、事務作業を圧倒的に効率化してくれました。私たち自身が事例となって、この成果をお客様へ共有したいと考えています」(廣川氏)

株式会社ユーザーサイド 営業推進課 課長 廣川 唯 氏座って右を見ている

ユーザーサイド株式会社 営業推進課 課長 廣川 唯 氏

付加価値を創出する「営業支援」がミッション。生産性向上が課題

廣川氏をリーダーとする営業推進課のミッションは、営業活動全般の支援。顧客がソリューションを比較・検討するための資料を準備したり、各種の販促ツールを制作したりといった付加価値を創出する仕事が廣川氏の役割です。

一方で、各種の数字を日次や週次でとりまとめ、レポートを作成(数字を可視化)する営業事務の作業も廣川氏の重要な担当業務の 1 つとなっていました。

「レポート作成では、データ形式の異なる複数のシステムから情報を抽出して見やすいように整形し、関数やリンクを組み込む作業を Excel で行なっていました。ところがファイルは非常に複雑化しており、修正が必要になっても担当者である私にしか直せないという属人性のある作業になっていたのです」(廣川氏)

このレポート作成には毎日 15 分〜 60 分が費やされていました。作業量の多い他のルーチンワークもあり、廣川氏のやりたい仕事に使える時間は慢性的に不足していたのです。「本来ならば、データ分析のような付加価値の高い仕事に集中したいのですが、システム化しにくい処理を手作業で行わねばならず悩んでいました」と廣川氏は振り返ります。毎日忙しく働いているのに営業推進の役割を十分に果たせていない。そうしたもどかしさを廣川氏は感じていたのです。

メール処理の高速化、資料の叩き台作成の自動化

生成 AI による業務効率化が社会的に話題を集める中、 Microsoft 365 Copilot (以下、 Copilot )の提供拡大に廣川氏は注目しました。 Excel や Word 、 PowerPoint 、 Outlook 、そして Teams など日常的に使用しているツール群への追加・統合が加速することで廣川氏の期待感は高まったのです。

「当社はお客様へ Microsoft のソリューションを提供する立場であり、自社でも使用します。 Copilot をどのように活用したら業務効率化に役立つか、その検証から着手しました」(廣川氏)。試行錯誤しながら使っているうちに、 Copilot に得意なことが徐々にわかってきたと廣川氏は話します。

 Copilot の活用方法として、まずは基本的な機能である情報の検索、収集、要約、比較を廣川氏は挙げます。営業推進課には毎日、社内外から膨大なメールが届きます。メール本文の長いものや、ページ数の多い資料が添付されていることも少なくありません。従来は目視でチェックして社内展開を判断していましたが、全情報に目を通すことは実質的に不可能な状態でした。ここに Copilot を使い、効率化しています。

「たとえば、セミナーやウェビナー案内のメールを Copilotに チェックさせ、要約とリスト化をしてもらっています。その中から私は、より深く知りたい情報をピックアップし、 SharePoint サイトに掲載して社内展開します。この方法でメール処理が劇的に速くなりました」(廣川氏)

こうした情報の整理や要約は、まさに Copilot の得意とする分野です。廣川氏は Copilot には大きな可能性と魅力を感じたと初期の印象を語ります。

「当社はマルチベンダーですので、様々な比較も行います。たとえば『製品 A と製品 B を比較する資料の叩き台』(一次比較)を Copilot にまとめてもらうこともあります。私は Copilot が生成した資料の正誤チェックや内容確認といった、品質向上のための仕事からスタートできます」(廣川氏)

返答期限の決まっている書類の確認についても、自分が念入りにチェックする前の段階で要点の確認を Copilot に行わせています。こうした使い方は、廣川氏の業務効率化に大きく貢献しています。

Excel のマクロも Copilot で作成。“即レス”が効率化を促進

廣川氏は Copilot の機能拡張の速さにも注目していると語ります。「 Copilot は日々進歩していて、それまで苦手だった処理がある日を境に急激に上達していることも多くて驚きます。 Copilot がアップデートされるにつれ、私の使い方も高度になっています」と廣川氏は話します。

そうした変化の代表例が Excel での使い方です。試行錯誤を繰り返しているうち、短期間で廣川氏のやりたいことに合致した内容を生成できるようになったとのこと。廣川氏の意図に沿ったマクロも Copilot で作成可能になり、手作業によるプロセスの削減を達成しました。

「生成した関数をどこへ入れるかといったことも、 Copilot に質問すれば即座に回答されます」と廣川氏は言います。即レス的な圧倒的スピードは Copilot の強みの1つです。多忙な他の社員に時間をもらって相談するよりも、はるかに効率的に仕事が進むのです。

データの可視化も Power BI で。更新も Power Automate で自動化

廣川氏は、これまで Excel で行なっていたデータの可視化(レポート作成作業)を Power BI でのビジュアライズに切り替えました。 Power BI の更新には Power Automate を導入して自動化しています。

「 Microsoft Power Apps の環境構築や操作方法も Copilot に聞きながら行いました。これらの BI ツールを使ったことはありませんでしたが、新しいツールを習得するために専用の勉強時間を確保したわけでもなく、Copilot に教えてもらって操作しました」(廣川氏)

作成されたレポートへのアクセスも、 Teams のタブを設置したことで簡単になりました。経営層は気になった数字をドリルダウンで確認しやすくなり、回答までのタイムラグもゼロに。廣川氏は数字を集計するルーチン作業から解放されたのです。

初めてのダッシュボード作成に廣川氏が掛けた時間は約 1 ヶ月。得られたノウハウを応用して、合計 4 つのダッシュボードを作成して Power BI を日々活用しているそうです。

株式会社ユーザーサイド 営業推進課 課長 廣川 唯 氏クローズアップ横顔

文書や議事録作成も迅速に。仕事の進め方も迅速かつ柔軟に

Word や PowerPoint での作業においても劇的な時間短縮を実現しています。廣川氏の Copilot の使い方の特徴は、「考えを整理したり、アイデアを詰めたりする議論の相手として活用している」という点です。

「文書の叩き台を Copilot に生成させ、手直しは自分で行います。おかげで時間をかなり節約できています。 Copilot を使うときは Copilot と議論を重ねながら仕事を進めています。『これを作って』と 1 回で頼むのではなく、『こんな感じで作って』と指示して修正しながらブラッシュアップしていく。 AI は日々賢くなっていますし、私も聞き方や指示に慣れていきました。 Copilot との協働は、スピード感を維持しながら臨機応変に対応できる仕事の進め方が可能です」(廣川氏) 

会議の議事録作成では、これまで同席しているスタッフの 1 人が作成していました。 これも Copilot に作成させることで人手を掛ける必要がなくなったと廣川氏は話します。

「 Teams で会議を録画し、 Copilot で議事録を作成させています。会議の終了直後に議事録が生成できていて、アクションリストも作られています。まるで有能な専属スタッフが 1 人いるような状態です。自分で議事録をまとめる作業はなくなりました。勉強会なども内容も要約させて、要点の復習に活用しています」(廣川氏)

10 時間/月の残業を削減。 Copilot のなかった頃には戻れない

こうした効果によって、廣川氏は大きな時間的メリットを享受できるようになりました。ルーチンワークの作業に充てていた時間を、本来やりたかった仕事へ重点的に使えるようになったのです。また、効率化によって残業が減り、プライベートへのポジティブな影響もあったと説明します。

「 Copilot 導入以前は、さまざまな作業に時間を取られていました。 Copilot の導入以後は業務効率が向上して、 10 時間/月の残業時間を削減できています。さらに自分の業務効率化を事例にして、他部署の事務作業の効率化へと横展開に着手しました。事例を増やすことで、各部署が『生成 AI や BI ツールで何ができるか?』を発見できる環境づくりに取り組んでいます」(廣川氏)

活用例のビフォー・アフターを示すことで、様々な業務効率化のアイデアを誘発します。生成 AI の活用を促進するには、こうした社内カルチャーの醸成が不可欠だといえるでしょう。廣川氏は自身の業務効率化に加え、他部署への水平展開を視野にいれています。

たとえば 24 時間・ 365 日稼働しているサポートサービス部門では、 Copilot を使うことで顧客からの問い合わせへの一次対応スピードの向上や回答品質の向上に貢献すると期待しています。また、営業部門では提案書作成に Copilot の活用を検討中です。

「自分の業務に Copilot を取り入れるイメージを持ち始めた社員もいます。これまで当たり前とされていた作業や業務フローを大きく変えなくても、Copilot で仕事を自動化・効率化できるという声が社内で生まれ始めているのです。生産性の向上は、個人のパフォーマンス強化だけでなく、さらなる能力発揮につながる重要な一歩になります。当社での活用事例を増やし、お客様へご紹介したいと考えています」(廣川氏)

スモールスタートが Copilot 活用成功の要諦

廣川氏は Copilot 導入成功のコツはスモールスタートで始めて、自分の業務の効率化で試してみることだと話します。

「 Copilot はミニマムに始められます。自由度が高く、柔軟性もあります。私の経験上、とにかく使い始めてみる。すると、どの業務に役立つかがわかってきます。いきなり全社規模の経営課題に向けて取り組むのではなく、まずは日次の作業の効率化のような小さな改善から使ってみるべきでしょう」(廣川氏)

ゆくゆくは全社規模の導入を目指すとしても、ユースケースは部署や担当者レベルで多種多様です。社内に Copilot 活用のリーダー社員が自然と登場することが望ましいと廣川氏は強調します。すでに Copilot は、廣川氏にとって仕事を推進するうえでなくてはならない存在となりました。

「私にとって Copilot は、まさに仕事における『副操縦士』です。 Copilot のない頃にはもう戻れないですね。多くの荷物や旅客を運べる大型の航空機には、副操縦士の搭乗が義務付けられていると聞きます。常に私に寄り添ってくれて、付加価値の高い仕事をスピーディに実行していくための優秀な副操縦士。それが私にとっての Copilot です。よき相談相手であり、優れたサポートメンバーでもあります。 Copilot は単なるデジタル・アシスタントを超えた存在といえるでしょう」(廣川氏)

マイクロソフトはこれからも、ユーザーサイドの業務効率化や生産性向上をお手伝いしてまいります。

株式会社ユーザーサイド 営業推進課 課長 廣川 唯 氏オレンジ色の壁の前に立つ"UserSide SAPPORO | ユーザーサイド株式会社" logos.

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