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オンライン営業とは? メリット/デメリットやおすすめツールを紹介

2021 年 6 月 30 日

これまで営業といえば、「足で稼ぐ」「顧客をどれだけ訪問したか」が成功のカギとされていました。しかし、リモート ワークやウイルス対策などの社会情勢の変化に伴って「訪問しない営業」、つまり「オンライン営業」が新しい営業スタイルとして定着しつつあります。
訪問営業スタイルが訪問先から嫌厭されることも多い中、オンライン営業は、営業する側だけでなく営業される側にとっても効率的な方法として認識されています。この記事では、オンライン営業の定義や方法と導入のメリット/デメリット、そして効果的なオンライン営業ツールについて紹介します。

DIGITAL MARKETING と表示されたデスクトップ PC

1. オンライン営業とは

まずは、オンライン営業とはどのようなものか、その定義と方法について詳しく紹介します。

オンライン営業の定義

オンライン営業とは、顧客を直接訪問せずにインターネット上で行なう営業活動全般を指します。電話でのアポイントで営業を行ったり、メールで営業を行ったりする手法は古くから行われていますが、オンライン営業は、ただインターネットを使ってモノやサービスを売り込むだけではありません。
営業は従来、オンライン営業を通じて見込み客を受注確度の高い顧客へと育てる活動を行う「インサイド セールス」と、顧客を直接訪問して案件を契約につなげる「フィールド セールス」の 2 つのフェーズに分かれており、担当者が異なることがほとんどでした。
しかし、フィールド セールスはコストがかかるうえに 1 日に回れる顧客数にも限りがあるため、その数は減少しています。最近では営業分野全体がオンラインを中心としたインサイド セールスにシフトしつつあることと相まって、フィールド セールスもオンライン上で完結するようになっています。

オンライン営業のやり方

オンライン営業にはさまざまな方法があります。電話やメールを使う基本的な方法や、Web 会議など、インターネットを活用した幅広い方法が用いられています。具体的にいくつか紹介しましょう。

  • マーケティング チームと連携した、見込み顧客へのアプローチ
    たとえば、自社の広告をクリックしたユーザーや、セミナーに参加したユーザーのような見込み顧客に対してメールでフォローを行ない、受注につなげるなど、マーケティング施策と連携してアプローチする方法があります。

  • Web 会議システムを利用した商談
    Web 会議システムで商談を行なう方法もあります。画面共有を活用して、資料の共有やデモを実施することなどが可能です。最近では、バーチャル リアリティー (VR) による製品のデモ体験も現実化しています。実際に訪問することなく顧客訪問に近い効果を得られるなど、オンライン営業が実現可能とする範囲は広がっていると言えるでしょう。また、電話でのやりとりを記録し顧客を管理できるオンライン商談ツールも利用されています。

  • 電子契約サービスを利用した受注、契約
    受注の際、電子契約サービスを利用してオンラインで契約するケースも増えており、営業のプロセスをすべてオンライン完結することが可能です。

2. オンライン営業のメリット/デメリット

次に、オンライン営業の主なメリット/デメリットを紹介します。

オンライン営業のメリット

  • 移動時間、コストの節減
    オンライン営業であれば移動時間を他の営業や事務作業に充てられるため、より多くの商談に時間を使うことができます。1 人の営業スタッフが担当できる顧客も多くなり、人員数に限りがあっても効率的に営業できるので、人件費の削減に効果的です。

  • 見込み顧客のスクリーニング精度のアップ
    これまではすべての顧客に営業をするスタイルが主流でしたが、最初にオンライン ミーティングを行うことによって、受注確度のスクリーニングを効率的に実施することが可能です。受注確度の高い顧客に注力することで、効率的な営業が可能になります。

  • 営業ターゲットの拡大
    オンライン営業の場合、場所を問わず国内外で商談ができます。地域や支店からの距離などの制約を受けることなく営業活動ができるので、事業範囲の拡大が可能です。

オンライン営業のデメリット

  • システムの導入費用が必要
    商談ツールには無料のものもありますが、パソコンのほかにカメラ、マイク付きのヘッド セットなどは用意する必要があります。また、オンラインの商談ツールについては、サポートやセキュリティを考えると有料ツールを入れるほうが無難です。

  • 顧客との関係を築きにくいケースも
    オンラインでは顧客の全体像が見えにくいため、顧客を取り巻く環境の変化があっても気がつかず見過ごしがちです。また、営業スタッフの人柄や個性が伝わらないこともあり、人間関係を築きにくいこともあります。

  • オンラインならではのスキルが必要
    自社製品に興味や関心を持ってもらったり、顧客のニーズを聞き出したりするために、オンラインでのコミュニケーションに特化したスキルが必要となります。対面営業が得意な人が必ずしもオンラインでも営業成果を出せるとは限らないので、オンライン特有の別のスキルが必要になるでしょう。

3. オンライン営業に必要なツール

オンライン営業を行うためには、営業ツールを導入する必要があります。商談専用のツールを使っている企業もあれば、汎用的な Web 会議ツールを利用する企業もありますが、どのような基準で選ばれているのでしょうか。ここではそれぞれの特徴と違いを紹介します。

オンライン商談専用のツール

オンライン商談専用に設計されたツールの多くは有料です。1 対 1 での商談で営業スクリプトを自動表示する機能や、会話の録音や文字起こしを自動で行う機能、商談時間や活動状況がわかる機能など、営業活動に便利な機能が備わっています。
また、インターネット回線だけでなく、電話回線を組み合わせて使うことで通信トラブルに強く、高い通信品質を保つことができます。さらに、商談の相手は同じツールをパソコンにインストールする必要がないうえ、汎用 Web 会議ツールよりも開始までのプロセスが簡単であることも長所です。

汎用的な Web 会議ツール

Microsoft Teams などの汎用的な Web 会議ツールを使用して営業を行うケースも多くなっています。無料プランがあり多くの企業で導入されていることから認知率も高く、利用に抵抗を示さない顧客も多くなっています。同時に多くの人に接続でき、資料共有なども簡単にできるという特長を活かし、少人数での商談だけでなくセミナー (ウェビナー) などにも利用できます。

どちらを選ぶべきか

オンライン営業では、オンライン商談専用のツールと汎用的な Web 会議ツールのどちらを選ぶべきでしょうか。それぞれの特徴を踏まえて以下にまとめました。

オンライン商談専用ツールが適している場合

  • 音声コミュニケーションが中心
  • インターネット回線では動画や音声のトラブルが起こりやすい
  • 電話などでコミュニケーションをとったうえでの営業が多い

汎用的な Web 会議ツールが適している場合

  • 自社も顧客も良好なインターネット環境がある
  • 少人数の商談だけではなく、大人数でのセミナーなども行いたい
  • 双方向で資料を共有したい

以上のように、商材の特性や顧客のインターネット環境などを勘案したうえでオンライン営業ツールを選ぶことが大切です。もちろん、場合によって使い分けたり、組み合わせて使ったりすることも視野に入れる必要があります。

4. オンライン営業に役立つ「Microsoft Teams」

昨今オンライン営業において多くの企業で活用されているのが、汎用 Web 会議ツール「Microsoft Teams」です。具体的に営業の場でどのように活用でき、どんなメリットをもたらすのかを紹介します。 

Microsoft Teams がなぜオンライン営業で選ばれているのか

Microsoft Teams Web サイトのスクリーンショット

(画像出典:Microsoft Teams Web サイト)

Microsoft Teams は、世界中で広く使われている会議、チャット、通話、共同作業 (コラボレーション) ができるツールです。Microsoft 365 Business Basic (Microsoft Office 製品やグループウェア、セキュリティ、ドライブ サービスなどを利用できる Microsoft 365 のライセンス) 以上を導入している企業であれば追加料金なしで利用できるほか、無料で使えるバージョンも用意されています。
社内用コミュニケーション スペースとして導入しているケースが一般的ですが、強固なセキュリティを確保しながら社外のユーザーを招待して Web 会議ができるため、オンライン営業のツールとしても利用されています。また、Microsoft Teams は商談をはじめ営業担当者の業務を広くサポートする機能を持っており、ワン ストップで業務を進めることができます。

Microsoft Teams を活用したオンライン営業では、具体的に以下のような機能の活用が可能です。

  • Web 会議のスケジューリングと Web 会議 (ビデオ通話も音声通話も可能)
    Microsoft Teams の Web 会議では社外ユーザーの招待が可能です。相手が Teams を利用していない場合でもブラウザー上から参加できるので、簡単に顧客との商談を設定することができます。大人数でのウェビナーにも、1 対 1 の商談にも対応しており、資料共有も双方で可能です。商談のようすは録音や録画が可能なので、どのようなやり取りを行ったか記録を残すこともできます。

  • チームやプロジェクト メンバーでのチャット
    同じ顧客に関係しているチーム メンバーとは、チームでのチャットを作成すればコミュニケーションのミスも少なくなります。チーム内での打ち合わせや上司への確認を行う際、メールのようなタイム ラグが発生しにくいため、スピーディな仕事の進行が可能です。

  • ファイルの共有と共同編集
    チームメンバーとの状況共有では、だれに共有してだれに共有されていないかを管理するのが大変です。しかし、Microsoft Teams ではチームでチャットを作成すると、フォルダの管理やアクセス権の設定をすることなく、そのチーム メンバーだけがアクセスできるファイルを保存できます。議事録はもちろん、同じ顧客向けの資料を共有しておきたいという場合もチーム メンバーに簡単に共有でき、情報共有の抜けや漏れを防止できます。

Microsoft Teams と組み合わせて使うオンライン営業ツールとは

Microsoft Teams は単体でもオンライン営業に力を発揮しますが、組み合わせて活用することで、より効率的なオンライン営業を実現するツールもあります。ここでは、代表的な 2 つの製品を見ていきましょう。

DX Sales for Microsoft Teams (SBテクノロジー)

SBテクノロジー Web サイトのスクリーンショット

(画像出典:SBテクノロジー Web サイト)

SBテクノロジー株式会社が提供する「DX Sales for Microsoft Teams」は、Microsoft Teams と Microsoft Dynamics 365 (Microsoft 社が提供している、企業の人事、販売管理、営業支援など基幹業務のパッケージ ツール) をデータ連携させるためのツールです。
Microsoft Teams から Microsoft Dynamics 365 へのデータの自動登録を可能にすることで、Teams 上で行なった営業活動を Microsoft Dynamics 365 に取り込み、分析し可視化レポートを作成します。可視化されたレポートは、Microsoft Excel とビジネス インテリジェンス ツールである Microsoft Power BI で確認でき、顧客対応の遅延や営業活動における潜在的なリスクなどをいち早く発見することができます。

metis for Microsoft Teams (日本ビジネスシステムズ)

metis for リモートセールス Web サイトのスクリーンショット

(画像出典:metis for リモートセールス Web サイト)

metis は日本ビジネスシステムズ株式会社が提供している、Microsoft 365 製品の機能を向上させるクラウド アプリケーション群で、Microsoft Teams と組み合わせてオンライン営業をサポートするソリューションを「metis for リモートセールス」と呼んでいます。会議のファシリテーションをサポートする「metis sofie」では、商談内容の事前確認、進行状況の把握、資料や商談記録の自動共有、フォローアップなどをスムーズに行うことができます。

5. まとめ

非対面式営業であるオンライン営業をサポートしてくれるツールが多く登場してきたことで、従来の営業との差異も減少し、オンラインであることのメリットが上回りつつあります。働き方改革が進められる昨今、オンライン営業の導入によって得られる効果はますます大きくなることでしょう。
この機会に、Microsoft Teams を始めとしたシステムを効果的に活用し、オンライン営業を本格的にスタートしてみてはいかがでしょうか。

リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために

リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。
これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。

Microsoft 365 デジタルカタログ

まず初めに、Microsoft 365 のメリット、製品内容を知りたい方に最適です。
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