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2025/07/22

創業 80 年を超える DI Palette が情報基盤の全体最適化を目指して Azure や Microsoft 365、Copilot などを活用し自らの変革を推進

1943 年 12 月に創業し、印刷をコアに事業領域を拡大し続けている DI Palette。同社では「変化し続けること」を重視しており、その環境整備の一環として情報基盤の変革を進めています。2023 年までに主要なオンプレミス サーバー4台を Azure に移行しましたが、その後さらにマイクロソフト ソリューションの活用を加速。この大きなきっかけになったのが、ティーケーネットサービスが運営している「Microsoft Base Gumma-Takasaki」への社長訪問でした。

ここで各種デモに触れ、ティーケーネットサービスの「月次アドバイザリー」の利用を決定。全社的な情報基盤の最適化に向けて、3 台の主要サーバーを Azure へ移行したことを皮切りに、ファイル サーバーのクラウド バックアップやファイルの自動暗号化などを実現。さらに Azure OpenAI をもとに Power Platform で開発した社内チャットボットも展開され、Microsoft 365 や Microsoft 365 Copilot の活用も進みつつあります。

主要サーバーを Azure に移行したことでデータセンターに足を運んでメンテナンスする必要がなくなり、年間 30 時間の工数を削減。またハードウェアの更新コストがなくなったことで、TCO も 20% 削減できました。セキュリティや BCP 対応も強化され、Microsoft Teams や生成 AI の活用によって業務も効率化しています。マイクロソフト ソリューションとティーケーネットサービスのサポートは高く評価されており、今後も「変化を支える基盤」の構築を推進していきます。

DI Palette

印刷事業をコアに進化を続ける老舗企業

1943 年 12 月の創業以来、印刷をコア事業に新潟県と首都圏でビジネスを展開する株式会社DI Palette (ディーアイパレット、以下、DI Palette)。ビジネス領域の多様化により、現在はアナログとデジタルの両方をカバーしたセールス プロモーション支援を手掛けています。

祖業である印刷事業では、ディテールまでこだわった「極み印刷」によって、世界最高水準の美しさで心に残る印刷物を提供。また、切り絵製品ブランド「きざむ」も展開しており、紙やアクリルを中心とした素材をレーザー加工で「きざむ」ことで、見る人の心に響くような繊細な表現を可能にしています。「きざむ」はホテル雅叙園東京が開催する「和のあかり×百段階段」にも出展されており、2025 年 7 月から始まる「和のあかり×百段階段2025」~百鬼繚乱~への参加も決定しています。

「当社の祖業である印刷については、世界最高水準の印刷技術とレーザー加工技術を駆使することで、私たちにしか作れない多彩な商品を展開しています」と語るのは、DI Palette で代表取締役 社長執行役員を務める遠山 亮 氏。しかし、プロモーションやデジタル マーケティングにおける企画や制作力も重視しており、LED ビジョンの活用など、媒体の多様化への対応も進めていると述べています。

「ここで重要なのは変化し続けることです。世の中がどんどん変わりつつある現在、変わることを忘れない、恐れないという姿勢が欠かせないのです」。

遠山 亮 氏, 代表取締役 社長執行役員, 株式会社DI Palette

“今後もデジタル投資を増やしながらデジタル ネイティブな従業員を増やしていきたいと考えています。そのベースになるのが、マイクロソフトのソリューションとティーケーネットサービスのサポート。『変わらなければならない』という想いがあっても自分たちだけではなかなか変われません。このようなコンフォートゾーンからの脱却に、ティーケーネットサービスの月次アドバイザリーは大きな貢献を果たしています”

遠山 亮 氏, 代表取締役 社長執行役員, 株式会社DI Palette

変化を支える統合基盤ならマイクロソフト一択

そのためには環境整備も大切だと遠山 氏。その一環として進めているのが、情報基盤の変革だと言います。

「以前のシステムはオンプレミス中心であり、運用が大変でした」と語るのは、DI Palette 総合監理本部 情報システム室で室長を務める甲斐 智久 氏。印刷加工などを行う工場のほか、各拠点のファイル サーバーや生産管理サーバー、間借りしたデータセンターにもサーバーが設置されていたと振り返ります。「一部は仮想化していましたが、メンテナンスは社内で行っており、拡張および更新のための予算立てにも苦労してきました」。

このような問題を解決するため、2019 年にはサポート切れのサーバーから順次、Microsoft Azure (以下、Azure) への移行を開始しています。

「このころの私はバックオフィスの統括をしていましたが、変化を支える統合基盤を確立するのであれば、セキュリティも含めてマイクロソフト一択だと考えていました」と遠山 氏。2023 年にはその取り組みをさらに加速していきますが、このきっかけになったのが「Microsoft Base Gumma-Takasaki」への訪問だったと語ります。

これは、地域におけるデジタル化や DX の促進を目的にマイクロソフトが展開する「Microsoft Base」の 1 つとして、群馬県高崎市に株式会社ティーケーネットサービス (以下、ティーケーネットサービス) が 2022 年 9 月に開設した施設です。その経緯について、ティーケーネットサービスで代表取締役社長を務める武田 勇人 氏は次のように語ります。

「Microsoft Base はマイクロソフトの募集を見て立ち上げました。当社は日頃からお客様先で出張デモを行うなど、実際に動くものを見ていただいたうえで提案を行っているので、その“体験拠点”にしたいと考えたからです。ショールームのような環境をご用意することで、まだ商談まで考えていないお客様にも、気軽にマイクロソフトのソリューションに触れていただけます。これはとてもいい制度だと感じています」。

甲斐 智久 氏, 総合監理本部 情報システム室 室長, 株式会社DI Palette

“データセンターに設置されていた主要なオンプレミス サーバーを、2024 年までに合計 7 台 Azure へと移行しました。これにより、データセンターに足を運んでのメンテナンス作業が不要となり、年間で約 30 時間の工数削減を実現しました。これは、IT インフラ全体の管理工数のうち約 5% に相当します。当社の情報システム部門は少人数なのでこれだけでも大きな効果です。またハードウェア更新コストがなくなったことで、コストも 20% 削減できました。ハードウェアの障害対応も不要になったため、精神的ストレスも低減しています”

甲斐 智久 氏, 総合監理本部 情報システム室 室長, 株式会社DI Palette

Microsoft Base で明確になった全体最適化のイメージ

遠山 氏は 2023 年 5 月に、ここで開催されていたエグゼクティブ向けの「クラウド ファースト個別相談会」に参加。ここでマイクロソフト ソリューションの全体像を見せてもらうことで、全体最適化のイメージが見えてきたと言います。

「Azure 自体はわかりやすいソリューションですが、Microsoft 365 まで含めた全体像や運用方法の把握は、話を聞いただけではなかなかわかりません。しかし Microsoft Base Gumma-Takasaki という場に行き、全機能のデモや連携などを見せていただいたことで、一気に理解が進みました」 (遠山 氏)。

そこで遠山 氏はティーケーネットサービスから継続的なサポートを受けるため、同社の「月次アドバイザリー」というサービスの利用を決めます。その内容について、ティーケーネットサービス クラウドビジネスグループでアカウントマネージャーを務める佐野 沙緒理 氏は次のように説明します。

「月次アドバイザリーとは、お客様とのミーティングを通じて課題を整理かつ共有する、というサービスです。毎月必ず当社の担当者がお客様を訪問し、その場で最新情報のご提供も行っています。当社では部分最適を提案するのではなく、ソリューションを組み合わせて全体最適を提案することを基本姿勢としています。マイクロソフトにはそのためのソリューションが揃っており、親和性の高い状態で全体最適化を目指すことができます」。

猪股 和也 氏, 東京本部 営業開発部 企画営業課 1グループ マネージャー, 株式会社DI Palette

“私は営業活動で Microsoft 365 を使っていますが、Microsoft Teams も積極的に活用しています。オンライン商談で Teams を使うことで移動時間が削減され、遠方のお客様と取引する機会も増えました。Copilot も、提案文書の構想や PowerPoint で作成する提案書の定型文の作成、Excel での資料作成、会議議事録の自動作成や要約などで活用しています。これによって業務時間が削減され、より多くの商談が可能になりました”

猪股 和也 氏, 東京本部 営業開発部 企画営業課 1グループ マネージャー, 株式会社DI Palette

主要なオンプレミス サーバーを Azure へと移行

最初に行われたのは、オンプレミスに残っていた主要サーバーを Azure に移行することでした。2023 年 7 月には「Web オーダー サーバー」、その翌年には制作部門の生産工程管理サーバーと基幹システム (印刷業に特化した ERP) サーバーが Azure IaaS で稼働しています。その現状と効果について、甲斐 氏は次のように述べています。

「データセンターに設置されていた主要なオンプレミス サーバーを、2024 年までに合計 7 台 Azure へと移行しました。これにより、データセンターに足を運んでのメンテナンス作業が不要となり、年間で約 30 時間の工数削減を実現しました。これは、IT インフラ全体の管理工数のうち約 5% に相当します。当社の情報システム部門は少人数なのでこれだけでも大きな効果です。またハードウェア更新コストがなくなったことで、コストも 20% 削減できました。ハードウェアの障害対応も不要になったため、精神的ストレスも低減しています」。

ERP サーバーの移行時には、Azure Site Recovery も活用。オンプレミス環境を一旦、仮想化し、Azure 上へ移動したうえで問題なく稼働できることを検証しました。そのインフラ部分の構築は、ティーケーネットサービスが担当しています。

各拠点に設置されているファイル サーバーに関しては、オンプレミスサーバーを仮想化しうえで、ファイルのバックアップをAzure Backup で実現。さらに、ファイルサーバー内の重要ファイルは、Microsoft Purview Information Protection によって自動的に暗号化し、セキュリティとBCP 対応を強化しています。これらの導入/構築も、ティーケーネットサービスが担当しました。

武田 勇人 氏, 代表取締役社長, 株式会社ティーケーネットサービス

“Microsoft Base はマイクロソフトの募集を見て立ち上げました。当社は日頃からお客様先で出張デモを行うなど、実際に動くものを見ていただいたうえで提案を行っているので、その“体験拠点”にしたいと考えたからです。ショールームのような環境をご用意することで、まだ商談まで考えていないお客様にも、気軽にマイクロソフトのソリューションに触れていただけます。これはとてもいい制度だと感じています”

武田 勇人 氏, 代表取締役社長, 株式会社ティーケーネットサービス

生成 AI や Microsoft 365 の活用も推進

これらと並行して、2023 年 7 月には Azure OpenAI を活用した社内チャットボットの利用も始まっています。これに関して、ティーケーネットサービス テクノロジーセンターでシニアエンジニアを務める永田 聡 氏は次のように説明します。

「チャットボットの提案をいち早くしてほしいというご依頼にお応えするため、Microsoft Power Platform を活用して開発しました。スクラッチ開発に比べて簡単かつ短期間での開発が可能になり、お話をいただいてから 2 か月後には提供開始できました。また Azure OpenAI は使えるモデルの数が多く、情報が外部に流出しないことも大きなメリットです。当時はこのような生成 AI サービスは、ほかにありませんでした」。

DI Palette ではコミュニケーション基盤として他社のビジネス チャットが利用されていますが、これを Microsoft 365 へと移行する、という取り組みも始まっています。現在はまだ希望者を中心としたコア メンバーだけが対象ですが、「2025 年末には全社での移行を実現したい」と甲斐 氏は語ります。またこれと共に、Microsoft Copilot の活用も進めていく計画です。

既に Microsoft 365 と Copilot の活用を始めている、DI Palette 東京本部 営業開発部 企画営業課 1グループ マネージャーの猪股 和也 氏は、その威力を次のように語っています。

「私は営業活動で Microsoft 365 を使っていますが、Microsoft Teams も積極的に活用しています。オンライン商談でTeams を使うことで移動時間が削減され、遠方のお客様と取引する機会も増えました。Copilot も、提案文書の構想やPowerPoint で作成する提案書の定型文の作成、Excel での資料作成、会議議事録の自動作成や要約などで活用しています。これによって業務時間が削減され、より多くの商談が可能になりました」。

佐野 沙緒理 氏, クラウドビジネスグループ アカウントマネージャー, 株式会社ティーケーネットサービス

“月次アドバイザリーとは、お客様とのミーティングを通じて課題を整理かつ共有する、というサービスです。毎月必ず当社の担当者がお客様を訪問し、その場で最新情報のご提供も行っています。当社では部分最適を提案するのではなく、ソリューションを組み合わせて全体最適を提案することを基本姿勢としています。マイクロソフトにはそのためのソリューションが揃っており、親和性の高い状態で全体最適化を目指すことができます”

佐野 沙緒理 氏, クラウドビジネスグループ アカウントマネージャー, 株式会社ティーケーネットサービス

今後もティーケーネットサービスと共に「自分たちの変化」を加速

「ティーケーネットサービスは技術力があり、最新のマイクロソフト ソリューションにも詳しいため、新しいことに取り組みやすくなりました」と遠山 氏。前述のように、Azure OpenAI を活用したいという要望にも、すぐに対応してくれたと言います。「今後 AI エージェントが登場した際にも、すぐに利用可能にしてくれると期待しています」。

また毎月会って中長期的な話をすることで、全体最適化へのロードマップが明確になっていったことも大きなメリットだと指摘。自社だけではできないことも、ティーケーネットサービスと一緒なら実現できると語ります。

「今後もデジタル投資を増やしながらデジタル ネイティブな従業員を増やしていきたいと考えています。そのベースになるのが、マイクロソフトのソリューションとティーケーネットサービスのサポート。『変わらなければならない』という想いがあっても自分たちだけではなかなか変われません。このようなコンフォートゾーンからの脱却に、ティーケーネットサービスの月次アドバイザリーは大きな貢献を果たしています」 (遠山 氏)。

永田 聡 氏, クラウドビジネスグループ シニアエンジニア, 株式会社ティーケーネットサービス

“チャットボットの提案をいち早くしてほしいというご依頼にお応えするため、Microsoft Power Platform を活用して開発しました。スクラッチ開発に比べて簡単かつ短期間での開発が可能になり、お話をいただいてから 2 か月後には提供開始できました。また Azure OpenAI は使えるモデルの数が多く、情報が外部に流出しないことも大きなメリットです。当時はこのような生成 AI サービスは、ほかにありませんでした”

永田 聡 氏, クラウドビジネスグループ シニアエンジニア, 株式会社ティーケーネットサービス

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