エネルギーの安定供給を行う中で、HSE (健康・安全・環境) を最優先事項とし、持続可能性の取り組みを進める INPEX。その一環として廃棄物管理の徹底とその情報開示を行っており、2023 年度報告からは国際的な開示基準である「GRI306」基準に準拠した分類も導入しています。しかしこれによって分類項目が一気に増え、HSE (健康・安全・環境) 部門での集計と取りまとめ業務の時間も、月間 15 時間から 50 時間へと増大していました。
この問題解決のために、Microsoft Fabric を活用した「INPEX ESG Data Hub」を構築。電子マニフェストや請求書からのデータ抽出、分類、集計、取りまとめの自動化を実現しました。電子マニフェストのような構造化データに対し、Fabric のデータフローとノートブックの組み合わせにより柔軟な処理を実現。PDF で渡される請求書は Azure AI Document Intelligence で Markdown 化し、Azure OpenAI で分類と集計を行っています。
「INPEX ESG Data Hub」を活用することで、HSE 部門での分類、集計、取りまとめの業務時間は 1 時間程度にまで短縮。これによって本来の業務である、施策立案や改善提案の時間を確保できるようになり、データを活用したアイデアも生み出しやすくなりました。今後は Microsoft Fabric の適用領域を拡大し、グローバルでのデータ基盤にしていく計画です。
Microsoft をフォロー