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2026/02/05

帝人フロンティアがWindows 11への移行を契機に、Intuneによるクラウドベースのデバイス運用管理に刷新。業務委託者向けにはWindows 365を提供

帝人フロンティアは、コロナ以前からリモートワークを導入し、生産性向上や営業力強化を図ってきたが、その利用が拡大するほどに、デバイス運用管理の複雑化が課題として浮かび上がった。解消へのきっかけとなったのが、Windows 10からWindows 11への移行だ。サードパーティ製を含め、複数のツールを組み合わせたオンプレミスのシステムを簡素化すること、不要なグループポリシー設定を見直すことで、シンプルなクラウドベースのデバイス運用管理を目指した。

Intune、Entra ID、Autopilotを活用し、キッティングの自動化から統合管理まで、デバイスのライフサイクル全体の効率化とセキュリティ強化を図っている。Windows Helloによるパスワードレス認証も導入した。その実装においては、FastTrackやMicrosoft Unifiedなどのサポートサービスを利用し、内製化を進めた。このようなクラウドベースのデバイス管理を構築したことで、業務委託先の専用仮想デスクトップ環境をWindows 365で提供することも可能になった。

Autopilotによりキッティングを自動化し、年間500台のデバイス交換の作業工数・費用が大きく減少した。新入社員対応のための社内作業工数も従来比1/3に短縮。さらにWindowsのアップデートに伴う複雑な手順をIntuneで自動展開する仕組みを内製化したことで、外部ベンダーへの依頼が不要となり、コストを大幅に削減。社内利用者からの問い合わせも減少し、システム部スタッフは本来の業務に集中できるようになった。

Teijin Frontier

Windows 11への移行をきっかけにクラウドベースのデバイス運用管理を実現

コーポレートメッセージ「暮らしは、せんいで進化する。」を掲げる帝人フロンティアは、メーカーと商社が一体化した“せんいの総合企業”です。新たな価値を創造する繊維づくりと、世界トレンドを見据えた目利き力のシナジー効果により、衣料繊維と産業資材の可能性を拡げ、リサイクルに関する技術開発など繊維のフロンティアを開拓し続けています。

帝人フロンティアには、大きくメーカーとしての機能と、商社としての機能があり、働き方もそれぞれに異なります。「当社では営業力強化を目的に、2005年から営業業務に対しモバイル端末を配布し、リモートワークを導入しています」と、同社 経営企画本部 システム部 部長 西山伸男氏は話し、こう続けます。「その後、コロナ禍に見舞われますが、業務を継続するためにリモートワークの対象を全従業員に拡大しました。コロナが終息した後も、対面によるコミュニケーションを大切にしながら、ハイブリッドワークで多様な働き方に応えています」

帝人フロンティアでは、リモートワークの利用拡大に伴いデバイス運用管理の複雑化が課題となっていました。その解決に向けてきっかけとなったのが、Windows 10からWindows 11への移行でした。西山氏は当時を振り返ります。

「Windows 11では、それまで利用していたデバイス展開ツール Microsoft Deployment Toolkit (以下、MDT) を利用できなくなったため、新しい手法の検討と合わせて、複雑になっていたグループポリシーの設定を見直すことにしました。商社業務では、受発注システムなど取引先のシステムと連携を求められるケースも多く、グループポリシーの設定が知らぬ間に増え続けていたのです。ビジネスも営業担当者も変わる中、どの設定が必要なのかがわからない状態のままでは、デバイス運用管理の効率化を実現できないことは明白でした。システム部が関わっていない設定や、不明な設定を削除することで300以上の設定を見直し、そのうち3割を削減しました」

グループポリシー設定を見直した後、帝人フロンティアがデバイス運用管理の簡素化に向けて重視したのはクラウドによる管理・運用でした。その理由について同社 経営企画本部 システム部 IT運用課 課長 平田義樹氏は話します。

「当社システム部は、DX推進、様々な業務システムのサポートなどへの対応により常に多忙です。今後も経営層や事業部門の要望に応えていくためには、時間を創り出すことが必要となります。システム部の業務を見直す中で、デバイス運用管理領域はクラウドベースにすることで手間をかけることなく対応できる時代になってきたと判断しました」

西山 伸男 氏, 経営企画本部 システム部 部長, 帝人フロンティア株式会社

“Windows 11では、それまで利用していたデバイス展開ツール Microsoft Deployment Toolkit (以下、MDT) を利用できなくなったため、新しい手法の検討と合わせて、複雑になっていたグループポリシーの設定を見直すことにしました。商社業務では、受発注システムなど取引先のシステムと連携を求められるケースも多く、グループポリシーの設定が知らぬ間に増え続けていたのです。ビジネスも営業担当者も変わる中、どの設定が必要なのかがわからない状態のままでは、デバイス運用管理の効率化を実現できないことは明白でした。システム部が関わっていない設定や、不明な設定を削除することで300以上の設定を見直し、そのうち3割を削減しました。”

西山 伸男 氏, 経営企画本部 システム部 部長, 帝人フロンティア株式会社

キッティングの自動化、OSの大型アップグレードの自動展開を内製化で実現

製品選定では、デバイスのキッティングから統合管理まで、デバイスのライフサイクル全体の効率化がポイントとなりました。「当社のニーズを満たすことができたのが、キッティングを自動化するWindows Autopilot (以下、Autopilot) とクラウドベースのエンドポイント管理サービスMicrosoft Intune (以下、Intune) の組み合わせでした。これらの製品はWindows 11とシームレスに連携し、デバイス運用管理の簡素化を図れます」(平田氏)

IntuneとクラウドベースのID・アクセス管理サービスMicrosoft Entra ID (以下、Entra ID) との連携で利用できるAutopilotは、初回起動時にデバイスの登録、初期設定、業務に必要なアプリケーション、セキュリティポリシーなどを自動で適用します。従来のマスターイメージを展開する方法と比較し、作業工数の大幅な削減とともに、ユーザーはすぐに業務を開始できるメリットがあります。

帝人フロンティアでは、これまで社内の大きな会議室に外部委託したキッティング要員を配置し、1年間におよそ500台のデバイスを設定していました。同社 経営企画本部 システム部 日比野理恵氏は、「キッティング作業には、金銭的なコストに加え、相応の人的工数が継続的に発生していました。Autopilotでキッティングを自動化することにより、委託先の人件費の大幅な削減につながり、コストダウンが図れました。また、新入社員の入社時に社内で対応していたキッティング作業工数も従来比で1/3に削減できました」と話します。

Autopilotによるキッティングの自動化では、マイクロソフト製品の知見やノウハウが必要になります。帝人フロンティアは、Microsoft UnifiedのSupport Technology Advisor (以下、STA)を利用しました。「STAでは実現性を評価した上で、当社の環境に合った様々な提案がありました。当社の立場に立ったSTAのサポートによりキッティングの自動化をスムーズに実現できたと思っています」(日比野氏)

デバイスの一元管理、アプリの配布、セキュリティポリシーの適用、設定の自動化などデバイスの運用管理全般を担うIntuneは、OSの大型アップデート対応作業の大幅な効率化でも真価を発揮します。従来の課題について、同社 経営企画本部 システム部 辻󠄀本英恵氏は話します。

「当社では年に一度の一大イベントとして1500台のWindows PCの更新を行っています。作業上の課題となるのは、アプリのアップデートに伴う複雑な手順です。作業負荷を軽減するために、外部ベンダーに依頼し半自動化していたのですが、そのプログラム開発にコストと時間がかかっていました。また、ユーザー自身が更新プログラムの適用を行うため、速やかに対応してくれないケースもありました」

同社は、データの移行やクラウドの利用を支援するサポートサービスFastTrack for Microsoft 365 を利用し、Intuneによる大型アップデートの自動展開に関して、実現性を検証。論理的に可能であることを確認した上で、マイクロソフトの技術サポートSRを使って内製により具現化しました。

「マイクロソフトのサポートを受けたことで、開発作業はあまり苦労することなくスムーズでした。従来ベンダーに依頼していたプログラム開発を内製化することで、コストも開発期間の短縮も図れました。また、自動展開によりユーザーの負担も軽減され、タイムリーな更新を実現できました。更新後の問い合わせも従来に比べて少なくなったと感じています」(辻󠄀本氏)。

平田氏は、「内製化を進めることができたことは、外部ベンダー依存から脱却する要素の1つになったと考えています」と話します。

今回、デバイス運用管理を刷新するのと同時に、セキュリティの強化も目指しました。従来の課題と解決策について平田氏は説明します。「既存の他社製生体認証ツールは、精度が低く、不具合も多かったことから、そのサポートに手間がかかっていました。Entra ID参加デバイスに対するパスワードレス認証Windows Hello for Businessに移行したことで、高い精度の生体認証によるスムーズな運用を実現できたと思っています。また、リモートワーク基盤をマイクロソフト製品に統合することにより一貫したサポートを受けられます」

Intuneによりセキュリティを維持しながら柔軟に運用できる点にもメリットを感じると辻󠄀本氏は話します。「Intuneのアカウント保護によりPCにアドミン権限を与えることなく、アプリのインストールなど必要な場合に時間制限などを付与した権限を与えることでユーザーの要望に応えています」

平田 義樹 氏, 経営企画本部 システム部 IT運用課 課長, 帝人フロンティア株式会社

“既存の他社製生体認証ツールは、精度が低く不具合も多かったことから、そのサポートに手間がかかっていました。Entra ID参加デバイスに対するパスワードレス認証Windows Hello for Businessに移行したことで、高い精度の生体認証によるスムーズな運用を実現できたと思っています。また、リモートワーク基盤をマイクロソフト製品に統合することにより一貫したサポートを受けられます。”

平田 義樹 氏, 経営企画本部 システム部 IT運用課 課長, 帝人フロンティア株式会社

Windows 365を利用し業務委託者に専用仮想デスクトップ環境を提供

Intune と Autopilot を組み合わせてデバイス運用管理の簡素化を実現した帝人フロンティアが、次に取り組んだのはWindows 365のクラウドPCを利用して、業務委託先向けのWindowsデスクトップ環境を見直すことでした。従来の課題について「これまでは、当社が業務委託先に対しデバイスを支給していたのですが、業務を依頼する側が委託先のデバイスまで管理する必要があるのかという本質的な課題がありました」と平田氏は話し、こう続けます。

「その解決に向け、Windows 365 を使って場所やデバイスを問わず、インターネットを通じて自分のWindowsデスクトップ環境にアクセスできる仕組みを構築しました。委託される側も、自分たちで用意したデバイスで業務を行えるため、デバイスに関するコストや運用管理負荷の削減が図れます。またデータはクラウド上で保管され、デバイスに残らないため、情報漏えいリスクを回避できます。Intuneで設定を配信することで社内と同等ポリシーの適用も容易です。さらにMicrosoft Hosted Networkにより安定した接続性の確保を実現しています。今後、業務委託先向けのWindows 365 利用拡大を進めていきたいと思っています」

辻󠄀本 英恵 氏, 経営企画本部 システム部, 帝人フロンティア株式会社

“マイクロソフトのサポートを受けたことで、開発作業はあまり苦労することなくスムーズでした。従来ベンダーに依頼していたプログラム開発を内製化することで、コストも開発期間の短縮も図れました。また、自動展開によりユーザーの負担も軽減され、タイムリーな更新を実現できました。更新後の問い合わせも従来に比べて少なくなったと感じています。”

辻󠄀本 英恵 氏, 経営企画本部 システム部, 帝人フロンティア株式会社

Intuneの海外拠点への拡大、Autopilotによりキッティング作業を不要に

 グローバルで事業を展開する帝人フロンティアでは、Intuneの海外拠点への拡大にも取り組んでいます。「当社のタイ拠点からIntuneを使いたいという相談がきています。同一テナントによるセグメントの展開を検討中です」(辻󠄀本氏)

今後のデバイス管理のあり方について平田氏は話します。「Autopilotをさらに活用し、新しいデバイスがユーザーの手元に届き、インターネットにつないで電源を入れるだけで標準デバイスになるというのが目標です。現場で設定などが自動的に適用されるため、キッティング作業が不要となります。また、将来的には社内ルールを整備したうえでWindows 365を社内でも展開し、支給デバイスを減らすことで運用管理のさらなる簡素化を図っていきたいと考えています。システム部では効率化で生み出した時間を使って、DX推進など経営に貢献する業務に力を注いでいくことを目指しています」

西山氏は、「一人ひとりが感性と創造力を磨き3C (CHANGE、CHALLENGE、CREATE)、1H (HARMONY) という当社の行動指針を実践する、従業員の働き方を支援するために、クラウドベースのデバイス運用管理を進化させていきたいと思います」と話します。

繊維の可能性を広げる帝人フロンティア。マイクロソフトでは、日々の業務を支えるデバイスの運用管理製品とサポートの提供を通じて、利便性とセキュリティの実現とともに運用管理の負荷軽減を支援することで同社の成長に貢献していきます。

日比野 理恵 氏, 経営企画本部 システム部, 帝人フロンティア株式会社

“STAでは実現性を評価した上で、当社の環境に合った様々な提案がありました。当社の立場に立ったSTAのサポートによりキッティングの自動化をスムーズに実現できたと思っています。これからもマイクロソフトの方々のプロフェッショナルなサポートを受けながら、快適さと安全性を両立したより良い業務環境の提供を目指したいと思います。”

日比野 理恵 氏, 経営企画本部 システム部, 帝人フロンティア株式会社

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