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2021 年 6 月 30 日

2020 年 4 月、Microsoft は「Microsoft 365」という新たなクラウドサービスの提供を発表。ところが、従来サービスである「Office 365」と何が違うのか、そもそも名称やプランが変わっただけなのか? などの疑問を持つユーザーが一定数いることがわかってきました。その違いを明確に理解するために、今回の記事では、Microsoft がこれまでに提供してきた、Office の進化の歴史をおさらいしながら、それぞれの製品の特性と進化を整理したいと思います。

キーボードの上の Subscription と書かれたプレート

1. Office の進化

文書作成ソフト Word や表計算ソフト Excel に代表される Office 製品は、多くのビジネスシーンで活用されています。営業や事務職、企画職など、規模の大小、業界・業種に関係なくあらゆる企業に勤務する様々な職種のビジネス パーソンが文書を作成したり、数値データを管理したり、あるいはプレゼンテーションに活用するなど、もはやなくてはならないビジネス インフラとして認識されるに至っています。これまでにも数多くの同機能を持つソフトウエアやアプリケーションが登場してはきましたが、ここまで浸透しているツールは他にはありません。

1-1. Office の誕生

1993 年、すでに 80 年代から世界中のビジネス最前線で活用されていたビジネス ソフトウエアである Excel や Word を統合した最初の Office スイート「Microsoft Office」が登場。当時は、パッケージに入ったディスクを購入してインストールするという、“買い切り型”の“永続ライセンス版”というスタイルでした。その後、2007、2010……と継続的にバージョンアップを繰り返していきます。その最新版は「Microsoft Office 2019」として、今でも販売されていますが、この“永続ライセンス版”とはすなわち、一度購入したら、その後のバージョンアップや維持費用はすべて不要というものでした。

1-2. サブスクリプション モデルの登場

2011 年 6 月に「Office 365」が登場します。これはパッケージ版の「Microsoft Office 2019」と同様、Word や Excel、PowerPoint など、ビジネスに必要不可欠なソフトウエアで構成された Office スイートであるのは違いありませんが、そこに当時、大手企業を中心に少しずつ普及が進んでいたクラウド共有や保存、SNS 連携、Web 会議やモバイルワーク対応のツールが追加されていました。
さらに大きな変化として、サブスクリプション契約が登場。これまではパッケージで購入したり、ライセンス数単位で購入していたものから、月単位、年単位の仕様権の購入へと大きくスタイルが変わりました。

1-3. サブスクリプションが浸透した理由

サブスクリプションモデルとなって、契約期間内であれば、いつでも最新版をダウンロードして使用することが可能になった「Office 365」。また、一つのアカウントで最大 5 台のデバイスでも利用ができるようになりました。従来のように、事務所に設置したパソコンだけでなく、外出先でタブレットやノートパソコンで Office 製品を利用する人が増えつつあり、そういったビジネスシーンの変化を先取りした形でリリースされました。
また、欧米を中心に、音楽配信や映像視聴など、ビジネス以外のサービスにおいてもサブスクリプション モデルが増加しつつある時期であったため、世の中の理解も進んでいたように思います。ビジネス ソフトウエアの分野においては、この「Office 365」がいち早く、サブスクリプション モデルを採用し、新たなビジネス モデルをビジネス シーンに提起していました。

1-4. サブスクリプション モデルのメリット

サブスクリプション モデルとなった「Office 365」のメリットはいくつもありました。契約期間中は何度も最新の Office をインストールして利用できるため、サブスクリプション期間中に新しい Office がリリースされても追加費用なく使用することができます。確かに、買い切りの永続アカウント版も、軽微なバージョンアップはダウンロードにより可能でしたが、例えば「Microsoft Office 2016」を使用している時に「Microsoft Office 2019」に発売になっても、これは別なソフトウエアと認識され、別途ライセンス利用料が発生しました。

1-5. 予算管理が容易で保守も安心

サブスクリプション モデルの「Office 365」は月額の利用料金が決まっているため、大きな初期費用などが発生せず、メンテナンスや運用保守も、基本的には Microsoft が遠隔で実施するので、コストも抑えられると同時に、安心安全に運用することができます。特に情シスなど専門の担当者を置くことができない中小企業にとっては、その遠隔による保守は大きな安心感につながりました。また、経営者にとっては一定期間の固定費として予算管理ができるという利点もありました。

1-6. クラウド移行を躊躇した中小企業

一方で、永続アカウント版の「Microsoft Office 2019」からサブスクリプションモデルの「Office 365」への乗り換えは、多少のハードルがありました。クラウド版の「Office 365」を有効活用するためには、これまで蓄積してきたデータをクラウドに乗せておく必要があります。ところが中小企業の多くは当時、サーバー類をオンプレミスで運用するケースが多く、既存のメールサーバ、クラウドのメール サービス、ファイル共有サービスを含むグループウエアなど、既存のシステムのクラウド移行を躊躇せざるを得ませんでした。まだまだクラウドという社外環境に重要なデータを置くことに不安を感じる経営者が多かったのも確かです。

  

クラウド サービスのイメージ

1-7. クラウドへの理解が浸透

ところがこの数年の間に状況は変わりました。安価で堅牢なクラウド サービスが登場し、セキュリティ ツールも充実し、一気にクラウドに対する安心感が広まっていきました。むしろ、オンプレミス環境にサーバーでデータを管理することの不安やトラブルの可能性がマスコミを通じて報じられるようになり、一気に風向きは変わりました。これまでシステムについてベンダー任せだった経営者もクラウド活用によるコスト メリット、安全性などを知り、クラウドの優位点をきちんと理解するようになりました。

1-8. 「Office 365」から「Microsoft 365」へ

2020 年 4 月、Microsoft のサブスクリプションサービス「Microsoft 365」が登場。当初は詳細が発表されていなかったため「Microsoft 365」は「Office 365」に代わる新たなクラウドサービスという受け止め方をされていました。現に、多くの IT 管理者が「Office 365」から「Microsoft 365」に完全に切り替わったと考えていたほどです。
ところが、その後発表されたサービス プランの内容を見ればわかりますが、サブスクリプション モデルのオフィス スイートのプランとして「Office 365」は変わらず存在し、「Microsoft 365」という名称のプランとは料金や含まれる製品/サービスなどが異なっていることがわかります。

2. 「Microsoft 365」と「Office 365」の違い

では、「Office 365」と「Microsoft 365」はどのようなものなのでしょうか。

2-1. 「Microsoft 365」と「Office 365」の関係

簡単に説明すると「Office 365」<「Microsoft 365」の関係にあり、「Office 365」は「Microsoft 365」に含まれていると理解するのがわかりやすいです。では、「Microsoft 365」の中には「Office 365」以外に何が含まれているのでしょうか。「Office 365」の中には従来通り、Outlook、Word、Excel といった生産性向上アプリやサービスはもちろん、Exchange Online や SharePoint Online、OneDrive for Business、Microsoft Teams など、チームやプロジェクト単位のコミュニケーションを活性化させるためのツールが含まれています。

2-2. 「Microsoft 365」に含まれるもの

「Microsoft 365」は従来の「Office 365」に加え、最新の Windows OS やライセンス、業務アプリ一式をまとめて管理することができます。これによりライセンスもサービスごとの個別ではなく、まとめて管理することができるようになります。またクラウドサービス同士のシームレスな連携を可能にし、端末やアプリ、データを一元管理することができます。

2-3. 「Microsoft 365」登場の背景

この「Microsoft 365」登場の背景として、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 感染拡大防止策として、企業の間でリモートワークが急速に広まっているという事実があげられます。その影響により、Microsoft のクラウド サービスが増加、離れた場所にいる同僚と気軽にコミュニケーションを図れる「Microsoft Teams」の利用者数が一気に拡大しました。もちろんコミュニケーションだけではなく、出社しなくても円滑に業務を進められる環境づくりは必須です。

2-4. 中小企業もクラウドに注目

これまでクラウド化をためらっていた中小企業もオンプレからの移行に前向きに取り組み始めています。企業としても従業員の安全を優先するという姿勢を示すためにも環境整備は必要で、アフターコロナを見据えた働き方改革という文脈のなかで考えても、やはりリモートワークが可能な環境であるかどうかが、人材確保や企業競争力に大きな影響を与えるのは間違いありません。

2-5. リモートワークに必要な管理機能

社員が自宅やサテライト オフィスなどで働くようになれば、デバイス管理や ID・アクセス管理、セキュリティ対策も大きく変わります。当然のことながら社内ネットワークに接続されていることを前提とした管理ではなく、クラウド環境を通じて社外で使われているデバイスを直接管理する必要が生じてきます。「Microsoft 365」に含まれているデバイス管理や ID・アクセス管理、セキュリティ対策といった、まさにこういった用途を前提としたものになっています。

3. グループウエアのメリット

リモートワークが普及し始めた頃から、「グループウエア」という言葉が盛んに聞かれるようになりました。

3-1. グループウエアとは?

「グループウエア」とは、組織の中で効率的に業務を行うためのツール群を指す言葉です。一般的にはメールはもちろん、スケジュールやタスク管理、ファイル共有などを指していますが、このコロナ禍におけるリモートワーク普及の中で、特有の業務効率の悪さを改善するツールとして注目が集まるようになりました。「Microsoft 365」もちろん、この「グループウエア」としての要素を多分に含んだビジネスツールです。

3-2. 業務効率をアップするグループウエア

リモートワーク特有の業務効率の悪さというのは、どういったものがあげられるでしょうか。リモートワークを体験した方なら誰もがわかるように、コミュニケーション不足を実感しているはずです。「Microsoft 365」に含まれているメールやカレンダー、オンライン会議、チャット機能により、これらの課題は解消されます。また、最近は社外の専門家と一緒にプロジェクトを進めるケースが増えていますが、そういった方々と一緒に円滑に業務を進めるために共同編集機能は必須です。同じアプリケーション、同じファイルを操作するためには、やはり「グループウエア」は必要不可欠。出張や大事なプレゼンの際、書類を忘れたとしても、どんな場所でもそれを取り出せる「グループウエア」の存在は重要です。

4. 「Microsoft 365」が注目される理由

今、どうして「Microsoft 365」が注目を集めているのでしょうか。

4-1. 社員に多様で柔軟な働き方の選択肢を提供

「Microsoft 365」が注目を集める最大の理由は、コロナ禍における緊急避難的なかたちで始まり、アフターコロナの働き方改革につながる、ビジネス環境の変化があげられます。コロナが猛威を振るった 2020 年、一気にリモートワークが普及し、多くの人々がその恩恵を実感しました。例えば、働く側としては育児や介護との両立が可能となり、家族で過ごす時間や余暇が増えたことから、自分の人生を見直し、心豊かに暮らそうと考え、多拠点生活や地方移住を始める人もいました。まさにワーク・ライフ・バランスの実現と同時に、業務効率や生産性の向上を実現することができます。企業はリモートワークを導入することによって、社員に多様で柔軟な働き方の選択肢を提供することができるようになります。

  

公園のテーブルに置かれたノート PC

4-2. 地方活性化や地域創生に一役買うリモートワーク

また地方在住の優秀な人材の採用が可能となり、地方活性化や地域創生に一役買うことになります。賃料の高いオフィスや通勤費などのコストを削減できたり、あるいは大型災害や感染症流行などに対応する BCP (事業継続計画) 観点からも学びが多い期間となりました。これらの経験から、例えコロナが収束した後でもリモートワーク推進による、業務効率化や生産性向上をめざす動きは継続される可能性は高いです。

4-3. リモートワークの実施の課題と解決策

一方で、リモートワークの実施には各種の課題が発生します。一般的に言われているのが、「セキュリティ」「情報共有」「コミュニケーション」「人事評価、労務管理、勤怠管理」の課題です。データを社外に持ち出すことで漏洩リスクは高まります。ハッカーによる自宅回線を経由したデータベースへの侵入は、スパイ映画の世界ではなく、実際に被害が起こっている話です。
オフィスワークと違い、遠隔で仕事をしているリモートワークでは、情報の共有も遅れがちです。当然、コミュニケーション機会も減り、伝達不足から著しい業務効率低下が発生。さらに上司は部下の仕事を実際に見ることができないので人事評価、労務管理、勤怠管理も正直言ってやりづらくなっています。
これらの課題を一気に解決するのが、「Microsoft 365」に代表される多機能なグループウエアです。「Microsoft 365」には、強固なセキュリティ、スムーズな情報共有機能、コミュニケーション機能など、リモートワークに必要な機能がすべて搭載されています。
コロナ禍という未曾有の逆境のなかでも、新しい取り組みによって評価を受けている企業が存在していることも事実です。
新しい働き方を推進していくためにも、強力なグループウエアの存在は不可欠といえるのではないでしょうか。

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