アンケートや投票に便利な Microsoft Forms で効率的に意見収集
2023 年 2 月 7 日
Microsoft Forms はアンケート作成/管理ツールです。Web フォームの作成やフォームから入力された結果の分析が簡単にできるため、意見収集や顧客満足度調査などにも役立ちます。
この記事では、Microsoft Forms の作成手順や操作方法などをわかりやすく紹介します。
- Microsoft Forms とは何か
- Microsoft Forms を利用できるライセンス
- Microsoft Forms の使い方
3-1. フォームの作成手順
3-2. フォームを送信 (フォームの回答を収集) する
3-3. 回答結果を確認する
3-4. 他の Microsoft 365 アプリと連携する - まとめ
1. Microsoft Forms とは何か
Microsoft Forms は、Microsoft 365 で使える Web フォーム作成/管理ツールです。
ブラウザー画面上でパーツを組み合わせることで、簡単にアンケートや問い合わせフォームなどを作成し共有することができます。
また、回答の集計結果も視覚的にわかりやすく表示されます。
申請書などのビジネス用途のテンプレートも豊富で、目的や用途に応じてイメージに合ったタイプを選ぶことができます。
一般的なフォームの作成はもちろん、Microsoft Forms を使用してクイズを作成することも可能です。
集計後は、入力された結果を Microsoft SharePoint に集約する、Microsoft Power Automate で業務ワークフローを回すなど、Microsoft 365 ならではの使い方もできます。
たとえば、学校で授業終了後にクイズを作成して共有し、集計結果から生徒の進捗状況をすばやく評価したり、自社で提供している製品やサービスに関するフィードバックをリアルタイムで取得したりといったことも容易に行えるでしょう。
そのほかにも以下のようなさまざまな活用例があります。
【Microsoft Forms の活用例】
- イベント実施後のアンケート フォーム
- 研修後の理解度確認小テスト
- 人事相談の事前申し込み など
2. Microsoft Forms を利用できるライセンス
Microsoft Forms は、Microsoft 365 のいずれかを利用していればすぐに使い始めることができます。追加のライセンスは必要ありません。
3. Microsoft Forms の使い方
Microsoft Forms には、作成→送信→結果確認の 3 つのステップがあります。
ここでは、上記の流れに沿って Microsoft Forms の使い方を見ていきましょう。
3-1. フォームの作成手順
Microsoft 365 にサインインし、アプリの一覧から「Forms」のアイコンをクリックすると、Microsoft Forms の画面が表示されます。
または、こちらの URL にアクセスしてサインインする方法でも利用を開始できます。
Microsoft Forms の画面から、フォームの作成、共有、集計結果の確認ができます。既に作成済みのフォームの一覧も表示されます。
なお、新規のフォームは以下のいずれかの方法で作成できます。
- 新規にフォームを作成する
- 以前に作成したフォームを複製する
- テンプレート ライブラリから選んで作成する
- ファイルを読み込んで作成する
続いてフォームの作成画面で、パーツの配置やフォーム全体の設定を行います。
【フォーム作成の基本操作】
ここからは、セミナー終了後のアンケート作成を例に手順を見ていきましょう。
同じ時間帯に 2 つのセミナーがあり、そのどちらに参加したか、続いてそれぞれの満足度を調べる内容にします。
1. 「新しいフォーム」をクリック
2. フォーム作成画面が表示される
3. タイトル部分をクリックして、フォームのタイトルを入力
必要があれば「フォームの説明」の項目にも説明を入力しましょう。
4. 「新規追加」をクリックし「選択肢」を選ぶ
5. 「質問」と「オプション」に入力
6. 「選択肢」以外にも「テキスト」「評価」「日付」など、質問の種類を選べるので、必要な項目を全て追加
以下は「評価」を追加した例です。
7. 「必須」など、項目ごとのオプションを調整
8. 画面右上の「…」から「設定」をクリックし、回答期間や進行バー表示、お礼メッセージのカスタマイズなど、フォーム全体にかかわる回答のオプションを設定する
9. 「テーマ」をクリックして外観を設定
10. 「プレビュー」をクリックしてフォームを全体的に確認
画面右上の「コンピューター」と「携帯電話/タブレット」を切り替えると、コンピューターで表示した場合のレイアウトと、スマートフォンで表示した場合のレイアウトを確認できます。
【クイズの作成】
先述のとおり、Microsoft Formsでは小テストや理解度の確認などを行う時に便利な「クイズ」も作成できます。クイズの基本的な作成の流れはフォームと同じです。
ここでは、複数の選択肢があるクイズを作成する際の設定を見て行きましょう。
1. Microsoft Forms の画面で「新しいクイズ」をクリックし、フォーム作成時と同様にタイトルや説明を入力
2. 「新規追加」をクリックし、「選択肢」を選んで「質問」と「オプション」に入力
3. 正解の選択肢のチェックボックスをチェックし、点数を設定
4. 必要ならオプションをシャッフルする
クイズの場合など、選択肢の並び順をランダムに変えたい場合は、画面右下の「…」をクリックして「オプションをシャッフル」を選択すると、回答するユーザーごとに選択肢の並び順が変わります。
【分岐のあるフォーム作成】
選択肢で複数選択がなしの質問の場合、回答者が選んだ回答に応じて分岐を設定できます。
フォームによっては、質問数が多く、回答者にとって不要な質問をスキップして先に進めるといった、入力しやすい配慮をした作りが求められることもあります。この処理を分岐といいます。Microsoft Forms では、分岐を使ったフォームも簡単に作成できます。
質問数が多い場合、セクションに分けて回答しやすいように質問をまとめる工夫も大切です。分岐先としてセクションを利用することでスムーズに回答できるようになります。分岐を組み込む場合は、いったんすべての項目を追加し終わった状態で行うとよいでしょう。
先ほど作成したセミナー終了後のアンケートで、受講したセミナーによって設問を分岐させてみましょう。併せて、営業担当からの連絡を希望されるかどうかを質問して、YES の場合のみ氏名とメールの入力に移動するように追加してみます。
1. 分岐したい質問 (例では『受講されたセッションを教えてください』) をクリックする
2. 右下の「…」をクリックし、「分岐を追加する」を選択する
3. 回答ごとに「移動」の横のプルダウンから分岐先を選んで設定する
4. セクションを追加する
セクションを利用すると、回答者が分岐のある選択肢を選んだ場合、画面が次のセクションへ遷移します。
フォーム作成画面の「新規追加」ボタンをクリックし、右端の「∨」から「セクション」を選ぶとセクションが追加されます。
プレビューで回答者から見た画面を表示すると、セクション 2 では「戻る」「次へ」ボタンが表示されます。このように分岐とセクションを組み合わせることでユーザーの操作性が向上します。
3-2. フォームを送信 (フォームの回答を収集) する
Microsoft Forms では完成したフォームを送信する方法として、以下の 4 つが用意されています。
- リンク (URL)
- 招待 (Microsoft Outlook/Microsoft Teams) で送信
- QR コード
- 埋め込み用コード
Web サイトで公開する場合はリンクまたは埋め込みで必要なコードを取得、セミナーのチラシに利用する場合は QR コードをダウンロードするといった使い分けが可能です。
また社内利用の場合は、一斉メール、社内ポータルへ掲示、Teams での連絡といった方法が考えられます。
【フォームの送信方法】
フォーム画面右上の「回答を収集」または「送信」から送信できます。
リンク (URL)
「コピー」をクリックして表示されているリンクをコピーし、回答者に送信します。「URL を短縮」にチェックを入れると、URL を短縮することもできます。
招待 (Outlook/Teams) で送信
Outlook または Teams を使って、Forms から回答者にフォームへのリンクを送信します。
QR コード
印刷物などからフォームに遷移してもらいたい場合は、QR コードを活用すると便利です。
赤枠のボタンをクリックすると、QR コードが表示されます。受信側はスマートフォンやタブレットでコードをスキャンすることで、フォームにアクセスできます。
埋め込み用コード
埋め込み用コードは、Web ページにフォームを埋め込む際に活用すると便利です。
赤枠のボタンを押すと、埋め込み用コードが表示されるので、「コピー」をクリックして表示されているリンクをコピーし、Web フォームに埋め込みます。
【回答者の制限方法】
「すべてのユーザーが回答可能」の横の「∨」をクリックすると、すべてのユーザー、組織内全員、組織内の一部など、回答者を制限することが可能です。
作成したフォームは Web ページとして閲覧できるため、回答者が Microsoft 365 のライセンスを持っている必要はありません。
3-3. 回答結果を確認する
フォームへの回答は、「応答」タブにまとめられます。
応答では、回答全体の概要や個別の回答を 1 件ごとに確認できます。
回答の状況はリアルタイムで更新されるため、編集権限を持っているユーザーはいつでも回答状況を確認できます。
また、概要は Web ページとして関係者に共有する機能も用意されています。Microsoft Excel ファイルにワン クリックでエクスポートすることも可能です。
【回答結果の確認方法】
「応答」をクリックすると、全体の概要が視覚的に表示されます。
【個別の回答内容を確認】
個々の回答内容を確認するは、画面左の「結果の表示」をクリックします。
【回答結果を Excel でダウンロード】
回答結果を Excel でエクスポートしたい場合は、画面右の「Excel で開く」をクリックします。
ダウンロードされた Excel ファイルを開くと回答の一覧が表示されます。
【要約の印刷と共有】
「Excel で開く」の右にある「…」メニューから、「要約の印刷」や、「概要ベージの共有」を選ぶと、要約の概要を印刷したり共有したりできます。
3-4. 他の Microsoft 365 アプリと連携する
Microsoft Forms は他の Microsoft 365 アプリと簡単に連携できます。
連携時に特に役に立つのが Microsoft Power Automate で、Microsoft Forms を使ったフローのテンプレートが多数用意されているので、ローコードで簡単に連携を行う事ができます。
回答結果を SharePoint に登録し関係部署で共有する
まとまった回答を Excel で共有する方法もありますが、人事関係のフォームのような場合、1 件ごとの回答を SharePoint のリストに登録し、その部署内で都度共有できると便利です。
問い合わせフォームの内容に応じて担当部署のタスクを追加しチームに通知する
ユーザー向けの問い合わせフォームのように、問い合わせ先が複数部門に分かれる場合は、フォームに回答があった段階で、回答の内容に応じて担当部署にタスクを割り当てて、Microsoft Teams に連絡することもできます。
具体的には、Microsoft Forms の内容に応じて Microsoft Planner でタスクを作成し、Teams に連携するしくみです。
4. まとめ
Microsoft Forms は、Microsoft 365 ユーザーならすぐに使える便利なフォーム作成管理ツールで、アンケートの収集やクイズ (テスト) などに利用できます。
組織の中で結果を簡単に共有でき、他のアプリとの連携も容易で、直感的に操作できるため使い方も簡単です。これを機に業務で使用してみてはいかがでしょうか。
本コラム記事に関する簡単なアンケートを作成してみましたので、是非回答者の目線で Microsoft Forms を体験してみてください。
リモートワーク・ハイブリッドワークに適した環境設置のために
リモートワーク・テレワーク・在宅勤務環境を安全・快適に実現するためには、「セキュリティの確保」「Web 会議のためのデバイス選択」「グループワークのためのアプリケーション」など検討する課題も多く、またこれらを潤沢な資金で準備するのではなくコスト削減につなげることが大切です。
これらの達成のための Microsoft 365、Excel の使い方や、リモートワーク・ハイブリッドワーク環境を充実させるために以下の記事が参考になります。
- Microsoft 365・Excel: Microsoft 365 から、Excel の使い方など生産性を向上させるコラム
- Teams・Web 会議: Microsoft Teams を始め、Web 会議をワンランクアップさせるコラム
- リモートワーク・テレワーク: リモートワークやテレワークなど、新しい働き方のお役立ちコラム
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